武蔵野日和下駄

10歳から続く乱読人生、年季の入った活字中毒、頭の記録メディアがダウン寸前、記憶のダイエット装置

 新たな生活空間の構築(83)


《クモの水玉ネックレス》

 先日の夜に雨が降った日の朝、敷地の一角で見事なクモの水玉ネックレスをみつけた、エジプトでみた王妃の金の首飾りのよう。水滴がクモの巣の上で朝の日を浴びて輝いていた。(クモが嫌いでない方は、画像をクリックして、オリジナル画像にして見てください。水玉の美しいこと)

 上の方で枝から張り渡して巣全体を支えている糸は太くてとても丈夫、このタイプの糸に引っかかると可なりの抵抗感がある。何本もの糸をより合せて作ったロープのような糸である。その下で編み上げた虫取りの網目がすばらしい。

 水玉のネックレスの糸は中くらいの太さ、つなぎ目のところの接続部分が水をつなぎとめて玉を作っているようだ。ネックレスの形を作っているのが、極細の糸の網目、細すぎて水玉にならない。そこでクモのメスが待ち伏せをしている。網目のどこにかかっても素早く移動できるような位置で待ち構えている。

 注意してさがすと近くに身体の小さなクモがみつかる。小さいからと言って子どもではない、オスのクモである。ちょっと大きなクモの巣では、クモは必ずペアでみつかる。いつも小さいのがオスである。

 カメラでとらえた数日後、台風の影響で雨風が強かった日の後で行って見たら、ネックレスは無残にもボロボロになっていて、二匹のクモは見当たらなかった。どうなったかは分からない。