ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

きになるおもちゃ -ギター・エフェクター・アンプ関連の情報サイト- このページをアンテナに追加 RSSフィード


ウェブサイトはこちら

きにおも@Twitter
Facebookアカウント
instagramアカウント
Line@アカウント
きになるおもちゃ@Lineブログ

がっきや速報
楽器店のセール情報や限定特価品をまとめてみます

ニコニコで弾いてみたリスト

リンク切れ等がございましたら、メールかコメントに書いていただくと助かります




きになるリスト(ニコニコ動画) Youtubeチャンネル Instagram


※記事中に表示している価格は変動することがあります。参考程度に見てください。
一部、当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、当サイトとは一切関係がありません。

2018-08-05

DTMミックスの解説動画投稿しました。使ったプラグインレビューなど。

D

この間投稿したボカロ曲、Seventeen’s Dreamを使ったミックス解説動画をアップしました。

DTMのミックスって、ずいぶん難しいもののように言われてる感じがするんですよね。

もちろんプロのエンジニアさんのクオリティを作るのは別の話ですが、十分迫力のあるミックスとか、広がりのあるミックスを作るのはそんなに難しくはないです。ただ、ある程度の基準だったり、形を知らないと「何をしたら良いのか分からない」ものであるのも確かです。

形が分かってしまえば、とりあえずある程度のものを作るのは簡単。そこから先はすさまじく深い世界が広がっていたりもしますが、その最初の基準を見つける手がかりになれば良いなと思います。

この曲はもともと解説動画作るつもりはなかったので、サードパーティプラグイン使いまくりの内容になってますが、基本的に似たようなプラグインでも大丈夫ですし、基準を作るという意味では別にプラグイン関係ないので、そういう参考にはなるかと思います。

動画内のポイントは、基本的なミックスの手順、下処理、センドエフェクト、バランス調整、マスターの調整です。特にキック単品、ドラムトラック、ベース+ドラム、ヴォーカル+リズムそれぞれのレベル設定ができれば、歌モノのミックスはだいたいバランスが取れますね。

では、せっかくなので動画内でも使ったプラグインの感想なんかをちょっと書いてみます。

とりあえず、今回の動画に出てくるサードパーティのプラグインやソフトシンセは3つのバンドルに含まれているものだけです。




有名な大型バンドルのみです。

では、動画に出てくる中で特に気に入っているプラグインを。

Waves Smack Attack

f:id:toy_love:20180805030532j:image

トランジェントプロセッサーと呼ばれるエフェクトです。音のアタックとサステインを調整するエフェクトですね。トランジェントエフェクトはいろいろなモデルが出ていますが、このSmack Attackは効きの良さ、コントロール性などが圧倒的に使いやすいです。

Waves Center

f:id:toy_love:20180805030137j:image

無いと困るレベルのプラグイン。超絶シンプルな操作で、音のM(ミッド/センター)とS(サイド)の要素を調整できるプラグインです。軽いし効果的。特にストリングスの調整に欠かせないですね。

Waves L2 Ultramaximizer

f:id:toy_love:20180805030501j:image

かつては音圧調整の定番だったリミッタープラグインですが、今となってはより高性能なプラグインが多数出ています。ただ、このL2の「音の迫力感」が独特、特有でエフェクトとしてマスターに軽く挿すのが好きです。

Waves Vocal Rider

f:id:toy_love:20180805030414j:image

ヴォーカルの音量調整プラグイン。とりあえず挿しておいて音量を安定させます。ここで調整したレベルの動きはオートメーションに書き出すこともできます。ただ今回の曲では普通にプラグインとして挿すだけで、オートメーションは別途後から書いています。

Waves Scheps Parallel Particles

f:id:toy_love:20180805030404j:image

倍音や空気感、バイト感など、音の「感覚的」な要素を簡単に調整できるプラグイン。けっこうこれとんでもないです。

Waves dbx 160 compressor / limiter

f:id:toy_love:20180805030357j:image

70〜80年代の名VCAコンプレッサーを再現したモデル。簡単に音を潰して迫力を出すことができます。スネアとかに使うと良い感じ。

Waves api550A

f:id:toy_love:20180805030504j:image

シンプル操作で独特のトーンを得られるEQプラグイン。60年代のapiサウンドを作ることができます。ストリングスに使ったときの効果が好き。

Waves JJP Bass

f:id:toy_love:20180805030512j:image

いろんなベースサウンドを簡単に作ることのできるプラグイン。プリセットを選んで、そこから軽く調整するだけでいい音が簡単に作れます。

Waves JJP Cymbals and Percussions

f:id:toy_love:20180805030516j:image

シンバルやパーカッションの調整に特化したプラグイン。スティックの素材感や叩いた時の力、シンバルの響き具合などが簡単に調整できます。

Steinberg UR Series YAMAHA REV-X PLATE (ページ中ほど、エフェクトの項目に記載)

f:id:toy_love:20180805030411j:image

Steinberg URシリーズのオーディオインターフェース標準装備のプレートリバーブプラグイン。なぜか分からないけどボカロとやたら相性の良いプレートリバーブ。

動画内でCubase付属って書いてますが、URオーディオインターフェース付属の間違いですね。

IK Multimedia Amplitude

f:id:toy_love:20180805030508j:image

アンプモデリング系プラグインの定番。ギターアンプとしてもレベル高いですが、同じIKのMODO Bassと合わせてベースアンプシミュレートをかけるとやたら音が良くなります。開発段階からこの組み合わせは想定されて作られている感じがします。

IK Multimedia T-Racks Black 76

f:id:toy_love:20180805030400j:image

いわゆる1176系コンプ。76系コンプは各社出していて、うちにも複数の76系コンプがありますが、IKのBlack 76は効果は強いですが解像度が高く、今っぽい音に使いやすいと思います。

IK Multimedia T-Racks Stealth Limiter

f:id:toy_love:20180805024339j:image

音やバランスを変えずに音圧を調整できるモダンリミッタープラグイン。OzoneシリーズとかINTENSITYのようなオートマスタリング系や、A.O.M Invisible Limiterなどと並ぶ最近の高解像度、クリアに音圧を上げる系のリミッターですね。

 

ということで、こんな感じでした。

もう1回解説動画のリンク貼っときますね。

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加

2018-06-17

モニタースピーカー買いました!「Pioneer DJ RM-05」!軽くレビューしてみます。

f:id:toy_love:20180617023845j:image

ちょうど先週くらいにDAW、DTM向け自宅用モニタースピーカー特集で、モニタースピーカーを選ぶ上でのこだわりポイントや、実際にいろいろなモニタースピーカー40機種をパート3つに分けて紹介してみました。

そこでも書いてましたが、曲を作ったりするようになるとうちで使っていたモニタ環境が物足りなくなってきて、新しいモニタースピーカーを探していました。

それまで使っていたスピーカーはOwltech OWL-SPWL22というモデル。だいたいペアで5000円くらいだったかな。当時知らなかったんですが、PC用スピーカーとしてはかなり評判が良かったモデルで、実際使っていてそんなに音が悪いと感じたことはありませんでした。価格が価格なので音の細かいところまで見えるってことはもちろんありませんでしたが、普通に音楽を聴いたり動画を見たりする分にはそれほど不満はなかったわけです。

ただ、曲を作って、ミックスをするようになると、定位や各帯域がしっかり出ているかどうかが気になるようになってきました。まず定位に関してですが、前のスピーカーは片側アクティブ、つまり片方にアンプがまとめて付いているタイプのモデルでした。それが原因なのか、それとも設置の仕方が悪かったのかどうかまでは分かりませんが、定位が若干右にずれていました。さらに、ミックスで使っているヘッドフォン、Shure SRH1540を使って聴くと、スピーカーから出ていない高域があるということも分かってきました。

以前SONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作りというシリーズで曲を作ってミックスした際は、このスピーカーとヘッドフォンを併用して音のバランスを調整していました。そして、そういうスピーカーの弱点が一度見えてしまうと、今度は普段、曲を聴いたりする際にもそれが気になるようになってきてしまいました。

そこで、ちゃんとしたモニタースピーカーを導入したいと思うようになり、様々調べた結果がDAW、DTM向け自宅用モニタースピーカー特集の記事、ということです。そこでも書いたとおり、モニタースピーカーを選ぶには、予算と設置場所に合わせたサイズで機種を絞り、そこからこだわりをみつけてじっくり調べたり視聴して決めるのが良い、と思います。そうして買ったスピーカーが先週末に届き、1週間ほど使ってみたのでレビューしてみようと思います。

Pioneer DJ RM-05

今回買ったモニタースピーカーはこのモデルです。パイオニアのスピーカーですね。

パイオニアは、オーディオ系を中心とした、日本を代表する家電メーカーの1つです。その歴史は古く、1938年に設立された福音商会電機製作所にさかのぼります。前年1937年に開発された初の純国産ダイナミックスピーカーの商標がパイオニアで、後にそれが社名となります。今、パイオニアといえばCarozzeriaのカーナビとか自動車用オーディオシステムだったり、Pioneer DJブランドのDJ機器だったりすると思いますが、ピュアオーディオの世界ではパイオニアといえば日本を代表するスピーカーメーカーであり、今でもユニットからキャビネットまで全てを自社で内製できる数少ないスピーカーメーカーの1つでもあります。

実際、ピュアオーディオの高級スピーカーはTAD(Technical Audio Devices)というブランドで、現在も作られています。TADのスピーカーは片方で100万円を軽く超えるようなハイエンドなモデルですね。

そんなパイオニア。もちろんDJ機器に強いということもあり、DJ用のモニタースピーカーも制作しています。「S-DJ50X」なんかはDJ用に制作されたモニタースピーカーですね。

今回のRM-05も同じPioneer DJブランドから発売されているんですが、こちらはDJ用ではなくDAW用に制作されたモニタースピーカーです。

では、まずなぜこのモデルを選んだのか、その経緯から書いていきましょう。

先ほど書いたモニタースピーカーの選び方では、最初に予算とサイズを決めるところから始まっています。サイズについては、基本的に以前使っていたスピーカーと同等のものを想定していました。以前使っていたスピーカーは、143(W) x 177(D) x 256(H)mmのサイズ。ただそこまで設置場所ギリギリということはなかったので、もう一回りくらいは大丈夫かな、という感じでした。高さ方向は全然問題なし、という感じです。5インチのウーファーがだいたい13cmなので、5インチウーファーのモデルで探し始めました。予算については、最初はペアで5〜6万円くらいかなーと思っていましたが、これは後で大きく変わることになります。

スピーカーって、一見しての違いって分かりにくいですよね。実物を見れば別ですが、特にネットだけで見ていると、例えばウーファーが5インチのモデルと7インチのモデルを比べても、全体が大きくなっているのでバランスが変わらず、単体写真だと大きさが一切想像できなかったりします。まずはどんなモデルがあるのか知らないといけないということで、サウンドハウスのパワード・スタジオモニターのページを見てみたり、各所の「モニタースピーカー特集」ページを読んだりして、何にしようかな、といろいろ見ていました。ちなみに最初にサウンドハウスのページを見ていた時点では、今回買ったRM-05については「ふーん、パイオニアもモニタースピーカー出してるんだ。」という感想はあったものの、特に印象に残ったりはしていませんでした。この時点で一番の候補にあったのがド定番のYAMAHA MSP5でした。

せっかくなので、いろいろなところで参考にしたページを一覧にしておきます。

いろいろ見たりしましたがこの3つが特に印象に残っていました。うちで書いたDAW、DTM向け自宅用モニタースピーカー特集の記事なんかにもこれらの情報は反映されています。

個人的に契機となったのはモニタースピーカー導入計画! by Rock On Proの記事。これを見て、あーたしかに同軸というのはこういうスピーカーでは効果がありそうだと思い、同軸のモニタースピーカーに絞って見てみました。

うちのモニタースピーカー特集を見ても分かりますが、同軸のモニタースピーカーって安いものが無いんですね。Roland CM-30が例外ですが、これはどちらかというとPAモニターなのでサブ機としてはありですがメインで使う感じではありません。

安くてもペア10万円台。そこで出てくるのはRM-05PreSonus Sceptre S6 くらい。GenelecやKSDigital、ムジークとかは安くてペア40万円〜という感じ。同軸にこだわる中で、現実的なモデルはこの時点でPioneerかPresonusに絞られることになりました。

もちろん同軸以外も検討はしました。人気の高いAdam AudioやEve Audio、Genelecの小型モデルなんかも考えたんですが、なんかしっくりこなくて。同軸がいいって思ってしまうとけっこうそれしか目に入らなくなってくるんですよね。あとリボンツイーター、どんな音なのかきになるところではあるんですが、ちょっと、その見た目が個人的に好みではなかったり・・・それはもうしょうがない部分ですけど。

じゃあ実際に同軸のモニターってどうなのかな、と、そちらを調べていって、この記事を見つけます。

LOVELY LOVELY PRODUCTS! 同軸ユニットの深層世界へ by Rock On 渋谷店News

内容も良いんですが、これの冒頭の写真で、いろいろな同軸モニターが一堂に会した写真があります。こういう写真はすごく貴重で、スピーカーのサイズ感が分かりやすいんですね。ここにPioneerとPresonus、両方載ってるんですが、見ると分かるとおり、Presonusのモニター、でっかいんですよね。実際にRM-05とSceptre S6の違いも、それぞれサイズが203mm(W)×225mm(D)×281mm(H)(RM-05)と230mm(W)×260mm(D)×335mm(H)(Sceptre S6)と、全体的にPresonusの方が大きいです。ここでほぼ、Pioneer1択の状況になってきてはいたんですが、それでもやっぱりペアで14万円くらいというのは、もともと考えていた予算の3倍近いし、買えないことはないけどどうしようかな、と相当迷っていました。

そんな中、これを読んでしまいました。

新生スタジオ・モニタースピーカー Pioneer RMシリーズ・インタビュー by イケベ楽器

イケベによる開発者インタビューです。細部までどこをどうこだわって作ったのか、ということが書かれています。正直言って、こういうの大好きなんですよ。同軸ユニット自体はもちろん、筐体の形状、内部構造、重さなど、どこをどう考えてこうしたのか、ということが分かって、一気に引き寄せられました。それで、これにしよう、と決めて買うことにしました。Pioneerのいろいろな技術的なことはもちろんですが、DAWで使うことを想定し、設置場所を考えた上で同軸+フロントバスレフにこだわったこと。その製品としての目的が自分の使い方に合致していることがまずあり、また、筐体からユニットから全てが「オリジナル」であること。これもまた、自分的にすごく魅力的に思えました。

あと国内外のレビューを見てみると、RM-05はとても評判も良いことが分かりました。レビュー記事自体はかなり少なくて、「すごい人気モデル」というわけではなさそう、それでいて悪い話がない。それもまた、なんかいいな、と思いました。

f:id:toy_love:20180617023839j:image

ということで、こちらがPioneer DJ RM-05です。

実物を持ってみるとたしかに重い。アルミキャビネットで十分な重さを持たせることで安定させ、高剛性で作ることによりキャビネット自体でのノイズを出さないようにした、ということですね。5インチウーファーのサイズで重さが9.3kg。5インチウーファーを2つ搭載する3WayのEve Audio SC305が9.2kgであることを思えば、その重さがどれくらいか分かると思います。

キャビネットは中央がふくらんだ菱形に近い造形。これにも意味があり、単に直方体のキャビネットでは内部で反射した音が目立ってしまうことがあるので、内部での反射を拡散させるためにこの形となっているということです。正面だけでなく上面から見ても菱形というか6角形に近い形となっていて、全体的に曲面で構成されています。似た形状のキャビネットといえばMonkey Bananaのモニターがそんな感じですね。

Monkey Bananaは筐体内部の定在波(進むことなくその場で振動してしまう波。これがあるとその周波数帯の音が弱くなってしまう。)をなくすためにこの形状にしていましたが、RM-05では別の手法で定在波を無くす構造としています。

それは表から見ることはできませんが、パイオニアの独自技術である音響管を用いた「AFAST(Acoustic Filter Assisted System Tuning)テクノロジー」という技術が使われています。音響管は長さで共鳴する周波数を固定することができ、大きなものではトンネル工事なんかの発破音を外に出さないように消音するために使われたりもします。パイオニアではこれをスピーカー内部に使うことで定在波を起こさないようにしています。RM-05ではキャビネット内部とバスレフポートの内部に音響管をセットして定在波をなくしているということです。

f:id:toy_love:20180617023840j:image

同軸に配置されたツイーターとウーファー。5インチウーファーの中心に1.5インチのツイーターが設置されています。ウーファーは表がアラミド繊維、裏にペーパーが貼られているということですね。ツイーターは0.08mm厚のアルミを使用しています。一般的なツイーターはシンプルなドーム形状ですが、このモデルのツイーターはドームの外側に縁のような部分があります。単純なドーム形状では根元からドーム先端部までの距離の半分の波長を越える周波数が物理的に出ないということで、その部分の音を出すために縁の部分を設けることで、リボンツイーター並の50kHzまでの周波数の出力を実現しています。これもHSDOM(Harmonized Synthetic Diaphragm Optimum Method)というパイオニアの技術です。

同軸のスピーカーは音源が一点から出せる一方、ツイーターとウーファーが同じ位置にあるためツイーターがウーファーの影響を受けてしまいます。その影響を無くすために付けられているのが、ツイーターを囲むように付けられた銀色の部分、ウェーブガイドです。これによりツイーターから出る音がウーファーと干渉しないようになっているということです。ウーファーとツイーターのクロスオーバー周波数は1.7kHzとなっていて、これは多くのスピーカーの中ではかなり低いクロスオーバー周波数です。クロスオーバー周波数が低いと、きちんと音を再生するためにしっかり設計されたツイーターが必要になります。つまりこれはそれだけツイーターの性能が良いということを表しています。

f:id:toy_love:20180617023846j:image

こちらがバスレフポート。かなり大きな開口部です。RM-05では音の出る位置をできるだけ合わせるために前面にバスレフポートを設けています。内部で折り曲げることで大型のバスレフポートをスピーカー内に内蔵していて、前述のAFASTテクノロジーによる音響管を組み合わせることでバスレフポートの定在波もなくしています。また、この開口部に段差を付けることで空気の渦を作り、ポートからの空気がきれいに出るようにして風切り音が出ないように設計されています。これは「アドバンストGrooveテクノロジー」というそうです。バスレフポートからは40Hzの少し下辺りの周波数の音が出ているということです。

f:id:toy_love:20180617023841j:image

f:id:toy_love:20180617023842j:image

背面にはボリュームコントロールと3バンドEQ、XLRとRCA端子、Auto Standbyスイッチが付いています。オートスタンバイは20分間信号の入力がないと自動でスタンバイモードに入るもの。3バンドEQは全て4Wayのスイッチとなっていて、Low、Mid、Highそれぞれ50Hz、140Hz、10kHzを中心に、4モードのブースト/カット/フラットを選ぶことができます。初期状態は全て0dBに設定されています。うちでは今のところそのまま使っています。ボリュームは0dB(最大)から-40dBまで設定できます。内部のアンプはクラスABのアナログアンプ。パワーアンプ出力はLF(ウーファー)が50W、HF(ツイーター)が50Wのバイアンプ構造で、1台で100W、ステレオで200Wの出力となります。パワードスピーカーなのでスピーカー内部にアンプがある構造となっていますが、スピーカーの振動がアンプに影響を与えることもあるようで、とにかく強固にアンプを固定するように作ったということですね。電気シグナルが弱いプリアンプ部は内部で区分けして独立して搭載し、パワーアンプ部は強固に内部に固定されている、ということです。

f:id:toy_love:20180617023844j:image

本体にはゴム足と、滑り止めのゴムが付属しています。ゴム足を付けるか、ゴム足ではなく滑り止めのゴムを付けるかは設置場所に合わせて決めることができます。パイオニアでは基本的にゴム足を使うことを推奨しているようです。

f:id:toy_love:20180617023843j:image

うちではインシュレーター機能も備えた卓上スピーカースタンド、ISO Acoustics ISO-L8R130の上にゴム足を付けて設置しています。このスタンドにより、ちょうどツイーターの位置、というかこの場合スピーカーの中心が耳の高さに来るようになっています。安定して置けていますが、ゴム足の方が若干狭いのでMoPadとかを挟むとより安心感があるかなと思ったりしています。

f:id:toy_love:20180617023845j:image

冒頭にも載せましたが、設置するとこんな感じ。Kemperとの比較でサイズ感が分かると思います。自宅用、卓上用としてはけっこう大きめのスピーカーですね。

  • レビュー

ということでレビューです。まずよく言われる同軸ならではの定位の見え方ですが、これはすごいです。見えるっていうか、音が「そこにある」ように感じますね。例えば、前にSONAR初見勢による「Cakewalk by BandLab」での曲作りシリーズで作った曲(【初音ミクオリジナル曲】「またあした」)は、イントロのピアノがヴォーカルに被らないように20%くらい右に寄せています。前のスピーカーとかヘッドフォンではピアノがヴォーカルよりちょっと右から聞こえる、くらいである程度混ざってるように聞こえていましたが、RM-05で聴いたら「ヴォーカルがここ」「ピアノがここ」から聞こえるというのが「一目で分かる」というくらい分かります。耳で聞いてるんですが、目で見ているように分かるんですね。ステージの真ん中にヴォーカルが立っていて、そのちょっと右後ろでピアノを弾いているような映像が浮かぶ感じ。音源があるのでこれを例にしましたが、もちろんどんな音源でも同様に、定位が「見え」ます。まず、これがすごいなと思いました。

また、音自体もすごく良いです。前のスピーカーは安物でしたがリスニング用に作られたものでした。今回はDAWを中心としたモニター用に作られたものです。RM-05はもちろんモニター用としても使うんですが普通にリスニング用にも使います。なのでここはちょっと不安があったところで、もしかしたら迫力みたいなのがなくなっていまうんじゃないか、という感じがありました。

結果は、一切そんなことはありませんでした。いくらモニター向けと書かれていても、DJ機器も出しているブランドだからEDMに強いスピーカーなんじゃないかということもちょっと不安要素ではあったんですが、それも全然そんなことはありませんでした。モニタースピーカーだと音が硬い可能性もあると思っていましたが、それすらもありませんでした。

音の印象としては、「上品」というのが一番あります。音自体は細部まで聴くことができるんですが、ゆったり力を抜いて聴くこともできます。耳当たりが硬くなくて尖っていないので、ずっと使っていても全然疲れません。それでいてやる気モードというか、「細かくきっちり聴くぞ」という気持ちで聴くと、ちゃんと全部聞こえる。この特性は、本当に自分が求めていた形でした。本当に良いスピーカーです。

左右の音量バランスを合わせるのが大変、というレビューが海外の方であり、そこもちょっと心配していたんですが、全然そんなことありませんでした。方法は簡単で、まず片方をちょうど良い音量にして、そのあともう片方の音量を合わせてヴォーカルが真ん中から聞こえるようにするだけです。

アンプのパワーも素晴らしいですね。200W出力を自宅でフル活用するのはさすがになかなか難しいんですが、爆音を鳴らしたければ鳴らすこともできるというのは良いです。一瞬だけフルアップにしてみましたが、さすがに自宅では使えない音量が出ましたw

スピーカー自体のデザイン的には、パイオニアDJやCarozzeria的な雰囲気がありますね。アルミの真っ黒な筐体にスピーカーがドンと付いている感じ。日本ブランドらしい強固さを前に出したような、強そうなデザインです。そこだけちょっと個人的な好みとは少しずれているところではありますが・・・自宅用モニターとしては中堅の価格帯でそこまで求めるのはさすがにやり過ぎかな、とも思います。私はあんまりそう見えなかったんですが、それほど詳しくはない人にスピーカー買った、と言って見せると「高そう」という印象を持つみたいで、高級感のあるデザインに仕上がったモデルなんだな、と思いました。

ちなみに同軸で技術の塊で、デザインまで自分の好みに合わせると「Genelec 8331AW」になります。ペア60万超はさすがに予算オーバーでした・・・・・・w

さすがに4倍の価格差があると存在感が違いますねw

ただ、1週間使ってると見慣れてきて、見た目もなんか悪くない感じだな、と思うようになってきました。音は相変わらず素晴らしいです。同軸モニタースピーカーとしては最安クラスにもかかわらず、細部までこだわって作られていて、そのこだわりが全部理にかなってるし、外から中から全部がパイオニアオリジナルで作られているということもやはりとても良いです。この音がこの価格で、というのはすさまじく安い・・・実はものすごく「コストパフォーマンス」が良いスピーカーなんじゃないかと思います。

まぁもちろん、絶対的に「安い」モデルではないんですが、モニタースピーカーの導入を考えていて、予算に合うなら、是非試してみてほしいスピーカーだと思います。

イントロダクションムービー

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加

2018-06-02

Ibanezのゼロポイントシステム搭載「Edge-Zeroブリッジ」の弦交換

f:id:toy_love:20180602163649j:image

Ibanezのレギュラーモデルの中で最上位のシリーズとなるj.customシリーズの2ハムモデル、「Ibanez RG8420ZD」。2010年に買ったモデルを久しぶりに使ってみようと思いました。

どれくらい久しぶりかというと、ハードケースから出したのがたぶん2年ぶりくらいというものです。ネックの状態は何も問題なかったんですが、弦が錆びてしまって、その錆びがフレットにも移ってしまっていました。ヴィブラートかけるとなんかザラザラした感触があるような状況でした。

さらにチューニングしようと思ってロックナットをゆるめ、1弦のペグを回した瞬間に弦が切れてしまいました。これはもう交換しないといけないということで、交換することにしました。

このギターのEdge-Zeroブリッジ(ゼロポイントシステム搭載)は、いわゆるフロイドローズ系のダブルロックトレモロです。機構類はIbanezオリジナルですね。今回やるのは特にセッティングを変更したりすることもない、ただの弦交換です。「フロイドローズ系の弦交換は面倒」というイメージもあるかと思うんですが、ちょっとしたツールを使うだけで全然楽にできるので、その辺も載せていこうかと思います。


今回のギターはこちらですね。

ではいってみましょう。

f:id:toy_love:20180602163655j:image

早速、ツール使っていきます。まずはこちら。


ShredNeck TremBlock」。フロイドローズなどのフローティングトレモロ用弦交換ツールですね。どう使うかというと

f:id:toy_love:20180602163654j:image

トレモロの裏に差し込んで使います。(これ奥に差し込みすぎですね・・・)

なんのためにやるかというと、フローティングトレモロはボディ裏のスプリングと弦の張力を釣り合わせてトレモロユニットをフローティングさせています。なので、弦をはずすとスプリング側にトレモロが引っ張られてしまいます。それをなくすためにトレモロを抑えておくためのツールですね。

もちろんこのツールがなくても薄い板とかクロスをはさんだりすることで代用することもできます。

f:id:toy_love:20180602163653j:image

トレモロを固定したら、ロックナットを外していきます。

f:id:toy_love:20180602163652j:image

ロックナットを外したら、弦をブリッジから外します。ブリッジ側で弦をロックしているナットをゆるめて弦を外します。Edge Zeroブリッジではロックナットと共通のレンチでゆるめることができます。

f:id:toy_love:20180602163651j:image

f:id:toy_love:20180602163650j:image

そしたら、状態の悪くなっている指板をメンテナンスしていきます。


ここではGorgomyteポリッシングクロスを使います。実はこれ、2013年に記事にしたやつの残りです。あれから5年くらい経ってますが、使ってみたらまだ全然使えました。

f:id:toy_love:20180602163648j:image

今の状態と、使用中のGorgomyteクロス。写真で見ると状態のひどさが分かりますね。ちなみにフレットはステンレスなので、フレット自体は錆びていません。弦の錆びが付いてしまっている状態ですね。

f:id:toy_love:20180602163647j:image

指板全体をしっかりと拭いたら、コットンクロスで仕上げます。これは化粧用のコットンなんかを使えば良いと思います。もう古くなったTシャツなんかでもいいみたいです。

f:id:toy_love:20180602163646j:image

綺麗になったのがこちらです。相変わらず笑えるくらい綺麗になりますね。

f:id:toy_love:20180602163645j:image

f:id:toy_love:20180602163644j:image

そしたら弦を張っていきましょう。工場出荷状態から張られているダダリオの9-42です。

f:id:toy_love:20180602163643j:image

そしたら弦のボールエンドを切り取ります。

f:id:toy_love:20180602163642j:image

そして、サドルに弦を差し込み、ナットをしっかりと締めて固定します。ここは思いっきり強く締め付けましょう。

f:id:toy_love:20180602163641j:image

同様に6弦分張ったら、軽くチューニングします。

f:id:toy_love:20180602163640j:image

だいたいチューニングしたら、最初に置いたShredNeck TremBlockを外します。特にセッティングを変えていなければ、これでバランス取れると思います。あんまりブリッジの角度がおかしくなるようなら調整が必要ですが、今回は特に何もありませんでした。

f:id:toy_love:20180602163639j:image

そしたら次のツールです。弦伸ばしツール、String Stretchaですね。


使い方はこんな感じ。弦に挟んで引き上げつつ弦全体を伸ばしていきます。

f:id:toy_love:20180602163638j:image

弦を伸ばしたら、再度チューニングします。このとき、ちょっと下げ目にチューニングします。1弦はだいたいジャストでいいですが、6弦側になるにつれちょっと下げるのが良い感じですね。

そしてロックナットを締めます。このロックナットでちょっとチューニングが上がるので、下げ目にしています。その後、ブリッジ側のファインチューナーで細かくチューニングをする、という形ですね。

f:id:toy_love:20180602163637j:image

ということで、今回使ったのがこんな感じ。ついでに載せておくとチューナーはTC Electronic Polytune Clipですね。これ反応良くて使いやすいんですよね。

買ったときの様子

 

ということで、これで弦交換完了です。何もせずに弦を一気に外してしまうと、その後がめちゃくちゃ大変になってしまいますが、ポイントを押さえておけば簡単なんですよね。

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加

2018-05-27

全部入りプラグインバンドル対決!「Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate」vs「IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX」! Part.2 ギター/ベースアンプ・エフェクト編

f:id:toy_love:20180527232106j:image

多数の製品をまとめたプラグインバンドル、その中でも特に多くのエフェクトや音源を収録した2つのバンドル、「Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate」と「IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX」を比較するシリーズ、第2弾です。

Part.1はこちら

前回Part.1ではバンドル全体の概要をみてみました。今回はその中からギター/ベースアンプ、エフェクトプラグインを比べてみましょう。

それぞれのバンドルに含まれるギター系プラグインはこちらです。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate

f:id:toy_love:20180527232120j:image

KOMPLETEにはNative Instruments伝統の「Guitar Rig 5 Pro」が付属します。プラグイン自体は2011年発売。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX

f:id:toy_love:20180527232119j:image

そしてTotal Studioには「AmpliTube Max」が付属。Total Studio「発売時」の全てのAmplitubeエフェクト/アンプが収録されています。(記事を書いている時点では最新のLeslieモデルは収録されていません。追加で購入することは可能です。)

ベースとなっているAmpliTube 4は2015年発売ですね。

では、それぞれ比較してみましょう。

  • 収録エフェクト/アンプモデル等

まずは収録内容を見てみます。

Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232104j:image

さまざまなエフェクトやアンプを元にしたユニットがあります。見ればだいたい何が元になっているか分かりますね。

エフェクト:78

アンプモデリング:18

キャビネットモデリング:Control Room、Control Room Pro、Matched Cabinetという3種類のキャビネットモデリングユニットがあります。

  Control Roomに7種類

  Control Room Proに28種類

  Matched Cabinetに29種類

エフェクト、アンプ、キャビネットは全て無制限に同時使用可能

AmpliTube

f:id:toy_love:20180527232105j:image

Guitar Rig同様、さまざまなエフェクトやアンプを元にしたユニットがあります。また、多くのメーカーとのコラボレーションをして実機を再現しているのも大きな特徴です。このあたりはUADのプラグインに近いイメージかもしれませんね。

エフェクト:114(うちラックセクションにのみ使えるエフェクト18)

アンプモデリング:90

キャビネットモデリング:102

同時使用:ストンプセクション12種類、アンプ/キャビネット2種類、インサートセクション/ラックセクション16種類

こんな感じです。収録エフェクトやアンプモデリング等の数はAmpliTubeの方が多いです。

エフェクトの同時使用やルーティングの自由度はGuitar Rigですね。どちらもスプリットしたりすることは可能ですが、特にGuitar Rigは同時使用が無限大のため、スプリットアウトはもちろん、高域と低域を分けたり様々なルーティングができます。

操作性はGuitar Rigは「Native Instrumentsのプラグイン」という感じです。KONTAKTとかの、左からユニットを選んで右にずらっとならんでいく感じを踏襲していますね。一方AmpliTubeはギターマルチエフェクターに近い感じですね。2つのStompセクション(各6エフェクト)、2つのAmpセクション、2つのCabセクション、各2つのInsertとRackセクション(各4エフェクト)があり、それらのセクションをいろいろとルーティングさせることができる形となります。その分同時使用数に制限がありますが、制限があると言っても普通のギターサウンドなら無制限と変わらないレベルの容量となっています。また、もちろん1つのトラックに複数のAmpliTubeを入れることもできるので、事実上無制限にエフェクトやアンプを使うことは可能です。

  • サンプルサウンド

では、実際に音を比べてみましょう。それぞれそんなに深く音作りはしていませんが、基本的に数が少ないGuitar Rig側のデフォルトセッティングにAmpliTube側のセッティングを似せる(音を似せるのではなくノブ位置を近づける)形で音を出しています。ただし、それであまりにも音が違いすぎる場合はそもそもの設計思想の違いと判断し、多少の調整はしています。

演奏は全て同じソース。そこにプラグインをかけていく形となっています。

プレキシサウンド

  • Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232118j:image

Download 聞けない場合はこちら

  • AmptliTube

f:id:toy_love:20180527232117j:image

Download 聞けない場合はこちら

Twinアンプサウンド

  • Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232116j:image

Download 聞けない場合はこちら

  • AmptliTube

f:id:toy_love:20180527232115j:image

Download 聞けない場合はこちら

5150アンプサウンド

  • Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232114j:image

Download 聞けない場合はこちら

  • AmptliTube

f:id:toy_love:20180527232113j:image

Download 聞けない場合はこちら

Rectifierアンプサウンド

  • Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232112j:image

Download 聞けない場合はこちら

  • AmptliTube

f:id:toy_love:20180527232111j:image

Download 聞けない場合はこちら

SLO100アンプサウンド

  • Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232110j:image

Download 聞けない場合はこちら

  • AmptliTube

f:id:toy_love:20180527232109j:image

Download 聞けない場合はこちら

 

また、Guitar Rigには様々なサウンドを作るプリセットがあります。そのサウンドと、Amplitube側でそれに近い機材を元にした音を載せてみます。なんかエリック・ジョンソン風の音だそうです。

エリック・ジョンソンサウンド

  • Guitar Rig

f:id:toy_love:20180527232108j:image

Download 聞けない場合はこちら

  • AmptliTube

f:id:toy_love:20180527232107j:image

Download 聞けない場合はこちら

あえて、個別のサウンドを評価することはしません。こんな感じでそれぞれ違いがあるという感じですね。

全体的な特徴として、AmpliTubeの方が解像度が高い感じですね。この辺は発売された時期の違いもありそうですね。特にモダンなサウンドはAmpliTubeの方が得意そうです。

Guitar Rig 5のイントロダクションムービームービー

AmpliTube 4のイントロダクションムービー

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加

2018-05-19

全部入りプラグインバンドル対決!「Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate」vs「IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX」! Part.1 概要編

f:id:toy_love:20180519032313j:image

DTMに欠かすことの出来ない“プラグイン”。プラグインとは、ソフトウェアのエフェクター、またはシンセ、サンプラーのことで、それ自体が音を作り出す楽器として(シンセサイザー/サンプラー、いわゆる「音源」)、また録音した音やシンセ等の音を加工するエフェクターとして使われるソフトウェアです。スタンドアロン(単体)で動作するものもあれば、DAW上で動かすためのプラグインもあります。

プラグインは単体で販売されることもあれば、複数の製品をまとめた形態、悪く言えば抱き合わせの形で販売されることもあります。そんな複数の製品をまとめたものを「バンドルウェア」と言います。基本的に、バンドルウェアは各製品を個別で購入するよりも低価格で販売されています。

こういったプラグインバンドルは世界中のメーカーが発売していて、中には自社の制作するソフト全てをまとめたものもあります。特に、幅広いジャンルの製品を展開するメーカーのバンドルウェアにはそれだけ多岐にわたる内容となっていることもありますね。

さて、そんなバンドルウェアですが、「これがあれば何でも出来る」と言わんばかりのバンドルがあります。つまりEDM、エレクトロ等のジャンルに欠かせないシンセサイザーに始まり、生音系や個性的な音を収録するサンプリング音源、さらに多彩なエフェクトを1つにまとめ、収録製品だけで多くのジャンルの楽曲制作に使うことができるものです。

このシリーズは、そんな全部入り系のバンドルウェアの中でも特に広いジャンルをカバーしたバンドルを比べてみよう、というシリーズです。ここで比較するのは、この2つの製品です。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate

言わずと知れた「コンプリート」です。最も有名な「全部入りバンドル」です。ドイツのNative Instrumentsによる製品ですね。コンプリートの頭文字がKなのはドイツ語「っぽい」綴りを意識しているのかもしれません。

Kompleteはフリー版の「KONPLETE Players」、低価格版「KOMPLETE Select」、通常版「KOMPLETE」、そしてフルパッケージの「KOMPLETE Ultimate」をラインナップ。無印とUltimateにはそれぞれクロスグレード(関連商品を持っている人が安く購入できるもの)もあったりするので、ネットショップで検索するとたくさん出てきてややこしかったりします。

ナンバリングを見ても分かるとおり、すでに11世代目。初代が2003年の発売なので、もはや完全に総合系バンドルウェアとしての地位を確立しています。まもなく12が出るという噂もあったりなかったりします。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX

“Amplitube”、“iRig”等でおなじみ、各種プラグインや多くの周辺機器を製作するイタリアの音響メーカー、IK Multimediaによるプラグインバンドルです。ナンバリングが2だから2作目かと思えば、2012年に「Total Studio 3」というバンドルが発売されていて、その前はたぶん「Total Workstation」という名前だった感じです。2016年に前作の「Total Studio Max」、そして今年、「TOTAL STUDIO 2 MAX」が発売となりました。

今回のモデルではこのMAXに加え、低価格版の「TOTAL STUDIO 2 DELUXE」もラインナップ。それぞれマックスグレードやクロスグレードといった、IK製品所有者向けのパッケージも用意されています。KOMPLETEと比べるとまだ歴史が浅いこともあり、知名度としては圧倒的にKOMPLETE(新作が出るとTwitterのトレンドに載るレベル)ですね。

なぜこの2つなのか、ということですが、「音源もエフェクトも」まとめたバンドルってなかなか無いんですよね。例えばエフェクトの膨大なバンドルであればWaves、多数の音源を収録した総合系のバンドルであればSteinberg Absoluteなんかもありますが、それぞれエフェクト、音源特化です。パッケージ1つ買えばなんでもできるよ、というのは今のところこの2つかな、ということで選びました。最上位モデルの通常価格も近いですし。

今回は概要編ということで、この2つのバンドルウェアの全体像を比較していきましょう。

  • パッケージ

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimate

f:id:toy_love:20180519032309j:image

まずはKOMPLETEから。全ての内容をウェブ上からダウンロードするダウンロード版と、全ての内容をメディアに納めて販売するメディア版がありますが、今回はパッケージ版となります。内容に違いはありません。変わるのはインストール時間ですね。KONPLETEはとにかく容量が大きいので、できればメディア版の方が良いと思います。

f:id:toy_love:20180519032310j:image

こちらが付属するメディア。ハードディスクですね。容量はたぶん500GB。

f:id:toy_love:20180519032311j:image

USB3.0対応。ケーブルも付属します。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAX

f:id:toy_love:20180519032308j:image

こちらがTotal Studio 2 MAXのパッケージ。こちらもダウンロード版とメディア版があります。KOMPLETEと同様の理由で、できればメディア版が良いと思います。めっちゃ開封に失敗して箱破れてますがきにしないでくださいw

f:id:toy_love:20180519032312j:image

付属メディアは250GBのUSBメモリです。

  • 収録内容

それぞれの収録内容を比較してみます。リストにして、スラッシュで区切った形で表記します。

収録内容:KOMPLETE 11 Ultimate / TOTAL STUDIO 2 MAX

  • 対応フォーマット:スタンドアロン・VST・AU・AAX / スタンドアロン・VST・AU・AAX
  • 収録製品数:87 / 94
  • サウンド数:18000以上 / 16800以上
  • 容量:363GB(展開時500GB以上) / 179GB
  • サウンドエンジン:3 / 3
  • シンセサイザー:15 / 14
  • サンプリング音源:48 / 40
  • モデリング音源:0 / 1
  • エフェクト:22 / 39
  • マスタリング:0 / 1
  • ギター/ベースアンプ・エフェクト:99 / 306

ささっと見ればこんな感じ。サウンドエンジンというのは、例えばKONTAKTなんかがそうですが、DAWでプラグインを選ぶ際にそのサウンドエンジンを選び、その中で様々な音を選択したりする、というプラグインです。KOMPLETEでは対応のコントローラーと同期する「KOMPLETE KONTROL」、様々なシンセを動かすための「REAKTOR」、様々なサンプリング音源を動かすための「KONTAKT」がそれに当たります。Total Studioの方では特にそういった表記はありませんが、実際に動かすとシンセサイザー用の「Syntronik」、サンプリング音源用の「SampleTank 3」、オーケストラ音源用の「Miroslav Philharmonik 2」がそれにあたるので一応3と表記しています。ただ、KOMPLETE KONTROLはともかく、REAKTORとKONTAKTがサードパーティの音源にも対応している(つまりREAKTORやKONTAKT用の音源を開発できる)のに対し、Total Studioの方はIK音源を動かすためのエンジンなので相対的な比較ではないかもしれません。

  • それぞれの強み

収録されている音源やエフェクトについては後のパートで詳しく触れるとして、全体を見た上でお互いに「無い部分」を見てみましょう。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimateの強み

f:id:toy_love:20180519123021j:image

KOMPLETEを選ぶ理由の1つに、KONTAKTとREAKTORの存在は大きいものがあります。特にKONTAKTはフリーウェアのプラグインでも多く使われているフォーマットですね。この画像は無料でハイクオリティなパイプオルガンの音を出せる「The Leeds Town Hall Organ」というプラグインで、KONTAKTで動作します。(対応サンプラーはKontakt 4/5、 EXS24、 Reason NN-XT、Ableton Sampler)。こんな感じで、フリープラグイン含む多くのプラグインがKONTAKTやREAKTOR上で動作する、つまりKONTAKTやREAKTORを持っていないと使えないってことがあります。KONTAKT、REAKTORにはそれぞれPLAYERというフリー版があり、それに対応しているものであればフリー版を持っていれば使うことができますが、対応していないサードパーティ音源も(特にKONTAKTはけっこう)あったりして、良いプラグインでもKONTAKTが無いと・・・・・・みたいなことはけっこうあります。

もちろんKONTAKTのためだけにKOMPLETEを買う必要は無く、多少の「回り道」をすることでKONTAKT本体もアップグレード価格で買えたりはするんですが、やはりこの存在は大きいものがありますね。(ちなみにKONTAKT、REAKTOR共にフル版が付属するのはKOMPLETE無印以上です。)

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAXの強み

f:id:toy_love:20180519032315j:image

どちらも「音源からエフェクトまで全部入り」のバンドルウェアですが、マスタリングまで対応できるのはTotal Studioの大きな強みです。KOMPLETE収録のエフェクトではマスタリングまで対応できるとはなかなか言えないですし、例えば音圧を上げたい、となった場合、たいていは別途音圧を高めることの出来るリミッタープラグインが必要になります。Total Studioはそういったリミッターはもちろんありますし、この画像のLurssen Mastering Consoleならマスタリングはもちろん、CDにプレスする際のマスターとなるDDPファイルの書き出し等も可能です。

  • お得な買い方

それぞれ、様々なクロスグレード等アップグレード価格のモデルがラインナップされています。そのため、単にフル版を通常価格で買うより、回り道をして買った方が安くなることがあります。それぞれのお得な買い方を載せておきます。

Native Instruments KOMPLETE 11 Ultimateの買い方

フリーダウンロードのできるKOMPLETE Players、またはKONTAKT5 Playerをダウンロードする。(Native Insturmentsアカウントも作る)

Sennheiserのフリープラグイン、「Drummic’a」をダウンロードする。(ダウンロード方法 by Cubaseと共に。

これ自体もけっこういいKONTAKT用ドラム音源です。

KONTAKT5フルバージョンにアップデートする。

上記のDrummic'aを持っていることで、KONTAKTをアップデート価格で購入する権利が発生します。

KOMPLETEをアップデート価格で購入する。

KONTAKTフルバージョンを持っていれば、KOMPLETEをアップデート価格で購入できます。

IK Multimedia TOTAL STUDIO 2 MAXの買い方

IK Multimediaのページから€99.99以上の製品を買う(通常のパッケージ版でも大丈夫です。)

Total Studioのクロスグレード版を買う

Total Studioには何かの「MAX」を持っている人用のマックスグレード版と、IKの€99.99以上の製品を持っている人向けのクロスグレード版があります。対象の製品を持っていなくても、€99.99以上の製品を買ってからクロスグレード版を買う方がお得に買うことができます。

※キャンペーン等で付属する製品はクロスグレードの対象外なので注意です。例えば製品にMODO BASSが付属するキャンペーンをやっていて、そこで付属したMODO BASSを使ってTotal Studioのクロスグレード版を・・・という買い方はできません。

KOMPLETE、Total Studio共に回り道での買い方はこんな感じ。さらにセールとか限定価格版とかがあったりもしますが、それらはタイミング次第。KOMPLETEは6月にセールすることが多かったり、11月のブラックフライデーを待つというのも手ですし、「欲しいものは欲しい時に買う」というのも重要だったりするので、そのあたりはそれぞれのやり方で良いと思います。正解はありません。

  • なんで両方買ったの?

こういう比較をしている以上、「どっちかを買えばどんなジャンルでも作れるよ」ということではないのか、と思うかも知れません。実際そうだと思います。なんで両方買ったのかというと、まずKOMPLETEは「DTMやるなら持っておくべき」みたいな位置づけだったりするところがあって、あと公式ページの収録内容を見てたら欲しくなったんですよね。全部を使い切れるのかというとなかなかそうでもなかったりするんですけど・・・。確かに持っておいて損はないようにも思いますし、かといって最初に買うべきかというとそこまででもないかも知れませんし、という感じです。

Total Studioの方は、ちょっとIKで欲しいプラグインがあったんですが、IKのプラグインって個別で買うとちょっと割高感があるんですね。バンドルで安くなってたりしますし。それでどうしようかなと思ってたタイミングでTotal Sudio 2 MAXが発売となり、すでにMODO BASS持ってたからクロスグレード版+初回限定価格で買えるってことになって、じゃあ買っとくかーみたいな感じで買いました。

とりあえず今回は概要ということで、こんな感じです。次回からは収録内容について細かく見ていきましょう。Part.2ではギター関連のアンプシミュレーター/エフェクターを比較してみようと思います。

Part.2はこちら

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加

2018-03-18

「Ibanez NTS Nu Tube Screamer」!KORG×Ibanez!NuTubeを使用したチューブスクリーマー!レビューします!

f:id:toy_love:20180318230511j:image

Ibanezが制作する多数のTube Screamerシリーズ最新モデルです。

Ibanez NTS NuTube Screamer」。

KORGとノリタケ伊勢電子が共同開発した新世代の真空管、NuTube 6P1を搭載したチューブスクリーマーですね。これまでの真空管とは違い、大幅に小型化され、5Vで駆動する新しい真空管ですね。3極管構造で、12AX7等と同様の動作をします。連続期待寿命30000時間と、寿命も大きく延ばされたモデルですね。

f:id:toy_love:20180318230521j:image

こんな箱に入ったNu Tube ScreamerことNTS。

では、さっそくレビューいってみましょう!

Ibanez NTS NuTube Screamer

f:id:toy_love:20180318230515j:image

こちらがNTSです。TS808の筐体を使用したペダルです。ホワイトカラーにグリーンの文字やラインが付けられたデザイン。フットスイッチの上にはNuTubeと書かれた窓があり、そこからNuTubeが見えるようになっています。

f:id:toy_love:20180318230519j:image

コントロールは伝統のOVERDRIVE、TONE、LEVELと、新たに小さなMIXノブが付いています。MIXは歪みに加わるクリーンのバランスをコントロールするものですね。

f:id:toy_love:20180318230518j:image

裏面には電池ボックスがあります。ちょっと基板も見えていますね。日本製です。

f:id:toy_love:20180318230508j:image

開けるとこんな感じです。表面実装パーツを使用した構造ですね。中央にある白い大きなパーツはOmronのシグナルリレー。スイッチングを行う部分ですね。中央にあるのが306500というチップで、これはボルテージレギュレーターです。おそらくNuTubeに送る電圧を安定化させるものではないかと思います。そして、その右上にあるのが表面実装のJRC4558 Opampですね。

トリムポットが2つあって、かなり多くのコンデンサ、抵抗、トランジスタがありますが、ダイオード等は見当たりません。トリムポットは見るからに「触るなよ」な雰囲気なので、触ってません。

4558から、後から追加されたようなバイパスが出ています。もしかしたらここが、“発売延期”となった理由かもしれないなと思います。NTSは当初1月発売予定でしたが、3月に変わったんですよね。

f:id:toy_love:20180318230509j:image

基板全体を外すと、NuTubeが見えてきます。ここでクリッピングを行っているようです。

f:id:toy_love:20180318230510j:image

実はNuTubeはかなり“マイクロフォニック”なパーツです。振動などを直接拾ってしまうという特徴があります。なので、ここの基板は柔らかな発砲素材で固定されていて、触るとサスペンションのように動きます。振動を緩和し、直接衝撃がNuTubeに伝わらないように作られています。

f:id:toy_love:20180318230506j:image

では、レビューいってみましょう。

  • 操作性

コントロール類に難しいところは一切ありません。操作性もこれまでのTube Screamerと同様という感じ。MIXノブはちょっと今の設定が見にくいような感じですが、あまり頻繁に触る感じではないのかなと思います。ちなみにこのMIXは最小にしても歪みがかかるので、0〜100%というタイプではなく、ある程度音の調整を行うものですね。

f:id:toy_love:20180318230517j:image

そしてTSの伝統というか・・・相変わらずON/OFFのLEDはちょっと見づらいです。真上から見ればすぐに分かりますが、ちょっと角度が付いているとON/OFFが分かりにくかったりします。NuTube自体はエフェクトバイパス時にも点灯しているので、そこはON/OFFの判断にすることはできません。まぁON時は弾けばピッキングに反応して明るさが変わるので、それで判断することは可能ですが・・・。

使いにくいところがあるとすればそこくらいですかね。

  • サウンドレポート

では、音の方いってみましょう。今回もいくつかサンプル録っています。アンプはKemper Profilerを使用しています。

f:id:toy_love:20180318230507j:image

Kemperの設定はこちら。Vox AC30をプロファイリングしたリグで、軽いリバーブがかかっています。「TAF-Voice Ace Clean+」という、最初から入っているファクトリーリグですね。

なぜこれを使ったかというと、素直で分かりやすい音だったからですね。アンプは全てこの設定にしています。ギターはストラト、リアPUです。駆動は今回全て9Vです。

では、まずはNTSとヴィンテージTS808のサウンドを比べてみましょう。

NTSとTS808(Original)

f:id:toy_love:20180318230512j:image

NTSの全てのノブを12時にした設定と、ヴィンテージTS808(1980年9〜11月ごろの製造/RC4558P)の全てのノブを12時にした設定の音です。NTSの方は最初にクリーントーンを入れています。

聞けば分かりますが、音は違いますね。NTSは確かにTSサウンドではあるんですが、ヴィンテージ808のような「クリーミーさ」はありません。これは全てのノブ12時の設定ですが、どんな設定にしても、NTSでヴィンテージ808の音を作ることはできませんでした。

NTSはMIXノブ12時で「オリジナルTSと同じ設定」となるよう作られているということですが、おそらくそれは回路的な視点からの「同じ設定」であり、実際の音が同じという意味ではないのだと思います。なので、MIXも含めていろいろ試しましたが、「同じ音になる設定」を見つけることはできませんでした。

ヴィンテージ808と比べて全体的に解像度が高く、同時に粒が大きめのサウンド。倍音成分が豊かで現代的な雰囲気が常にありますね。ピッキングに合わせてNuTubeのフィラメントが光ったり暗くなったりするので、クリッピングにNuTubeが使われていることも分かります。それが理由なのか、それとも実装パーツだからということもあるのか、ヴィンテージな音ではなく、よりモダンなサウンドになります。

さて、この音。出していて思ったことがあります。この音、TS808HWっぽいな、と。

ということで、比べてみましょう。

NTSとTS808HW

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180318230513j:image

やっぱり。これはほとんど同じ音を作ることができました。このサンプル、言われないとどっちがどっちか分からないと思います。前半はTS808HW、後半はNTSです。808HWの方は全てのノブ12時の設定で、NTS側をこの音に合わせてセッティングしました。具体的には、OVERDRIVEが10時手前くらい、VOLUMEが10時半くらい、TONEは12時ちょい過ぎ。そしてMIXは4時半くらいです。ほぼMIXフルですが、ちょっとだけ戻すのがポイントですね。

じゃあ、逆にNTSならではの音を作ることができるのか、というと、できます。TSサウンドでありながら、他のTSではなかなか作ることのできない音が出ます。そのサンプルがこちらです。

NTSならではのトーン

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180318230514j:image

例えば、こんな設定。OVERDRIVEを最大、LEVELとTONEは2時、そしてMIXは最小設定。MIX最小でもこんな感じで歪むので、MIX最小でも0%にはならないことが分かりますね。

かなり解像度高めで、倍音豊かなサウンド。TSらしいミッドの強さもありつつ、フルレンジなサウンドですね。できるだけ「ジャキっとした音」を狙って作ってみましたが、まぁ基本TSなのでこんな感じ。ただけっこう迫力ある音にはなりました。

NTS、面白いペダルです。全体的にモダンな雰囲気でありながら、ちゃんとTSの音ですね。808HWと比べると価格は安いので、808HWの音を手頃に作ることが出来るペダル、という言い方もできるかもしれませんね。ただ、より広く音を作ることができるペダルですね。

開発者インタビュー

サンプルムービー

 

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加

2018-02-12

ハイクオリティなアンプメーカー、Dr.Zの公式Kemperリグ、「DR. Z Kemper Profiles」を買ったのでちょっとレビューします。

f:id:toy_love:20180212003243j:image

アンプサウンドをプロファイルしてそのサウンドを再現する、モデリングとは違ったスタイルで独自の地位を確立したKemper。そして、プロファイルしたサウンド(リグと言います)は、ウェブ上で共有したり、リグを販売したりすることもできます。

さて、多くのマルチエフェクターでもそうですが、普通、アンプメーカーはモデリングには無関心です。一部のコラボレーションを除き、少なくとも、自ら他社のモデリングに干渉しようとする動きはありません。MarshallFenderといった大手ともなると、自社でモデリングしたサウンドを詰め込んだアンプを販売したりはしますが、他メーカーがモデリングしたものについては言及されることはありません。通常は。

ハイクオリティなハンドメイドアンプメーカー、Dr.Zは、多くのアンプメーカーの中では珍しく、公式にKemperのリグを販売しています。

今回、そのDr.Zのリグを買ってみました。

こういった有料リグってけっこうあって、○○が優秀とか、○○がおすすめとか、そういったフォーラム、掲示板的なものはあるんですが、レビューって全然ないんですよね。なので、Dr.Z公式リグがどんな感じなのか、軽くですがレビューしてみようと思います。

DR. Z Kemper Profiles

f:id:toy_love:20180212003237j:image

こちらが今回買ったものになります。現在発売されているのは2つのリグパック。両方買いました。合わせて$70。Mooerペダル1台分とかそんな感じです。購入はPaypalアカウントが必要ですが、簡単に購入方法を説明します。見ればわかるけどね。

Kemper profiles pack 1

Kemper profiles pack 2

こちらがそれぞれの商品ページになります。それぞれのページでAdd To Cartボタンを押します。そしたら右上のCartのところに数字が出るので、そこを押します。で、右に出てきたボタンからCheckoutを押します。

そしたら購入ページに行くので、さらにCheckoutボタンを押します。左側に住所や名前などを書く欄があり、それらを入力したらNextを押します。あとは画面のとおりですが、途中でPaypalへのログイン、カード決済(またはPaypalの決済)があり、またページに戻ったらリグのダウンロードページが表示される、という流れになります。

ダウンロードしたファイルはzipとなっているので、それを解凍し、Rig ManagerのFile→Import Rigsを押します。

f:id:toy_love:20180212005523j:image

そしたらこんな感じでWindowsならエクスプローラーが出ます。Macは分からん。とにかく解凍したフォルダに行き、解凍したファイルを選択します。複数選択できます。で、まとめて選択すると、ライブラリの中に入ります。あとは普通にライブラリからリグを選べばKemper側でプレビュー。気に入ったら本体に保存するなり、FavoriteするなりすればOKです。

リグパックの内容は、こんな感じです。

f:id:toy_love:20180212003236j:image

  • Kemper profiles pack 1
    • Carmen Ghia – 3 Profiles
    • Z28 – 3 Profiles
    • Maz 18 – 3 Profiles
    • Maz 18 NR – 3 Profiles
    • Route 66 – 3 Profiles
    • EMS – 3 Profiles
    • EZG 50 – 3 Profiles
    • Z Wreck – 3 Profiles
    • Z-Lux – 3 Profiles
    • Antidote – 3 Profiles
    • DB 4 – 3 Profiles
    • Cure – 3 Profiles
  • Kemper profiles pack 2
    • M12 – 3 Profiles
    • MAZ 8 – 3 Profiles
    • MAZ 38 – 3 Profiles
    • MAZ 38 NR – 3 Profiles
    • Monza – 3 Profiles
    • Remedy – 3 Profiles
    • Surgical Steel – 2 Profiles
    • Therapy – 4 Profiles
    • Z PLUS – 4 Profiles
    • Z PLUS BLUE -1 Profiles

左側がDr.Zのアンプ名ですね。NRがつくものはスタックモデルです。Maz 18はコンボ、Maz 18 NRはスタック、みたいな感じですね。Z PLUS BLUEは公式ページに載ってないんですが、なんか入ってました。3プロファイルとか4プロファイルとかあるのは、ゲイン違いのリグが入っているということです。Kemperのリグは、そのままゲインを変えることもできるんですが、それはKemper側のゲインコントロールであって、アンプのゲインコントロールそのまま追従するわけではありません。(なのでアンプでは不可能な設定も逆にできるということになります。)また、各EQをフラットにした状態が、プロファイルした時の状態となります。なのでアンプ側のEQを全開にしてプロファイルすると、Kemperはその状態をフラットとして読み、そこからさらにEQを変えたりすることもできる、というものとなります。ここでEQを触るとアンプの音の癖が変わってしまうから、イコライジングはアンプEQではなく、Kemper内の別のEQエフェクトを使うという人もいたりしますね。

多くのアンプメーカーがこんな感じで自社アンプのリグを販売してくれればそれはKemperユーザーとしてはありがたいんですが・・・今のところDr.Zだけみたいです。

Dr.Zがなぜリグを販売するのかというと、まず、Kemperのクオリティには驚いたと。しかし、リグを共有できるというシステムにより、最適な状態ではないプロファイリングが流通し、それでDr.Zのアンプサウンドが誤解されるのは困るということで、公式リグの販売をすることにしたということです。

ナッシュビルのスタジオを使い、Dr.ZユーザーでもありKemperユーザーでもあるツアーギタリストと共にプロファイリングを行ったものが、このプロファイリングパックということですね。1が好評だったので、2も発売したよ、と書いていました。

では、レビューしてみましょう。

  • サウンドレポート

まずは、軽く音を録りました。元になったアンプも一緒にのせています。エフェクターの乗りも分かるように、リグそのまま(EQ等も触っていません)と歪みペダルを使ったものをそれぞれ録りました。エフェクターの選択は適当です。その辺にあった歪みを適当に合わせました。ペダルのセッティングは写真で載せています。ギターは全てストラトです。

Dr.Z MAZ 18

クリーントーン

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003238j:image

BD-2W

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003246j:image

Dr.Z Carmen Ghia

クランチトーン

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003239j:image

Klon KTR

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003242j:image

Dr.Z Z-Lux

クリーントーン

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003240j:image

Landgraff Distortion Box

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003244j:image

とりあえずこんな感じです。リグの写真で、MAZ 18 2とかいうように最後に数字がついていますが、基本的に1〜3で数字が大きいほどリグの設定ゲインは高くなります。

実際使ってみて思いましたが・・・クリーン〜クランチのローゲインってこれだけでいいんじゃね?くらいの勢いですね。まぁもちろん、大きなスピーカーのFenderとかMarshallサウンドなんかは欲しい時があると思いますが、それは無料リグでもたくさんあるし、もちろん有料でも普通にあります。今回載せたのは3つのリグですが、こういう感じのクオリティ高いリグが大量に入っていて、これは素晴らしいと思いました。

Rig ManagerのRig Exchange(リグを共有するところ)にある無料リグと何が違うのかというと、何よりも安定感が違います。無料リグにも素晴らしいクオリティのものがたくさんあるのはもちろんですが、けっこう使うギターによって印象ががらっと変わるものがあったりするんですね。有料リグはたいてい良いと言いますが、Dr.Zのリグもやはり素晴らしいです。今回サンプルはストラトだけですが、レスポールで鳴らしても完全に安定してアンプの音が出ています。もちろんちゃんとギターの違いによる音の違いは出た上で、です。

レスポンスもとても良いですね。上のサウンドではピッキングを弱〜強みたいにしているところがありますが、ちゃんと反応してゲインが変わっています。ダイナミクスも広いです。Kemper自体のダイナミクスの広さもあるんですが、それを最大限に生かすことができていると感じました。

あと解像度がめっちゃ高い。こうしてギターだけで録ると解像度が高すぎるんじゃないかと思うくらいです。アンサンブルに混じったり、ミックスならEQでカットすれば良いだけなのでそれは何も問題ないんですが・・・本物のハイエンドアンプのように、いわゆる「粗が目立つ」とも言えるかもしれません。実際目立ってるよなぁ、ってのは、その通りですね。ごめんなさいね。

本物のアンプはもっと良かったり、ダイナミクスが広かったりというのはもちろんあると思います。一方、Kemperならではの特徴として、この音を自宅で弾ける音量で出せる、ってこと。そして、特にクリーントーンですね。例えばZ-Luxみたいな若干フェンダーよりのクリーントーンってマイクで録るの大変なんですよ。音のダイナミクスレンジが広くて、要らないところ、つまりアンサンブルだと聞こえない、またはそこまで目立たないのに音としてのパワーがあるところも録れてしまうので、マイク側でフィルターをかける等しないと、満足のいく音量で録ると即座にクリップするし、クリップ回避すると音量小さくなるし・・・・・・みたいなことが起こります。Kemperの場合はラインで録ってるのでそれが全然無いですね。この楽さはヤバいです。

最後に、気に入った音のサンプルを2つ載せたいと思います。リグは全て上でも使ったDr.Z Carmen Ghiaです。

Carmen Ghia+KTR+H9

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003234j:image

これは上で載せたカルマンギア+KTRに、さらにEventide H9のホールリバーブをかけたもの。画像はH9の設定。ってプリセットそのまんまですが・・・w

ストラトなんですが、この音ヤバくないですか?いつまでも弾いていられる音だと思います。

あの曲のイントロ

Download 聴けない場合はこちら

f:id:toy_love:20180212003241j:image

f:id:toy_love:20180212003245j:image

f:id:toy_love:20180212003235j:image

こちらはあれです。まぁ分かる人は分かります。オリジナルよりも歪み強くなりました。

カルマンギア+BD-2W+Eventide H9のスプリングリバーブです。

カルマンギアのこの倍音の出方がちょっとそれっぽく出来そうだと思ってやってみました。元のリグの音がやたらと素晴らしすぎるので、あの“オリジナル”に合わせるべく音を安っぽくする工夫をしています。

このEQ設定を見ても分かりますが、Bassをフルカット、Midをちょっと上げて、Trebleを下げて、Presence上げています。それでも安っぽさが足りないのでSpring Reverbを入れて、BD-2Wは基本Maz 18で使ったものと同じ設定ですが、Cモードではなく、Sモードに変更しています。

正直これでもまだ音がリアルすぎる感じはしますね。たぶんあの“オリジナル”のギターって、ELECTRI6ITYとか(もしかしたらDAW付属音源かもしれない)のサンプリング系ギター音源とBias AmpとかGuitar Rig等のプラグインシミュレーターを使った打ち込みギターだと思うんですよね(前半後半でキーが変わったりしますし、5話での特別版のギターとかモロ打ち込み音だったし・・・)。なので、そもそも生でやろうとするとリアルっぽさが強すぎる感じ・・・あと使った機材が良すぎた感じはあるんですが、とはいえちょっとそれっぽい雰囲気を出せてたら良いな、と思います。

原曲だとギターのアルペジオの下に歪んだコードバッキングも入っていて、その歪みをアルペジオの歪みと勘違いしたのでゲインが高めになりました。

まぁこんな感じで、いろいろ遊べますよ、ということが分かってもらえたらなと思います。そしてKemperユーザーでDr.Zのリグ持っていない人は、これは買った方が良いと思います。ローゲイン系はほぼこれでカバーできます。オリジナルのアンプを持って、それをプロファイルしている人でも、プロのプロファイルと聞き比べたりできるので、やはり買って損はしないんじゃないかと。ホントクオリティ高いですよこれ。

サンプルムービー

 

Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加




にほんブログ村 音楽ブログへ
免責:
紹介している商品のリンク先の販売店、およびメーカーと管理人は関係ありません。
仮に御購入の際になんらかのトラブルがおきましても管理人は責任を負いかねます。
当サイトは楽天アフィリエイト、Amazon.co.jp アソシエイト、Yahoo!アフィリエイト、アクセストレード、A8.net、リンクシェア、Google Adsence、iTunesのリンクを使用しています。
また、当サイトと同じ改造を行って何らかの問題が発生した場合も責任は負いかねます。ご了承ください。
Privacy Policy