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マルノコの精度を考える その1

今から30年以上前のマルノコは、ほとんど鉄板ベースでした。
一部の大丸でアルミベースがありましたが、当時は
「割れるから。」
と言われ敬遠され、リョービから初のアルミベースの造作マルノコが発売されても
「重い」「高い」
と言われ思うように普及されませんでした。
今、考えてみるとこれらに理由は本音ではなく、勇気がなかった時の自発的な言い訳の可能性もあると思います。
その数か月後、日立から造作マルノコが発売されると、あっと言う間に普及されました。
当時の造作マルノコには鉄板製の角度の変わるフリーアングルの元祖のような定規が付いていました。
現在はゴミ扱いされる方もみえますが、この定規が当時は結構人気がありました。
それまでの鉄板のマルノコは刃とベースの平行度が悪く、フリーアングルが使えるような状況ではありません。
造作マルノコはベースがアルミと言うだけでなく、刃とベースの平行を司(つかさど)る
頑丈なアルミ製の部品が付いていました。
しかし蛇足的な刃口があるため、リョービは、いち早く造作マルノコから手を引いて
アルミベースの一本化をしました。
造作マルノコの発売当初は刃の上のカバー(ギヤケース)の強度がなく
落とすとギヤカバーがひずんで刃とベースの平行度が狂いました。
近年は主流の刃が190mmから165mm/147mmと変わり、ギヤカバーの強度も増して
ギヤカバーのひずみは、なくなりましたが、その代わりベースとギヤカバーを連結する鉄板がひずんで
平行が狂ったり、深さを決める部分の位置がずれて、深さ調整が重くなったりしています。
今回はこの対策を考えることにします。

これが今回の問題の部品。
中央が細いのと、ブロアの筒が通過する穴が開いているため曲がりやすくなっています。


正常なマルノコは赤い線の記す部分に隙間がありませんが、落としたりするとだんだん隙間が空いて
平行度に狂いが生じます。
続く