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2013-10-09

ソーシャルメディアの一生

ぼくのかんがえたさいきょうのみくしぃすいたいろん

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mixi に関しては当初、特に何の感想も持っていなかったのですが、ここ最近「mixi 衰退論」的な記事が大きな反響を生んでいる事例をぽつぽつ見かけて感化されてしまったので何か書いてみます。mixi と言えば、mixi日記を製本して購入できる「mixiダイアリーブック」提供開始 と言うプレスリリースを見かけて、これはこれで特に何の感想もなかったのですが、取りあえずはてなさんは「それは、俺達が 10 年前に通った道だ」と言ってあげると良いんじゃないかなと思いました。

……話が逸れました。

今回は、衰退論と言うか「ソーシャルメディアの一生」と言うテーマで書いてみようと思います。言いたい事は大体上図の通りで、「キャズム」等で言われる「企業や製品のライフサイクル」をベースにちょっとだけソーシャルメディア用に書き換えたものとなります(具体的には、衰退期の次に滅亡期と言うものを追加)。尚、mixiラグナロクオンライン*1 を思い浮かべながら書いた図なので、どの程度まで一般化できているかは不明です。

追記 「別のソーシャルメディアの存在」も書いておいた方がいいかなと言う気がしたので、ver.2 を作成してみました(図:ソーシャルメディアの一生 ver.2)。ただ、何かごちゃごちゃした印象もあるので、モデル図としてどちらの方が良いのかはよく分かりません。

黎明期〜成長期

新し物好きが飛びつき、ブログ等で言及する事によって広まっていく(口コミ効果)、一方で、目にする機会が多くなったので取りあえずやってみたが要領を得ず「○○の何が面白いのかさっぱり分からない件」のようなカウンター記事も飛び出す……。この辺までが大体、黎明期〜成長初期でしょうか。ここで所謂「キャズム」と言う溝に嵌り「一般的な知名度を得られるレベルまで達するかどうか」が試されますが、うまくこれを超えられるとマスコミ等の報道も相まって本格的な成長期へと移っていきます。

ソーシャルメディアの面白い点は、所謂「レイトマジョリティ」と呼ばれる人たちが比較的早い段階から巻き込まれていく事かなと言う気がします。ソーシャルメディアは、ある一定の普及度を超えると皆が「連絡用ツール」としてもそれを使用し始めるようになり(インフラ化)、その結果、あまり乗り気でないユーザも(知人・友人からの圧力的な何かにより)アカウントだけは取得すると言う道を辿ります。

成熟期(安定期)

「成長期と成熟期の境界がどこなのか」は、はっきりとは分かりませんが、大体、ソーシャルメディアを運営している企業が上場を果たしたタイミングが一区切りかなぁと言う気がします。引き続き成長はしていますが、一時期ほどの勢いは望めなくなってきます。

この辺りに来ると、「○○疲れ*2」と言う記事が注目を浴び始めます。人によっては、こう言った記事が出始めると衰退期と感じるかもしれませんが、以下のような理由で、個人的には「○○疲れ」のような論調が出ている内はまだ成熟期(安定期)と呼んで良いだろうと言う気がしています。

ラグナロクオンラインをやっていた頃に成程と思わせた言葉の一つに「引退は ちょっと長めの ログアウト」と言うものがあります。これは「声高に『引退』とか『辞める』とか主張しているユーザと言うものは(そのサービスに)未練の残っている事が多く、いったん辞めたとしても頭が冷えたら戻ってくる事例も多い。一方、これとは逆に何も言わずに突然ふっと消えるユーザも存在し、こっちの類のユーザは大概そのまま消える」と言う経験則を短く言い表したものになります。

「何も言わずに突然ふっと消える人たち」については次で触れますが、そう言った人たちではなく「声高に辞める理由を主張しているユーザ」の方が目立っている時期は、多くの場合は、まだまだ大丈夫と思っても良いだろうと思います。

衰退期

数値的にはアクティブユーザ数が減少に転じる辺り。衰退する要因としては運営側とユーザ側それぞれに存在しますが、大雑把に言って下記くらいでしょうか(まぁもっといろいろあるとは思いますが……)。

  • 運営による改悪(既存ユーザ視点)
  • 競合する他サービスの出現・浸透
  • 進学、就職等によるライフスタイルの変化
  • 単純に飽きた

運営側の改悪は、例えば mixi では「足跡機能の廃止」や「ホームページの魔改造(後付け機能の乱発)」辺り、ラグナロクオンラインでは「2 度の大規模なシステムリニューアル(R、および RR)」辺りが相当します。上図では便宜上 1 回だけの表記となっていますが、実際には小さな波が何度もやってくる方が多いと思われます。

ラグナロクオンラインは既にどうやって最期を看取るかと言う段階 で「ガンホー社の直近 1 年の運営によって『10 年後には存在しないだろうな』から『来年存続しているかどうかも分からない』レベルにまで後退した事には失望と怒りを禁じ得ません」と評しましたが、この頃になると「延命を図るためにテコ入れをしようとしたら失敗し、かえって次の滅亡期の到来を早めてしまう(≒寿命を縮める)」と言う事例が目立ち始めます。

ユーザ側については、先ほどの「何も言わずに突然ふっと消える人たち」の増加で、理由としては「ライフスタイルの変化(社会人になって時間がなくなった等)」かもしくは「何故かは分からないけど、やる気がなくなった(≒単純に飽きた)」辺りになります。特に、後者のユーザが増えてくるとソーシャルメディアとしてはかなり危険な段階となります。

滅亡期(看取る段階)

アクティブユーザ数の減少速度が加速する段階。この頃になると「もはやユーザ数が減少している原因を考えても無駄だ。敢えてユーザ数が減少している原因を挙げるならば、それは『ユーザ数が減少しているから』だ」と言う負のスパイラル状態になり、取り返しがつかなくなります。

今回わざわざ「滅亡期」と言うものを追加した理由ですが、ソーシャルメディアと言う分野はその性質上、他と比べても「衰退期以降に細々と長くやっていくのが非常に難しい」事が挙げられます。

例えば、「文章を書く(記録する)サービス」のような何らかの機能を提供する事をメインとするサービスの場合、「使い慣れた UI」や「枯れているサービス」と言うのは十分に利点となり得るので、流行が廃れても使い続けるユーザと言う存在をそれなりに見込めます。しかし、「他人とコミュニケーションを行う事」を主眼としているソーシャルメディアは、肝心の他人がいなくなるとする事もなくなり、使い続けようと言う気すら失わせます。この結果、他のサービスの「衰退期以降で減少スピードが緩やかになる事が望めるような時期」が存在せず、ユーザ数の減少速度は逆にどんどん加速していく事になります。

先週日曜日のラグナロクオンラインの同時接続者数は 15,277人(12,423人)だったそうですが*3、これは ラグナロクオンラインは既にどうやって最期を看取るかと言う段階 で計測した時点から約 2ヶ月でさらに 18.4%(18.4%)ほど減少しており、記事執筆時よりもさらに減少速度(割合)が加速している事が分かります*4。この減少速度の加速は、「一緒に狩り(ダンジョン攻略)をするための他人がいない(パーティが組めない)」、「必要なアイテムの売買をするための他人がいない」等のコミュニティの崩壊が主要因となっているようです。

補足

何か全然違う感じになってしまいましたが、この記事は元々、以下をヒントにして書き始めました。

コミュニティの一生

  1. 面白い人が面白いことをする
  2. 面白いから凡人が集まってくる
  3. 住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める
  4. 面白い人が見切りをつけて居なくなる
  5. 残った凡人が面白くないことをする
  6. 面白くないので皆居なくなる
NEWs保存道場 コミュニティの一生

Related Pages

*1:ラグナロクオンラインはソーシャルメディアではないですが、オンラインゲームにも似たような性質があると思います。

*2:mixi 疲れ、Twitter 疲れ、Facebook 疲れ、LINE 疲れ、etc。

*3:括弧内は、有料サーバのみの同時接続者数

*4:現在の減少速度は、冗談抜きで 1 年後にはほぼゼロになるペースで進行しています。