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2014/11/5

[][]ラノベ原作のアニメ作品に、サブミッションがやたらと出てくる理由を考える(妄想注意!)


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ライトノベル原作のテレビアニメ俺、ツインテールになります。。毎週、楽しんで観ているんですが、個人的に気になるポイントがあったので、今回のエントリではその部分にフォーカスしながらアレやコレやと書いてみたいと思います。



■『俺、ツインテールになります。』のサブミッション

自分が気になったポイントというのが、第二話で、本作のメインヒロインである津辺愛香が、トゥアールの腕関節を"極め"る場面です。


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大のプロレス好きであり、格闘技ファンでもある自分としては、コレが何とも気になる場面でして、この時に愛香はトゥアールの腕を腕ひしぎ逆十字固めに捕らえようとしていることが分かります。腕ひしぎ逆十字固めについては下記の動画を観ていただけると、どんな技か分かりやすいかと思います。


<美木航のはじめての総合格闘技 / 腕十字固の決め方>


やや"変形"気味のそのフォームに、武術をやっているという愛香のキャラクターと、腕力だけで相手の腕を持っていこうとする馬鹿力っぷりがよく伝わってくる良い場面なんですが、一つ気になるのが、『俺、ツインテールになります。』にかぎらず、ライトノベル原作のアニメでは、やたらとサブミッションが出てくるシーンが多くないか?」ということ。


■ラノベ原作アニメヒロインズでグラップリング最強トーナメントをやって欲しい


上記のエントリでも言及をさせていただいたのですが、例えば龍ヶ嬢七々々の埋蔵金では、第一話からヒロインの七々々が、主人公の腕を飛びつき腕ひしぎ逆十字で破壊するシーンがありますし、同じくライトノベル原作の『人生相談TVアニメーション「人生」』では、やはりヒロインの一人である鈴木いくみが男子生徒に腕ひしぎ逆十字固めを極めるシーンがあります。


ただの偶然といってしまえば、それだけかもしれませんが、私達は、(自分が知る限りでも)今年放送をされたライトノベル原作のテレビアニメで、三度もヒロインが腕関節を極める場面を観ているのです。



■何故、ライトノベル原作のアニメには、サブミッションが数多く登場をするのか?

これは、単なるシンクロニシティなのか……ただ、自分はこんな仮説を考えたりするのです。ライトノベル原作のテレビアニメで、サブミッションがやたらと出てくる理由……それっていうのは、原作者であるライトノベルの作家さん達が世代的にPRIDEを始めとする総合格闘技ブームをリアルタイムで経験をしているからではないか? と。


1997年高田延彦vs.ヒクソン・グレイシーをメインイベントに第一回の大会が開始され、2007年に完全に活動を停止するまで…10年に渡って興行を続けた総合格闘技イベント、PRIDE。中でも特に人気が高かったのが、フジテレビ地上波で試合を中継し、ミルコ・クロコップエメリヤーエンコ・ヒョードルアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ桜庭和志といった人気選手が大活躍をし、当時、"日本人最強""プロレス最後の砦"と評されていた、オリンピックメダリスト柔道家プロレスラー小川直也PRIDEのリングに再登場を果たした2000年台前半ではないかと思います。また、そのPRIDE人気に刺激を受ける形で、いくつかの総合格闘技イベントが勃興をしたのもこの時代で。


そして、この時代の総合格闘技ブームを経験した世代の人間が、後に作家となり、ライトノベルデビュー、その作品が人気となりアニメ化したとしたら……? 残念ながら、ここまでで挙げた作品を書いた作家さん達が、今現在おいくつなのかを調べることは出来なかったのですが、ライトノベルは若い作家さん達が活躍をしているシーンで、あの頃の総合格闘技ブームをリアルタイムを経験した世代とも被ると思うんです。


そう考えてみると、そうした作品の中で総合格闘技に押されて元気が無かったプロレスよりも、総合格闘技流のサブミッションが、ライトノベル作品の中に頻繁に登場することにも何だか繋がってくる気もします。


真相は分かりませんが……ただ、かつて、この日本で総合格闘技が一大ブームとなり、中高校生の頃にPRIDEをテレビで観ていて、その影響を受けた人が今では2000年代後半から始まったラノベブームの波に乗り、今では作家となっている……なんて考えると、かなり妄想染みた仮説ではありますが、格闘技の妙なロマンを感じたりもしるんです。


何はともあれ、そのセオリー無視な腕関節で魅せてくれた『俺、ツインテールになります。』の津辺愛香。ラノベ原作アニメヒロインによるグラップラー最強トーナメントが開催をされたあかつきには、是非とも参戦をして欲しいと思います!


2014/9/24

[][][]ラノベ原作アニメヒロインズでグラップリング最強トーナメントをやって欲しい


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今回のエントリは、ラノベ原作のアニメについてアレやコレやと! ……というには、中身も文章量もない記事なんですが、ちょっと思いついたので更新!



■私が考えるトーナメント出場選手は……この娘達!

まさに、エントリタイトルの通りで、寝技が強いグラップラーラノベ原作アニメヒロインを集めて、グラップリングマッチによるワンデートーナメントで最強を決めて欲しいのです。


<Metamoris 4 / Highlights Video>


"グラップリングマッチ"っていうのはアレです。打撃は一切禁止、関節技や絞め技のみで勝敗を競う格闘技のいち競技です。寝技の世界一を決めるアブダビコンバットやノーギなど、大きな大会も開かれているんですが、これのアニメキャラ版を観てみたいと自分は強く思うのです。


で、自分が考えた出場選手なんですが……


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スポーツ万能! 格闘技系も柔道の各種抑え込みをマスターしており、特技は腕ひしぎ逆十字だという『人生相談テレビアニメーション「人生」』より"体育会系アホの子グラップラー"鈴木いくみ


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"バーリ・トゥード"(何でもアリ)でのファイトスタイルを知る女。跳びつき腕ひしぎ逆十字一発で男性主人公の関節を破壊してみせた"戦慄のサブミッション・シューター"龍ヶ嬢七々々の埋蔵金より龍ヶ嬢七々々


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各種プロレス技を使いこなすプロレスリングマスター! 昭和新日本のストロングスタイルに根付いたそのファイトスタイルが、寝技やレスリングでのセメントの強さに対する幻想を無限に膨らませてくれるぞ、"シーイズプロレスラー"バカとテストと召喚獣から島田美波


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同じく、プロレスをバックボーンに持つこの娘も出場。クラシカルなレスリングからアメプロ、ルチャ、そして最新モデルのDRAGON GATEまで。古今東西、ありとあらゆるプロレスのサブミッションを搭載した"プロレスリング・モンスター"まよチキ!坂町紅羽


何故か、劇中でやたらとサブミッションのスキルが強調されていたこの娘達による夢のグラップリングマッチを観てみたい! リザーバーは、ベン・トー水仙さんでどうでしょう? ……いや、足技、キックを主体としたストライカーの印象が強いファイターではあるかと思うんですが、アニメ版だと虎王が使えますし、打撃なしのルールでも抜群の身体能力を活かした絞め技、極め技も相当にイケるハズ。ストライカー五味隆典コンバットレスリングに出場したらレスリングだけでも最強だった時みたいに、その格闘術の高さを見せてくれるのではないかな、と。


個人的には、相当に燃えるシチュエーションなこのトーナメント。柔道にはない足関節に思わぬ苦戦を強いられるいくみとか、七々々が仕掛けた三角絞めを馬鹿力だけで持ち上げて脱出する島田さんのプロレスラーっぷりとかを堪能したいです。



■おまけ

プロレスのサブミッションを次々に繰り出す『まよチキ!』の紅羽に、腕ひしぎ逆十字が特技な『人生』のいくみ。そういえば、にゃんこい!水野楓さんもアニメ版では柔道部の助っ人に呼ばれるシーンがあったので、水野さんも柔道式の寝技は相当に強い女の娘なのではないかと思います。


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マウントポジションを取って主人公の潤平くんをボコボコにするシーンもありましたし、多分、グラウンド状態で相手をコントロールする術にも長けているんじゃないでしょうか……? 『まよチキ!』『人生』、そして『にゃんこい!』……何気にグラップラーが多い川口敬一郎監督作のアニメヒロインズ。


2014/4/15

[][][]「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」と跳びつき腕ひしぎ逆十字固め


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ライトノベル原作、劇中音楽はMONACAが担当、更にEDでは声優アイドルユニット、スフィアの楽曲を起用…と、"ノイタミナらしくないノイタミナ枠アニメ"龍ヶ嬢七々々の埋蔵金


とはいえ、ノイタミナというブランドも長年の歴史がある上に、バラエティーに富んだ作品が揃っている為、"ノイタミナらしさ"なんてのも非常に曖昧模糊としたアブストラクトなイメージでしかないんですが、それでも「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」という作品のキャラクターデザインや演出は、"木曜深夜のフジテレビで放映をされているテレビアニメ"としては、やっぱりちょっと異色で思わず目を惹かれてしまいます。


そんな「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」の第一話で最もインパクトがあったシーンが、七々々と初めて遭遇をした重護が部屋で"バトル"を繰り広げるシーン。


「基本はバーリトゥード形式。相手に『参った』って言わせたら勝ちね」


そんな七々々の言葉通り、バトルは情け容赦なし、エンターテインメント的な要素もなしのガチンコ勝負で、重護を関節技"秒殺"し、その腕を無慈悲に破壊してみせた七々々の勝利に終わります。


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ここでフィニッシュに使われたのが腕ひしぎ逆十字固め、それも、グラウンド状態ではなく立っている相手に跳びついての"跳びつき腕ひしぎ逆十字固め"です。アニメでも非常に印象的だったこのシーン。格闘技、プロレスファン的にも興味深いシークエンスで、本エントリでは、その辺についてちょっとアレやコレやと言及をしてみたいと思います。



■佐藤ルミナの跳びつき腕ひしぎ逆十字固め

跳びつき腕ひしぎ逆十字固め…と聞いて、自分と同年代かそれ以上の年齢の格闘技ファンならば、反射的にある試合を脳裏に思い浮かべることでしょう。


ある試合とは、1999年1月15日、修斗の後楽園ホール大会。そのメインイベントで行われた佐藤ルミナvs.チャールズ・テイラー戦です。


■1999.1.15 修斗 後楽園ホール大会 (6) ルミナ×テイラー(バウトレビュー)


この試合で、当時、修斗のエース選手の一人だったルミナは飛びつき腕ひしぎ逆十字を極め、相手を瞬殺。この時、試合開始から相手のギブアップを奪うまでに要した時間は、僅か6秒。まさに電光石火の神業により劇的な勝利を収めたルミナは、"修斗のカリスマ"と呼ばれ、同競技内での絶対的な存在となっていきます。


99年といえば、PRIDEがメジャーイベントとなり、空前の総合格闘技ブームを巻き起こす前の話であり、日本の総合格闘技が黎明期から成熟期へとコンテンポラリーな発展を遂げていた時代です。試行錯誤の末に、様々な技術や戦術が次々に生まれていた時期であり、総合格闘技が単なる殴り合いから"競技"に生まれ変わる、さながら"MMAのプレモダン"とでも呼ぶべきターム。


そんな中でのルミナの跳びつき腕ひしぎ逆十字での秒殺勝利は、格闘技ファンの間で大きな衝撃と与えると共に、佐藤ルミナというカリスマ選手の誕生という日本の格闘史に新しい時代の到来を印象付ける意味を持つ、非常に重要なファクターであり、エポックメイキングな出来事でした。



■ケンドー・カシンの跳びつき腕ひしぎ逆十字固め

ルミナ戦の鮮烈な印象により、総合格闘技の世界で、相手を瞬時に倒す"秒殺"の一種の代名詞ともなった跳びつき腕ひしぎ逆十字固め。総合格闘技だけではなく、プロレスの世界でもこの技が凄まじいインパクトを放った試合が存在をします。


それというのが、2001年の10月に行われた新日本プロレスの東京ドーム大会。この興行の中で、マスクマンのケンドー・カシンがタイトルマッチで王者の成瀬昌由を跳びつき腕ひしぎ逆十字で秒殺するという大事件を起こしたのです。


<成瀬昌由 vs. ケンドー・カシン>


覆面レスラーであるにも関わらず、マスクを脱いでカシンの正体である素顔の石澤常光として登場をし、コスチュームもプロレスの試合用のそれではなく、格闘技用のショートスパッツにオープンフィンガーグローブを着用…という"総合格闘技仕様"で登場をしたカシン。入場から異様な雰囲気を漂わせていたわけですが、試合でもチャンピオンの成瀬にほぼ何もさせずに跳びつき腕ひしぎ一発で一蹴。


エンターテインメントとしての要素を含み、対戦相手の持ち味を引き出しながらお互いに全力でぶつかり合うのが魅力のハズのプロレスのリングで、しかもベルトを懸けたタイトルマッチで「チャンピオンに何もさせずに、一方的に相手を一分足らずで倒す」というトンデモない試合をやってのけたカシン。以前から、各種腕十字を必殺技にしていたカシンですが、この試合のインパクトたるや抜群。今でも、自分は跳びつき腕ひしぎ逆十字固めと聞くと、前述とのルミナの試合と同時に、このカシン対成瀬戦を思い出します。


この頃の新日本プロレスは、総合格闘技ブームの波を受け、所属プロレスラーを格闘技イベントに送り込む(カシンも当時、PRIDEに出場)など格闘技路線をひた走っていた頃。結果的に、それが試合クオリティの低下や所属選手の格闘技戦での連戦連敗によるイメージダウンを招き、後に"暗黒時代"とまで呼ばれる大低迷期を招くことになるのですが、このカシンの跳びつき腕ひしぎ逆十字も、プロレスが格闘技に傾倒をしていた、その時代性を象徴するシーンと言えるでしょう。



■跳びつき腕ひしぎ逆十字固めは、秒殺の代名詞

こうして格闘技やプロレスの歴史を振り返ってみると、やはり、跳びつき腕ひしぎ逆十字固めという技は、"秒殺"やプレモダンな"総合格闘技"の象徴的な技だと言えると思うんです。現在のMMA(=総合格闘技)では、各選手の技術レベルが向上し、その技術も体系化され、サブミッションよりも打撃とレスリング能力が重要視される様になったのを受けて、こうした派手な関節技で一本を取るシーンというのもなかなか目にする機会がなくなりました。ただ、佐藤ルミナというファイターが、この技で鮮烈な勝利を挙げ、一時代を築き上げた様に、確かにこの技が総合格闘技というジャンルの中で、時代の最先端、トレンドだった時代があったわけです。


故に、七々々がこの技で重護を秒殺してみせたシークエンスというのは、格闘技的にも正しいし、また、彼女が用いた"バーリトゥード"(ポルトガル語で「何でもあり」の意味。モダンでスポーツライクなMMAという言葉に置き換えられる以前は、総合格闘技はこう呼ばれていた)という言葉の響きも相まって、格闘技ファンにはある種のノスタルジーすら感じさせてくれました


奇しくも、その跳びつき腕ひしぎ逆十字固めで伝説の試合を残した佐藤ルミナは、今年、格闘家としてのヒストリーにピリオドを打ち、引退を表明しました。これは、個人的には非常に興味深いシンクロニシティ総合格闘技の伝説と未来、過去と現在。「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」の第一話を観て、思わず自分はそんなことまで考えてしまったのでした。