OBOROGE INTRODUCTION このページをアンテナに追加

March 05(Wed), 2008 OBOROGE-TO-OMOIDE

travelation2008-03-05

[]潜水服は蝶の夢を見る/ジュリアン・シュナーベル(2007) [http://www.chou-no-yume.com/:title=潜水服は蝶の夢を見る/ジュリアン・シュナーベル(2007)] - OBOROGE INTRODUCTION を含むブックマーク [http://www.chou-no-yume.com/:title=潜水服は蝶の夢を見る/ジュリアン・シュナーベル(2007)] - OBOROGE INTRODUCTION のブックマークコメント

いわゆる「喪失」と「再生」の物語

その二つの落差が大きいほど「感動」が生まれるのなら、

この作品はおすぎ御大も賞賛するほど「感動」に溢れている。

でも、それ以上に「想像力」と「記憶」の大切さと、その2つの豊潤さが人生に彩りを与えることを知る。

想像力」と「記憶」は、絶望の淵にいた主人公が「自分を憐れむことを止める」きっかけにしたキーワードである。

(この瞬間、映画の「視点」も「主人公のみ」から「主人公のまわり」に変わり、一気に世界観が変わる)

そうか、

己の「絶望」をコミュニケーションツールにする卑小さより、

己の「希望」をコミュニケーションツールにする寛大さこそ、

『蝶の夢を見る』ために必要な心構えなのだろう。

そうすれば自ずと、「想像力」と、その糧になる「記憶」が豊潤さを持ち始める。

そしてその後の人生も彩りを持ち始める。

普通の毎日から激変した毎日を過ごさざるをえなくなったとき、

こういう振る舞いが出来る「強さ」と「ユーモア」も大事なんでしょうな。

ネタバレですが、流氷山脈が崩れるシーンと崩れた流氷山脈が元に戻る(現実にはありえない)シーンの対比こそ、

想像力」と「記憶」の大切さを教えてくれるメタファーだと。




[]ペネロピマーク・パランスキー(2006) ペネロピ/マーク・パランスキー(2006) - OBOROGE INTRODUCTION を含むブックマーク ペネロピ/マーク・パランスキー(2006) - OBOROGE INTRODUCTION のブックマークコメント

http://www.penelope-movie.com/

ファンタジッックな映画が公開されます。webがよすぎ。

シガー・ロス音楽だけで心震えます。楽しみ。

February 24(Sun), 2008 あれでOK? これでKO?

travelation2008-02-24

[]28週後・・・/ダニー・ボイル(2006) 28週後・・・/ダニー・ボイル(2006) - OBOROGE INTRODUCTION を含むブックマーク 28週後・・・/ダニー・ボイル(2006) - OBOROGE INTRODUCTION のブックマークコメント

http://movies.foxjapan.com/28weekslater/

前作『28日後・・・』がオメガとしたら、本作はベータ

両作とも通じることは、ゾンビ映画ではなく、ゾンビのような醜悪さを持つ人間の本性を、ゾンビというメタファーを用いて描いた「ゾンビ映画だということ。

hello!」を「how low?(どのくらいひどい)」、「london is mine!!」を「london is sign(ロンドンは破滅のサイン)」と聞き違えるほど、救いがなく絶望的な「終わりなき日常」を描いている。

ダニー・ボイルは「トレスポ」で同じテーマを扱っているが、それでも最後にBorn slippyを流して一抹の希望で終わらせていたのだが、このゾンビ映画ではそれすらない。

10年経った今、パンドラの箱に残された希望もフェイクだったという断罪の映画なのかな。

他にもネタにできるポイントはたくさんあるので、是非鑑賞を。

あ〜、KI・GE・KIです。

December 09(Sun), 2007 ムービー・ムーブメント

travelation2007-12-09

[]私的映画2007 私的映画2007 - OBOROGE INTRODUCTION を含むブックマーク 私的映画2007 - OBOROGE INTRODUCTION のブックマークコメント

【1】ルナシー/ヤン・シュヴァンクマイエル(2005)

http://www.a-a-agallery.org/event/lunacy/

左脳的な気持ち良さ(感情)と右脳的な気持ち良さ(論理)の両立が小気味良過ぎる。

内容は精神病院が舞台(本物の患者も出演)。映像は真骨頂のシュルレアリスム。

モチーフは『「狂った人間」と「正常な人間」の境目はどこに?』、

『「規律」と「自由」の境目はどこに?』、『「主体」と「客体」の境目はどこに?』

などなどの「境目」について。メタフォリカルに世界と私を暴く作品かなと。




【2】書を捨てよ、町へ出よう/寺山修司(1971)

http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD19500/story.html

徹底的に「アイロニカル」で「自由と不自由」を行き来する濃密な表現。

寺山的な「これでいいのか?」とバンプ的な「それでいいんだよ」の差を考えてしまう。


 

【3】運命じゃない人/内田けんじ(2005)

http://www.pia.co.jp/pff/unmei/index.html

「想定内」だけで安心したいのが我々の心理。でも「想定外」なのが世界の真理。

人知ではどうにもならんことが世界にはあることを面白可笑しく描いた佳作。




【4】カフカ 田舎医者/山村浩二(2007)

http://www.shochiku.co.jp/inakaisha/

不条理作家カフカの超短編をアニメーションで映像化したエンターテイメント。

底なしの絶望をそれでも笑えることこそが希望なんでしょうか、カフカさん。




【5】LAST DAYS/ガス・ヴァン・サント(2004)

http://www.elephant-picture.jp/lastdays/

Hello」を「How Low?」と茶化さずにはいられない時代に生きた詩人の最後の日。

ミイラ取りがミイラになってしまったカートの苦悩は誰も計れないのかな。




【6】硫黄島からの手紙/クリント・イーストウッド(2006)

http://wwws.warnerbros.co.jp/iwojima-movies/

理不尽な戦争だから感情的に「反戦」を叫ぶのもよく分かるが足りない。

理不尽な社会を生きるしかない先人が変えようと守ろうとしたものを学ばないと。




【7】バベル/アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(2007)

http://babel.gyao.jp/

グローバリズムの「繋がり・異なり」を描き現代の作法を問う映画

「異なる」ことを知って初めて「繋が」り得るリベラリズムの本義を知る。




【8】オールド・ボーイ/パク・チャヌク(2004)

http://www.oldboy-movie.jp/

「復讐は無自覚に訪れる」し「無自覚は復讐を生みだす」のだろう。

極めて倫理的なメッセージにこそ寛容を手に入れるフックは隠れているのだろう。




【9】戦場のピアニスト/ロマン・ポランスキー(2002)

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=3295

すべてが奪われていく文字通りの戦争の悲劇は、あらかじめ奪われるものがない

透明な戦場に生きる不死身の現代人にとっては逆説的に響いて混乱する。




【10】トニー滝谷/市川準(2006)

http://www.tonytakitani.com/

村上春樹のクールで奥深い視点を殺さずにむしろより大きくした作品。

淡々としたリズムに喪失再生のテーゼが色濃く出ていてウェルメイド。