好色一代女若しくは色情狂伝説完結(してるのか?)

ニンフォマニアック Vol.2 (http://www.nymphomaniac.jp/)

先週のVol.1に続いてヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞。
で、


ラース・フォン・トリアーという監督は後味を悪くしないといられない病気なのかな?


と言う感じ。(苦笑)
Vol.1では、主人公が誰彼構わずの色情狂である事を使ったコント的展開が非常に面白かった(特にH夫人のパートはとても丁寧に作られたコントっぽくて良かった)のだけど、Vol.2になると、流石に話はシリアス方向に寄ってくる。少しだけ黒人兄弟の部分やサディスト君の「作業」(?)が(個人的に)笑いを誘う事もあったのだけど、全体的にはVol.1のオープニングに繋がるちょっとした悲劇っぽい物語になってた。
個人的には、最後までVol.1の様に「真剣でシリアスだけど何故か笑える」感じを維持してくれたら嬉しかったのだけど、そこはラース・フォン・トリアー監督なのでそう簡単には行かない。(苦笑)
ちょっとネタバレになるので詳しくは書けないのだけど、ラストに近付くに従って古典的でちょっと陳腐な結論に話が転がって行って、ともすれば「ちょっと良い話」になってくる部分にかなり違和感は感じた。そんな当たり前の展開(?)はこの監督らしくないように思えた。
のだけど、


やっちゃったよ。ラストで。(笑)


悪意を持って観れば「このままだと良い話で終わってしまう、なんとかしなければ!」と思って取って付けたラスト。の様にも見えなくも無い。(苦笑)
ただ、私はラストで笑ってしまったのだけど、ちょっと考えればそれもまた「人間のどうしようも無い部分」であるという序盤から描かれてきたテーマからはズレていない。
なかなか深い。不快だけど深い(?)。


ともあれ、ちょっと後味の悪い映画ではあるけれど、ちょっとした問題作であることは間違いないので結構オススメ。
そうそう、出演者は皆体当たりで凄いです。ただ、「そこにボカシを入れちゃったら肝心な事が判らんぞ」と思うシーンは結構あった。(苦笑)
まあ、そういうシーンが有る映画なので、その手のアレ(?)が駄目な人は観なくて良いです。(笑)