現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「おこない」さんと「カシミール3D」

田んぼの向こうに竹生島

11日(土)
明日はこの地域の「おこない」さん。湖北地方の伝統神事である。今年1年間は宮当番組ということになっているので、神社の雪かきにでる。「おこない」では地域の世帯主がみんな朝9時に集合して祈願するので、とりあえずみんなが境内に立てるように雪かきをしなくてはいけない。
ま、わっせわっせとみんなで雪かき。それから、神事の際に拝殿から本殿へ渡れるように幄舎を建てる。なんせ前回当番で幄舎を建てたのは10年前なので、建てる要領もすっかり忘れているので、みんなでわいわいといいながらなんとか骨組みだけ建てておくことにする。


夜は組の総会。組の会計の報告や役員の選挙など。その後「おこない」さんの宿を決める籤など。うーむ。


12日(日)
朝、6時半に神社に集合して「おこない」さんの準備を始める。少し昨夜のうちに雪が降ったが、雪かきをするほどではないのがありがたい。昨日建てた幄舎にテントを張り、拝殿の蔀と袴を外し、本殿、拝殿、御手洗に幕を張り、高張り提灯をあげ、日の丸を揚げたり、飾り物を付けたりする。なんとか準備終了。
9時から祭典。その後、厄年や還暦の人のお払いなどがあるが、われわれは土器でお神酒をいただく。祭典の直前から湿った雪がぱっぱかぱっぱかと降りはじめて、蔀を外して柱だけになっている拝殿に雪が舞い込んできたりして、あたりの床を濡らし、幕や提灯やテントを濡らしたが、祭典が終わったとたんに雪が止む。やれやれ。
その後、宮当番組の我々は後始末。うーむ、トラブルもあったが、なんとか終了して、お昼前から直会。たくさんお酒もいただく。
若い時は体力にものをいわせるようにして飲んでいたので、帰りにはもうふらふら状態で、帰ってきて、家の畳の上にひっくり返ると頭がじんじんしていた。でもだんだん歳もとり、そうは飲めなくなって、今日は飲み過ぎたな、と自分でわかる程度で帰ってくる。それでも、居間の畳の上にひっくり返るとすぐに眠ってしまうのだが。


Google Earthで山名表示をさせるべく、ネットであれこれ調べているうちに、懐かしい名前を久しぶりに眼にする。「カシミール3D」。もう10年以上にも前になるが、盛んに山登りをしていた頃、景観をシュミレートするソフトがいくつも出た時期があった。国土地理院から50mメッシュで標高をデータ化した地図が発売され全国を網羅した頃だと思う。要するに50m四方の真ん中の地点の標高が並んでいるデータだ。それを順番に繋いで3D化すれば、実際の日本の地形がコンピュータ上で表現できるようになるわけです。とくにこれが威力を発揮するのが山岳地帯で、山の高低、形、登山道やその傾斜などが目に見えるようになります。それから山の頂上からの展望もコンピュータ上で観ることができます。地球の丸さを計算すれば、どこから富士山が見える限界か、なんてこともコンピュータでシュミレーションすることができるのですね。
電子計算機のもっとも電子計算機らしい使い方は表計算でもワープロでもメールでもなく、シュミレーションして予測することだと当時思っていた僕はこの景観シュミレーションソフトに飛びつきました。当時まだ高かった数値地図を山岳地帯だけでもとあちこち集めました。登ったこともない山の登山道や山頂からの展望をあれこれ楽しんでいましたが、景観シュミレートでMacのソフトがどうしてもかなわないソフトがありました。それがWindowsの「カシミール」でした。当時の職場のパソコンにインストールして試してみましたが、数値地図から山の形を浮き上がらせるのは、当然Macのソフトでも同じようにできるのですが、細かな設定や景観の描写力のどれも敵わなかったです。
今ではX11を使ってMacOS X でも「カシミール3D」が動くようになっているそうです。なるほどなぁ。今でも山登りする人からGoogle Earth以上に頼りにされているらしい。