隠されたタイムマシンに乗って

ぬすまれたタイムマシン事件 (ウルフ探偵 (3))


図書館に来た。探していたウルフ探偵の本があった。
前に来たときは検索して表示された棚には見つけられなかった。
その棚の上が扉のついた棚になっていて、今日は扉が開いていたので気づいた。
そこに、あった。シリーズ全5巻のうち、第3巻だけ所蔵。


借りた。奈良市立中央図書館。
三田村信行、黒岩明人『ぬすまれたタイムマシン事件 (ウルフ探偵 (3))』(偕成社


幼少の頃の本の記憶はかなりまばらで、
このシリーズについてもすっかり抜け落ちていたのではあるが、
以前、北原尚彦『発掘!子どもの古本 (ちくま文庫)』*1を読んだとき*2
シャーロックホームズボンのくだりで紹介されていたので思い出したのだ。


奈良市立図書館の検索でヒットし、
中央図書館にあるらしいところまではつきとめたのだが、
棚になかったところで探索を中断してしまっていた。
職員のひとには、なぜか訊ねてみなかった。
今日、たまたま隠し扉が開いていたので、
「ぬすまれたタイムマシン」が見つかった。


はじめは、このシリーズのうち、どれか1冊を、
買ってもらったのだとおもう。もちろん、書店で背表紙を見て、
自分でねだったのだろう。そして、それが気に入って、シリーズであることを知って、
他のも買いそろえたのだろう。たしか、5冊とも持っていた。今はもう、実家にもない。
これらを手放した記憶も、全く残っていない。父親とふたり、本屋さんに行ったときに、
買ってもらったのだったか。いったいどれくらいの頻度で、両親はぼくに本を買い与えたのか。
(ぼくはこれから、どれくらいの頻度で娘たちに本を買い与えられるのであろうか)


タイムマシンに乗って、当時のぼくと父親の様子を、
棚のかげからのぞいてみたい。そして、その当時の本屋さんを、
じっくり時間をかけて散策してみたい。


上の娘には、バーバパパの、ジュースをつくるやつを借りた。
下の娘は、分からないなりに、ノンタンの本を読めとせがんできた。

*1:北原尚彦『発掘!子どもの古本 (ちくま文庫)』(筑摩書房

*2:酒と記憶と子どもの古本:http://d.hatena.ne.jp/tori810/20120616