アニメのOPってEDほど熱心に見ない気がする

 
先日、テレビアニメ「RIDEBACK」のOPについてのエントリを書かせていただきました。
RIDEBACK」は放映時にオンタイムで見ていた作品にも関わらず、私があのオープニング・アニメーションの素晴らしさに気付いたのは、つい最近のことです。
と、いうのもテレビ放映時は、録画したアニメをずっとOPを飛ばして見ちゃっていたんですよね。
で、放送終了後に見返していて、OPの魅力に突然気付き、慌ててエントリを書き上げたというわけです。
毎週、OPをキチッと見た上で本編を見ておけば、また深い情感を劇中に見出すことができたのではないかな、と今になって後悔をしております…。
 
アニメはきっちりOPから見たいという人もいらっしゃるでしょうし、作品に対する愛が足りない、情緒が足りない、と言われればそれまでなのですが、これだけ沢山のアニメ作品があって、アレも見たい! コレも見なきゃ! という状況の中だと、私はOPをついつい飛ばしてしまいがちです。
 
一方で、EDって、飛ばさずに最後まで見ちゃうことが多いんですよね。何故かというと、各話の製作に携わったスタッフさんの名前や、ゲスト出演された声優さんの名前をチェックしたいからです。
 
 

■アニメのOPのクレジット、EDのクレジット

アニメ作品の多くが、OPのクレジットで監督さんや原作者さんの名前とか製作会社といった、そのアニメ作品の根幹となっている基本情報を流し、EDのクレジットでは、声優さんや作画監督、脚本家さんの名前など、各エピソードを構成しているスタッフの情報が流れる、という作りになっているように思います。
この辺りを、私がこれまた大好きなアニメ「ヒャッコ」のOPとEDを例にして見てみると…。
 
●「ヒャッコ」OPクレジット●

タイトルでは大抵、版権元や権利者が明記してあります。
 

あとは、原作者の名前や、音楽プロデューサーのお名前とか、
 

美術さんとか、製作会社とか、
 

監督さんのお名前とか。
 
先ほども書いたように、OPで出てくるクレジットって、アニメ作品の根幹の部分、基本情報なのでほとんど固定です。
これが、EDだと…。
 
●「ヒャッコ」EDクレジット●

 

各エピソードを担当された脚本家さんとか、演出家さんとか、声優さんとか、
 

原画家さんや、協力してくれた外部のスタジオやスタッフとか。
 
当たり前ですがエピソード毎にEDのクレジットは、表示が異なります。
 
私は、アニメを見ることに対して余りセンスや知識がないので、見ていて「あ、この絵の感じは○○さんの仕事だな」とか「この脚本の感じは○○さんだな」なんて通な見方はできないのですが、そんな無粋な素人ファンでも、
 
「今回のエピソードは、特におもしろかったな。脚本家さんは何ていう人なんだろう? そうか、作画監督を担当されたのは○○さんて言うのか〜。ちょっと、覚えておこう」
「今回のエピソードで出てきたゲストキャラの声を当ててる声優さん、随分可愛い声だったけど、誰だったんだろう?」
 
といった具合に、やっぱりEDのクレジットを、ついついチェックしてしまうんです。
反対に、出てくる名前が固定されているOPは、1、2回見てしまうと、よっぽど曲がいいとか、アニメーションが気に入ったという場合を除いて、いつもおざなりにしてしまいます。
 
 

■ついつい毎回見てしまうOP

ただ、中にはOPのアニメーションや楽曲に、一工夫をしてある作品もあり、そういった作品にはやっぱり目を惹かれます。
 
例えば、アニメ版の「ARIA」
「ARIA」では、OPが各エピソードのイントロダクションをバックに流れるようになっていて、違和感なく物語に入っていける作りになっているんです。
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同じくマッグガーデンの漫画作品を原作とし、ARIAのスタッフが再集結されて製作された「スケッチブック〜full color's〜」でも、毎週OPが変化をしたり(各エピソードの登場人物によって、OPで描かれるキャラクターが変化する)、最終回の一つ手前の第十二話「スケッチブックの日」では、OP楽曲が変わったりと、見ていてかなり見せ方にこだわりと持っているように感じました。
 
毎週OPが変化する…というと、シャフト関連のアニメなんかもそうです。
さよなら絶望先生」シリーズでは、毎回OPが少しずつ変わっていき、通しでみるとなんらかの物語性すら感じられるようになっていました。フェイクの魔法少女アニメのOPで始まったりとか、今考えても、メチャクチャやってましたよね(笑)。
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また、「ひだまりスケッチ」では、毎回OPでヒロインの一人である宮子ちゃんが食べているものが変わったり、背景に描かれた文字が変わるなんて小ネタが仕込まれていましたっけ。
ひだまりスケッチ Vol.1 [DVD]

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今だと、「夏のあらし」でOPを歌う面影ラッキーホール(!)が歌う曲の歌詞が毎回違うっていう演出をしていて、やっぱり見てしまいます。
 
あと、先ほど画像を引用した「ヒャッコ」なんかは、途中からOPのアニメーションが変わるんですよね(製作体制の都合とかだったんでしょうか?)。OPにおけるこういう小ネタや細かい演出って、見ていて単純に楽しいので、今後も色々出てくると嬉しいんですけどね。
 
 

■でも、やっぱりオープニングって超重要!

アニメのクレジットというのは、ファンにとって重要な情報の大部分がEDに集中しているように思います。
監督さんや原作者さんのお名前、製作会社なんて、下手したら放送開始前から頭に入っているって情報ですから。
 
この辺り、映画やドラマだと、また見せ方が違います。
映画やドラマの場合、大抵はスタッフや出演者の名前がOPや物語の冒頭に被せてある程度出た後で、EDで全てのクレジットが出る、という作りになっています(脚本家さんのお名前なんて、実写だと大概OPで出ますよね?)。考えてみたら、出演者のクレジットがラストにしか出ないアニメのクレジット表記って、映像分野の中では結構珍しい形式なのかもしれません。
 
最近のアニメだと、第一話や最終回、重要なエピソード回で、OPを端折って本編に入る、という演出が見られますが、これもその辺のアニメ特有の見せ方が関係しているのかな、なんて思うんですがどうでしょう?
 
もちろん、OPっていうのは本編の導入部なわけですから、とってもとっても大事なものです。
あの90秒間っていうのは、楽曲やアニメーションで、これからアニメを見るぞ! というテンションを高めてくれる、テレビアニメの重要な構成要素でもあります。
最近だと、前述したようなシャフト関連のアニメみたいに、凝った見せ方をする作品もありますし。
 
というか、「RIDEBACK」の件で多いに反省をしたので、これからアニメはOPからちゃんと見ることにします。ゴメンなさい…。
 
 
 
<関連URL>
■「俗・さよなら絶望先生」OPに隠された謎(たまごまごごはん様)
 
■Wikipediaには書けない『ひだまりスケッチ×365』オープニングの各話による違い(noir_kかくかたりき改めnoir_kはこう言った様)