ついに花を開いたアマリリス
先頃の花冷えで、成長を鈍らせていたアマリリスが、暖かさが戻ったので再び元気を取り戻し、ここ何日かで急に蕾を膨らませ、ついに大きな花弁をトランペットのように開いた。茎の長さ約60センチにまで伸びて、小型の燈台のようにスックと部屋の中で、威容を誇っている。顔を近づけるとかすかに芳香をはなっているが、ほんのりとした幽かな奥ゆかしさ。観賞用として暖房器具の近くで過保護にしているので、屋外のものでは見たことがないほどの大きさ、これからしばらくの間、我が家の居間に彩りを添えてくれることだろう。
今年は2個の球根が立派に育って、花芽が2本ずつ出てきており、一つの花芽から上手くゆけば4個の花が開くので、全部で16個の花が開くかもしれない。鉢植えなので、自らの花を支えきれなくなって、ひっくり返ることもあるので、そのうちに支えを工夫してやろう。
アマリリスの開花の姿を見事に描写した歌を引用しよう。
エゴイズムの極致のごとくアマリリス沈黙の窓にたそがれをまつ
加藤克巳