Wiki と Hash
近辺で話題になってるので。
http://twitter.com/kinaba/status/1248946678
私もまめの人(d:id:ku-ma-me:20090226:p3)に近くて、別に Wikipedia を Wiki と略すこと自体を嫌っているわけではないのだけれど、文脈上明らかでない場合は「どこの Wiki?」って聞き返すと思いますね。なぜかといえば、Wiki という名称のシステム自体が一般的であちこちでサイト構築などに使われており、そのうちのどれが情報ソースであるかということが明確でない場合があるからです。
話し相手の言った・書いた内容を頭の中で捉えたときに、私の場合は用語に応じて解釈の候補がいくつか選択肢としてあがってくるわけですが、その中で文脈から判断して確度の高い候補を選んで意味を解釈しているように思われます。もし確度が似たかよったかな他の候補がある場合には、明確にするために「どれ?」と訊くことになるでしょう。この仕組みは他の用語でもいっしょです。
たとえば「Wiki」とだけ聞いた場合、
- WikiWikiWeb に代表される CMS のソフトウェアの総称
- ↑を用いて構築された特定のサイト
などがあがってくると思いますが、Wikipedia というのは 2 番目の意味に含まれるに過ぎません。たとえば仲間内でデータの管理に Wiki を用いている場合などは最近では特によくあるわけで、そういった仲間内の場合は「どこのサイトか」がまったく判断がつきません。
一方で「Hash」の場合、だいたい自分の知っている中ではこんな感じの定義が浮かんでくるでしょう。
- 暗号学で言うところの一方通行性関数
- ↑のような性質を持つ関数を利用したデータ構造 (HashSet か HashMap かなどは問わず)
- 「#」記号
で、これらのうち文脈から判断することになると、たいていのプログラマは暗号学やら文字の話をしているわけではないので 2 番目のデータ構造のことだろう、とわかるわけです。
この場合はある程度離れた分野で別々の意味を持っているために明らかにわかるのかな、などと思いますね。