 EX-pro DISTORTION + SOLO |
さっそくレポートしてみます。
Ex-Pro Distortion + Solo
こちらが、そのDistortion + SOLOです。5ノブ+1ミニスイッチ、2フットスイッチが搭載された、Ex-Proオリジナル筐体ですね。先にこの筐体について触れておくと、ごつごつとした見た目から、大きさもそこそこに見えるんですが、実はかなり小さいです。縦幅でBOSSペダルと同じくらい、横幅はBOSSの1.5倍くらいでしょうか。非常にコンパクトで、ボード内でも場所をとらないペダルです。また、このサイズだからこそ、この形も意味が出てきます。これと同じサイズで、形が普通の直方体だったとしたら、ノブとスイッチが近くてステージ等で誤ってノブをけっとばしてしまう可能性も出てきますが、このEx-Pro独自の、16.7°の傾斜をもつフットスイッチパネルと、そこから1段下がったところにノブを配置することにより、そういったトラブルが起きないように設計されているというわけですね。
搭載されるコントロールは、Treble、Bassの2バンドEQと、GAIN、OUT LEVEL、そしてSOLOです。フットスイッチは右側でペダルのON/OFF、左側でSOLOモードのON/OFFとなり、ペダルがOFF時にもSOLOスイッチでモードを切り替えることができますが、SOLOスイッチだけを踏んでも、ペダル自体がONの状態でないとブーストがかかることはありません。また、中央に設置された3モードスイッチにより、軽くコンプレッションの効いたモード1、ダイレクトなモード2、そして最もゲインの高いモード3のサウンドを切り替えることができます。
では、セッティングを見てみます。
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EX-pro DISTORTION + SOLO |
Fender Blues Junior
という形で行いました。昨日はちょうど、遊びでスタジオに行って来ましたので自分のギターを試奏に使わせてもらいました。ただ年始ということもあってか大変混雑しており、空いているアンプがこれしかなかったためブルジュニとなりました。
では、レポートしてみます。
- 操作性
ノブの数が多めで、3モードスイッチやSOLOスイッチなどが搭載されていますが、別段迷うことはないと思います。唯一、ちょっと気になったのは、エフェクトOFF時にSOLOスイッチを踏むとモードが変わるんですが、それが見た目で分からないという点ですね。LEDは左右に配置されているんですが、ペダルがONとなったときにのみそれぞれの状態に合わせて両LEDが点灯するんですよ。つまり、ペダルOFF時にはSOLOモードがONであろうとOFFであろうと、LEDは全く点灯しません。そのため、誤ってSOLOスイッチをペダルOFF中に踏んでしまうと、次にONにするときまでモードが変わっていることに気がつかないことがあるかもしれません。まぁ、何かあるとすればそのくらいで、音作りを行う上での操作感は何の問題もないように思いました。
- サウンドレポート
では音を。
このペダルは、基本的にドンシャリサウンドのメタル系ハイゲインディストーションです。そのディストーションサウンドはハイゲインでありながら和音でも粒が大きくそろっていて、こういったペダルとしては分離感がとても高いのが特徴ですね。反応性も高く、公式の「売り文句」でいわれているヴォリュームを絞ってクリーンサウンドというのも、ギター側のヴォリュームを強く絞ればたしかに達成できています。また、フルゲイン+フルヴォリューム時にも、ピッキングを強くしたり弱くしたりすると音に違いがちゃんと出ます。かなり感動的です！
ドンシャリ系メタルサウンドなんですが、どちらかといえば低域が強めで、太い音を作り出すのが得意ですね。EQをセンターにし、ゲインを0にするとかなりこもることからも、ゲインを上げて倍音をしっかり出して真価を発揮するタイプのように思いました。
EQの効きはとても普通で、Treble、Bass共にしっかりと効きます。ミッドレンジだけをいじることができないため、MT-2のように多彩な音を作ることはできませんが、このペダルの持つ基本的なサウンドは非常にしっかりしているので、この音が気に入る方ならば何の問題もないと思います。逆に、基本的に持っている音色は変わりませんのでそれぞれのお好みに合わせるためにも、是非とも試奏してほしいペダルだと思います。個人的には、とてもいい音だと思いました。テレ+ブルジュニという、あまりハイゲインサウンドには向いていないセッティングだったにもかかわらず、気持ちの良いドンシャリハイゲインディストーションを作ることができました。
モードの切替スイッチですが、これによる音の変化は大きくありません。音を微調整するのが目的といった感じですね。おそらくクリッピングの切替で、Mode3にするとかなり強くクリッピングされるためか、Mode3だけ1と2に比べると音量ががくんと落ちるので注意が必要です。が、それでも十分な音量を持っていますので曲中にモード切替を行うようなことをしなければ、特に問題はないと思います。
SOLOスイッチによるブーストは、音量はもちろん上がりますがそれだけでなく、若干中域よりの音になる印象でした。まさにソロ向けに開発されたモードということになるんだと思います。
全体的に大変出来のいいペダルで、これは新しい定番的ハイゲインディストーションということになるのかもしれませんね。本当によくできた音だと思います。
というわけで、EX-PRO DISTORTION ＋ SOLOのレポートでした。しっかりと作られた、Ex-Proらしい高いクオリティを持ったペダルだと思います。反応性の高いハイゲインディストーションは、エフェクターではやはり数が少なかったと思いますので、そういう点から見てもこれはおもしろいペダルだと思います。是非一度、試してみてください！
