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鉄骨をとめるビス?その2

鉄骨にいきなり入るビスと言えば「タッピングビス」と言われる方が多いと思いますが、
間違いではないですが正しい答えではありません。
 タッピングビス
タッピング(ねじを切る)ビスですから下穴を開けないと入らないビスもタッピングビスといいます。
先端にドリル刃が付いているものは正式には
「ドリリングタッピングスクリュー」
と言いますが、長すぎて言いにくいので最初に販売したニスコ社の商品名の「テクス」
と呼ばせていただきます。(各社呼び名が違いますのでご了解ください)
 皿頭テクス
しかしこの写真のテクスでは木を留めるには木に予めバカ穴をあける必要があります。
どうしてかと言いますと、鉄骨に入るときに先端のドリル刃が下穴を開ける時に空回転しますが、
その時木にねじが利いているため木が持ち上がって、そこそこ厚みのある木だと
木が皿に当たると回転が止まってしまいます。


木を鉄板に留める時はこれを使います。
 リーマーテクス
このテクスはリーマーといってネジとドリル刃の間に木にバカ穴を開ける羽のようなものが付いていて
これが木にねじが利かないようにするため鉄板穴あけ時ドリル刃がスムーズに回転します。
ドリル刃が穴をあけ終わると羽が鉄板に当たり折損します。
その後ネジを鉄板に切りながら入って木を締め完了となります。
そのため取り付ける木材の厚みより15mm以上の長さが必要となります。
これを理解できない大工さんがいるので、それを説明するのにまた一苦労します。
「36mmの木を留めるから45mmをくれ」
「いや、60mmにしてください。」
「そんな長いのはいらん」
「45mmだとネジが利きません」
「何でだ」
「鉄骨に利く部分がここからですから」
「えーっ!分かったこれでいいんだな」
「ありがとうございます」
ってな感じです。
お客様が仕事をこなせて何ぼですから、そのために販売店もがんばります。
同業者の方たちもホームセンターじゃないんですから、プロらしい仕事をして頂きたいと思います。


2017年6月24日追記
タイトルの「鉄骨をとめるビス」ですが、
これは大工さんが木を鉄骨に止める時に上記の表現をされます。
本来なら「木を鉄骨に止めるビス」と言うべきなんですが
大工さんは木を取り付けることが本業で、本業以外の鉄骨は管轄外のために
管轄外の下地を固定すると言う意味で「鉄骨をとめる」と言ってしまうようです。