そうめん

2005-02-23

[][] 若冲の拓版画

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徳力富吉郎 前川文夫 山内長三/瑠璃書房/1981
「玄圃瑤華」図版48点 植物図 昆虫を配している(1768年)、「素絢帖」図版35点 植物図 昆虫を配している、「乗興舟」図版14点 伏見から大阪までの淀川の風景(1767年)。以上の作品と解説などを収録。原本の復刻ですので、とてもきれいに印刷され細密な技が見られます。
帯の一部をご紹介します。
「モノクロ版画の最高峰!異色の園芸植物図鑑!わが国随一の華麗濃密な花鳥画の鬼才・若沖が今なお斬新なデザイン感覚と、空前絶後といわれる漆黒の拓摺技法を駆使してつくりあげた、幻の花卉・蔬菜・鳥虫詩画冊および唯一の山水図巻の全容を、斯界の第一人者による技法と全植物84種の解説、大典禅師の題詩の訳を付して初めて公開する」(村上敏明さん)

[][] THE PAINTINGS OF JAKUCHU

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MONEY L.HICKMAN と YASUHIRO SATOの共著。THE AGENSY FOR CULTURAL AFFAIRS,TOKYO THE ASIA SOCIETY GALLERIES,NEW YORK LOS ANGELES COUNTY MUSEUM OF ARTの主催によるアメリカにおける展覧会図録。展覧会はニューヨークは1989年10月5日から12月6日まで、ロサンゼルスは12月21日から1990年2月2日まで行なれた。印刷は日本、出版はHARRY N.ABRAMS.,NEW YORK で、布貼りのハードカヴァー造本でカラー印刷の紙カヴァーがつく。縦31、横23.5センチ。当時の価格価格は27ポンド、49ドル50セント。巻頭の目次を除いて本文は344ページ。カラーモノクロ図版ともに豊富で印刷はきめが細かい。この本のみで紹介される若冲作品もいくつかある。巻頭論文は全部で81ページあり、3章に分かれて、それぞれ18世紀の京都絵画、伊藤若冲の生涯、若冲絵画について記述されているがきわめて充実した読み物となっている。英語で読む若冲論はまた一味違った充実感がある。本の後半は出品作44点の詳細な説明と、巻末には印譜紹介や参考文献、年譜がつく。(大山甲日さん)

[][] 海を渡った日本の美 心遠館コレクション

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1985/04/13-05/26 大阪市立美術館
大阪市立美術館・日本経済新聞社・テレビ大阪主催
若冲作を多数所蔵することで有名なアメリカのジョー・D・プライス氏の江戸絵画コレクション92点を展覧。図版はオール・カラーで各作品毎の説明も詳しい。巻末に各作品の落款、プライス氏による「心遠館コレクションについて」、脇坂淳氏による「ジョー・プライス氏と江戸絵画」と題する論文、画家年表などがある。若冲作の展示は氏が所蔵するすべてを網羅するものではなく、「竹梅双鶴図」「葡萄図」「猛虎図」「旭日雄鶏図」「雪芦鴛鴦図」「黄檗山万福寺境内図」「花鳥人物図押絵貼屏風」「芭蕉雄鶏図」「鯉魚図」「伏見人形図」「鷲図」など計13点であった。なお若演の作品3点も展示された。
A4変形 160ページ(大山甲日さん)

[][] 江戸中期の異色写生画家 伊藤若冲展

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1981/10/24-11/15 尼崎市総合文化センター
尼崎市総合文化センター・朝日新聞社主催
若冲の画幅や屏風、若冲派の作品を合計84点展示した展覧会で、巻頭に大阪市立美術館学芸課長の村越英明氏による「若冲小伝」、巻末に解説と年譜、参考文献。カラー図版は相国寺蔵の「波鶴図」「松鶴図」、図録表紙にも掲載の「老松鶴図」、他に「桃花猿猴図」「出山釈迦像」のみだが、約60点の作品が2000年の『若冲展』には出品されず、他の書籍や図録にも収録されていない。
B5版 88ページ(大山甲日さん)

[][] 季刊水墨画別冊20 特集:鶏を描く

日貿出版社/2004.7
若冲の鶏の絵が複数枚紹介されていて、模写のコーナーでは果敢にも若冲にトライしてますが、やはり若冲に限らず、水墨画の模写は無理なんでないかと・・・。さすがプロ、構図と形は申し分なく捉えていますが、タッチで「模写」になりきれていない感があります。(松岡 隻さん)

[][] 水墨画入門 見る、味わう、愉しむ

山下裕二(監修)/淡交社/2004.3
若冲の「菊花図」「果蔬涅槃図」が取り上げられており、筋目描きなどのテクニックを図解しています。いままでなかった視点で面白いです。(技法に合った紙を見つけられなかったと言うことで、失敗っぽい部分も・・・)たしかに、文章で説明されても実際どうやっていたか想像するのは、水墨画の経験者でないと難しい。想像してたのとは少し違ってました。(松岡 隻さん)

[][] 古寺巡礼『相国寺』

足立巻一・有馬頼底/淡交社/1976
京都の淡交社は1976年から1980年にかけて、井上靖、塚本善隆の監修のもと、京都と奈良の古寺巡礼シリーズをそれぞれ全30巻と16巻として刊行した。本書はその京都シリーズの第2巻目。カラー図版は多く、相国寺境内や所蔵美術品などを紹介するが、若冲作品は「釈迦如来像」「文殊菩薩像」「普賢菩薩像」の3点のみ。またこれらの作品を堂内に掲げての観音懺法の珍しい写真もある。巻頭には「若冲と大典、 相国寺で」と題して足立巻一が9ページにわたって文章を寄せる。A4版ハードカヴァー。(大山甲日さん)

[][] 週刊古寺をゆく33 相国寺

小学館/2001.10/本文34p
中に、6月に行われる観音懺法という行事で、若冲の普賢&文殊ペアが方丈の壁にかけられている写真があります。そこでおつとめされるお坊さんたちがうらやましい・・・。この本は相国寺のいろいろが載っていて便利です。値段も安いですし(560円)。(中田さん)

[][] 月刊誌『太陽』2000年10月号 通巻第480号 「特集◎京の名宝」

平凡社刊の『太陽』は1963年の創刊以来2000年12月号まで38年間続いたあまりにも有名な雑誌だが、若冲についてのまとまった紹介はおそらく廃刊に近づいた本号のみではないだろうか。「綺想の庭に生きる  没後200年  伊藤若冲の世界」と題する11ページの小特集は全ページにわたってカラー図版の掲載が多く、京都国立博物館の狩野博幸が同館で開催される若冲展の見所などをコンパクトに紹介する。(大山甲日さん)

2005-02-22

[][] 美術手帖 1994年9月号 不思議!若冲の細密描写

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安村敏信 松本彩 他/美術出版社/1994.9
1994年の3月8日〜6月12日に宮内庁三の丸尚蔵館において展観された「花鳥の美―若冲から近代まで」から取材した、動植綵絵30幅についての特集です。
他の特集ときわだって異なるのが、絵の部分を拡大して、鶏の絵の中から眼の部分のみ集めて比較、鳥の絵から羽毛の部分のみ集めて比較、というようになかなか間近で見られないポイントを掲載している点です。(松岡 隻さん)

[][] 週刊朝日百科『世界の美術』第129号 「江戸時代後期の絵画?、円山・四条派と若冲・蕭白」

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朝日新聞社/1980.9/A4変形/本文26p
朝日新聞社発行の週刊朝日百科は1971年(昭和46年)の創刊から現在も続くシリーズだが、『世界の美術』は全世界の美術を全140冊でコンパクトに紹介するもので、日本美術には計36冊が割り当てられた。本号における全5章のうちの「若冲と蕭白」の章は、東京芸術大学教授の山川武が執筆を担当し、「芙蓉双鶏図」「葡萄図」など、全部で8点のカラー図版が掲載されている。(大山甲日さん)

[][] 季刊 水墨画 第13号 『鶏の描法』

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日貿出版社/1980.7
1977年の創刊以降、現在も続刊されるこの雑誌は、毎号水墨画として描く対象のテーマを絞って特集が組まれる。本号は巻頭に「若冲の鶏」と題して美術評論家の鈴木進が4ぺージの若冲についての紹介文を寄せる。作品のモノクロ図版は5点。なお本号以降にも若冲をわずかに紹介する号がある。(大山甲日さん)

[][] 「季刊アニマ」WINTER'76 椿

平凡社/1976
「雪梅雄鶏図(両足院)」のピンナップが付録として付いていました。椿を主題にした特集で、本文中には若冲は取り上げられていません。辻惟雄氏が短い解説を書いています。(松岡隻さん)

[][] 季刊『銀花』第二十七号

文化出版局/1976秋
1970年春の創刊以降、現在も続刊されるこの雑誌は、京都国立博物館の売店にも置かれているほどだが、若冲の紹介は意外にも本号のみと思われる。「石を巡る旅  若冲の五百羅漢」と題して詩人の足立巻一が7ぺージの随筆を寄せている。五百羅漢を写すモノクロ図版5点は表情豊かで味わいがある。(大山甲日さん)

[][] 総合美術雑誌『日本美術工芸』1972年4月、第403号

日本美術工芸社
「伊藤若冲<その人と芸術>」と題して美術評論家の中村渓男が13ページにわたる文章を寄せる。モノクロ図版12点の挿入あり。ただし「葡萄図」は校正ミスで逆さに掲載されている。(大山甲日さん)

[][] 日本美術工芸 342号(1967年3月号) 特集/若冲

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日本美術工芸社(大阪)発刊の月刊誌でB5版120ページ。巻頭に若冲の特集記事あり。カラー1ページ、モノクロ5ページで若冲作品の図版掲載。本文は京都工芸繊維大学教授の土居次義による若冲<西福寺の襖絵を中心に>と題する8ページの論文があり、10点の図版も挟まれる。(大山甲日さん)

2004-11-04

[][] 若冲・蕭白・蘆雪 近世異端の芸術

1973年11月9日から21日まで大阪心斎橋そごう百貨店にて。日本経済新聞社主催。B5版116ページ、カラー図版は8点のみ(若冲は3点)で他はモノクロ。
若冲・蕭白・蘆雪の3名の京都の絵師を異端という視点からひとくくりに企画された展覧会で、「人物画」「花鳥・動物画」「山水画」の3つの部門に分けて全62作品が展示された。若冲作品はこれら3部門それぞれに、動植綵絵からの4点を始めとして、著色画、水墨画ともに、屏風、掛幅、版画など、総数25点が出陳された。このうち絹本著色掛幅の「月下白梅図」はほぼ同じ構図のものが2、3点存在するが、これはどの図録等にも掲載されていない。また「寿老人三番叟図」は図版が1ページ大で掲示されるのは他にほとんど例がなく、「髑髏図」(和歌山の無量寺所蔵)は同じような作品は他にも存在するものの、これは本図録でのみ掲載される作品であろう。巻末に鈴木進、小林忠、辻惟雄、菅瀬正の各論文が掲載されるが、このうち若冲について触れるものは鈴木、小林両氏のもののみ。関係年譜、参考文献、落款印譜もつく。(大山 甲日さん)

[][] 動物表現の系譜 The History of Expressing Animals

1998年1月27日から3月1日まで東京のサントリー美術館にて開催
本展は1987年に同館で開催された展覧会『日本博物学事始―描かれた自然?―』の続編と位置づけてよいもので、図録は同じA4サイズ、ページ数も大差ないが、本の形で刊行された図鑑的な絵よりも鑑賞用絵画の展示に重点が置かれた。展示された若冲作品はまたもや『百犬図』『動物図屏風(静岡県立美術館蔵の樹下鳥獣図屏風の右隻と同じもの。この時期はまだ右隻のみしか発見されていなかった)』の2点のみで、ともにカラー図版が掲げられ、後者は相変わらず「伝伊藤若冲作」とされている。(大山 甲日さん)

[][] 異彩の江戸美術・仮想の楽園 若冲をめぐる十八世紀花鳥画の世界

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1997年9月13日から10月12日まで静岡県立美術館にて開催 A4版118ページ、オール・カラー
静岡県立美術館の所蔵で県民から大人気を得ている若冲の『樹下鳥獣図屏風』を中心に、動植綵絵からは6点、アメリカの心遠館などから借りて来た作品や同時代の花鳥画や染織品なども併せて展示し、若冲を取り巻きつつ若冲と関連すると思われる当時の造形世界の様子をコンパクトにまとめた展覧会。出品作の総数は47点で、その半数が若冲の作品。この図録でのみ掲載される若冲作があり、また巻末の5ページにわたる参考図(モノクロ印刷)は現在行方不明の『釈迦十六羅漢図屏風』などを古い文献から採録していて得難い情報となっている。(大山 甲日さん)

[][] 週刊日本の天然記念物 28 土佐のオナガドリ

http://www.tennenkinenbutsu.net/
一昨年から昨年にかけて刊行されたフィギュア付きの雑誌なのですが、オナガドリ編で若冲の話が取り上げられています。サイトでは内容を確認できないのですが、若冲の解説文と鶏の絵が数枚載っており、郡鶏図は見開き+どの鶏が何という種類かの説明付きです。しかも印刷はかなり美しく、美術系の雑誌に引けを取っていないと思います。(まめもちさん)

2004-10-20

[][] 日本博物学事始―描かれた自然 I―

1987年9月12日から10月25日まで東京のサントリー美術館にて開催
A4サイズ、108ページ の図録で図版の3分の1程度がカラー。若冲ファンにとっては江戸期のいわゆる図鑑的な絵としての流れにおいて若冲を眺めることを再確認させてくれる内容で、展示された2点の若冲作品『百犬図』『動物図屏風』はともにカラーで掲げられる。また、後者は「伝伊藤若冲作」とされているところが目を引くが、若冲作品に関する真贋問題は今後も多大の議論が続けられるべきと考える者にとっては、このような表記は興味深い。(大山 甲日さん)

2004-10-12

[][] 江戸の動植物図 知られざる真写の世界

1998年 朝日新聞社編 B5変形版 162ページ
1984年4月から86年9月まで毎月発刊された全30巻の『朝日園芸百科』の姉妹編のような形で3冊の別巻がその後に出たが、本巻はそのうちの3冊目。カラー図版はほぼ全ページにあり、説明も充実している。全9章のうち3番目が16ページにわたる「応挙、若冲、春渓の動植物図」と題される章で、その前半を習院大学教授の小林忠が執筆。若冲作品の図版は部分図を除き6点掲載される。(大山 甲日さん)

[][] 京絵師と京のまち展

1981年10月15日(木)から11月15日(日)まで
京都市社会教育総合センター 図録発行/京都市社会教育振興財団
京都市社会教育総合センターは京都市中央図書館に隣接する施設で同図書館の開館と同じ1981年にオープンし、1992年に京都市生涯学習センター(愛称は京都アスニー)と改称して現在に至る。本展覧会は同センターにおける秋の特別展で、江戸時代の京都の絵師の作品を岸派、円山派、四条派などから70点ほどを選ぶ小規模なものながら、いわば開館記念にふさわしい内容であった。図録は表紙のカヴァー以外はカラー図版がないものの、作品は市内旧家などの個人収蔵になる珍しいものばかりで、また展覧会を企画した佐藤雅彦や榊原吉郎、森谷尅久による巻末の文章は参考図版とあいまって資料的価値は大きい。若冲の作品は蕪村と並んで目玉的な出品の位置づけで、紀伊国屋半兵衛家所蔵の著色画掛幅「雪中花鳥図」のみ展示された。この作品は他のどの本にも図版は収録されていないが『動植綵絵』の「雪中鴛鴦図」の鴛鴦を「雪中錦鶏図」の錦鶏に置き換えたような趣がある。(大山 甲日さん)

[][] object magazine『遊』1981年秋(11月) 臨時増刊号

特集「ジャパネスク」 B5版 272ページ
松岡正剛/工作舎の雑誌『遊』は1971年9月の創刊で、不定期発売ながら82年10、11月合併号まで、第1期から3期に分けて50巻が世に出た。本号は77年12月の「足穂・抱影追悼号」に続く臨時増刊号。カラー・ページ特集は間を置いて5点組まれていて、その最初に「絵師若冲の鶏」と題して8ページ、計6点の若冲作品の図版がフル.ページで紹介される。長文の代わりにコピーワークがあり、西岡文彦が担当。(大山 甲日さん)

[][] ドラッカー・コレクション 『水墨画名作展』

1986年9月から87年1月まで3都市を巡回。中日新聞社、日本経済新聞社などの主催
若冲作品を所有するアメリカのギッター・イエレン夫妻のコレクションはつとに有名で、その中から日本の禅画を集めた展覧会が2001年に東京で開催されて好評を博したが、一方アメリカの経営学の権威ピーター・ドラッカー博士は1959年に室町期の水墨画を最初の日本の古美術品として日本で購入し、以後精力的に収集を続け、一大コレクションをなすに至った。本展覧会はその収集品より室町期の水墨画、大和絵、狩野派など、中世から近世にかけての名品121点を展覧するものであった。図録は作品解説に鮮明な落款印章が添付されて充実している。若冲作は3幅対の『梅月鶴亀図』が出品された。中央が「夜梅」、右が「鶴」、左が「松に亀」という題材の紙本の水墨画が出品され、寛永7年(1975年)の制作。なお、これら3点はどの画集などにも公表されていないが、ほとんど同寸同タッチの「梅に鶴」「松に亀」の2点が双幅として石峰寺の所蔵作(2004年の若冲忌に展覧)となっている。(大山 甲日さん)