つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

うさぎ座を探して

tsutomyu2011-09-22

子供の頃、ずっと不思議に思っていたことがある。
星座の形って、なんであんなに無機質なんだろうって。
でもね、それには理由があった。
だって星座の形って、大人が決めたものだから。


それを教えてくれたのが、H.A.レイ氏の絵本『星座を見つけよう』。
従来の星座の形に不満を感じたレイ氏は、新しい星の結び方を提案した。
双子座は双子らしく、大熊座は大熊らしく・・・。
彼の描いた新しい星座の形は、子供だったオレの心をわしづかみにした。


例えば、今の時期に南の空に現れる『やぎ座』。
従来通りに星を結ぶと、逆三角形のなんだかわからない形になる。
一方、レイ氏の提案はどうだろう。
しっぽを立てて角を前に突き出す姿は、とてもヤギらしい。


ハンス・アウグスト・レイ。
ユダヤ系ドイツ人の彼は、第二次世界大戦中にアメリカに移住した。
代表作は『ひとまねこざる』。
おさるのジョージ』の原作となった作品である。


しかし不思議なのは、従来のわかりにくい星座が今でも幅を利かせていること。
星座学者は、いったい何をしているのだろうか?
素人目には、まるで天動説にしがみついているかのように見える。
まあ、きっと、そこには大人の事情があるんだろうけど・・・。


レイ氏の結ぶ形で一番魅せられたのが『うさぎ座』だ。
オリオン座のすぐ下にちょこんと居るのだが、残念ながらとても暗い。
きっと、従来の変な形だったら絶対に見つからないだろうな。
レイ氏が描いた星座は、星を見つける喜びを教えてくれた。




はてなダイアリー 今週のお題「おすすめの本」