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※記事中に表示している価格は変動することがあります。参考程度に見てください。
一部、当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、当サイトとは一切関係がありません。

2018-05-23

「Presonus Studio One 4」!プリソーナスの定番DAWソフトウェアがメジャーアップデート!

多くのスタジオ機器やプリアンプを制作するPreSonus。今その最も有名な製品といえばDAWソフトのStudio Oneでしょう。

Cubaseを開発したプログラミングチームが新たに開発したというDAWで、サウンドプレビュー時の音質がクリアで定位が分かりやすいという評判もあるDAWですね。(ミックスダウンの音質についてはDAWによる差異はあるという意見とないという意見がありますね。)

今回、新しく4になったStudio One。新たな機能としてはハーモニーの編集とコード検出。オーディオトラックからもコードを検出できるという機能が追加されました。また、ドラムモジュールが「Impact XT」へと進化し、スピーディにドラム編集ができるドラムエディタも搭載。サンプリング/プレイバック機能やステップシーケンサーも強化/刷新されているということです。

パッケージのラインナップを見てみましょう。

Presonus Studio One 4 Professional

最上位モデルです。全ての機能を制限無く使うことができます。

Presonus Studio One 4 Professional クロスグレード

対象のDAWソフトを持っている人向けの乗り換え版パッケージです。それまで使っているDAWにも一切制限なく、少し手頃に買うことができます。対象DAWは下記の通り。

  • Ableton Live
  • Adobe Audition
  • Apple Logic
  • Avid Pro Tools
  • Bitwig Studio
  • Image-Line FL Studio
  • Internet ABILITY
  • Internet Singer Song Writer
  • Magix ACID
  • Magix Samplitude
  • Magix Sequoia
  • MOTU Digital Performer
  • PreSonus Notion
  • Propellerhead Reason
  • Steinberg Cubase
  • Steinberg Nuendo
  • TASCAM Sonar

(フリーウェア、無償同梱されているDAWソフトウェアおよびデモ版等は対象外)

Presonus Studio One 4 Professional アカデミック

学生/教職員向けのパッケージです。

Presonus Studio One 4 Artist

オーディオエンジンやプロジェクトページなどを制限、コードトラック、ハーモニー等の機能を無くした制限版です。機能詳細は公式ページから。

Presonus Studio One 4 Artist アカデミック

Artistモデルの学生/教職員向けのパッケージです。

Presonu Studio One 4 Prime

無償で使える機能制限パッケージも用意されるということですが、6月〜7月頃予定ということです。

  • 無償アップデート

なお、「日本時間2018年3月22日14時00分00秒〜5月22日までにStudio Oneを初めて登録またはアクティベーション」した場合、Studio One 4への無償アップデートが可能です。詳細は公式ページから

イントロダクションムービー

 

DAWって仕事で使う、という場合は別として、自分だけで使うなら複数持っている意味ってあんまりないんですが、見てるとなんか欲しくなってきますね。

 

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2018-05-19

全部入りプラグインバンドル対決!「Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate」vs「IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX」! Part.1 概要編

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DTMに欠かすことの出来ない“プラグイン”。プラグインとは、ソフトウェアのエフェクター、またはシンセ、サンプラーのことで、それ自体が音を作り出す楽器として(シンセサイザー/サンプラー、いわゆる「音源」)、また録音した音やシンセ等の音を加工するエフェクターとして使われるソフトウェアです。スタンドアロン(単体)で動作するものもあれば、DAW上で動かすためのプラグインもあります。

プラグインは単体で販売されることもあれば、複数の製品をまとめた形態、悪く言えば抱き合わせの形で販売されることもあります。そんな複数の製品をまとめたものを「バンドルウェア」と言います。基本的に、バンドルウェアは各製品を個別で購入するよりも低価格で販売されています。

こういったプラグインバンドルは世界中のメーカーが発売していて、中には自社の制作するソフト全てをまとめたものもあります。特に、幅広いジャンルの製品を展開するメーカーのバンドルウェアにはそれだけ多岐にわたる内容となっていることもありますね。

さて、そんなバンドルウェアですが、「これがあれば何でも出来る」と言わんばかりのバンドルがあります。つまりEDM、エレクトロ等のジャンルに欠かせないシンセサイザーに始まり、生音系や個性的な音を収録するサンプリング音源、さらに多彩なエフェクトを1つにまとめ、収録製品だけで多くのジャンルの楽曲制作に使うことができるものです。

このシリーズは、そんな全部入り系のバンドルウェアの中でも特に広いジャンルをカバーしたバンドルを比べてみよう、というシリーズです。ここで比較するのは、この2つの製品です。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate

言わずと知れた「コンプリート」です。最も有名な「全部入りバンドル」です。ドイツのNative Instrumentsによる製品ですね。コンプリートの頭文字がKなのはドイツ語「っぽい」綴りを意識しているのかもしれません。

Kompleteはフリー版の「KONPLETE Players」、低価格版「KOMPLETE Select」、通常版「KOMPLETE」、そしてフルパッケージの「KOMPLETE Ultimate」をラインナップ。無印とUltimateにはそれぞれクロスグレード(関連商品を持っている人が安く購入できるもの)もあったりするので、ネットショップで検索するとたくさん出てきてややこしかったりします。

ナンバリングを見ても分かるとおり、すでに11世代目。初代が2003年の発売なので、もはや完全に総合系バンドルウェアとしての地位を確立しています。まもなく12が出るという噂もあったりなかったりします。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX

“Amplitube”、“iRig”等でおなじみ、各種プラグインや多くの周辺機器を製作するイタリアの音響メーカー、IK Multimediaによるプラグインバンドルです。ナンバリングが2だから2作目かと思えば、2012年に「Total Studio 3」というバンドルが発売されていて、その前はたぶん「Total Workstation」という名前だった感じです。2016年に前作の「Total Studio Max」、そして今年、「TOTAL STUDIO 2 MAX」が発売となりました。

今回のモデルではこのMAXに加え、低価格版の「TOTAL STUDIO 2 DELUXE」もラインナップ。それぞれマックスグレードやクロスグレードといった、IK製品所有者向けのパッケージも用意されています。KOMPLETEと比べるとまだ歴史が浅いこともあり、知名度としては圧倒的にKOMPLETE(新作が出るとTwitterのトレンドに載るレベル)ですね。

なぜこの2つなのか、ということですが、「音源もエフェクトも」まとめたバンドルってなかなか無いんですよね。例えばエフェクトの膨大なバンドルであればWaves、多数の音源を収録した総合系のバンドルであればSteinberg Absoluteなんかもありますが、それぞれエフェクト、音源特化です。パッケージ1つ買えばなんでもできるよ、というのは今のところこの2つかな、ということで選びました。最上位モデルの通常価格も近いですし。

今回は概要編ということで、この2つのバンドルウェアの全体像を比較していきましょう。

  • パッケージ

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate

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まずはKOMPLETEから。全ての内容をウェブ上からダウンロードするダウンロード版と、全ての内容をメディアに納めて販売するメディア版がありますが、今回はパッケージ版となります。内容に違いはありません。変わるのはインストール時間ですね。KONPLETEはとにかく容量が大きいので、できればメディア版の方が良いと思います。

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こちらが付属するメディア。ハードディスクですね。容量はたぶん500GB。

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USB3.0対応。ケーブルも付属します。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX

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こちらがTotal Studio 2 MAXのパッケージ。こちらもダウンロード版とメディア版があります。KOMPLETEと同様の理由で、できればメディア版が良いと思います。めっちゃ開封に失敗して箱破れてますがきにしないでくださいw

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付属メディアは250GBのUSBメモリです。

  • 収録内容

それぞれの収録内容を比較してみます。リストにして、スラッシュで区切った形で表記します。

収録内容:KOMPLETE 11 Ultimate / TOTAL STUDIO 2 MAX

  • 対応フォーマット:スタンドアロン・VST・AU・AAX / スタンドアロン・VST・AU・AAX
  • 収録製品数:87 / 94
  • サウンド数:18000以上 / 16800以上
  • 容量:363GB(展開時500GB以上) / 179GB
  • サウンドエンジン:3 / 3
  • シンセサイザー:15 / 14
  • サンプリング音源:48 / 40
  • モデリング音源:0 / 1
  • エフェクト:22 / 39
  • マスタリング:0 / 1
  • ギター/ベースアンプ・エフェクト:98 / 350

ささっと見ればこんな感じ。サウンドエンジンというのは、例えばKONTAKTなんかがそうですが、DAWでプラグインを選ぶ際にそのサウンドエンジンを選び、その中で様々な音を選択したりする、というプラグインです。KOMPLETEでは対応のコントローラーと同期する「KOMPLETE KONTROL」、様々なシンセを動かすための「REAKTOR」、様々なサンプリング音源を動かすための「KONTAKT」がそれに当たります。Total Studioの方では特にそういった表記はありませんが、実際に動かすとシンセサイザー用の「Syntronik」、サンプリング音源用の「SampleTank 3」、オーケストラ音源用の「Miroslav Philharmonik 2」がそれにあたるので一応3と表記しています。ただ、KOMPLETE KONTROLはともかく、REAKTORとKONTAKTがサードパーティの音源にも対応している(つまりREAKTORやKONTAKT用の音源を開発できる)のに対し、Total Studioの方はIK音源を動かすためのエンジンなので相対的な比較ではないかもしれません。

  • それぞれの強み

収録されている音源やエフェクトについては後のパートで詳しく触れるとして、全体を見た上でお互いに「無い部分」を見てみましょう。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimateの強み

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KOMPLETEを選ぶ理由の1つに、KONTAKTとREAKTORの存在は大きいものがあります。特にKONTAKTはフリーウェアのプラグインでも多く使われているフォーマットですね。この画像は無料でハイクオリティなパイプオルガンの音を出せる「The Leeds Town Hall Organ」というプラグインで、KONTAKTで動作します。(対応サンプラーはKontakt 4/5、 EXS24、 Reason NN-XT、Ableton Sampler)。こんな感じで、フリープラグイン含む多くのプラグインがKONTAKTやREAKTOR上で動作する、つまりKONTAKTやREAKTORを持っていないと使えないってことがあります。KONTAKT、REAKTORにはそれぞれPLAYERというフリー版があり、それに対応しているものであればフリー版を持っていれば使うことができますが、対応していないサードパーティ音源も(特にKONTAKTはけっこう)あったりして、良いプラグインでもKONTAKTが無いと・・・・・・みたいなことはけっこうあります。

もちろんKONTAKTのためだけにKOMPLETEを買う必要は無く、多少の「回り道」をすることでKONTAKT本体もアップグレード価格で買えたりはするんですが、やはりこの存在は大きいものがありますね。(ちなみにKONTAKT、REAKTOR共にフル版が付属するのはKOMPLETE無印以上です。)

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAXの強み

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どちらも「音源からエフェクトまで全部入り」のバンドルウェアですが、マスタリングまで対応できるのはTotal Studioの大きな強みです。KOMPLETE収録のエフェクトではマスタリングまで対応できるとはなかなか言えないですし、例えば音圧を上げたい、となった場合、たいていは別途音圧を高めることの出来るリミッタープラグインが必要になります。Total Studioはそういったリミッターはもちろんありますし、この画像のLurssen Mastering Consoleならマスタリングはもちろん、CDにプレスする際のマスターとなるDDPファイルの書き出し等も可能です。

  • お得な買い方

それぞれ、様々なクロスグレード等アップグレード価格のモデルがラインナップされています。そのため、単にフル版を通常価格で買うより、回り道をして買った方が安くなることがあります。それぞれのお得な買い方を載せておきます。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimateの買い方

フリーダウンロードのできるKOMPLETE Players、またはKONTAKT5 Playerをダウンロードする。(Native Insturmentsアカウントも作る)

Sennheiserのフリープラグイン、「Drummic’a」をダウンロードする。(ダウンロード方法 by Cubaseと共に。

これ自体もけっこういいKONTAKT用ドラム音源です。

KONTAKT5フルバージョンにアップデートする。

上記のDrummic'aを持っていることで、KONTAKTをアップデート価格で購入する権利が発生します。

KOMPLETEをアップデート価格で購入する。

KONTAKTフルバージョンを持っていれば、KOMPLETEをアップデート価格で購入できます。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAXの買い方

IK Multimediaのページから€99.99以上の製品を買う(通常のパッケージ版でも大丈夫です。)

Total Studioのクロスグレード版を買う

Total Studioには何かの「MAX」を持っている人用のマックスグレード版と、IKの€99.99以上の製品を持っている人向けのクロスグレード版があります。対象の製品を持っていなくても、€99.99以上の製品を買ってからクロスグレード版を買う方がお得に買うことができます。

※キャンペーン等で付属する製品はクロスグレードの対象外なので注意です。例えば製品にMODO BASSが付属するキャンペーンをやっていて、そこで付属したMODO BASSを使ってTotal Studioのクロスグレード版を・・・という買い方はできません。

KOMPLETE、Total Studio共に回り道での買い方はこんな感じ。さらにセールとか限定価格版とかがあったりもしますが、それらはタイミング次第。KOMPLETEは6月にセールすることが多かったり、11月のブラックフライデーを待つというのも手ですし、「欲しいものは欲しい時に買う」というのも重要だったりするので、そのあたりはそれぞれのやり方で良いと思います。正解はありません。

  • なんで両方買ったの?

こういう比較をしている以上、「どっちかを買えばどんなジャンルでも作れるよ」ということではないのか、と思うかも知れません。実際そうだと思います。なんで両方買ったのかというと、まずKOMPLETEは「DTMやるなら持っておくべき」みたいな位置づけだったりするところがあって、あと公式ページの収録内容を見てたら欲しくなったんですよね。全部を使い切れるのかというとなかなかそうでもなかったりするんですけど・・・。確かに持っておいて損はないようにも思いますし、かといって最初に買うべきかというとそこまででもないかも知れませんし、という感じです。

Total Studioの方は、ちょっとIKで欲しいプラグインがあったんですが、IKのプラグインって個別で買うとちょっと割高感があるんですね。バンドルで安くなってたりしますし。それでどうしようかなと思ってたタイミングでTotal Sudio 2 MAXが発売となり、すでにMODO BASS持ってたからクロスグレード版+初回限定価格で買えるってことになって、じゃあ買っとくかーみたいな感じで買いました。

とりあえず今回は概要ということで、こんな感じです。次回からは収録内容について細かく見ていきましょう。Part.2ではギター関連のアンプシミュレーター/エフェクターを比較してみようと思います。

 

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2018-05-16

IK Multimedia、オーディオインターフェース付MIDIキーボード「iRig Keys I/O」に音源付属キャンペーン!これを利用してWindowsユーザーのギタリストなら10万円台でなんでもできるDTM環境がそろうことが判明。

プラグインエフェクトや音源、多くの周辺機器を製作するIK Multimediaがラインナップするオーディオインターフェース搭載のMIDIキーボード、iRig Keys I/Oに音源が付属するキャンペーンを開始しました。

期間は今年の6/30まで。「iRig Keys I/O 25」にはMODO BassSyntronik を選べます。

iRig Keys I/O 49」ならさらにMiroslav Philharmonik 2を選ぶこともできます。

これはこれでうれしいキャンペーンですね。

IK Multimediaには、制作するほぼ全て(Leslie等一部はのぞきますが)のプラグインエフェクトと音源を包括したプラグインバンドル、「Total Studio 2 Max」があります。

余裕があればこれを買うのもいいんですが、そこまで網羅しなくていいという場合に「Total Studio 2 Deluxe」というモデルもラインナップされています。

このバンドルには、今回のキャンペーン対象であるSyntronik と、Miroslav Philharmonik 2は入っていますが、MODO Bassは入っていません。なので、ここでModo Bassを選べば、かぶることはない、ということですね。

さらにピアノやオーケストラパーカッション、アコギ音源の「SampleTank 3」、22機種のミキシング/マスタリングエフェクトをまとめた「T-RackS 5 Deluxe」、そして人気のギター/ベースアンプシミュレーター、「AmpliTube 4 Deluxe」が付属しています。

 

さらにさらに、今年の5/31まで、ハイクオリティなドラム音源として知られる「FX Pansion BFD3」がキャンペーン価格となっています。

これらを組み合わせて使い、DAWにはもちろん、無料になった最強のDAW、「Cakewalk by BandLab」を使います。

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Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

 

では、整理してみましょう。

DAWは無料の「Cakewalk by BandLab」。

そして、オーディオインターフェース付25鍵MIDIキーボード「iRig Keys I/O 25」。キャンペーンで、「MODO Bass」を無料でもらえます。

そして、多数の音源やエフェクトをまとめた「Total Studio 2 Deluxe」。

また、キャンペーン価格となっている「FX Pansion BFD3

まとめて買ったらだいたい10万円ちょっとになりますね。

これで、MIDIキーボード、オーディオインターフェース、ドラム、ベース、オーケストラ音源、シンセ音源、ミックス/マスタリングエフェクトが多数(Total StudioとCakewalk付属/プロチャンネル)、ギターアンプシミュレーター(Amplitube DluxeとTH3 Cakewalk Edition)がそろいます。

ギターとシールドケーブルは、うちのブログ見てくれる方ならだいたい持ってると思います。あとWindows PCですね。Cakewalk by BandLabはWindows用なので。つまりWindowsを使っているギタリストなら、「他に何も持っていなくても」10万円ちょっとでほぼなんでもできるDTM環境が今ならそろうってことになります。まぁボカロ曲やるならボカロは必要ですけど・・・プラス1万円ちょっとくらいですね。

けっこうこれってすごいことなんじゃないか、とふと思ったので記事にしてみました。

 

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2018-05-04

SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作り Part.12 最後の仕上げ

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無償で使えるフル機能のDAW、「Cakewalk by BandLab」を使って1曲作ってみるシリーズ、最終回です。今回でついに楽曲が完成します。

Part.11(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

前回やったこと

・ピアノの音作り

・ピアノバスでの音作りとバランス

・ストリングスのバランス調整

・アコギ、エレキのバランス調整

・リードギターの音作り

・リードギターのバランス調整

・音圧の調整

前回はここまでやりました。この状態で、楽曲としてはあらかた完成。このまま表に出して大丈夫なくらいには仕上がっていると思います。

ですが、より高いクオリティを目指すためには最後の仕上げが残っています。

その前に、ミックス前の状態、Part.7の最後にアップした形を載せておきましょう。

Download 聞けない場合はこちら

作ってるときはなかなか良い感じになったって思ってた気がしますが、ミックス完了してから久々に聞くと全然だめだな・・・。まぁ、この形がミックスでどうなるのか、見てもらえればと思います。

では、ミックス最後の仕上げです。いきましょう。

現時点で、各トラック、バスのバランスはだいたい調整されています。マスターでの音圧アップもしていますね。後やることといえば・・・オートメーションの書き込みです。

Part.9でもちょっとやりましたが、オートメーションというのは、楽曲の展開に合わせて各種パラメータを自動で変化させることです。

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これはPart.9でクラッシュのトラックにオートメーションを入れた時の画像ですが、基本これと同じ事を全体にわたってやっていきます。まず、オートメーションの書き込みはできるだけ最後にやる方が良いです。その理由は、オートメーションを書き込んだトラックは「オートメーションを読み込む」設定になっており、例えばフェーダーとかその他パラメータをいじって設定を変えようとしても、オートメーションが優先となるためプレビューとして変化してもすぐ元に戻ってしまいます。(オートメーションで追加で書き込むことはできます。)

なので、各種バランス調整を行ってから、最後にオートメーションを書き込むのが良いと思います。上のクラッシュトラックはだいぶ例外で、クラッシュ自体の音の設定をやった上で、もう触らなくて良い、またはバストラック(この場合CymbalバスとDrumバスをこの後通ります)側での調整でいける、という状態だったので先にオートメーション書き込みを行いました。

で、オートメーションの書き込みですが、こちらも基本的に元のトラックには行わず、バスのオートメーションを書き込む形になります。トラックに書いちゃダメ、ということはもちろんないので、そこは自由にやって良いんですが、現時点で元のトラック間のバランスは取れているので、それを崩す必要がないことからバスにオートメーションを書いていく形にしています。

オートメーションの書き方は各トラックやバスでオートメーション、設定したいパラメータを選んで書いていくだけなので簡単ですね。実際に書き込んだオートメーションとその理由を書いていきたいと思います。

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まずはマスタートラック。アウトプットボリュームのオートメーションです。マスタートラックのパンやフェーダーはよほど特殊な効果を狙わない限り、基本的に触りません。が、楽曲の最初と最後の無音部分にのみオートメーションを書きます。無音部分でフェーダーを最小から0dBまでフェードインとフェードアウトをしている形ですね。アルバム等で「曲が連続してつながっている」効果を狙う場合はべつですが、1曲で完結するものの場合、こうして最初と最後に無音のフェードインとフェードアウトを入れています。これは万一の場合のノイズ成分が前に出てしまうことを防ぐためだったり、他の楽曲と続けて再生したときにプツって音が出てしまわないようにするためだったりです。「下処理EQ」などで対処済みなのでほぼ問題ありませんが、もし「聞こえてない音成分」がここに入っているとそれが何らかの状況で何らかの問題を起こす可能性がないとは言えないからですね。

なお、プラグインによって、オリジナル機器を再現するためあえてノイズ成分を出すものもあります。そういうプラグインを挿しているトラックは、このマスターの場合と同じように、「音が鳴っていないところのフェーダーを最小に下げる」オートメーションを書くと良いと思います。今回はそういうプラグインはありませんけど。

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続いてヴォーカル。これはヴォーカルのアウトプットボリュームのオートメーションです。ヴォーカルのオートメーションはとにかくこだわります。大切なことは「常に均一に聞こえるように」、それでいて「表現がしっかり出せるように」オートメーションを書きます。いくつか、一瞬だけ音量を下げているところがあります。これは息づかい(ボカロなのでそれを模した音)が目立っているところや、何らかの要因で音が一瞬大きくなってしまっているところ、または大きく音程が変わるところのポルタメントが目立ってしまっているところなどを下げています。

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また、こういう風にいったん下がってからクレッシェンドして戻っているところがあります。これは音を伸ばすところですね。ボカロならではのオートメーションかも知れません。というのも、こういうバラード曲で音を伸ばす時って、子音を発音した直後にいったん音量を下げ、そこからクレッシェンドで伸ばしていく歌い方がありますね。それをオートメーションで音量を調整することでやっている形になります。まぁ、実際のヴォーカルでも一本調子に伸ばしたところにこういうオートメーションをかければ表現力豊かに聞こえるかもしれません。

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さらにヴォーカルのオートメーション。これはリバーブのセンドレベルです。今回の楽曲は最初と最後がピアノ伴奏のみ、中間でバンド演奏が入ります。それに合わせてリバーブのセンドレベルを変えることで、「常に同じ位置でヴォーカルが鳴っている」ように聞かせています。そう、「なにもしていない」ように見せるためのオートメーションですね。聴き手に「あれ?」と思わせないための設定です。

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さらにヴォーカルのオートメーション。こちらはPart.10でバスに挿入したプレートリバーブのミックスレベル調整。前述のバンド演奏とピアノ演奏の違いでのオートメーションもありますが、出だしでリバーブがだいぶ目立ってたのでそこの調整が主でやってます。

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続いてコーラス。アウトプットボリュームのオートメーションですね。ヴォーカル全体を調整したら、一部コーラスが変に目立ってしまうところや、音がちょっと汚く聞こえるところ(コーラスの音程が理由では無く音の混ざり方の話)があったので、その部分を下げています。

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次はピアノバス。こちらもアウトプットボリューム。ピアノは、バンド演奏が無いところでは唯一の伴奏。なのでそこもしっかり書きます。ピアノだけが伴奏となるところでは、バンド演奏の伴奏のところより音量を上げて全体のバランスを取っています。後はバンドの中で一時的にピアノを前に出したいところは音量を上げています。

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ピアノもヴォーカル同様、リバーブのセンドレベルと、前回バスにかけたホールリバーブのミックスをそれぞれ調整し、出だしとバンドありなしのところで自然になるようにしています。

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続いてはストリングスのアウトプットボリューム。今回の曲、バンド演奏が入っているところの伴奏の主役は間違いなくストリングスです。ロックバンドだとギターにあたるところをストリングスが担ってます。なので、曲展開に合わせ、他のパートとのバランスを取るために音量をきちんと調整して、どの程度目立たせるかをそれぞれ設定しています。

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続いてベース。ベースは基本いじらなくても大丈夫だったんですが、1ヶ所だけなんかドラムと被って低音がやたら出るところがあったのでそこだけちょっと弱めています。なんかぐちゃぐちゃっと調整していますが、これはその目立つ部分のドラムパターンに合わせて音量を変えているからですね。

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次はドラム。ドラムはTom、Snare_bus、Taiko、Cymbal、Drumのバスがあります。まずはこの黄緑色のところがアウトプットボリューム。それぞれTom、Cymbal、Drumのバスにオートメーションを書いています。タムについては、バンド演奏の入りとリードの入りのところでタムだけが鳴る部分があるので、そこは音量を下げてバランスを合わせています。シンバルは、あまりに目立ってしまうところがあったのでそこを下げています。ドラム全体のバスでも同様。ドラムが目立ちすぎているところを抑えています。

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Taikoバスのオートメーション(濃いめの緑)は、Taiko_fxへのセンドレベル。Part.9で「音に迫力を出すため」に強く歪ませたTaiko_fxというセンドFXバスを作っていましたが、そのレベルですね。これはタムと同じで、タムだけが出るところでは迫力が出過ぎてしまうので、そこのセンドレベルを下げています。

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続いてギターのオートメーション。全てアウトプットボリュームです。上からアコギ、エレキ(バッキング)、リードです。アコギはほぼ触っていません。1ヶ所だけなんか目立つところがあったのでそこは下げました。あとアコギのバスの後ろにもう1つオートメーションが見えますが、これは設定したものの使わなかったものになります。具体的には、アコギバスのEQのハイパスON/OFFで、最後のサビのバックのアコギがなんか中低域で邪魔だったので強めのハイパスをかけて、ストロークのカシャカシャって音だけ出そうとしてみたんですが、なんか微妙だったので最後のサビのアコギトラックを全部削除しました。なので結果意味の無いオートメーションになって、それが残ってるだけです。

エレキのバッキングは曲展開に合わせてのバランス調整。2回あるサビの最後で4音のアルペジオがありますが、そこは目立たせたいので強く、あとは音を聴きながら音量バランスを調整しました。

一番下がリードの音量です。リードは楽曲中央のところにしか音がないので、前後は適当。音が鳴るところはヴォーカル同様、表現力の補完として、またリードの後ろで鳴っているストリングスの音量と合わせてバランスを取るため、そこは細かく調整しています。

 

以上でオートメーションの書き込みが終わりです。楽曲が完成しました。

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完成したら、エクスポートしてオーディオファイルにしましょう。

この時、マスターの音圧アップ、今回はBoost11の2段がけをOFFにした音をエクスポートしておくのも良いと思います。今回はプロジェクトファイルもそのまま残してますし、そもそもそんな予定も無いのでやってませんが、バンド曲とかだとコンピレーションアルバムを後から出したりするとき、マスタリング済みの音源しか無いと、その音を元にマスタリングされることになってしまって音が悪くなったり、音量を上げれなかったりすることがあります。自分でミックスまでやるなら後から書き出せばいいだけなので良いですが、ミックス、マスタリングをスタジオに依頼する時などは、マスタリング前の音源ももらっておくと後々役立つことがあるので、覚えておくと良いと思います。

前回、ミックスで各トラックのバランス調整をしたらミックスは6〜7割と書きました。今回文章にするとたいして長くないんですが、このオートメーションの書き込みはミックス全体の3〜4割を占めるほど重要ですし、実際に時間をかけて良いところだと思います。もちろんそれぞれ楽曲によって異なりますが、単にトラックやバス単位のエフェクトを調整しただけではどうしてもバランスが狂ったり、「ここだけこうしたい」という部分が出てきます。それを行うのがオートメーションで、基本的に全てのパラメータをオートメーションで調整できるので、上手く使っていくと良いと思います。

例えば、ワウやフィルターのエフェクトを持っていなくても、オートメーションでEQの周波数を動かせば似たような効果を作ることもできます。アウトプットボリュームの調整でトレモロエフェクトを作ることももちろんできますね。基本どんなパラメータでも動くので、うまく使うとけっこうな効果が作れたりします。

ヴォーカルのオートメーションには「手コンプ」という言葉がついてたりします。これは手でフェーダーをいじることでコンプ感を変えるということから来ていて、今で言うとヴォーカルのアウトプットボリュームのオートメーションを指しています。

そうそう、オートメーション調整する際は、これもそれぞれだと思いますが、私はマスターでの音圧アップもした上で調整しています。たまに、例えばヴォーカルが抜けるところで伴奏がやたら大きくなってしまうこともあるので、その辺も調整しつつ、という感じですね。

では、完成した楽曲を載せてみましょう。

Download 聞けない場合はこちら

どうでしょうか。ミックス前のドタバタしてまとまりの無かった感じから、全体的にまとまった形に変わったかと思います。低音のすっきり感なんかは全然違っているんじゃないかと。楽曲自体はもちろん同じ曲なので、あんまり変わってないと思う人もいるかもしれませんが・・・・・・。これがミックスです。もちろん私もプロのエンジニアではないので、技術的にまだまだ未熟なところがあるのももちろんですが、あれだけやってこの程度しか変わらないと思うのか、やっぱり全然違うと思うのかはそれぞれかもしれませんね。

せっかく曲が仕上がったので、動画でもアップロードしてみました。

ニコニコ動画

youtube

D

今回やったこと

・オートメーションで全体の仕上げ

12パートに渡ってやってきた、SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作りシリーズ、これにて完結です。

思えば4/4にCakewalk by BandLabのダウンロードが始まってからちょうど1ヶ月ですね。やっぱ曲を仕上げると操作方法も慣れてきて、だいぶいろいろ分かってきました。DAWってそれぞれ癖があって、操作性が合うか合わないかはそれぞれだったりします。正直に言います。私にとってCakewalk by BandLab、Cubaseより使いやすいかもしれない・・・・・・w

あと言えることは、Cubaseより軽いですね。まぁうちのCubaseは8.5 Proなので今の9.5とかだとどうか分からないですが。Cubaseだと止まっている、または動作が重たくなっているという場面(例えばこうして記事を書くためにブラウザとタブを多数起動したまま操作している時とか)でも気にせず動いていました。もちろんそれでも限界はあって、やりすぎると動作不安定になったり落ちてしまったりはありますが、それはどんなDAWも同じです。

そして、ボカロとギター、オーディオインターフェースだけでここまで出来てしまう機能性。付属プラグインのみでこれだけやれるというのは素晴らしいことですね。これが無料っていうのは、本当に革命的だと思います。

一方、やっぱり無料の範囲だけでは物足りないこともあります。バンドサウンドでいえば、一番はまずドラム音源。付属のドラム音源は本当に「DAW付属音源」って感じで、ミックスでもそうとういじくってましたが、よほどうまく使わないとなかなかメインのドラム音源としては物足りないですね。文句を言ってるのではなく、ここはちゃんと予算をかけましょうということですね。(DAW本体が無料になったんだから、その分浮いた予算でいいドラム音源は余裕で買えます。)

後その他音源はどうしても必要になってくると思います。今回の楽曲だと、ピアノ音源は欲しいところ。あともちろんヴォーカル音源(つまりボカロ)も必要ですね。

まぁ音源についてはどんなプロでも同じですからね。プロが音源買ってやってるのにその音を無料で作るなんてできるわけないんです。

それから「歌ってみた」でピッチ修正もやりたいなら、そのプラグインは必要になります。現在Melodyneの試用版が付いているので最初の30日はなんとかなるかもしれませんが、ピッチ修正を多用するならそのプラグインは買わないとですね。地味なところでは、ちゃんとした機能のディエッサー(一部の帯域にのみコンプをかけて、歯擦音など余計な音を目立たせなくするもの)が無いというところも、歌ってみたのミックスをする上では必要になるところかもしれません。

あえて不足しているものを書きましたが、逆に言えばそれだけ買えば十分にいけるという意味でもあります。これは素晴らしいことですよ。間違いなく、現在最強の無料DAWである、と同時に、最上位の他社DAWとも渡り合える実力を持っている(元々SONAR Plutinumだし)ものであると言えます。実際使っていて、DAW本体の機能、つまりプラグイン以外の部分で不満点は一切ありませんでした。SONAR最上位モデルといえば、平沢進氏をはじめ、多くのプロも使用していたプロユースのDAW。それとほぼ同じ機能が無料で使えるわけですから、まぁ不満なんて出るわけないんですけどね。

DTMを始めたい、というなら、まずはCakewalk by BandLabをダウンロードするところから始まる。もちろん他のDAW勢がどう動くか次第ですが、今はそれが一つの答えなのかもしれません。

Part.11(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

 

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SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作り Part.11 ピアノ、ストリングス、ギターのミックスと音圧調整

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無償で使えるフル機能のDAW、「Cakewalk by BandLab」を使って1曲作ってみるシリーズ、今回はピアノとストリングス、ギターのミックスをやってみましょう。

Part.10(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

前回で、楽曲の屋台骨となるドラム、ベース、ヴォーカルをミックスしました。今回の楽曲は最初と最後にピアノだけで歌うところがありますが、それ以外のところ、バンドサウンドの入る部分はこれで「十分聞ける形」になっているはずです(もちろんギター等がないからさみしい、というのはあっても)。

前回やったこと

・ベースの音作り(EQとアンプの音をイメージ)

・ベースバスでEQとリバーブ

・ベースの音量調整

・ヴォーカルに“ダブラー”をかける

・ヴォーカルの音作り

・ヴォーカルの音量調整

でした。今回は、残りのパート、ピアノとストリングス、さらにギターのミックスをやります。

まずはトラックとバスの形をおさらい。

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今、トラックはこんな感じでバスにまとまっています。

では、ピアノのミックスです。

ピアノはPart.2で音を設定して、そのままですね。

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YAMAHA CP-70。1976年に発売されたヤマハのエレピを再現した音です。

実際のミックスをやる上で、その楽器がもともとどういうものか知っておくことは重要です。エレピ、エレクトリックピアノとは、アコギに対するエレキギターのようなモデルです。弦を張り、それを打って音を出す。その構造は本物のピアノと同じ。ですが音を大きくして届ける構造を電気的に行います。要はピックアップがあって、それで音を出す訳ですね。まさにエレキギターと同じ。

なので、音としてはピアノ版の「エレアコ」「エレキギター」みたいな音になります。これまで私も表記いろいろ間違えていますが、現在の電子ピアノ、つまりデジタルでサンプリングしたリアルなアコースティックピアノの音を出すものとは違っているわけです。まぁ今回はそれをプラグイン(デジタル)で再現しているわけなので、電子電気ピアノ、というのが正しいのかもしれませんが・・・w

で、エレピの音。これはアコギに対するエレアコやエレキギターの音に近い特性を持っており、それをアコースティックピアノの音に近づけたいと思います。といっても完全に再現するのは無理です。これはエレアコのラインアウトをマイク録りと同じ音にするのは無理なのと同じですね。

ですが、できるだけ近づけましょう。今回はイントロがピアノのみ、一方リファレンスとして使っているいきものがかり“Yell”も、イントロはピアノから始まります。ここを聞き比べて、遜色がない・・・は無理としても、できるだけ近い形にしたいと思います。

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まず何よりも重要なのがEQ。Yamaha CP-70のピックアップはピエゾピックアップです。エレアコのピエゾの音に近い特性があるので、それをアコースティック風にするため、ローミッドを大きくブーストし、ハイエンドを落としました。

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さらに厚みと倍音の広がりを出すため、コンソールエミュレータ、テープシミュレーター、プレートリバーブをかけています。テープシミュレーターはアコースティックピアノの音源にもよく使う感じですね。

ちなみに、ピアノトラックは今回2つあります。Part.2でコピーしてバンドサウンドのところでピアノの音を前に出していましたが、その設定はそのまま使っています。今回これだけ様々な設定をプロチャンネルでしたので、おなじことをやるのは大変です。なので・・・

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プリセットとして保存し、Piano2トラックではプリセットをロードすることで設定をそのままコピーすることができます。

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さらに、ピアノのバスでもプロチャンネルを設定します。

まず、SHAPERを使ってちょっと不足気味のアタック、つまり打弦時の圧を強めに出します。

さらにEQを調整します。基本的な方向は先ほどと同じ、ローミッド強調、ハイカットです。ローミッドの下に細いQで音を思いっきりカットしているところ(緑のところ)がありますが、これはこの帯域の音がなんか嫌な出方をしていたためです。ノイズまで行かないけど、なんかモワモワ感が耳に付いたのでカットしました。

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さらにここではホールリバーブをかけています。暖かく音を広げるためです。

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で、バスのリバーブセンドを設定。これでピアノのミックスはOKです。

次はストリングス行きましょう。ストリングスはPart.4で音を設定しました。

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デフォルトのまんまですね。この設定自体はそのまま変えていませんが、曲を作る上でストリングスの「リードとバッキング」を分け、さらにCメロでリードを強調するためリードトラックをコピー、都合3トラックになっています。

しかし、このストリングスプラグイン、音がいいんですよ。なので各トラックでは下処理としてローエンド、ハイエンドをカットしただけで、それ以外はいじってません。

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音に暖かみを出すため、ストリングスバスでテープシミュレーターをかけています。

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そしてEQはこんな感じ。黄色でカットしているところは歌を前に出したいため。他のブーストは音を聴きながらちょっとだけふくよかさをプラスした感じです。

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あとセンドリバーブ設定。これで終わりです。

次はギターのミックスです。まずはアコギからいきましょう。

アコギの音は、今回は基本的にそのままでOKでした。Part.5でTH3を使って作った音ですね。アルペジオは右がコンプとリバーブ、左がコーラスとリバーブ。コードは右がコンプ+リバーブ、左がリバーブ+コンプという接続でした。このままの音で基本OK、あとはEQ下処理で上下を軽くカットしています。

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ただ、ちょっとアルペジオのトラックが弱かったので、それぞれBoost11を挿入し、音の厚みを付けました。

続いてエレキギターの音ですが、まずサビのバックに入るエレキの音。これもPart.5でTH3を使って作った音そのままです。右チャンネルがコンプとマーシャルアンプ、左チャンネルがマフとオレンジアンプですね。

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このとおり、下処理のEQをかけただけです。これで十分音が良いと思いました。

次はリードギター。リードはPart.6で基本の音を作りました。バッキングのエレキと同じ、右チャンネルがコンプとマーシャルアンプ、左チャンネルがマフとオレンジアンプで作っていましたが、ミックスを進めていき、最後にリードとなったとき、ここで全体のバランスを聞くと、リードの音に全く満足できませんでした。

なので、ここはしっかりやっていきます。まずは基本の音がダメでした。

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いろいろ試行錯誤した結果。右チャンネルはコンプ、OD、Voxアンプ(AC30)という形に落ち着きました。

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あとコンソールエミュレータをONにしています。

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左チャンネルは、オレンジアンプではなくマーシャルアンプに変更。これで基本の音を作っています。

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ちなみに、このTH3はサードパーティのIRを読んでキャビネットシミュレーターとして使うことができます。IRも2つをミックスさせることができて、位相の反転やミックス時のディレイも設定できます。ただ、今回は「付属プラグインのみ」で作るので、使っていません(サードパーティIRを入れるとなんか付属のみのデータじゃなくなってしまう気がしたので)。

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そしたら、いったん2つのリードトラックに入れていた(Part.6参照)ディレイとリバーブのうち、ディレイを削除しました。これはディレイの設定が悪いということではなく、リードのバスでディレイをかける方がより自然になりそうだと思ったからです。

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リードのバスでのディレイ設定。Part.6では右チャンネルのディレイはLのみ、左チャンネルのディレイはRのみから出力していましたが、今回はそれが合わさった形にしています。厳密に左右チャンネルのトラックはそれぞれ100%ではないため、バスでまとめてかけた方が左右の音が良い感じに混ざる形になります。それぞれディレイタイムやミックスは引き継いで、Lが全音符、Rが8分音符となるよう設定しています。

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そして、バスのプロチャンネル設定。ここではリードの音をいかにバランス良く楽曲に混ぜるか、という設定をしています。まず、アタックが目立っていたのでSHAPERでアタックを弱めています。

そしてEQ。ローミッドを下げ、ハイミッドを強めに出すことで倍音を多めにしました。

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そしてコンプレッサー。ここではPC4Kコンプを採用。SSLのVCAコンプですね。このSSL系のコンプは、けっこう音をなじませるのにも有効なんですよ。

さらに真空管シミュレーターとコンソールエミュレータをONにしています。

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続いて大好きなプレートリバーブと、テープシミュレーターもONにしました。ギターの音が全体的に鋭かったため、暖かく、楽曲になじませる方向で設定しています。

ちなみに、TH3、つまりアンプシミュレーター側でやれば良いじゃん、と思うかもしれませんが、さんざんやったんですよ。やってもやってもなじまなくて、引っ込みすぎるか目立ちすぎるかどっちか。ならTH3は基本の音を作るだけにして、音をなじませるのはミックスでやればいいや、となりました。

なお、TH3自体は優秀なアンプシミュレーターです。今回なじまなかったのはこの楽曲だからで、また別の楽曲に使えばすんなりいくこともあります。この辺はあくまで個々の事例であり、これをもって全体の特性というわけではないです。まぁ言うまでもないとは思いますが・・・。

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最後に、各ギターのバスでセンドリバーブを設定。主にAメロ、Bメロで歌のバックとしてちょっと顔を出すアコギは近めの音像、サビの後ろでストリングスと共にシンセパッド的に包み込むエレキギターは少し遠めの音像として、リバーブ多めに設定。リードは近めの音像なんですが、音が大きく楽曲にしっかりなじませるため、強めにセンドしています。

 

これで全トラックのミックス、というかその設定が終わりました。全体を通して聞いてみて、変なところはありませんか?

なければ、「音圧」を調整しましょう。

音圧とは何か。プレイヤーで「同じ音量」に設定したのに、片方の楽曲は音が大きく聞こえる。これを「音圧が高い」と言います。ギターとかで音の特性としての音圧の高さではなく、聴覚上の音量レベルが音圧の高さ、といって間違いありません。

音圧戦争という言葉があります。最近はそうでもありませんが、2010年代の初め頃、少しでも他の楽曲より音量を高めるため、音圧をとにかく上げる、という兆候がありました。もちろんそれが意味のあるジャンルもあります。ラウド系のロックとかEDMのトランスなんかは音圧重視で良いと思います。ただ普通のポップスも音圧が重視されすぎてしまい、「多少歪んでもいいから音圧を上げる」という流れがあったんですね。最近は見直されてきていますが。ちなみにひたすら音圧を上げ続けるとどうなるか、は宅録+おうちミックスでギターの音圧を上げてみよう!という記事で悪い例をやってますので、見てみても良いかもです。

一方、クラシック楽曲ならともかく、ポップスであればある程度音圧確保は重要です。良く60年代とか70年代の音源を「リマスター」して発売しますよね。このリマスターとはリマスタリング、つまりマスタリングのやり直しという事なんですが、そこで音圧がだいぶ上げられています。昔の楽曲をそのまま今のプレイヤーで、今の楽曲と同じ音量で流せば確実に音は小さいです。それは音圧が出ていないからです。高めれば高めるほど良い、ということはありませんが、ある程度十分な音圧を確保していないと、元気のない曲、で終わってしまうこともあります。なので、多少は音圧を確保していきましょう。

音圧を高めるには、まずしっかりとミックスの処理をする必要があります。Part.8で行ったEQの下処理。ローエンドとハイエンドをカットするのは、音圧向上に大きな役割を果たします。なぜなら不要な帯域にパワーを割くことがなくなるからです。

これは私の勝手なイメージなんですが、「音圧」ってパズルだと思うんですよ。枠のサイズが決まっていて、そこに多くのパート/トラックを隙間無く綺麗に並べられるか、というパズル。無理矢理押し込むと形が変わってしまいます(歪み)し、スッカスカだと物足りなくなってしまう(音圧不足)。できる限り様々なトラックの形を変えずにすっきりと収まるようにEQ等を調整する、それが音圧を自然に高めるコツです。

とはいえ、じつはそこまでの行程は現時点で終わっています。ここまでやってきたミックスがそれです。なので、ここで全体の音を聴く際、パートごとの周波数帯も考えながら聞くと良いと思います。ゴワゴワしているところがあれば、EQ設定を見直してみましょう。

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全体のバランスが良くなったら、最後にマスタートラックにBoost11を挿入しましょう。Part.9の最初にバイパスにしたやつですね。

今回はこれを2重にかけています。マスタートラックのリミッターで音圧を上げるのは基本的なやり方ですが、ここで音圧を上げる際、1つのプラグインで一気に上げるより、複数のプラグインを使って徐々に上げていく方が良い結果になることがあります。今回はその効果を狙っています。上の画像は1段目のBoost11の設定。

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こっちが2段目のBoost11の設定です。1段目よりブーストレベルが上がっていますが、実は最初3段がけにしていたのを2段に戻したので、十分な音圧を確保するための設定です。3段にすると、Boost11というプラグインの「悪いところ」が目立ってしまったため、2段にしています。こういうことがどうしてもあるので、リミッター複数がけをする際は使うリミッターもいろいろ変えるとバランス良くなったりはします。今回は付属プラグインのみ、ということなのでBoost11だけでやってます。

ちなみに「マスタリング」という言葉、それはこのマスタートラックを調整するからマスタリングと言います。マスタリングとは、全体の音量調整で、特にアルバムなどを作る際に全楽曲のバランスを調整することです。今回のように1曲だけしか作らない時は、なんとなくですが「市場にある一般的な楽曲」と比べて音量感が足りなく無いか、バランスはどうか、というのを調整することも、広義のマスタリングだと私は思っています。

 

さて、これで全トラックのミックス設定が終わり、さらに簡易的なマスタリングもやりました。いったんこれで曲を書き出し、バランスがおかしくないか何度も聞き直します。おかしいところがあれば調整をします。

ただ、ミックスはこれで終わりません。楽曲にもよりますが、ここまででだいたい6〜7割くらい終わった感じ。最後の仕上げがこの後に控えています。それは次回やっていきましょう。

今回やったこと

・ピアノの音作り

・ピアノバスでの音作りとバランス

・ストリングスのバランス調整

・アコギ、エレキのバランス調整

・リードギターの音作り

・リードギターのバランス調整

・音圧の調整

 

次回、最終回です。最後の仕上げをやります。

Part.12 最後の仕上げ

 

Part.10(前回)はこちら

Part.1はこちら

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2018-05-01

SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作り Part.10 ベース、ヴォーカルのミックス

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無償で使えるフル機能のDAW、「Cakewalk by BandLab」を使って1曲作ってみるシリーズ、いつの間にかパート10ですね。前回に続き、ミックスをやっていきます。

Part.9(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

Cakewalk by BandLabが公式に日本語対応となりました。今回の記事の画像はそれ以前に作ったものとなるため、英語版の画像となりますが、プラグイン画面とコンソール画面が主なので、そこは日本語英語関係ないところだと思います。

前回はドラムのミックスをしました。今回は続けて、ベースとヴォーカルをやっていきます。バンドサウンドでは、特にこの3つ。ドラム、ベース、ヴォーカルが基本の柱となります。なのでここからミックスをしていくのが良いと思います。

前回やったこと

・スネアの音作り

・バスドラの調整

・タムの調整

・太鼓類に歪みをミックス

・ハイハットの調整

・シンバルのゲート調整

・クラッシュの左右PAN振り

・ライド調整

・アンビエントマイクトラックの調整

・ドラムトラックをコピーして太鼓の音を強化

・ドラム全体のバスにリバーブをミックス

・ドラム全体の音量調整

ドラムはトラック数も多いので、やることもたくさんありました。DAW付属音源ならではの機能不足を補ってみたりといったこともやってましたね。

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今、トラックはこんな感じでバスにまとまっています。

では、続きやっていきましょう。

まずはベースのミックスですね。ベースはそれ自体がけっこう強い音です。低音なのでセンターに居る(どこに居ても同じように聞こえる)んですが、それでいて音が強いので、他のパートの邪魔をしないように、それでいてしっかりと存在感を確保するようにします。

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今回はこんな感じのEQにしてみました。超低域は下処理でカットしたところ、黄色でカットしている部分は他の楽器のためのスペース、それより下はベースの原音、緑でブーストしているところは、今回のベースサウンドでちょっとおいしい感じだったので上げました。その後青とローパスで一気に下げていますが、ここは今回のSI-Bass Guitar音源でなんかジリジリしたノイズ成分みたいなのが出てくるところなのでそこはカットしています。けっこうプラグインのベース音源だと、どこかにこういうノイズ成分みたいな帯域がありますね。

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それから、真空管シミュレーターとコンソールエミュレータで音を多少作ります。ベースってレコーディングの時にDIを通した音とアンプの音をミックスすることがあるんですが、そのアンプ部分の成分を足したような感じです。

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さらに、SaturationとShaperというエフェクトをかけています。どちらもプロチャンネルに入っているエフェクトですね。Saturationはドイツ、Softube社のエフェクトで、FETの歪みとコンプレッションをシミュレート。真空管ライクなドライブサウンドを作ります。これもアンプ成分の音を足す役割です。

Shaperはトランジェントコントロールというエフェクトで、要するに音のアタックを変えます。50%の位置でクリーン、そこから増やすとアタックが強調され、減らすとアタックが減ります。ベースサウンド全体的に平坦な感じだったので、ここではアタックを少し強調しています。

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続いてBassバスでのEQ。今回、ベースは1トラックのみで、それをバスに通しています。この形ではEQを二重がけしているわけですが、そこには意味があります。ベーストラックでのEQは音作りでのEQ。なのでベース単体での音を重視して調整します。バスでのEQはバランスのEQ。楽曲の中で音を聴かせたいところと聴かせたくないところを設定しています。この緑の軽いブーストと青のカットは、ベーストラック側でのEQと似た形ですね。ベース単体で音を調整し、その後他のトラックとも合わせてみたところ、やはりこの部分の形をよりはっきりさせたかったということです。

あと、この画像左上で、76系コンプもかけています。トラック側でアンプサウンドをミックスした形を再現したり、アタックを強調した後にコンプが入る形になります。まぁそれ自体はプロチャンネルの中で接続順を変えることでもできるので、トラック側でもできるんですが、基本的なイメージとして、トラック側の調整は録音時にミュージシャンがやるもの、バス側の調整はコンソールでエンジニアがやるもの、みたいな分け方をしています。ここはそれぞれやり方があると思いますが、私の場合そうやってイメージを分ける方が音作りがしやすい、というだけの話です。

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Bassバスでも前回設定したリバーブにSendしています。

このリバーブのSendなんですが、前回の説明のとおり、「同じ空間で音を鳴らしている」ようにするために重要な役割となります。各パートがしっかりとなじんで、違和感の無いまとまりのある楽曲に仕上がります。もう1つ、ここへのSendレベルを調整することで、各パートの立体的な立ち位置が変わったりします。近い音はリバーブ少なめ、遠い音はリバーブ多めとなります。一方、音量によっても変わりますね。大きな音はリバーブ多め、小さな音はリバーブ少なめです。ヴォーカルやリードギターみたいな大きめの音は、リバーブを少なくしすぎると浮いてくるので、ある程度強くリバーブをかけた方が自然に目の前で音が鳴っているように聞こえます。この辺は実際に音を聴きながら設定する感じですね。

あーそういえばセンドリバーブですけど、「リバーブエフェクトは全部センドにしよう」ってTips、よくありますよね。たしかに同じプラグインを複数使うより、まとめてセンドにする方がCPUの負担は減ります。多くのトラックで同じ設定のリバーブを使うなら、それをセンドにしてしまった方が良いというのは理があります。ただ、私はけっこう気にせずインサート(各トラックやバスに直接エフェクトをかける)でリバーブを使っています。前回のドラムのミックスでもそうでしたよね。どれだけプレートリバーブいれるんやってくらいあっちこっちにプレートリバーブ使ってました。

よく言われるTipsで、リバーブをセンドで使うってのは、「原音とエフェクト音のバランスをちゃんと取るため」だったりします。ただ、リバーブプラグインって中の設定でウェットとドライのバランスを分けられるので、別にインサートで使っても全然問題ないんですよね(常にWet100%の設定しかできないリバーブプラグインはセンドするしかありませんが)。

じゃあCPU負担や、空間の把握以外にセンドでリバーブをかける意味が無いかというと、それは違います。センドでかけたリバーブは、元のトラックにシグナルが戻ってくるのではなく、後でミックスされます。なのでリバーブ成分だけを別途どこかに出して加工したりする、という時にはセンドで使う必要があります。自分が何をどうしたいのか、そしてそれはどうすれば出来るのかを考えて使い分けるのが大事という話ですね。

あくまで私の場合です。今回のBassバスでもそうなんですが、ミックスのとき、音作りのための設定とバランスのための設定をけっこう分けて考えてやっています。そのため、私の場合は音作りのためのリバーブはインサート、バランスや位置取りのためのリバーブはセンドと分けて使っています。まぁもちろん、前回のTaiko_Fxバスみたいに、複数のエフェクトをパラレルで使いたいって時はセンドしますけど。

また、センドリバーブはベースにかけなくても良いよ、というのを見たことがあります。たしかにあんまりローエンドにリバーブが強くかかると好ましくない結果になることもありますが、特にプラグインで打ち込みのベースを作ると、リバーブかけないと浮いてくることがあるので、その辺は楽曲次第でやったりやらなかったりということになるかと思います。基本的に、音の前後の位置、奥行きを調整するためにセンドリバーブを使っている、というのが私のやり方です。どのTipsも正しいことを言っているんですが、「それだけが正解じゃない」というか、前回も書いたとおり「ミックスに正解はない」と思います。スタート地点としてTipsを利用するのは良いと思いますが、鵜呑みにしてそれだけが正解だ、としてしまうと、たいていよくない方向にいってしまいがちだと思います。

さて、これでベースのミックスは終わりです。最後にBassバスでフェーダーを調整します。

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前回のドラムと、今回のベースだけを鳴らして、マスタートラックでだいたい-4〜-5dBくらいになるように設定します。その後調整が必要なら調整しても良いと思いますが、基本的にこの設定にして、できるだけ動かさないようにします。

ベースをやったら次はヴォーカルいきましょう。

以前Part.7でボカロの調整をしたとき、こんな事を言っていました。

実際の楽曲では、同じ音程を重ねて歌うということも行われます。これはヴォーカルの音を太くしつつ、どうしてもある細かいズレを味わいとして奥行きを出す表現です。これはボカロではできない(無理矢理やろうと思えばできますが)ので、そこはミックスの時に別の方法で厚みをつけます。

ヴォーカルにちょっとずれたヴォーカルを重ねて音に奥行きを出すという手法。ついでにこれをやるとヴォーカル自体が太く存在感が出ます。これをミックスで再現する・・・実は言葉で言うとシンプルで「ダブリングをかける」と言います。

普段はWaves Diamondに入っているダブラープラグインを使うんですが、今回はあくまでCakewalkに最初から入っているプラグイン、ということなので、使えません。

なので、まずは「ダブラープラグイン」を擬似的に作りましょう。

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ということで、「Mod」というバスを作ります。ReverbバスやTaiko_Fxバス同様、センドエフェクト用のバスとして使います。そしたらここに、Sonitus ModulationとSonitus Delayをインサートしましょう。

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モジュレーションの設定はこんな感じ。プリセットに「Default Ensemble」というのがあったので、そのまんま使ってます。ほとんど揺れの無い、薄いモジュレーションエフェクトですね。Wetだけ100%に設定します。

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そしてディレイの設定。ここは左右分けて、左側が32ms、右側が16ms、フィードバックは0で、1回しか反響しないショートディレイです。ダブリングディレイって言ったりしますね。ちなみにこのSnotus Delayでディレイタイムを数値で設定するには、下の方にあるTempo Syncってボタンを押してOFFにします。また、中央のLinkってボタンを解除することで左右個別のディレイ設定ができます。ここもMixは100%(キルドライ)に設定します。

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そしたらVocalバスで、Reverbと先ほど作ったModにSendします。それぞれ設定はこんな感じです。このセンドエフェクトは全てパラレル(並列)で出るので、ここの順番は関係ありません。パラレルエフェクトループ、という使い方ですが、DAW内での処理ではこのトラックにエフェクト音は戻ってこず、各バスFXで設定したアウトプット(今回はMaster)に出力されます。

あと、この画像のとおりコーラスをまとめたバスにもリバーブをセンドしています。これはヴォーカルとの位置関係で、メインヴォーカルの後ろにコーラスが立っているのをイメージした設定です。メインヴォーカルのトラックにはリバーブはかけていません。

この「疑似ダブラー」みたいな感じで、複数のエフェクトをまとめて、同時にパラレルで使う時はセンドエフェクトを使うと効果的です。シグナルがどう接続されていくのかを考えると良いですね。例えば、このモジュレーションとディレイはどちらも個別にDry/Wetの設定ができるので、1つずつ使う時はインサートで使っても問題ありません。ただ、今回のように2つ同時にかけたいときにインサートすると、ヴォーカルにモジュレーションがかかり、ミックスされた後で別のディレイがかかる流れになります。つまり、モジュレーション成分とヴォーカルの原音両方にディレイがかかる形になります。それを今回のようにセンドで使うことで、ヴォーカルにかけるモジュレーションの成分にだけディレイをかけて出力できます。ディレイもWet100%になっているので、モジュレーション自体が少し遅れて出力される形になります。

「ダブラー」というエフェクトは、元の音にピッチを少しだけ変えたディレイを混ぜます。Cakewalkに最初から入っているプラグインにピッチシフトが無いのでモジュレーションで代用していますが、こうすることでそれと似た効果を作っているというわけですね。今回そこまでやってませんが、Wavesのダブラーとかだと3声(ディレイが並列で3つかかる)みたいな形になります。そこまで再現するなら、別途ディレイのセンドFXバスを複数作って、Modのバスから100%で各ディレイに並列で出力する、ということをすればできます。

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また、Vocalバスのプロチャンネルでコンプレッサーをかけます。ヴォーカルのコンプはけっこう強めにかけて良いです。特に1176系コンプを使って、Ratioを20、アタック最大、リリース最小という設定、好きです。何かで見かけて真似てみたらすごい良かったので、それ以来よく使う設定です。ただ、楽曲によってレシオを20にすると歪むことがあるので、その辺はその都度設定を変えます。今回は20でOKでした。レシオっていうのは、コンプレッサーに入るシグナルがスレッショルドを越えてからどの程度潰すかという設定ですね。値を大きくすればするほどコンプが強くかかると考えて良いです。

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さらに暖かみを出すため、真空管シミュレーター、コンソールエミュレータをかけ、上に抜けるような音にするためプレートリバーブをかけています。ヴォーカルにプレートリバーブをかけると、頭の上から声が出てるような感じになるのが良いですね。実際に歌うときも、声はのどじゃなく頭の上から出てるように意識すると歌いやすいかったりします。

ここまで設定したら、あとはフェーダーの調整ですね。

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ドラム、ベース、ヴォーカルをまとめて音を出し、-2dB前後になるようにすると、勝手に良いバランスになっていることが多いです。あとの2dBは、ギターとかストリングスのための空間ですね。まとめると、ドラムで-6dB、ベースを加えて-4dB、さらにヴォーカルが入って-2dB程度、という感じですね。

これで、楽曲の屋台骨のミックスができました。今回の曲では最初と最後がピアノだけの伴奏で歌っているので、そこはまだですが、とりあえずバンドサウンドが入るところの調整は完了ですね。

今回やったことをまとめましょう。

今回やったこと

・ベースの音作り(EQとアンプの音をイメージ)

・ベースバスでEQとリバーブ

・ベースの音量調整

・ヴォーカルに“ダブラー”をかける

・ヴォーカルの音作り

・ヴォーカルの音量調整

です。次回は、ピアノとストリングスのミックスをやってみましょうか。

Part.11 ピアノ、ストリングス、ギターのミックスと音圧調整

Part.9(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

 

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2018-04-30

SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作り Part.9 ドラムのミックス

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無償で使えるフル機能のDAW、「Cakewalk by BandLab」を使って1曲作ってみるシリーズ、Part.9ですね。今回はドラムのミックスをやっていきましょう。

Part.8(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

前回からミックス編ということで、まずはトラックの整理と各トラックで不要な帯域をカットしました。おさらいするとこんな感じでしたね。

前回やったこと

・ミックス前の徹底的な修正

・ボカロとプラグインの音声化

・ドラムトラックのパラアウト

・スネア音作り

・バスを作ってまとめる

・各トラックのEQ下処理

実際に各トラックやバスにEQその他エフェクトをかけていく準備が整ったので、実際にエフェクトをかけていきます。ミックスもいろいろやり方があると思いますので、ここでは私のやり方を載せていく感じになります。まず曲の屋台骨からやっていきます。なのでドラムですね。

それじゃやっていきましょう。

※Cakewalk by BandLabが公式で日本語に対応しました。メニュー画面などの画像を後から日本語版に変更しているため、変更した画像の一部は現在の設定と違っている場合があります。

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先にこれを載せておきましょう。前回載せたものですが、今作っている楽曲のトラックとバスの構成になります。

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まず、ここまで曲作りの段階で出来た楽曲を聴いたり、クリップを避けるためにマスターにリミッター/マキシマイザーのBoost11を入れていました。これが入っていると細かいバランスを取りにくくなりますので、まずはこれをバイパスします。エフェクトの隣にある電源ボタンを押せばバイパスされます。

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ミックスの主な目的は楽曲のバランス調整です。バランス調整をするには、まず基準が必要となります。基準は基本的に常に鳴っている音であり、楽曲を支えるものが良いと思います。私の場合はいつもスネアを基準にしたいので、まずはスネアの調整からしていきます。スネアトラックだけをソロにします。

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この3つのスネアトラックはSnareというバス(分かりにくいのでこの後Snare_busという名前に変えます)にまとまっています。バス側をソロにするだけでもスネアトラックをソロにしたのと同じ効果になります。

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そしたら、スネアトラックの方にゲートをかけます。FXの欄をクリックしてSonitus Gateを入れておきます。

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ゲートの調整はこんな感じ。ゲートは、音の伸びを調整します。伸ばす方向ではなく、切る方向にです。こういう打ち込みのドラム音源だとそうでもないんですが、ドラムって意外と長く鳴っているんですよ。それがいろんな振動を産んで、それも一つの味になるんですが、余計な音になってしまうこともあるので、必要なところ以外は切ってしまいます。この設定だと、音が鳴ってから14msはそのまま、そこから音を下げていって130msで完全に音を切っています。スネアの音が鳴ってから1秒ちょっとで完全にスネアがなくなる設定ですね。ここでいろいろ設定すると、本当にアタックだけでブチっと切れるドラムマシンみたいなスネアの音なんかも作れたりします。ちなみに、Snare3のトラックに関してはもう少し暖かい余韻が欲しくなって、ゲートを切っています。スネアトラック本体にかけるエフェクトは今回はこれだけ。次は3つのスネアにまとめてエフェクトをかけたいので、スネアバスの方で調整していきます。

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そしたら、スネアのバスにコンプレッサーをかけます。プロチャンネルには「PC76 U-Type Channel」というコンプレッサーと、「PC4K S-Type」というコンプレッサーがあります。PC76は、いわゆる1176コンプレッサーです。FETを使ったコンプですね。PC4Kの方はSSL センターコンプレッサータイプのバスコンプレッサーと呼ばれるもので、こちらはVCAコンプです。コンプレッサーは簡単に分けると4種類のタイプがあります。DynacompなどのギターエフェクトなどでおなじみなのはVCAですね。また、1176系のようなFETコンプレッサーもあります。さらに有名なところではLA-2Aのようなオプティカルコンプ、そして真空管のコンプレッサーがあります。

今並べたVCA、FET、オプティカル、真空管は、アタックが早い順でもあります。スネアの音はパンっとアタックが出て、そこから余韻が響きます。ここに真空管コンプをかけると、アタックにコンプはかからず、余韻の方にかかります。それも一つのやり方なんですが、まずは基本として、スネアのようなアタックが早い音にはVCAコンプをかけます。

プロチャンネルの初期状態で入っているコンプレッサーはPC76なので、プロチャンネルの中でコンプレッサーを右クリックし、モジュールを置き換えでPC4kコンプに変更しています。

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そしたら実際に音を聴いて調整します。コンプレッサー、EQ、そして左下のチューブエミュレーターもONにしていますね。コンプで立ち上がりを調整し、EQで全体のバランス、そしてちょっと冷たい感じだったのでチューブエミュレーター入れて暖かみを出しています。

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そしてコンソールエミュレータとリバーブの設定。リバーブはプロチャンネルの画面を右クリックしてInsert Moduleで追加できます。

けっこうコンソールでの歪みを入れています。リバーブはプレートリバーブを選択し、これもけっこうな割合でWetを入れていますね。プレートリバーブはけっこう煌びやかかつ透き通るような音になるので好きなリバーブです。スネアはかなりがっつりリバーブをかけても大丈夫だったりします。この辺は実際に音を聴きつつ、先ほどのスネアソロを解除したりONにしたりしながら設定していきます。スネアの音ができたら、そこが基準となるので触らないようにします。

ギターのエフェクターと同じで、ミックスに「これが正解」というものはありません。かけるエフェクトはもちろん、その設定はまちまちです。その中である程度「スタート地点」で設定することはあるかもしれませんが、そこから先は楽曲ごと、作りたい音やバランスによって異なってきます。よくミックスのTipsで「スネアは○○Hzを削って、○○Hzをブーストします」というのがあったりします。それは実はゴールではなくスタートの話です。とりあえずその設定を真似てみるのは良いと思います。それでどうなるのかが分かるので。そこで終わりではなく、そこから楽曲に合わせて調整をしていく、というのがミックスです。

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スネアの基準が決まったら、ここからはドラムトラック全体をソロにしてバランスを取っていきます。もちろん適宜ソロを解除して楽曲全体で音の調整もします。

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では、次はバスドラいきましょう。こちらが今回のバスドラで設定したEQです。バスドラの音って、大きく2つの音が混ざっています。低音がぼわっと広がる音と、ペダルが当たったときのドンって音ですね。ぼわっと広がる音は下の帯域で、ペダルの音はけっこう上、2kHzとかの帯域になります。メタル曲なんかでバスドラがドドドドドとタイトに鳴っている、あれはだいたい2kHz以降の上の帯域の音で、そのあたりをかなりブーストし、そこから下はけっこうカットしてたりします。今回はバラードなので、そこまで極端にはしていませんが、それでも上の帯域は軽くブースト、下の帯域はけっこうカットしています。特に下の帯域はベース音との兼ね合いで調整すると良いと思います。

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そしたらバスドラにもプレートリバーブをかけます。スネアとのバランスで見ると良いと思います。

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そして、リミッターをかけます。ブーストはあまりせず、アウトプットを下げる方向でリミッターをかけます。なんとなくバスドラにはコンプよりマキシマイザーを使ったリミッターの方が安定する気がします。今回はあんまりリミッターの種類もないので、このBoost11を使ってリミッターをかける方法はけっこうあっちこっちでやります。

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そしたら、次はタムいきますか。こちらはハイタムのEQ。音を聴きながら良さそうなところをブースト、要らないところをカットします。ブーストやカットの帯域を見つける方法ですが、例えばこの青い●をクリックし、思いっきり上まで上げて、そのまま左右に動かします。すると「要らない音」や「おいしいところ」がそれぞれ持ち上がって、どの辺の帯域にそういうポイントがあるのか分かるので、それで位置を決めます。これも正解はありません。「タムは○○Hzを持ち上げる」というのは1つの例であり、それはその都度楽曲によって違ってきます。今回はこんな感じでした。

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同じくミッドタム。「下処理」でやった低域カットをなくしています。なぜならその方が音が良かったから。こんな感じで、後から調整を変えることもいくらでもあります。「ローエンドをカットしなきゃいけない」ということに固執してしまうと、なにをどうやっても上手くいかない、という沼にハマってしまったりするので、基本的なやり方の方向を考えつつ、どんな調整も自由であるということを忘れないのが大事ですね。

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こっちはフロアタム。こちらも低域カットしてません。ここまで各トラックのEQとなります。

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3つのタムトラックを調整したら、こんどはタムをまとめたバスの調整です。ここではけっこう低域カットしてます。ハイパスまでいかないですけど。ローエンドは残しつつ、低めの帯域でゴワゴワ感があったのでそこはカット、なんかシンセっぽさが出たのでミッドレンジを持ち上げてタムの鳴りを強めにしています。

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タムのバスにもプレートリバーブをかけました。

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さらにリミッターもかけます。なんかタムがだいぶ弱くなったので、軽いブーストもしています。あんまりリミッターでのブーストはトラックの中ではやらない方がいいんですけどね。そんなにスマートなミックスではないですが、今回はプラグインの種類も少ないので、こういうのもありです。

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さて、このあたりで一つ大事なバスを作っておきましょう。「Reverb」と名付けたバストラックです。楽曲って、「同じ場所で演奏している」形をイメージしますよね。それはホールでもスタジオでもなんでもいいんですが。そしたら、全てのトラックに「演奏している場所の特性」が反映されます。良くミュージシャンが「LAのスタジオでレコーディング」とかやったりしますが、それってこの「場所の特性」を録るためなんですね。LAで演奏したからといって良い演奏になるということも、LAのスタジオの機材がとても良い(それも無いことはないけど)ということではなく、そのスタジオの特性がとても良い、というのが実際のところです。機材はどこでも同じものを用意することができても、気候や建物の形などまでは同じものを作るのは難しいです。だからこそ世界中のミュージシャンが利用するスタジオってのがあるんですよね。

話がそれました。そんな感じで、楽曲を同じ場所で録った、という形にするためには、同じリバーブをかけるのが一番単純です。このバストラックはそのためのトラックです。これまでスネア等にかけてきたリバーブは「音作りのリバーブ」で、このバスでかけるリバーブは「空間を認識させるためのリバーブ」です。

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といって、大事なリバーブだからすごくちゃんと設定しなきゃ、ってことは意外とないです。適当に濃いめのリバーブを「Wet100%」で設定しておくだけでOKです。ここではプロチャンネルにあるIRリバーブとホールリバーブを重ねてかけました。どちらもWetが100%、Dry0%になっていることに注目です。

勘の良い人ならミックスをしたことがなくてもこの設定で何をしたいかイメージできるかもしれません。Wet100%、Dry0%はいわゆるキルドライですよね。エフェクトでキルドライといえば、もちろんパラレルエフェクトループです。このバスは、いろんなトラックからパラレルでエフェクトループとして使うことで各トラックの奥行きや残響を調整するためのものです。あと、各トラックごとに同じリバーブエフェクトをかけず、1つのバスでまとめてかけることでCPU消費を下げるという役割もあったりします。

センドFXとか、AUXって言ったりとかもしますね。Cubaseだとバスに相当するグループチャンネルとは別にAUXというセンドエフェクト専用のトラックを作りますが、Cakewalkではバスを作ってそこにセンドするという方法になります。

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さらに、今回はもう1つセンドFXとして使うバスを作ります。これは「Taiko_fx」と付けています。

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Taiko_fxのバスでは、このようにEQでハイを思いっきり強調し、ローを極端にカット、さらにコンソールエミュレータでDriveをマックスにしています。このバスの名前からも分かるとおり、これはTaiko、つまりバスドラ、スネア、タムをまとめたバスにかけるためのセンドFXです。ドラムの音に歪んだドラムの音をミックスすると迫力が出るんですよね。

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で、Taikoのバスではこのとおり、まずはBoost11でリミッターをかけた後、画像右真ん中のSendsにTaiko_fxを追加しています。これはSendsの横にある+をクリックして、出てくる一覧からTaiko fxを選びます。センドFxにはPost、Level、Panのコントロールがあります。Postはポストフェーダー。つまりこのトラックのフェーダーを調整した後にエフェクトループを設置しますよ、という意味で、ONにすればフェーダー後、OFFにすればフェーダー前になります。Levelはセンドレベル。いわゆるブレンドレベルですね。ほとんどゼロに設定していますが、Taiko_fxで強力に歪ませた音はこのくらい、ほんのちょっとブレンドするだけで十分迫力が出せます。Panはステレオの中で左右どちらにエフェクトを振るかですが、今回はセンターでOKです。

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続いてハイハット。ハイハットは今回はEQ設定だけです。元の音でけっこう十分使える感じでした。

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続いて、残りのシンバル。クラッシュ、スプラッシュ、ライドです。それぞれにまずはゲートをかけます。ハイハットにも最初かけたんですが微妙だったのでやめました。各ゲートの設定は同じで、1.7秒くらい保持したあと2秒かけて音を下げています。

さて、ここまでドラムの音を聴いていて、クラッシュの音が耳に付くんですよ。なぜかというと、いつも同じ位置で鳴っているから。いやどれもそうなんですが、今回使っているSI-Drum Kitではクラッシュが1枚しかないんですね。Part.4ではそれで大丈夫とか言ってましたが・・・。

ただ、それでもやっぱりクラッシュもう1枚ほしい。今回クラッシュは右で鳴るようにしていますが、左にも欲しくなりました。でもSI-Drum Kitには無い。じゃあどうするか。ミックスでなんとかしましょう。

オートメーションを書き込みます。オートメーションとは、様々なパラメータを楽曲の位置によって自動的に可変することです。

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トラック名の下のところをクリックすると、オートメーションというのが出てきます。ここから出てくるメニューに、オートメーション設定ができるパラメータが表示されます。

今回の場合は、Panですね。自動でパンを左右に振ることで、擬似的に2枚のクラッシュを使っているように見せます。

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その結果がこちら。基本交互に打つ感じですね。通常2枚のクラッシュだと、位置だけで無く音も違うんですが、今回はこれだけで左右の音を変えることができています。なぜかというと、それは後で分かります。

先に他のシンバルもやってしまいましょう。スプラッシュはゲートをかけてそれだけでOKでした。ただ、ライドはちょっと気に入りません。なのでいろいろ調整します。

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こちらがライドEQ。試行錯誤の後が見えますね。今回はこんな設定でした。あと左側を見るとわかるとおり、コンプレッサーと真空管シミュレーターもONにして調整しています。

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さらにコンソールエミュレータも設定しました。OKとなれば、続いてシンバルのバス側の調整です。

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CymbalバスでもEQ調整。高域強めに出していますね。個別に調整するのと何が違うかというと、個別トラックでのEQは、それぞれのキットごとの音作り。シンバルバスのEQは、シンバル全体の音の調整です。

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こちらでもリミッターをかけています。あとセンドFxにTaiko fxを入れました。試しにやってみたら良い感じだったので、もともとTaikoバス用に作ったエフェクトですが、シンバルでも使うことになりました。

これで各キットの設定が終わったわけですが、まだ1つトラックがありますね。そう元々のドラム打ち込みトラック「Amb」です。Ambはアンビエントマイクをイメージしたトラックにします。アンビエントマイクというのは、ドラムの録音の際に部屋の残響を録るためのマイクです。

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といって、完全に実際のアンビエントマイクをシミュレートする必要はありません。通常離れたところに立てるのでハイから落ちていきますが、今回のドラムセットの音、ここまで聞くと低域は十分だったので、ローカットします。

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そしてリバーブをかけます。ドライもけっこうそのまま残しています。ドラムそもののアタックがちょっと不足気味に感じたので、こんな感じにしました。

このアンビエントのトラック、各キットの定位(Pan)はそのままですね。さきほどクラッシュのパンを左右に振りましたが、それだけで左右の音が変わると書きました。それはこのアンビエントマイクがあるからです。このトラックで、クラッシュは全部右に入っているため、左右に振ったクラッシュの音と混ざることで、右のクラッシュ、左のクラッシュで音が変わって聞こえます。

さて、ここまでやると、こんどはタイコの音がちょっと不満。なんか物足りなくなりました。そこで・・・

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もう1つ、元のドラムトラックを複製し、Drum2と名付けます。そして、そのトラックで別のドラムセットを読んでシンバル類を全部ミュート、そしてEQでローカットします。

これは直接Drumバスにアウトプットします。これで太鼓系のキットのアタックを強調しました。

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ドラム全体をまとめるバス、Drumバスでは先ほど設定したリバーブのセンドFXを追加。設定はこれだけです。

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ここまでで調整済みになっているとは思いますが、各キット、およびドラム関連のバスのフェーダーです。ここで最後の微調整をしたら、Drumバスのフェーダーを調整します。

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どの程度にするか、ですが、ドラムだけをソロにした時、マスタートラックで-6dB程度が最大となるように調整します。この辺のバランスはそれぞれですが、だいたいいつもこのあたりに設定しています。

 

ということで、ドラムミックス、完了です。こうしてまとめると、なんだか難しいなと思うかもしれませんが、基本的にやってることはEQ調整とコンプ、ゲート、リバーブくらい。歪んだ音を混ぜるTaiko Fxとか、クラッシュの左右Pan振り、アンビエントマイク風トラックの作成、さらに別のドラムトラックを作って混ぜる、みたいなこともやってますが、要は思いついたことを自由にやってるだけなんですよね。

最終目標は1つ、良い音、良いバランスのミックスを作るってだけなので、そこへの過程はある程度なんでも良いんです。ミックスに正解はありません。その手法にはさらに正解はありません。

ただ、大事なことはいろんなエフェクトがどういう役割を果たすのか考えること。あとはいろんな楽器が実際にどのように録音されているのかを知っておく・・・実際のレコーディング現場に立ち会えるなら最高ですが、そうもいかないので、知識として取り入れておくってことは重要だとおもいます。いろんな楽器を知ることができると、ミックスはもちろん、普通に音作り、楽曲作りにも大いに役立ちますね。

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こちらが、最新のトラックとバスの構成です。センドFxのバスも記載しています。「Mod」ってバスはまだ出てきていませんが、次回使うので書いておきました。

では、今回やったことのまとめです。

今回やったこと

・スネアの音作り

・バスドラの調整

・タムの調整

・太鼓類に歪みをミックス

・ハイハットの調整

・シンバルのゲート調整

・クラッシュの左右PAN振り

・ライド調整

・アンビエントマイクトラックの調整

・ドラムトラックをコピーして太鼓の音を強化

・ドラム全体のバスにリバーブをミックス

・ドラム全体の音量調整

 

こんな感じです。ドラムは特にやることが多いですね。こんな長くなると思わなかった・・・w

次回は、ベースとヴォーカルのミックスやっていきますか。

Part.10 ベース、ヴォーカルのミックス

Part.8(前回)はこちら

Part.1はこちら

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2018-04-29

SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作り Part.8 いよいよミックス!まずはトラック整理とスネアの音作り、およびEQ下処理

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無償で使えるフル機能のDAW、「Cakewalk by BandLab」を使って1曲作ってみるシリーズ、Part.8。今回からミックス編です。

Part.7(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

さて、前回はボカロの調整をして、ミックス前の準備が整いました。続けてミックスをやっていきます。ミックスってなんかすごいことのように言われることもあるんですが、実はひたすら地味な作業を続けていくというのが実際のところです。そんな難しいものではないと思います。

このCakewalk by BandLabには、ミックスに必要な機能がけっこうそろってます。もちろんサードパーティのプラグインエフェクトはとても効果的ですし、そこにはちゃんとお金を払う価値があると思いますが、Cakewalk by BandLabはもともと市販のスタンダードなDAWの1つ、SONARの最上位モデルが元になっています。これまでの無料DAWでは考えられないほど、ミックス環境が整った状態のDAWが無料で使えるようになっています。

そんなCakewalkの初期プラグインだけでどこまでミックスを追い込めるのか、すごく楽しみですね。さっそくやっていきましょう。

前回のおさらいから。こんな感じの曲になっていましたね。

Download 聞けない場合はこちら

では、やっていきます。

※Cakewalk by BandLabが公式で日本語に対応しました。メニュー画面などの画像を後から日本語版に変更しているため、変更した画像の一部は現在の設定と違っている場合があります。

さて、前回ある程度修正をして、とりあえず楽曲としてこんな感じかな、というところまでは行きました。ただ、やっぱりまだきになるところがあったりします。まずはできる限り、細かい修正を入れていきましょう。

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まずオーディオの細かいずれを直すところからいきます。ずれを直したいトラックを、オーディオトランジェント表示にして、ずれを直していきます。

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こんな感じに細かく修正を入れます。ずれを直すときは、直したいトラックとドラムだけを鳴らしてみるとずれが分かりやすいですね。特にスネアなどの目立つところがずれていると、リズムがルーズになります。それが効果的なこともあるんですが、今回はスローテンポなバラードなので、リズムはけっこうタイトにしないとなんか変な感じになります。なので相当細かいずれまで直しています。64分音符の半分ずれみたいなのも直しました。

ちなみにこのオーディオトランジェントでの修正、特に長く伸ばした音を直すときは注意です。そういう音を修正すると、変なトレモロがかかったみたいになってしまうことがあります。そうなってしまうのは、どうしようもないので録り直しします。

徹底的に何度も聞き込んで、おかしいな、というところを直していきます。あるところを直すと、次に直すところが見えてきたりするので、その繰り返しですね。音を出して聴きながらメモを取っていくと良いと思います。例えば・・・

またあ「し」た 音量

にちじょう「に」 アコギ和音ずれ

かえりみち- サビ前溜め

「あ」たしはどこかに 出だしブラッシング

リード録り直し

あした「に」 スネアずれ?

わがままか「な」 ちょっと平坦

あーーー あなたがみている サビ前溜め

じゃあまたあした 最後伸び

これは最後の調整の時のメモですね。最後の最後にリード録り直ししてますねw

そして、「もう直すところがない」というところまでもっていきましょう。

さて、ここまで打ち込みや録音をやってきました。特にボカロ曲を作っていると分かると思いますが、ボカロのプラグイン、Piapro Studioってかなり重いんですね。再生するときなんかに止まることも多数あり。その理由は、Piapro Studio内のボカロトラックを先読みで音声ファイルに変換してそれを再生する形になってるみたいなんですが、その処理が遅れてしまったりすると「応答なし」になったり、最悪DAWが落ちたりします。今回のプロジェクトでは1回だけシステムごと固まったことがありました。

これからミックスをしていくと、様々なエフェクトをかけたりしてCPUのパワーを消費します。またいろいろな調整を行う中、DAWが落ちてしまって、万が一保存を忘れてしまっていたら大変ですね。なので、ここでボカロトラックを普通のオーディオトラックに変更しましょう。

まずは、ボカロのテンポを合わせます。Piapro Studioは、テンポ設定がされていなくても自動で「現在のDAWのテンポ」を読みます。ただ、オーディオファイル化するにあたり、テンポ変更があったりするとそれは反映されません(今のDAWでの「再生位置」テンポが全体に適用されます)。今回は最後にリタルダンドを入れているので、その部分を合わせるためにプロジェクトのテンポをPiapro Studioに設定する必要があります。

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まず、現在のトラックを「名前を付けて保存」または「コピー保存」します。

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そしたら、保存する際にCakewalkのプロジェクトファイルではなくMIDIを選びます。このとき「オーディオファイルはMIDIにならないよ」というダイアログが出ますが、今欲しいのはテンポの情報だけなのでOKですね。

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続いてPiapro Studioを開き、読み込みから拍子とテンポを選択し、今保存したMIDIファイルを選びます。

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すると、テンポが設定されます。曲の最後に白い四角がありますが、ここでテンポが変わっている印。テンポが変わるところで白い縦線が出るんですが、ここは連続して変わっている(リタルダンドなので徐々に遅くなっている)のでこんな感じの表示になります。

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テンポが設定されたら、Piapro Studio内のトラックを右クリックし、トラックの書き出しを選びます。これを選ぶと、ボカロトラックが1トラックずつ、Wavファイルで書き出されます。

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続いてオーディオトラックを作ります。ヴォーカルを入れるためのものですね。今回はメインヴォーカルが1つとバックコーラスが2つなので、その分のトラックを作ります。

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そこに先ほど書きだしたWavファイルを入れます。エクスプローラーからドラッグ&ドロップでそのまま入ります。書き出されたWavファイルは頭出し(無音部分を追加してトラックの先頭にそろえること)がされているので、1小節目1拍目にそろえておけば位置が合います。

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最後に、先ほどのボカロトラックを削除しておきます。ちなみにボカロ自体はソングファイルを保存しておけば、後からボカロトラックを作って読み込むだけで元に戻せるので、後から修正したい、となっても大丈夫です。

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さらに、他の打ち込みのトラックもとりあえず音声ファイル化します。このフリーズボタンを押すことで、現在の打ち込みが音声ファイルとなり、VSTインストゥルメント(プラグイン)を読みません。

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こんな風に、ステレオの音声ファイルに変わります。

これを打ち込んだ各トラックにやるんですが、ドラムだけはいったんそのままにします。とはいえ、こちらもフリーズボタンでフリーズを解除すれば元の打ち込みトラックに戻るので、気軽にやって大丈夫です。

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そうそう、使っていないオーディオトラックは削除しましょう。トラック内にイベント(録音した音)が入っていないトラックを削除します。間違えてイベントがあるトラックを削除してしまったら、Ctrl+Zで元に戻せます。(Cubaseだと、イベント(オブジェクト)のあるトラックを削除しようとすると警告が出るんですが、Cakewalkは警告を出さないので注意しましょう。)

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そしたら、先ほど打ち込みのままにしておいたドラムトラックを複製します。ここから、ドラムのパラレルアウトをします。つまり、ドラムを構成するキット、バスドラとかスネアとかハイハットとかをそれぞれ個別のトラックとして書き出します。

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複製するときはイベントにもチェックを入れて、打ち込み自体も複製しましょう。

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複製したトラックを開き、不要な部分を削除します。左側の鍵盤を押すとその音程全てが選択されるので、削除も楽ですね。ドラムは1つのキットが複数の音程に割り当てられていることもあるので、そこだけ注意です。削除しすぎないようにしましょう。

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こんな感じで、不要な部分を削除しました。これはバスドラのトラックですね。

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分かるように、トラック名も変えておきましょう。

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同じように、それぞれのキットを個別トラックにします。そしたら元のドラムトラックをミュートして音を聴き、漏れや重複が無いかを確認します。漏れは音が無くなりますし、重複は音が強調されます。ここまで録音してきて、曲自体は何度も聞いているので足りなかったり重複している部分はすぐに分かると思います。分からなければ、元のドラムトラックを再生して比較していきましょう。

もし漏れや重複があっても大丈夫です。重複は消せばいいだけですし、漏れは元のドラムトラックからコピーしてもってきましょう。

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元のドラムトラックも後で使うので、とりあえず今はミュートしてそのまま置いておきましょう。元のドラムトラックに「amb」と付けました。これで意味が分かる人は分かると思います。

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そしたら、作った各トラック、例えばこれはスネアトラックですが、そのプラグイン画面を開いて、トラックのキットがどの位置で鳴っているのかを確認します。

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確認したら、そのキットをセンターに戻します。

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そして、トラックのパンを元のドラムトラックの位置に設定。この場合L10%ですね。

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これをそれぞれでやります。

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ここまでやったら、スネア以外の各トラックをフリーズさせ、音声ファイル化しましょう。あーちなみにSplashってトラックがあります。プラグインのキットにはそんなのなかったんですが、なんか打ち込みしていると強くて短いシンバルの音(よく真ん中についてるちっさいシンバルみたいな音)が入ってたので、スプラッシュとして分けてトラックにしました。どうもこのSI-Drum Kitプラグインではハイハットとライドそれぞれにある音みたいですね。

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スネアだけなぜ残したか。それはこれからスネアの音を作るからです。元のドラムの音でOKであれば、ここでフリーズさせて大丈夫です。ただ、たぶん満足できないと思います。けっこう値段のするドラム音源でも「素のままで満足するスネアの音」ってなかなかないんですよね。今回はDAW付属音源なので、余計にしっかり音を作りましょう。

まずはスネアトラックを複製します。

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複製したスネアトラックのプラグイン画面を開き、ドラムセットを変更します。これは好きなセットに変更すれば良いです。

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今回はもう1トラック複製して、同じ事をやっています。

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3つのスネアトラックができたら、音量を調整します。これは複数のスネアの音を混ぜることで、必要な音を作っていくためですね。ちなみにSnare2のBig Room Prog.のスネアは高域が強いタイプ、Snare3のFine Wood Prog.のスネアは暖かで控えめな音です。元のトラックとはできるだけ違う音を選んで混ぜ合わせます。

ドラム音源を複数持っているなら、ここで別音源のスネアを混ぜるのもありですね。うちで普段使っているBFD3なんかだと、プラグインの中で複数のキットを「リンク」させる機能があり、複数のスネアを混ぜ合わせたりすることが最初からできたりします。

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バランスを取って、スネアの音に納得したら、それぞれをフリーズさせて音声ファイル化します。

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そしたら、一番上にリファレンストラックを入れてみましょう。リファレンストラックとは、いわゆる「お手本」です。ここにはミックスの際に参考にしたい楽曲を入れます。市販されている、プロがミックスした楽曲ですね。曲調が似ている必要はありません。できれば編成やジャンルは似ている方が良いと思います。さらに、「聞きやすい曲」を作りたいなら、売れた曲の方が良いとも思います。

今回はポップスのバラード。ヴォーカル、エレキギター、アコースティックギター、ピアノ、ストリングス、ベース、ドラムの編成ですね。似た編成、ジャンルの楽曲ということで、今回は「いきものがかり“Yell”」をインサートしました。もちろんそのままにしておくと曲と混ざってしまうので、ミュートしておきます。

比較したいな、と思ったときにミュート解除/ソロにして聴き、自分のミックスと比較してどこが違うのかを比べたりします。

参考:いきものがかり Live Yokohama

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続いて、コンソールビューを開きます。ViewからConsoleを選んでも開きますし、一番下に表示されているタブからConsoleを選んでも開けます。ここで、右端のMasterが出ているところをドラッグするとこんな感じで空きがあります。ここはバスが入るところになります。

バスについてはPart.1でも書きましたが、いわゆる複数のトラックをまとめる場所ですね。たとえば、さっきのスネア。これ3トラックあります。スネアの音量だけ変えたいと思ったとき、さきほど3つのトラックのバランスを取ったのに、そこを動かすとまたバランスが変わってしまいますね。そこで、バスを使って3つのスネアトラックをまとめて1つのトラックとして扱えば、このバランスはそのままに音量を変えたりEQをかけたりすることができる、というわけです。

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挿入からステレオバスを選べば、新しいバスができます。Cubaseだとグループチャンネルって言い方になりますね。

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バスを作ったら、それぞれのパートに割り当てたり、まとめたいトラックごとに割り当てます。まずは分かるようにバスに名前を付けます。

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ドラムは、バスドラ、スネア、タムをまとめたTaikoというバスを作り、別途ハイハット、クラッシュ、ライドをまとめたCymbalというトラックを作って、さらにそれをDrumというバスにまとめる、というやり方をしています。もちろんスネアはSnareというバスにまとまっています。つまりバスでトラックをまとめて、さらにバスをまとめることもできるということですね。複数のバスと複数のトラックを同時にまとめることもできます。

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バスへのトラックの割り当ては簡単です。トラックごとにアウトプットがありますね。初期状態や、いままでの状態だとMasterにいっていると思います。そこを変更し、まとめたいバスへとアウトプットします。

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さて、バスの設定ができました。こんな感じで、かなりの数ができます。先ほどのドラムのパラアウトも含め、楽曲を構成するトラック数は簡単に増えていきます。なので、こうしてトラックをしっかり整理することが大切になってきます。

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トラック整理といえば、トラックごとに色をつけたりもできますね。トラックビューでこの左端をクリックしたら

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こんな風に色を変えることも出来ます。

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普段ここまではやらなかったりもしますが・・・今回はこんな風に色つけもしてみました。画面が綺麗になって見やすくなります。

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今回のトラックとバスの構成はこんな感じになります。このように、編成からどうバスをまとめていくか考えてやると、ミックスがだいぶやりやすくなります。この表にあるChorusとTomのバスは、後から追加しているのでこの時点ではなかったりします。Bassなんかはそのまま1トラックだけなのでバスを作らなくてもよさそうに見えますが、バス側でやること、トラック側でやることがあったりもするので1トラックのパートでもバスを作る方が良いと思います。

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そしたら、こんな感じの作業画面にしてみました。この辺はそれぞれやりやすいように配置するのが良いと思います。

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続いて、EQの下処理をしましょう。まず、トラックを選択します。コンソールビューではなく、左側の画面に選択したトラックが出ますね。

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そしたら、この画面の上部にあるProChってボタンを押してみます。するとプロチャンネルの画面が出てきます。プロチャンネルとは、Cakewalk(SONAR)独自の機能で、ここにある程度のプラグインがまとまっています。付属のプラグインとは別に、です。これがあるので、Cakewalkは追加プラグインがなくてもある程度ミックスができてしまいます。入っているプラグインもすごいですよ。コンプ、EQ、真空管シミュレータ、Softubeのサチュレーション、コンソールエミュレータ、エフェクトチェイン(要はセンドリターン)、BREVERBというOverloud社のリバーブ、テープエミュレータ、REmatrix SoloというOverloud社のIRリバーブ、さらにサチュレーション、マキシマイザー、リバーブ/アンビエンス、ディエッサー/ディハーシャー、ノイズゲート、コーラス/ステレオ、トランジェントそれぞれを1ノブで設定するシンプルなStyle Dial FXというエフェクトがあります。詳しくはこちら(Boz Digital Labsのエフェクトは入っていません。)元がPlutinumというSONAR最上位モデルだからこそですね。そこらの初心者向けバンドルよりもそろってるんじゃないかと思います。

個別のプラグインとプロチャンネルの違いは、「重ね掛け」ができないというくらい。まぁバスにもそれぞれプロチャンネルがあるのでやろうと思えばできますが、プラグインの場合1つのトラックに同じプラグインを複数入れることができるので、その部分は自由度が下がります。とはいえ普通にミックスするだけならこれだけあれば十分ってくらい。それに少ないとは言え、Cakewalkにはプラグインも付属していますし。

つまり、これと付属のスタンダードなプラグインがあれば、たいていのことはできます。これがあるから、今回このシリーズで「追加プラグインはボカロだけでミックスまでやる」という無謀ともいえるチャレンジをやってみようと思ったくらいです。

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そしたら、EQの下処理をしていきます。下処理という言い方が正しいか分かりませんが・・・。プロチャンネルのEQは、こんな感じで拡大することができます。で、この画像を見ても分かると思いますが、上下の帯域、特に下の帯域を大きくカットしています。これがEQ下処理です。

プロチャンネルに入っているEQは6バンドです。ハイパス、ローパスと4つのバンドパスですね。ハイパスとローパスはカットオフの種類を設定してカットオフ周波数を設定するだけのシンプルなスタイル。バンドパスはそれぞれパラメトリックEQです。

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パートによっては、こんな感じでカットすることもあります。

なぜこんな帯域をカットするのかというと、不要な音をなくし、パートの中で必要な音だけを取り出すためです。不要な音とは、実際には聞こえないのに鳴っている音だったり、聞こえて欲しくない音だったりします。特にここでは「実際には聞こえないのに鳴っている音」をなくしていきます。これがあると、いくらフェーダーを上げても音量が変わらなかったり、それどころか他のパートの音量が下がるだけだったり、さらには「なんかちゃんと聞こえないけどゴワゴワ鳴ってる」みたいな感じになってしまったりします。くっきりと高精細な音を作るには、不要な音は無くすことが大事です。

この帯域をどうやって見分けるかというと、各トラックをソロで再生しながらハイパスとローパスを動かして(HP/LPのボタンを押してONにしないとハイパスとローパスは効かないので注意)、「音が変わらない」ところまで設定する感じですね。特に高域の方(ローパス)は、音がすぐに変わってしまうなら設定しなくても良いです。低域(ハイパス)はかける方がいいですね。高域は音が変わるとすぐ分かると思います。低域も慣れればすぐに分かりますが、最初は「音量が下がるかどうか」を基準にするのが良いかもしれません。

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ちなみにここのノブの値は直接書き込むこともできるので、同じ設定で良いところとかは書き込んでしまう方が早いかもしれません。設定プリセットしてコピーするとかもできますが、いちいちプリセット保存画面を開くよりこの方が早いこともあります。

 

さて、今回はここまでにしましょう。

ちなみに、こうして不要な帯域をカットした楽曲は、なんかちょっと迫力がなくなった、と感じるかもしれません。それがこれまで「聞こえていなかった部分」のパワーの差です。楽曲を鳴らすと部屋の中で何かが共鳴している、みたいなのが無くなったりもします。迫力が無くなった分は後から「聞こえている部分」で迫力を出すので、今はこれでOKです。

これまではここで「今の時点の音」を載せていましたが、ミックス中の音って、聞いても分からないと思います。例えばドラムだけ調整した状態の音は、他のパートとのバランスが違っていたりして、単に変な感じの楽曲になってしまったりします。それで「ドラムの音良くなった」とはならないと思うんですよね。なので今回からはサンプルサウンドは基本的に載せません。最後にどうなったか聞いてもらえればと思います。

ただ何もしないのもさみしいので、ミックス中は「今回やったこと」をまとめようかなと思います。

今回やったこと

・ミックス前の徹底的な修正

・ボカロとプラグインの音声化

・ドラムトラックのパラアウト

・スネア音作り

・バスを作ってまとめる

・各トラックのEQ下処理

こんな感じでした。ミックス編初回ということで、やることがたくさんありましたね。画像も40枚くらいになって、正直3回くらいに分けることもできた内容だったかもしれませんw

次回は、まずはドラムからやっていきましょうか。

Part.9 ドラムのミックス

Part.7(前回)はこちら

Part.1はこちら

Cakewalk by BandLabのダウンロード方法はこちら

 

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