伊波虎英の短歌 & 鑑賞メモ

 

2005-11-06 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ177〜185/給水所BBS)

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<ログ177>

◆088:食 荻原裕幸 2005年10月31日 (月) 14時37分

不足なのか大食ひなのかわからぬが食べ残しなき貘がゐて冬




<ログ180>

◆033:魚 島田牙城 2005年10月31日 (月) 20時55分

魚扁の字の羅列あり空を飛ぶ鯨の絵あり老人ホーム




<ログ182>

◆100:マラソン ひぐらしひなつ 2005年10月31日 (月) 21時34分

海沿いの国道ゆるくカーブしてマラソン走者が冬陽を運ぶ


◆080:書 村田 馨 2005年10月31日 (月) 22時11分

下仁田の駅の手前に「なんじゃい」という駅があり「南蛇井」と書く (上信電鉄:下仁田駅)


◆015:友 桜小町 2005年10月31日 (月) 22時11分

パンダとは友好的にあなたとは表面的に握手をします




<ログ183>

◆096:留守 村田 馨 2005年10月31日 (月) 22時28分

神の留守いよよ色づき目立ちたり玉川村の駅のあたりも (JR東日本 水郡線:玉川村駅)




<ログ185>

◆063:鬼 久野はすみ 2005年10月31日 (月) 23時56分

あのころの母は若くて鬼灯を口に含んで鳴らしつづけた


 

     ☆



全部で360首の作品をピックアップして

「題詠マラソン2005」の鑑賞を終了。

ログを順番に読んでいく以外制約は設けず、作品本位で

とにかく心に留まった歌をピックアップしていったので

1首もピックアップできなかったログもあったけれど、

最終的に総投稿歌の約1%の作品をピックアップ

した勘定になり、まあ妥当なところだろう。

お題別にみると、最もピックアップした歌が多かったのは、

「005:サラダ」と「018:教室」の11首。

続いて、9首の「001:声」「006:時」「011:都」

「032:乾電池」「046:泥」、そして8首の「060:影」、

7首の「002:色」「017:陸」「043:馬」。

「027:液体」「036:探偵」「039:紫」「062:風邪」

「064:科学」「074:麻酔」「077:櫛」「084:林」の

8つのお題では、1首もピックアップした歌がなかった。

参加者でみると、参加者563名/完走者310名(11/4現在)

のうち、163名の方の作品をピックアップしていた。

1首のみピックアップの人が86名で半数以上を占め、

最もピックアップした歌が多かったのは、春畑茜さんで12首。

高澤志帆さん(10首)、飛鳥川いるかさん(8首)、

丹羽まゆみさん(8首)、矢野佳津さん(8首)、

ひぐらしひなつさん(7首)、……と続く。


みなさんお疲れ様でした。 

kasanekasane 2005/11/07 00:10 いつもお世話になっております。高澤です。
全投稿歌の読破と選歌、お疲れ様でした。尊敬です。
拙作を沢山取り上げて下さってありがとうございました。
とても励みになりました。伊波さんの出走歌より特に好きな1首を…
(008:鞄)
さかさまに鞄をふればしろがねのゼムクリップ出づ泣けとばかりに

伊波虎英伊波虎英 2005/11/08 01:13 高澤さん、どうもありがとうございます。(^.^)

2005-11-05 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ170〜176)

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<ログ171>

◆042:官僚 佐藤弓生 2005年10月31日 (月) 00時24分

陽物のように右手を握りあい若き官僚と別れきたりぬ




<ログ172>

◆013:焦 久野はすみ 2005年10月31日 (月) 02時24分

焦燥というタイトルの壁画から馬がつぎつぎ駆け出す朝(あした)




<ログ174>

◆069:花束 花笠海月 2005年10月31日 (月) 05時01分

花束をととのへさばくをみなごの何もなかつたやうなへうじやう




<ログ176>

◆071:次元 鈴木英子 2005年10月31日 (月) 13時20分

紙折りてひらきて次元を行き来するこの指はきのう愛された指


◆076:リズム 鈴木英子 2005年10月31日 (月) 13時26分

秋の日のリズム体操諾いておとうさんおかあさんであるだけの四肢

 

2005-11-03 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ163〜169)

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<ログ163>

◆025:泳 津和 歌子 2005年10月29日 (土) 18時40分

泳げないふりをしているおんななど放置しておけそのうち浮かぶ


◆075:続 足立尚計 2005年10月29日 (土) 19時37分

炎天下復旧作業続く日をただ眺めいる猫けり飛ばす




<ログ165>

◆046:泥 鈴木英子 2005年10月30日 (日) 00時42分

おそるおそる感覚過敏の子がさわる泥つきの芋やにんげんの憂さ




<ログ166>

◆095:翼 高澤志帆 2005年10月30日 (日) 09時00分

   10月、酔夢

翼鏡(よくきやう)はつばさのどこのあたりかと歌会の後の酔の助(よのすけ)ばなし




<ログ167>

◆034:背中 佐藤弓生 2005年10月30日 (日) 16時08分

背中からさぐられているさびしさに船は地球のうすかわめぐる




<ログ169>

◆067:スーツ 水野 華也子 2005年10月30日 (日) 21時06分

公務員のスーツの胸のポケットに視線集まるここ大阪市

 

2005-10-31 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ158〜162)

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<ログ158>

◆078:携帯 岡村知昭 2005年10月27日 (木) 23時44分

ロンドンの警官はなぜ拳銃を携帯せずに空を見ている


◆070:曲 氏橋奈津子 2005年10月28日 (金) 04時16分

どこへゆく幕間でしょう間奏曲ばかりながれるホテルのロビー




<ログ160>

◆095:翼 佐藤りえ 2005年10月29日 (土) 03時08分

空にいて決してはばたくことのないボーイングその主翼のあわれ




<ログ161>

◆041:迷 西橋 美保 2005年10月29日 (土) 08時12分

迷宮は時折翳に閉ざされて宇宙を思ふ脳こそ宇宙


◆034:背中 片岡 幸乃 2005年10月29日 (土) 09時00分

裾曳きて花道に入る女形背中に男の汗を匿して


◆091:暖 丸山 進 2005年10月29日 (土) 09時29分

旧交を早く暖められるよう芋焼酎をお湯割りで飲む


◆095:翼 岡村知昭 2005年10月29日 (土) 10時41分

右翼ではない左翼とも違いますただ鳴き砂を踏んでいるだけ




<ログ162>

◆089:巻 倭 をぐな 2005年10月29日 (土) 18時16分

書物みな電子媒体となる後も一巻の終りと言ふのだらうか

 

2005-10-27 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ153〜157)

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<ログ154>

◆100:マラソン 大辻隆弘 2005年10月26日 (水) 01時42分

大いなる徒労のごときマラソンを祝聖しつつわれら愉しゑ


◆053:髪 氏橋奈津子 2005年10月26日 (水) 03時38分

冬の夜の濡れ髪がすぐ凍ること喜屋武くんだけが信じやしない


◆006:時 西橋 美保 2005年10月26日 (水) 09時23分

鶏頭の十四、五本ある家ふかく時計の竜頭のルビーが翳る




<ログ157>

◆099:動 花山周子 2005年10月27日 (木) 21時40分

動物の匂いを沈め雨の降る木下サーカスのテントの上に


◆048:袖 まっちゃ 2005年10月27日 (木) 21時52分

袖口を濡らしてしまふ切なさに似てゐる里の高僧譚は

 

2005-10-26 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ148〜152)

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<ログ148>

◆004:淡 佐藤弓生 2005年10月23日 (日) 07時22分

ガスタンク淡くなりゆく 朝焼けの地球に露とむすびてのちを


◆018:教室 佐藤弓生 2005年10月23日 (日) 07時28分

するすると西日退きゆく教室に机も椅子も脚折りはじむ


◆080:書 星川孝 2005年10月23日 (日) 20時34分

永遠の愛を論ずる黴臭き書も捨てられず部屋にこもりて




<ログ150>

◆068:四 春村蓬 2005年10月24日 (月) 17時21分

四つ足になりそこなつて両の手に重い荷物をぶらさげてをり




<ログ152>

◆096:留守 水島修 2005年10月25日 (火) 01時17分

鉄扉の向こう魚眼レンズに映りたる伝道者達よ私は留守です


◆089:巻 丸山 進 2005年10月25日 (火) 10時17分

竜巻をトルネードだと知らしめた野茂の成果は否定できない


◆040:おとうと 佐藤文香 2005年10月25日 (火) 10時36分

おとうとの彼女と食べるカルボナーラ・スパゲッティに胡椒が足りず

 

2005-10-24 「題詠マラソン2005」鑑賞(ログ144〜147)

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<ログ144>

◆065:城 村上きわみ 2005年10月20日 (木) 01時11分

憂鬱に濃淡ありてこの夜を染めるカフカの「城」のうすやみ


◆085:胸騒ぎ 資延英樹 2005年10月20日 (木) 11時00分

胸騒ぎなんて久しくなかつたね、ねぇ PIXUS の女つて誰




<ログ145>

◆028:母 水島修 2005年10月21日 (金) 01時42分

いまならば笑って聴けるがあのころは原子心母を恐れていたり


◆060:影 青山みのり 2005年10月21日 (金) 02時11分

己が身の影に気づかず走る子に秋のひざしのやわらかくふる




<ログ146>

◆046:泥 かとうそのみ 2005年10月21日 (金) 15時22分

ゆっくりとバニラは溶ける あぁなんて涙ぐましい泥沼だろう


◆089:巻 資延英樹 2005年10月21日 (金) 20時09分

そは豆腐一丁ほどの嵩にしてすなはち京極堂一巻を買ふ

 

 

 
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前かごに花束容れし自転車の倒れて街は喪船となりぬ  伊波虎英 

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