新・三つの棺−「幻影の書庫」日記

2018-05-15

[]分かったで済むなら、名探偵はいらない

分かったで済むなら、名探偵はいらない

分かったで済むなら、名探偵はいらない

青木知己氏に続いて、昨年の嬉しい再デビュー枠。

(「Y駅発深夜バス」は発売すぐ購入して読了済みなんですが

 なかなか感想が書けずにもう長い間過ぎてしまいました)

 

しかもとってもマイフェイバリットな、「見えない精霊」の作者。

鮎川哲也編「本格推理出身者の中で、最も注目していた書き手の一人。

新人の登場に心震えたのは、麻耶くん以来だったのに、そのあと

作品が続かなかったのが残念で仕方なかったお方。

 

その渇を癒やすかのように登場してくれたのかと思いきや、

う〜む、しかし、あまりにも作風の違う本作は結構微妙

 

ロミオとジュリエットの新解釈が毎回出てくるあたりは

とても興味深く面白いが、事件との関連性がさすがに薄すぎる。

事件自体もあまり意外性もなく、薄いものばかりだし、

推理ではなく、単なる「思いつき」にすぎない解き味。

 

今後の期待を込めて、ギリギリの7点。

やはりこの人は、奇想の手順で書かれた作品を読ませて欲しい。

 

ところでこの流れで、もう一人の要注目作家園田修一郎の

デビューは果たせないものだろうか。

「本格推理」「新・本格推理」の収録作だけで編んでも、

年間ベスト級の超絶短編集が編めるというのに。

ボーナストラックとして、新作を1、2本は欲しいけどね。

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