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2015年11月15日 音楽は音を楽しむのよ。「音楽映画ベスト10」

toshi202015-11-15

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音楽映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ!

ワッシュさんの音楽映画ベスト10に参加します。

順不同です。


音楽映画ベスト10

・敬愛なるベートーベン(2006年、アニエスカ・ホランド監督)

・ラブソングができるまで(2007年、マーク・ローレンス監督)

シュガーマン 奇跡に愛された男 (2012年、マリク・ベンジェルール監督)

ジャージー・ボーイズ(2014年、クリント・イーストウッド監督)

スクール・オブ・ロック(2003年、リチャード・リンクレーター監督)

アマデウス(1984年、ミロス・フォアマン監督)

・皆殺しのバラッド (2013年、シャウル・シュワルツ監督)

・あの日のように抱きしめて(2014年、クリスティアン・ペツォールト監督)

・クレイジーホース・パリ/夜の宝石たち(2012年、フレデリック・ワイズマン監督)

ベルヴィル・ランデブー(2003年、シルヴァン・ショメ監督)



「敬愛なるベートーベン」(Copying Beethoven)

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 ベートーベンと写譜師の女性の交流を描いた、アニエスカ・ホランド監督作品。「アマデウス」よりも好きかもしれないと思うのは、ベートーヴェンという天才の作曲の苦悩に迫った、誠実な映画であるから。「アマデウス」はモーツァルトがまるで頭から自動的に音楽が生まれいずる天才であるかのように描かれるのに対し、ベートーベンは聴覚障害をかこちながら辛抱強く力強い音を待つ天才であるから。その「神との対話」は彼を孤独にしていくが、そこに寄り添う女性を配置することで、彼の中にある孤独をフィクションによって救う作品になっていると思う。

 ボクは音楽素養はないのだが、こういう産みの苦しみを真摯に描いた作品に惹かれるのかもしれません。第九演奏シーンと大フーガを病床で写譜するシーンはこの映画の白眉だと思います。

敬愛なるベートーベン [DVD]

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「ラブソングができるまで」(Music and Lyrics)

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 現在、同じヒュー・グラント主演作「Re:LIFE」が公開中のマーク・ローレンス監督作品。かつて一世を風靡したバンドのメンバーだったが、今は鳴かず飛ばずの日々を過ごす男が、ひとりの女性との出会いをきっかけに、再起への道を歩み始めるロマンチックコメディ。80年代風のPVに始まり、ラブソングをあらたに作り出す作業工程、さらに音楽に向き合いさらなる曲を作るサプライズなど、オリジナルの音楽を劇中の盛り上がりにキレイに入れてくる手際は個人的に大好きデス。


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「シュガーマン 奇跡に愛された男」(Searching for Sugar Man)

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 南アフリカで一世を風靡したナゾのアメリカ人歌手・ロドリゲスの行方とその人生を追った傑作ドキュメンタリー。本国で少ないチャンスに賭けて渾身の音楽を作り、そして鳴かず飛ばずで消えていったはずの歌手に待っていた奇跡は、まさに表現者にとってひとつのうたかたの夢を描いているようで、こんなことも起こるのだな、という感慨で胸がいっぱいになる。


「ジャージー・ボーイズ」(Jersey Boys)

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 60年代に一世を風靡したフォー・シーズンズのメンバーたち4人の人生の浮き沈みを描いたミュージカルをイーストウッドが映画化した作品だが、とにかくラストのフィナーレが毎度見ても涙腺ゆるみっぱなしで困るのである。イーストウッド監督の年輪を感じさせる演出が、人生を全身で肯定するラストに込められていて、見ていてとても幸せな気持ちにさせられる。気がつけば何度も見ている作品。



「スクール・オブ・ロック」(スクール・オブ・ロック)

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 熱すぎるパフォーマンスで暴走しまくるのでバンドをクビになったロック歌手が、同居人に家賃を払うために友人に依頼が来た「代理教師」になりすまし、子供たちにロックを教えてバンドバトルに出場しようともくろむコメディ。インディペンデント系で実験作も多く撮るリチャード・リンクレイター監督が、ドストレートなハリウッド系娯楽作も撮れる事を証明した快作で、子供たちがイキイキとパフォーマンスするクライマックスは、自然と頬がゆるむ。ここで出てくるオリジナル曲も割と好きで何回も聞くくらい好きです。


「アマデウス」(Amadeus)

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 初めて見たのはたしか中学生くらいの頃だったと思う。学校の授業で見た時は、モーツァルトが栄華を極めながらも没落し、やがて死んでいくまでの映画としか認識できず、とにかく見終わった後どんよりとした気分になり「二度と見る事はない」と思った事を覚えているのだが、ゼロ年代初頭にリバイバル公開された本作を目の当たりした時に、ようやく「ああ!こういう映画だったのか!」と非常に目を見開かれたのを覚えている。オトナになってわかる映画というものがあるなら、まさにこの映画。一世を風靡していた凡人が歴史に名を残す天才と出会い、その存在を疎ましく感じ、嫉妬し、だがその才能に魅せられていく。「男」が生み出す音が、まさに「神の言葉」のように響く。その事が自分だけにはわかる。努力だけでは届かない才能を「理解」出来る数少ない存在であるサリエリの「哀しみ」とそれに付随する「歓喜」は、現代に生きる我々にも強く響く。まぎれもない傑作。

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「皆殺しのバラッド」(Narco Cultura)

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 アメリカと隣接するメキシコの都市、シウダー・フアレスが麻薬戦争によって地獄と化したさまを追ったドキュメンタリーだが、麻薬組織のボスたちを鼓舞、称揚するナルコ・コリードという音楽がアメリカで一大ジャンルを築き、それがメキシコの産業として根付くことで、フアレスという都市が麻薬組織とより密接に分かちがたく結びついていくという、「音楽」が更なる絶望を引き寄せる様子をも描いていて戦慄する。音楽が引き寄せる絶望もまたあるのだなあ、と知った。文化と産業と政治。すべてを牛耳った悪ほど怖いものは無い。


「あの日のように抱きしめて」(Phoenix)

 「東ベルリンから来た女」のクリスティアン・ペツォールト監督の作品。1945年、ナチスの強制収容所から奇跡的に生き延びた音楽家の妻は、愛する夫と再会する。だが、妻は顔の傷め整形した為、夫は妻を、よく似た赤の他人だと思って、妻へのなりすましを依頼する物語。ボクが、音楽映画として惹かれたのはとにかくラストシーンでアル。なので、ネタバレになりそうなので動画は貼りませんが、音楽の使い方としては近年まれに見る、パーフェクトな演出、構成。美しい。



「クレイジーホース・パリ/夜の宝石たち」(Crazy Horse)

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 ドキュメンタリーの巨匠、フレデリック・ワイズマン監督が10年間、パリの老舗ナイトクラブ「クレイジーホース」でパフォーマンスや舞台裏などでカメラを回し続け、新作パフォーマンスが生み出されるまでのスタッフ達の情熱を追ったドキュメンタリー映画。この映画で踊る女性たちの衣装の布面積は限りなく少ない。ゆえにちちしりふとももがじつにあらわになったものであるが、「クレージーホース」のソレは決して卑猥では無く、女性の身体の美しさを存分に強調されたものである。この映画では常に高みを目指す演出家と、営業は毎日続く中で新たなパフォーマンスに挑むキャストたち、毎日営業しつつ演出家の機嫌をそこねないように注意を払う支配人など、様々な人の苦労が見てとれる。その合間に流されるパフォーマンスは10年の中でも選りすぐりのものなので、非常に完成度の高いものが見られます。ボクは舞台裏のドキュメンタリーものなら、マイケル・ジャクソンの「This is it」よりもこちらを選びます。



「ベルヴィル・ランデブー」(Les Triplettes de Belleville)

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 言わずと知れた、フランスアニメ界を代表する天才、シルヴァン・ショメ監督が世界に放った鮮烈な長編デビュー作。ツール・ド・フランスに出た最愛の孫を救うため、ちんちくりんなばあちゃんと3人のかつての歌手ばあちゃんたちが、大暴れするこの映画に出てくる音楽シーンは本当に素晴らしく、特に楽器があまりない状態であろうとも3人の老トリプレットとばあちゃんは音楽を生み出す事が出来るこのシーンは格別。youtubeで長く「歌ってみた」動画が作られるオリジナル楽曲から新たにイメージした物語をシルヴァン・ショメ監督が実写映画化するなど、この映画の音楽は長く愛されていて、ボクも気がついたらこの映画のサントラを聞き込んでたりします。


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