はてな年間100冊読書クラブ 4冊終了 (4冊目)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

ボタンひとつ掛け間違えたために、おもっていた未来と違うところについた二人。
現在の生活もそれなりに幸せだったけれども、やはり未練があり約20年ぶりに再会してしまう。
人の縁はどこかで続いており、自分ではきったつもりでもどこかでつながっているということを再確認する。
一区切りにし、新しい生活に進んでいくが、失ったものはもう帰ることはない。


なんとなくで生きていると、きっと後悔する明日がやってくるということを示唆する一冊。
人と人の縁は切れるものではないのだから、人にやさしく誠実に生きたいかなと思った。
失ってしまったものに対する切なさと、さりげない後悔の詰まった話だった。
もちろん失ってしまったきっかけがなければ、うまく続いていったのかわからないけれども、後悔はつきないのかもしれない。