タイトル

Twitterで知ったこの記事が面白かった。
僕はビートルズのアルバムでは「Revolver」が
一番好きだ。それと「Rubber Soul」、そして
自分で最初に買ったアルバムで大好きな
「Magical Mystery Tour」が続く。


よく音楽雑誌等では「Sgt. Pepper's Lonely
Hearts Club Band」が最高傑作だ!って
言われるのだが、僕はそこまで好きではない。
凄いけど、好きな曲もあるけど、一度
聴いたらしばらく聴かなくても構わない。


でも「Revolver」は時々取り出しては
聴いている。聴きたくなるのである。
曲はもちろん、演奏のエッジが立っていて、
録音も良くて、グーッと気持ちが持って
いかれる。いつ聴いても格好いい。
何年か置きに、このアルバムの質感がその
時代のトレンドに一致するから、決して
古くならない。


で、その記事だが、「Revolver」に関する
あれこれが書いてある。知らなかった話も
多くて楽しかった。特に気に入ったのが
ジョージ・ハリスンはタイトルを考える
のがあまりにも下手だった」というところ。
作曲家として開花し始めたばかりの
ジョージが自分の曲のタイトルを付けられ
なかった。余りにもできないので、ジョン・
レノンにからかわれたと。


曲への想いは人一倍あるはずだが、それを
固定する言葉、タイトルが決めきれない。
曲と関係のない「グラニー・スミス」
(林檎の品種)を付けてたとか、なんか
分かるなー!
ジョージ・ハリスンの音楽が大好きな僕と
しては、ますます嬉しくなるエピソード
だった。この人やっぱり好きだわ。


写真集や写真展のタイトルを付けるのは
難しい。僕は文章とか曲のタイトルを
付けるのが好きなのだが、写真に関して
だけはそのやり方が通じない。
タイトルが写真のイメージを固定して
しまう恐れがあるからだ。


それと作家の思い入れが出過ぎてしまう
のがかっこ悪い。文章や音楽と決定的に
異なるポイントだと思う。写真が「記録」
であるという事が大きな違いだと思うが、
難しい話はできないのでやめておく。


かと言って上っ面の言葉ではつまらないし、
その狭間でいつも悩むのである。
でも結局、自分の写真への想いが強過ぎる
だけかもなーとも思う。
だからジョージの話が、なんか嬉しかった。


あとはさー、先達がかっこいい言葉を
結構使ってしまったからなー。
「記録」「記憶」「遠い」「旅」等々、
数々のNGワードを乗り越えながら、
新しい言葉を探しているのである。