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はてなでテレビの土踏まず このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-01-23

コケ芸の神髄

日本のお笑い界に現存している『コケ芸』の使い手といえば、ビートたけし堺正章、加藤茶、木梨憲武内村光良あたりが思い浮かびます。

もっと古くからの喜劇人にはチャップリンとかバスターキートンとかいるのかも知れませんが、個人的に少なくとも一回はテレビで「コケて笑いを取ってる」のを見たことがある人たちばかりです。


いいコケ芸にはいくつか条件があるのでは? と思いつきました。


・意外性

誰も予期しないような場所やタイミングで、いきなりコケる。この意外性の爆発力に勝るものはないです。平坦な地面で障害物もないのにコケたりとか。基本にして王道。こないだ「レッドカーペット」でハイキングウォーキングの Q 太郎もやってました。Q 太郎こそ新たなるコケ芸の伝承者かも知れない。

・ベタ

意外性がすてきないっぽうで逆に「コケるぞコケるぞと思わせといてやっぱりコケる」というベタなテクニックもそれはそれで重宝されます。こうなるともう「みんなわかった上であえて」というベテランの芸の領域になってきますね。「笑う犬」でウッチャンがズタボロになるまで何度も執拗にコケ続けるという身を呈したコントをしたことがありました。ベタも時として狂気になる。

・スピード感

もっさり中途半端にコケられても困ってしまう。もちろんさまざまにコケのバリエーションはあるでしょうが、あらん限りのスピード感をもってして潔くコケていただけると爽快感は抜群です。

・「フレーム」の活用

コケた瞬間に勢いあまってカメラの枠から外れる、いわゆる「フレームアウト」してしまう、というのが事の重大さを過剰に演出して実に滑稽です。カメラさえも追い切れない。逆にいきなり転がり込むように「フレームイン」してきて呆気に取られるのもまた乙なものです。

・真顔

それまで笑顔だったのがコケた一瞬で真顔になる。そんな不可抗力のメリハリ。あるいはよくいわれるような「緊張と緩和」が笑いを誘うのです。コケ芸を披露したあとに恥じらうような複雑な真顔を見せるというのがビートたけしの魅力だったりもするのでしょう。特に昨年の「 FNS 27 時間テレビ」はすばらしかった。


そして以上これらすべての条件を満たしていたのが、大相撲初場所の 9 日目、「北勝力×土佐ノ海」の一番を裁こうとして行司・木村和一郎が見せた「コケ芸」だったのです。

ネタとして既に一通り話題にされちゃった感はありますが、このほど志ある方によってアップされた YouTube 動画を発見できたので、わけのわからない義務感に駆られてここにご紹介する所存です。

単なるハプニングを「コケ芸」とか断言してハードル上げちゃうことにためらいもありますが・・・。

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意外性、ベタ、スピード感、華麗なるフレームアウト、真顔。

そして取組後の「スロー再生」というアコギなおまけまで。

本人的には不名誉なことかも知れませんが、木村和一郎、これぞコケ芸の神髄でありました。



【参考資料 1 】ウッチャン満身創痍

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計算ずくのフレームアウト&イン


【参考資料 2 】ビートたけし「火薬田ドン」

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もうね名人芸


みんなどんどんコケていくべきですよ、これは。