2007年の5冊(小説)
今年文庫が出たものの中から順位をつけずに五冊選びます。
・恩田陸「蛇行する川のほとり」→
本気出した恩田陸はすごいね。ライトノベルにある少女小説より一桁くらい上の水準でした。これまで読んだ恩田陸の中で一番好き。
・伊坂幸太郎「チルドレン」→
五つの短編を通して一人のキャラクタを書いた、伊坂幸太郎らしい連作短編集でした。
・歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」→
単純な驚きは今年一番でした。大胆な伏線と無茶なトリックを楽しもう。ギャフン、ということ請け合いですw
・田中ロミオ「人類は衰退しました」→→
「よーせーさんはかわいいです?」「ほのぼのなのだ」「ときどきぶらっくー」「ことしいちばんです?」「たんじゅんにたのしーよー」以上、妖精さんが応援に来てくれました。
・冲方丁「スプライトシュピーゲル」「オイレンシュピーゲル」→→→→
これは選ばないわけにはいかないでしょ、な冲方丁の同時多発テロストーリー。二つのレーベル/二つの視点で一つの事件を追った2巻目は圧巻の一言。さらに交錯するという噂の次作にも期待してます。
こんな感じかな。次点として、貴志祐介「硝子のハンマー」、法月倫太郎「生首に聞いてみろ」、森博嗣「フラッタ・リンツ・ライフ」、古橋秀之「冬の巨人」、大西科学「ジョン平とぼくらの世界」を名前だけ挙げておきます。