「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

英／'１１年製作／フィリダ・ロイド監督

欧州初の女性首相であり、鉄の女と呼ばれた政治家サッチャーの半生を描く。
リアルタイムで知らないので感慨は少なく、それでも男社会である政治の場に単身乗り込んで、戦い続けたその姿にはなにか打ちのめされるような力を感じます。晩年最愛の夫の幻覚に悩まされ続けるのは、女を捨てざるをえなかった人生の悔いなのか、それとも願望か。女性の政界進出がまだまだ道半ばの現状ではありますが、ひとつの風穴をあけた人物として永久に名を残したのでしょう。
圧巻のメリル・ストリープ。正直観る前は「メリル・ストリープとしてのサッチャー」だと思っていましたが、「サッチャー」そのものでありました。脱帽。