『OTOGI TOPICS 俺的音楽2007』

travelation2007-12-31

閉塞感がある時代こそサブカルチャーの強度は増すそうだが、
その現象が如実に感じられた俺的音楽2007でございまする。
一番聴いたのは脳内ダンスミュージックのレイ・ハラカミの「JOY」かな。


【1】スウィング時代/曽我部恵一
http://www.sokabekeiichi.com/shop/r0053_blue.html
大きな物語」が失効した時代こそ3分間のストーリーに身を委ねる。
それってロックンロールのアティチュードでもある。唸り上げるほど、名曲。



【2】Jigsaw Falling Into Place/Radiohead
http://jp.youtube.com/watch?v=E-RllNyZt90
不穏なベース音に絡み付くジャージーでダンサブルな音の位相。そして言葉。
またもやポップミュージックのアップデートを成し遂げた奇跡の一曲。




【3】≪世紀の爆笑≫/七尾旅人
http://www.tavito.net/
月面着陸、世界大戦、憲法アパシー、9.11とその50年後の世界。
過去と今と未来が交差する現実と心を音楽で奏でようとする天才の詩。




【4】I.P.P(Ink Punk Phunk) /InK
http://jp.youtube.com/watch?v=p9rljmpGCSM
ダンスミュージックの本懐を知っている卓球と川辺によるユニットの新作。
クリックもグライムもエレクラも飲み込んだグローバルサウンドに痺れる。




【5】Little bit/Lykke Li
http://jp.youtube.com/watch?v=mUC0ezAlHwE
甘いベッドルームで苦い朝日を待つ恋人達の蜃気楼のような心情を、
オーガニックなプロダクションで包んだ逸品。メランコリーだけじゃないのがいい。




【6】Motivation/THA BLUE HERB
http://www.cisco-records.co.jp/docs/topics/techno/thablueherbphase3blackt.php
衝撃的な前作「SELL OUR SOUL」がヘタレHIP HOPへの絶縁状だとしたら、
今作「LIFE STORY」はまさにその後の己の生活を綴った音楽。濃密過ぎる。




【7】Pogo/Digitalism
http://jp.youtube.com/watch?v=QhvMGxSlkto
JUSTICE、KLAXONSと並んでいわゆる新御三家と言われている彼ら。
この曲の地に足着かないチープな感じが、アイロニカルでいい。




【8】ボニー & クライド/HiGE(髭)
http://jp.youtube.com/watch?v=kjSG8F_9lHA
俺たちに明日はない」に気付けない俺たちを梯子外しする毒性の強い曲。
歌詞も明るいデカダンスとしてのサイケデリック感に溢れてる。




【9】シャングリラ/チャットモンチー
http://jp.youtube.com/watch?v=92WPS6tU1NM
「希望の光なんてなくったっていいじゃないか」というフレーズに満ちた
新しい感覚。語るべき言葉を持ったバンドに成長した証の一曲。




【10】Atlas/Battles
http://jp.youtube.com/watch?v=IpGp-22t0lU
CANを超えた?トリップミュージックの新星。粗暴で精密でカッコ良過ぎる。
この得体の知れない感じは懐の深さを感じずにいられない。ライブ観たいな。

出でよ、新しき知識人 「KY」が突きつける日本的課題/宮台真司(2007)

民度を上げるには、歴史の文脈、マスメディアの文脈、そして日常的コミュニケーションの文脈を読み取ることで、内容を割り引く、即ち真に受けないようにするための能力が必要です。この能力をメディアリテラシーと言うことを、改めて確認しておきたいと思います。