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坪井眼科ニュース

2011-01-19

60歳前後のLASIK希望者

23:02

今日もいろんな患者さんがお見えになりましたが、中で、お友達同士のお二人連れで60歳前後のご婦人がいらっしゃいました。LASIKの適応検査ということで受診されました。

ご両人ともコンタクトレンズをされており、年齢とともに見えにくくなって来たとのことでした。よくあるパターンですので、ここで個人情報が漏れない程度に、紹介させていただきます。

お一人の方は近視が強く、−8Dくらいありました。矯正視力は1.0を下回っており、軽度の白内障を認めました。また、角膜厚は500μm以下と薄く、LASIKの適応はありませんので、迷うことなく白内障手術をお勧めいたしました。

もうお一人の方は−4Dくらいと軽度の近視で矯正視力が1.2くらいと良好でした。ただ、「見えにくくなった」との訴えどおり、ほんの少しの白内障を認めました。角膜厚は530μmありましたので、LASIK手術で裸眼視力を改善させることができます。

しかし、お勧めしたのは白内障手術でした。理由は、まず、60代の軽度近視をLASIKで矯正すると必ず老眼に悩むことになることです。また、軽度とはいえ、白内障による視機能の低下は白内障手術によって改善されますが、LASIKではかえって悪化する可能性があることです。

白内障手術となれば、眼内レンズは単焦点、多焦点あるいは、トーリック(乱視矯正)など、適切なレンズを選択しなければなりません。今回のお二人は、「一時的なメガネ使用はかまわないので、とにかくよく見えたい」とおっしゃいましたので、−2~2.5Dを狙って単焦点IOLを使用することにいたしました。

仮に「なるべくメガネをはずしたい」とおっしゃったとすれば、多焦点IOLをお勧めすることになります。

LASIK適応検査」といっても、実際は「屈折矯正手術の適応検査」ということですので、LASIKのみならず、白内障手術、有水晶体眼内レンズ(ICL)も視野に入れて、もっともふさわしい手術を選択しなければなりません。


ST

YKYK 2011/01/20 20:54 いつも、このブログで貴重な知識を頂けて感謝しております。
現在、白内障の手術を検討しており、乱視用IOLに関心を持っています。

乱視用IOLの手術を受ける場合、水晶体を除いた乱視強度を測定する必要があるので、
レーシック用の波面センサーやトポグラフィーを持っている眼科を選ぶ必要があるのでしょうか。
坪井眼科で手術を受けられれば良いのですが、関東在住なので残念です。

また、今年、HOYAから乱視用IOLが登場するという噂が耳に入りました。
最新情報をブログでご紹介頂けることを期待しています。

STST 2011/01/20 23:02 YK様、よいご質問をいただき、ありがとうございました。

乱視用IOLを使用する際、波面センサーやトポグラフィーは必ずしも必要ではありません。水晶体を含めた全乱視はレフラクトメーターで測定し、角膜乱視はケラトメーターで測定します。これらの検査装置は眼科ならばどこにでも置いてあります。

また、屈折矯正術の最終的な度数は、マニフェスト度数といって、メガネ合わせと同じく、眼の前にいろいろなレンズを置いて、自覚的に最高の視力が得られる度数が最も重要となります。

波面センサーは手術の結果の判定、トポグラフィーは軸決めに役立つとはいえ、必須ではないということです。

HOYAのトーリック、多焦点は今年中に出てくる可能性が高いと思います。

今後とも、よろしくお願い申し上げます。


ST

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