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飯吉透オフィシャルブログ

2010-09-17

「ウェブで(読者から)学ぶ」:「正しく問う」ことの大切さ

 刊行後十日ほどの間に、ブログやツイッターを通して、「ウェブで学ぶ」を読んでいただいた大勢の方々の感想やコメントに接することができました。これらを読ませていただきながら、私自身も感じること思うことが多々ありましたので、とても全部は無理ですが、本ブログを通じて少しずつご紹介していければと思います。


 まず今回は、日夜世界中を飛び回り、世界や日本を「より良い場所」にしようとしている多くの志ある人々や実務家たちと交流する中で、見聞きし考えられたことをご自身のブログで精力的に発信し続けておられる黒川清先生のご感想からの引用です。


 つまり、この本「ウェブで学ぶ」は、教育者には世界の新しい教育の動向だけではなく、自分たちに課せられた責任を知らせ、さらにこの責任を問うているのだ、ともいえます。


 しかし一方で、「個人のempower」の立場から言えば、教育を受ける人、学びの心のあるすべての人たちには、どんな教育を受けたいのか、世界にはどんな教育や学びの機会、新しいツールがあるのか、自分を育てていく発見の可能性などを積極的に問いかけている本であるといえます。


 本書を通して、梅田さんと私は、幾つもの問いを読者の皆さんに投げかけようと試みました。勿論、その過程において、私たちは自分たち自身に向かって、そしてお互いに対し、様々な問いを投げかけ続け、その一部は第三〜五章の対談部分に収録されています。


 本書では、オープンエデュケーションの進展やウェブの進化にまつわる様々な「物語」が語られていますが、これらの「物語」は、「いつ、どこで、誰が、何をした」という情報だけを伝えようとしているのではありません。私自身としては、「何故?」という部分、さらに言えばこれらの「物語」に関わった人々の「願い」や「思い」を日本の人たちに確実に伝えることが、実は一番大事だったのではないか、と今改めて考えています。それは、この「何故?」の部分が、今世界中の人々、そして日本の人々が必要としている教育の新しい姿を描き出していくのに大いに役立つ、と信じているからです。そして、この「何故?」の数が多ければ多いほど、私たちは、より理想的な教育の未来へ一歩ずつ近づいていけるのだと思います。


 本書の第五章に少しだけ出てくる、私の敬愛するメンターの一人であるジョン・シーリー・ブラウンは、自らを「Chief of Confusion」と名付け、自分の役割は、「人々が『正しい問いかけ』をするのを助けることだ」と言っています。それと同じ意味で、黒川先生には、ご感想を通じて、「『ウェブで学ぶ』が問うているもの」をより鮮明にするのを助けていただいたような気がして、とても嬉しく思いました。


 私の皆さんへの「大きな問い」は、「何故、オープンエデュケーションというものが生まれ、世界中に広がりつつあるのか?」ということです。さて、皆さんはどうお考えになりますか?

小山小山 2010/09/25 06:15 小山と申します。
石倉さんの生徒(グローバル・アジェンダ・ゼミナール)
かつ、梅田さんのファンです。
今回の本、とても刺激的でした!

>「何故、オープンエデュケーションというものが生まれ、世界中に広がりつつあるのか?」

私は以下の3要素がそろったからだと思います。
 1.環境:インターネットというインフラが使えるようになった
 2.動機:西洋の「知識、情報はみんなで共有しよう」という思想
 3.ビジネス:教育コストと最後の市場開拓(BOPビジネス)
アメリカはすごい良い人も悪い人もごちゃまぜになりながら、まず行動に移すところがすごいなぁと。
私は日本の移民国家の可能性を考えているのですが、外国人が日本語を学ぶにも「オープンエデュケーションの仕組み」は最適だと思いました!

逆に質問なのですが、
「日本に留学生を招く場合、そして移民として残ってもらう場合、どのような惹きつけ方が考えられますか?」
アメリカは初等・中等教育に比べて高等教育がとても優れていると本にありました。そしてその高等教育を底上げしているのが留学生の力が大きいと。
日本人が海外に出て行くのは大賛成なのですが、日本に優秀な人が誰もいなくなってしまうのも問題だと思うので、アイディアをお聞きしたいと思いました。

例えば「会社に在籍のまま、長期休みを取って大学に入って戻ってこれる権利を法律で保障する」など。
すさまじく変化が激しい世界なので、とても魅力的に感じるのですが、いかがでしょうか?
オープンエデュケーションと掛け合わせれば、実現できることも大きいのでは?と思いました。

toruiiyoshitoruiiyoshi 2010/09/26 21:26 >小山さん

個人的には、「優秀な留学生を海外から多く招き入れ、卒業後も日本に残って働き続けてもらう」ためには、彼らの「日本語だけで学んだり働いたりする障壁」を取り除くことが大事だと思います。中・長期的には、彼らに日本語を身につけてもらうにしても、英語だけでも十分にやっていける教育・研究・職場環境を整備することが、日本の大学と企業の双方に求められている、と思います。少なくとも、そのような努力をしなければ、アメリカやヨーロッパ、シンガポール、さらに最近では中国や韓国などに、海外から優秀な人材は流れ続けるでしょう。

あと、優秀で勤勉な外国人には、就労ビザや永住権を取りやすくする、などの制度改善も必要かと思います。

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