Electro Harmonix Nano Big Muff |
この「Electro Harmonix Nano Big Muff」は、NAMM SHOWから話題になっていたモデルの1つですね。
現在、Big Muffのシリーズは歴史上最もラインナップの多い時期を迎えています。
何度かこのサイトでも書いていますが、非常に簡単にBig Muffの歴史を見ると、まずトライアングルと言われる最初期のモデルに始まり、ラムズヘッド期、そして第3期と呼ばれるモデルに続きます。第3期は、過渡期のラムズヘッド基板の時期を含め、ディスクリート→Opamp→ディスクリートという流れを辿り、おおまかに4種類に大別されます。その後Electro-Harmonixは一度倒産し、しばらくBig Muffは歴史から姿を消します。
その後、ロシアに生産拠点を移し、Mike Matthe's Red Army Overdriveというモデルが非常に短い期間、発売されます。続いてSOVTEK名義のロシアンマフの時代へと進み、Civil Warと呼ばれる初期ロシアンマフ、有名なアーミーグリーンモデル(初期はロゴのフォントが長く、トールフォントと呼ばれます)、そしてブラックのロシアンモデルが続き、現在のBig Muff Pi Originalモデルへ続きます。
ロシアンマフはしばらく併売されますが生産が完了し、現在はBass Big Muffにその回路が収められています。
その間にも「Little Big Muff」や「Big Muff Deluxe」といったバリエーションモデル、MOGWAIロゴが刻印された限定モデルなど多彩なモデルが作られ、Guild Foxy LadyのようなOEMモデルもあったりしましたが、それでも現在ほど、Big Muffのバリエーションモデルが展開された時代はありませんでした。
そして今回、そんなBig Muffシリーズに新たに追加されたElectro Harmonix Nano Big Muff。このペダルは、現在のLittle Big Muff、またSmall Cloneと同等の筐体を用いたかつてのLittle Big Muff、どちらの「小型モデル」と比べても圧倒的に小さい、コンパクトなMXRサイズの筐体を用いたペダルです。
実装パーツを用いて効率的に生産され、販売価格を抑えるエレハモのXOシリーズとして生まれたモデルで、コントロールはVolume、Tone、Sustainと非常にシンプル。そして内部の回路はBig Muffの正当な系譜を継ぐBig Muff Pi Originalと全く同じものが使われているということです。
もちろん、パーツが違うので音も多少違いはあるようですが、基本的に同じ音のペダル、というのが公式見解となっています。
デモムービー
今後このモデルがBig Muffシリーズの正当後継者となるのか、それとも単に小さなバリエーションモデルとなるのかは分かりませんが・・・ビッグマフのまさにビッグなサウンドをコンパクトなサイズで味わえるというのは面白いですね。
試奏レポート
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