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2005-08-15 世界の常識は日本の非常識?(海外から見た「日本の不思議な光景」)

世界の常識は日本の非常識?(海外から見た「日本の不思議な光景」)


  偶然にも、サイマルティニアス(simultaneous/同時進行的)に報じられた、この二つの海外発のニュースから透けて見えるのは、「観念的・ロマン的な国益原理主義」(過激で懐古的なナショナリズムへの共感/特に歴史を知らない若年層にこの傾向が強く出つつある)と「民営化原理主義」(アカデミズムメジャー位置を占める新自由主義思想を根拠とする市場原理主義)という二つの狂信的な原理主義の罠に一層深く嵌りつつある日本の実像です。


  残念ながら、我われ一般国民は、これほど「高度情報化社会」だと囃したてられているにもかかわらず、このような“日本の実像に関するリアリスティック情報”を、テレビ新聞など日本国内のメディアから分かり易い形で手に入れることが困難になりつつあるようです。このため、“今の日本は、1930年代のドイツヒトラーによるナチス政権登場の前夜)”に似てきていると一部で囁かれています。


[1] 「つくる会」の教科書日本政府は認めるべきでない? 


英国の名門紙、ザ・タイムズ(The Times)が、13日付の社説

http://www.timesonline.co.uk/article/0,,542-1732864,00.html)で、扶桑社・「つくる会」の歴史教科書を『認めるべきでない』と論じているとの情報があります。

http://blog.kaisetsu.org/?eid=138384


●ザ・タイムズは、世界のリーダー層に対して非常に影響力の大きい雑誌なので世界中のコモンセンスを持つ人々の合意を背景にしているとblog.kaisetsuは分析しています。これは『宣(むべ)なる哉!』だと思います。


●我われは、下記の<参考>に掲げたデータが持つ重大な意味を決して忘れるべきではないでしょう。これを直視することが「自虐史観」などではあり得ません。


(Leading articles August 13, 2005)

『Wounds still to be healed』


For Asians, Japan has yet to take the steps required for reconciliation.The 60th anniversary of the end of the Second World War falls on Monday, a date less clearly etched in European minds than it should be. Between Germany’s deefeat in May 1945 and Japan’s surrender on August 15, some of the bloodiest battles of the entire war raged across the far-flung Eastern theatre, against Japanese troops who fought with undiminished ferocity, regardless of the defeat that was now inevitable. It was the US Army that suffered the brunt of the losses which occurred on the Allied side.


・・・途中省略(以下が肝心の部分)・・・


Yet Japan has still to grasp that stilted though repeated expressions of sorrow and regret have yet to meet the demand for proper atonement. It persists in treating the outrage caused by the Government’s approval of a controversially unapologetic school textbook as a “misunderstanding” of Japan’s education policies. It is true that schools have a choice; and true that only 1 per cent of Japan’s schools use this textbook. But the choice should not be available.

Germany does not allow the glossing-over of the Nazi past. Japan, in its own interests, should be at least equally stern.


<参考>


太平洋戦争における内外戦没者数の概要』 約2,055万人


終戦までの戦没者数、約320万人(うち軍属の戦死者約210万人)


戦後の死者数、約35万人(うち、広島長崎原爆による犠牲者数は約30万人)


以上の合計、約355万人




国外での犠牲者数(外国人)、約1,700万人(うち中国人約1,000万人、インドネシア人約400万人、ベトナム人約200万人、朝鮮人約20万人)


以上の総計、2,055万人


(参照した資料)


英霊

http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/eirei.htm


アジア太平洋における各国戦争犠牲者数

http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/5225.html


[2]「郵政民営化法案」の否決は世界(米英)の金融ビジネスの損失?


●この記事を読むと、日本の一般国民は本当にノーテンキに見えてきます。小泉首相は、どこの国のソール・エージェント(総代理人)なのでしょうか? それでも、巨額資金を投じたマスメディア戦略のお陰で小泉首相の支持率が日々に鰻ぎ登りのようです。これは果たして喜ぶべきことなのか、悲しむべきことなのか? 我われ一般国民は“自己責任”において、よく考えるべきでしょう。


●一般の日本国民の理解を得るため、どれほど多額の資金(予算)を投じて「米国の金融エスタブリッシュメント層が期待する形での郵政民営化」をアピールするとしても、約350兆円にも及ぶ獲物の巨大さと比べれば、それは非常に廉価な投入経費に見える訳です。今や、「日本の政治」が、広告・宣伝業界とマスメディア業界を巻き込んだ巨大な「政治ビジネス」化(政府広報・情報ビジネス産業化)していることの実相が見えるようです。


●たとえ、天文学的な規模(日本国民の虎の子の)のビッグマネーを世界の金融市場へ放出・提供したとしても、世界に名だたる勤勉・実直な日本のサラリーマンは、「医療・福祉関連サービス生存権)の切り下げ」と「多様な手練手管で課せられる高額の増税負担」に耐え得ることが期待されているのかも知れません。


(Financial Times  August 8 2005 20:22

/英国で発行されている、世界的権威がある経済新聞 ) 


『A contemporary dilemma haunted by history By Ronald Dore』(部分)


Junichiro Koizumi, Japan’s prime minister, has lost the vote on his grand scheme to privatise the country’s post office with its vast savings pool and will go to the polls. For now, the village-pump communitarian face of Japanese conservatism has won out over anti-bureaucratic, privatising radicalism. T緒he global finance industry will have to wait a little longer to get its hands on that $3,000bn of Japanese savings.


(意訳)日本の小泉純一郎首相は、膨大な貯蓄額を持つ郵政事業の民営化法案という彼のグランドスキーム国会で否決された。その結論総選挙に委ねられることになった。とりあえずは、旧い田舎じみた印象の日本の保守主義が過激な反官僚主義と過激な民営化方針に勝利を収めた形になっている。このため、世界の金融産業は、約350兆円の日本人の貯蓄を手に入れるまで、もう少しだけ我慢しなければならない。


[補足1]


[2]に関連するBlog記事があります(Los Angeles Times、et al. について)


『米国の関心事は350兆円におよぶ郵政マネー』


「Los Angeles Times」の記事にしても、あるいは、CNNの長めのニュースにしても郵政民営化の説明で強調されるのはただ一点、郵貯が世界最大の貯蓄銀行で、それが民営化されたら、350兆円におよぶ郵政マネー(簡保も含めて)を持つ世界最大の銀行が生まれるということである。アメリカの関心は(政府も民間も)郵政民営化の問題で関心があるのは、この一点だけなのである。


・・・この続きは下記URL(●)からドウゾ・・・


●視点を磨く厳選コラム「ビジネススタイル

http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050811_kaigai/index1

.html


[補足2]


8/15付「YOMIURI ONLINE」(下記URL)はワシントンポスト紙も小泉首相支持を表明しています。

http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/seiji/20050815/20050815ia24-yol.html


[補足3]


革命後の混乱の時代に生きたフランス政治学トックビルが、独立革命後のアメリカを旅行して名著『アメリカのデモクラシー』を残しています。


現代アメリカの「キリスト教原理主義」のルーツは、丁度このような時代に結びつくようです。


それによると、既に、その当時のアメリカでは、過度の「自由主義」による「利己主義」と「政治的無関心」の悪弊が蔓延っていたそうです。


どうやら、ブッシュ氏が誇るアメリカ流の民主主義には始めから深刻な問題が潜んでいたようです。


具体的に見ると、それは「人権の軽視」と「権力抑制の必要性の無視」(具体的に言えば、憲法についての授権規範性の軽視)ということであったようです。EUがブッシュのアメリカを警戒する根本も、この辺にあるようです。


見方を変えると、これはアウシュビッツなどで人間性の根本を冒涜したナチズムと同じ精神環境です。どんな人間でもハメをはずすと恐ろしいということです。「小泉-竹中ライン」の市場原理主義政策には、この辺についての「傲慢さ、恐ろしさ、愚かさ」が纏わりついています。


ご都合主義的にキリスト教原理主義と自由原理主義が結びついた今のアメリカ政府思考パターンは、意外とナチズムに近いのではないかと思っています。


従って、このようなアメリカを妄信する「小泉-竹中ライン」の周辺にナチズムの臭いが漂うのは当然だと思います。


大方の国民は、この深刻さを未だ自覚できないだけだと思います。

無用の人無用の人 2005/08/17 17:16 この歴史テーマは、国際論壇で、英語で論議されてしかれるべきだと思っています英語なら、東アジア人みな外国語なので、相手にとって不足なし(?)、
そして、自らの、見方の正しさを、世界の舞台で、検分させるべきだとおもいます、国内だけでは所詮、手の内知ったものどうしの、「紅白戦」にしか過ぎないのでは? ご迷惑でしたら削除ください

toxandoriatoxandoria 2005/08/17 22:33 コメントありがとうございます。

その点については同感です。しかし、18歳人口の減少と日本政府の外交センスの悪さがこの種の問題に暗い影を落としています。

そのため、人材も含めるという意味で、国内の「アカデミズムと教育」にかかわる環境・条件の劣化が進みつつあり、トンデモ御用学者やトンデモ教師たちが政治権力と結びつき、大きな顔で中枢を占有し始めているようです。
国際感覚に優れた、マジメで使命感を持つ本物の学者や教師が報われる社会を目指す国民的な合意形成がなされなければ、早晩、日本は世界の孤児か鼻つまみ者になるような気がしております。

皮肉なことに、市場原理主義・グローバリズム・民営化などの“世界的視野”の必要性を偉そうに国民へ向かって説教する日本政府自身の政治感覚(政治権力者たちの精神環境)がますます内向きとなる(劣化する)一方なので、まるで日本は「鎖国時代」へ後退しているようにさえ思われてきます。

無用の人無用の人 2005/08/21 00:14 日本の諸外国との付き合いは、「円」の切れ目が縁の切れ目、私の意見です

このままですと、「強いられる形」での、戦後処理がされるのではないかというのが、私の危惧するところです、つまり、近隣諸国の世界政治経済上の比重の増加、日本の地位低下、八方塞の外交(日本なんて必要ない)、
これを打開するための「顔をつぶされる」形での遅すぎる戦後処理、
国内の負のエネルギーの増加、新「臥薪嘗胆」、世間知らずの杞憂にすぎないかもしれません
ご迷惑でしたら削除ください

toxandoriatoxandoria 2005/08/21 04:25 コメントありがとうございます。

残念ながら、日本の地位低下は間違いないようです。本来であれば、国民を小ばかにしたA〜D層分析(政府が、郵政民営化の広報ターゲットとして日本国民を4種に区分し、最も多くを占める“知能が低い?”B層に照準を当ててパフォーマンス本位のポピュリズム政策を進めていること)などという不埒な考え方はやめるべきだと思います。

恐ろしいのは、各界の主流を占めるエグゼクティブ層の人々の人間理解が米国流に被れて傲慢になっていることです。

なるほどなるほど 2005/08/26 01:49 海外から見て遺骨鑑定疑惑にマスコミだけでなく、この問題を知っている日本人の多くが何故沈黙しているのかも不思議だと推測されます。

<The Financial Times
http://news.ft.com/cms/s/ac7bc7f4-fca7-11d9-8386-00000e2511c8.html

Dispute over DNA casts shadow on talks
By David Ibison in Tokyo
Published: July 25 2005 03:00 | Last updated: July 25 2005 03:00

  DNA論争が協議に影を投げかける
   David Ibison (デイビッド アイビソン?) 東京
    2005年7月25日

  いずれの日か、過熱している北朝鮮秘密組織による日本人拉致問題の
討議のために日本と北朝鮮の官僚がテーブルに着く時、議題の一つは
PCRという3文字になるであろう。

 それらはpolymerase chain reaction(ポリメラーゼ鎖反応)を意味する。
この言葉はDNA検出に使われる、なじみの薄い科学過程のことであるが
いま学界から飛び出し、二国間の亀裂の核心となって、今週の六カ国核
協議を待ち伏せしている。

 PCR論争は、北朝鮮が長年の否定ののち、1970年代、1980年代に
日本人を拉致したことを認めたあと、拉致被害者の一人である横田めぐみ
さんの焼却遺骨が日本に持ち帰えられた時に始まった。

 横田さんは13歳のときに拉致され、自殺したとされるまで北朝鮮に住んで
いた。彼女の遺骨の返還は日本社会を深く揺り動かした。

 遺骨はDNA分析のため科学警察研究所に送られたが、いかなる遺伝物質
も見出すことはできなかった。その後 遺骨はPCR処理のため帝京大学の
遺伝科学者である吉井富夫氏のもとにまわされた。

 PCR分析(ー今回の場合、”nested” PCRと呼ばれる超繊細な形態ー)は
遺骨は横田めぐみさんのものでないと決定したため、日本の新聞が大々的に
報道し、広汎な反北朝鮮感情をかき立てることになった。

 この問題はいま日本の対北朝鮮関係の核心となっている。逢沢一郎外務
副大臣は今週の協議の際に、二国間交渉が開かれるならば遺骨の信憑性
の説明を求めると言った。北朝鮮は土曜日、政府機関紙 Minju Josonに
おいて東京が拉致を持ち出すのであれば、日本と直接、話し合いの席につく
必要はないと述べた。

 北朝鮮の言い逃れは一見、明白のようだが、見かけほどには単純ではない。
実際、権威ある科学雑誌ネイチャーによるインタビューにおいて吉井講師は
PCR鑑定は汚染されていた可能性がある、結果は断定的でないと述べた
のであるが、日本では全く報道されなかった。

 吉井氏は 「骨は何でも吸収する硬いスポンジのようなものである。それを
扱った誰かの汗や油脂がそれにしみこめば、どのように処理してもそれを
除去することは不可能であろう」と語ったとされている。

 ネイチャー論文は細田博之官房長官によって直ちに誤認であると否定
され、広汎な沈黙が日本のマスコミ全体を覆った。

 外務省スポークスマンは「日本の警察は結果に満足している。問題になって
いる講師はネイチャーの一般的質問に答えたのであり、個別の質問に答えた
ものではないと言っている」と述べた。

 ネイチャーのデイビッド シラノスキー記者は吉井氏は『隠された証人』である
と述べ、日本は北朝鮮を欺瞞の権化と写し出したいのだと結論づけている。

 彼は日本は政治が科学に干渉することを許していると言った。「科学者では
なく、政治家が結果に干渉することを許すことによって一線を越えてしまった」と。

 鑑定の結果が汚染されていたかどうか議論することは横田めぐみさんの死亡
に関する北朝鮮の説明を受け入れることではない。北朝鮮は彼女は精神病院
における散歩中、世話人のもとから逃げ出して自殺を図り、自らの衣服でつくった
ひもで首を吊ったと言っている。

 彼女は掘り出され焼却されるまでは夫によって裏庭に埋められていたと北朝鮮
は言っている。日本人官僚はこの説明に不信感を隠すことは難しかった。

 二国が六カ国協議において会談した場合、PCR鑑定の正確性に関して浮上した
疑問の処理に対する日本側の気乗り薄は深刻な結果をもたらすであろう。

 二国の会談ではPCR問題は北朝鮮側を強め、日本の道義的立場を損ない、
日本の北朝鮮に関係正常化を迫る力を弱めるであろう。

 しかし、外務省スポークスマンは「われわれは彼女が生きているかどうか知りたい
だけなのだ」と付け加えた。>
http://groups.yahoo.co.jp/group/nomorewar/message/19262
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2005/05/post_30e3.html

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