ジャンル・システム・カテゴリ


よく「ライトノベル」によって「ジャンルの壁が崩れてきた」というようなことが言われるのですが、おそらくそれは「ライトノベル」が既存の意味での「ジャンル」ではないからだ、と考えてます。SF・ミステリ・純文学を指す意味での「ジャンル」というカテゴリとは次元が異なるカテゴリの一つが、「ライトノベル」だろうなと。なので、「ライトノベル」が意味するモノは、「ジャンル」よりもっと広い意味での「システム」が適当かと思っています。(「ジャンル」は「システム」のひとつという認識。)

この「ライトノベル」の捉え方と、「ジャンルの壁を崩す」という現象をどう連結させるかが今の問題意識です。「ライトノベル」を、複数並列する「ジャンル」のひとつではなく、メタな位置に在る「システム」のひとつと考えれば、「ジャンルの壁を崩す」ように見えるのは当然とも思えるのですが。しかしそうだとすると、なぜ「ライトノベル」がその位置にあり、その他のSFやミステリといったモノがその位置にないのか、という疑問が浮かびます。
ライトノベル」という枠組みが「ミステリ」という枠組みや「SF」という枠組みとは別次元(メタな位置)にあるという指摘。でも、なんかおかしい。
個々の作品に対して、「……はミステリである」「……はSFである」など*1と述語づけられる。さらに、これらの1階の述語に対して、「……はジャンルである」と述語づけられる。*2さらに、ジャンルに対して「……はシステムである」という述語*3が適合する。ライトノベルもまた3階の述語である「……はシステムである」が適合するので、「……はライトノベルである」は2階の述語である。従って、1階の述語である、「……はミステリである」「……はSFである」などとは次元が異なる……というふうに議論を再構成してみたのだが。
(時間切れ。あとで書き足します。)

*1:「……」の部分には作品のタイトルが入る。

*2:「……」の部分には1階の述語が入る。従って、「……はジャンルである」は2階の述語となる。

*3:これは3階の述語。

腰砕けの記

ジャンル・システム・カテゴリの続き。
今朝、上の文章を書いているときには、結論に至るまで揺るぎなく考えがまとまっていて、ただそれを書く時間の余裕がないだけだと思っていた。そこで、夜になったら末尾の丸括弧の段落を消してそのまま続きを書くつもりでいたのだが、通勤途中に自分の考えに間違いがないかどうか再検討してみると、そのまま続けるのはまずいのではないかという気がしてきた。さらに、昼休みには既に書いている部分の表現を手直しする必要を感じた。さらにさらに、夕方には部分的な表現だけでなく、全体の構成も見直す必要があることに気づいた。
そして、帰宅後ネットに接続してみると、コメント欄に砂糖菓子ならざる弾丸が撃ちこまれていた。
う〜ん。
う〜ん。
う〜ん。
よし、今日はもう寝よう。

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