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2016-05-22 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』ネタバレ感想/評価 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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■あらすじ『世界危機を何度も救ってきたスーパーヒーロー・チーム“アベンジャーズ”。しかし、その強大すぎる力は一般市民にも甚大な被害を及ぼし、彼らを国連の監視下に置くことが議論され始めた。これに対し、アイアンマンは「皆を守るためには受け入れざるを得ない」との考えを示す。一方、キャプテン・アメリカは己の信念を貫き強く反対。そんな中、ウィーンで新たなテロ事件が発生し、キャプテン・アメリカの旧友バッキー容疑者として指名手配されてしまった。アイアンマンとの対立が深まる中、重い決断を迫られるキャプテン・アメリカ。彼らが最後に下した結論とは…!最強チーム“アベンジャーズ”が意見の対立から2つに分裂、それぞれが信じる正義を胸に秘め、敵と味方に別れて壮絶な戦いを繰り広げるさまを描いたアメコミ・アクション超大作!』



公開からかなり時間が経ってしまいましたが、ようやく『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を観て来ました。いや〜、相変わらず派手で楽しい映画でしたねえ。本作は、『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に続くシリーズ第3弾ということで、一応”キャプテン・アメリカを主人公とした物語”の続編という位置付けです。

ところが、実際に映画を観てみると、『キャプテン・アメリカ』の続きというより、むしろ『アベンジャーズ』のパート3では?と思うぐらい、登場キャラクターが多いんですよ。人数だけじゃなくて、ストーリーの方も『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』と直接繋がっているため、全体に漂う”アベンジャーズ感”がハンパない(笑)。まあ、非常にゴージャスな映画になっていました(^_^)

ただ……『アベンジャーズ』の良さっていうのは、普段は滅多に見ることができない「ヒーローたちが一堂に集結する姿」を楽しめる、という部分が最大の特徴であり、言うなればファンにとっての「お祭り映画」なわけですよね?それを単体のヒーロー映画でやっちゃったら、せっかくの”スペシャルな感じ”が薄れてしまうというか、”ありがたみ”が無くなるような気がするんだけど…

いや、もちろん映画のスケールが大きくなるのはいいことだと思います。が、キャプテン・アメリカのシリーズの中では、前作の『ウィンター・ソルジャー』が大好きな自分としては、「今回は色んなやつが出すぎてて、ちょっとゴチャゴチャしてるなあ」という感じは否めませんでした(それでも、しっかり”キャプテン・アメリカの映画”として成立しているのが素晴らしい)。

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一方、内容の方は「ヒーローたちの戦いのとばっちりを食らって、一般市民に多大な犠牲者が出る」という、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で描かれていた状況と同じ理由で責められるアベンジャーズの中で、事態を解決したいアイアンマンは国連の管理下に収まることを了承し、これに異を唱えるキャプテン・アメリカたちと対立する…という物語です

要するに「正義のヒーロー同士の内輪もめ」なわけですが、バットマンとスーパーマンが「なんじゃそりゃ?」と思うような理由で戦っていたのとは対照的に、キャップとアイアンマンは”戦う動機”に説得力がある。ここが大きな違いでしょう。

アイアンマンは「かつての自分は間違った判断をしていた。そのために多くの人を傷つけてしまった。だから、第3者の公正な判断が必要なんだ」と考え、自由象徴でもあるキャプテン・アメリカは、前作で組織から裏切られた経験を踏まえ、「たとえ国連といえども万全とは限らない。自分たちの意思で決断し、行動すべきだ」と考えています。

これは「どちらの主張が正しいか?」という問題ではなく、どちらの言い分も正しいわけで、だからこそ両者は対立せざるを得ない、という流れへ自然に持っていってる。そのドラマ構成が上手いな〜と感じました。ぶっちゃけ、『バットマン vs スーパーマン』も少しは見習って欲しいぐらいですよ(笑)。

さらに、キャプテン・アメリカには「親友のバッキー・バーンズを助けたい」という思いが、そしてアイアンマンにも「自分の両親を殺したのは実は○○○○だった!」という事情がそれぞれあって、「戦うしかない」という状況をきちんと作り上げています。二重三重にロジックを補強していて、これなら観客も十分納得できるでしょう。実に上手い!


※以下、細かい部分について羅列しますが、ネタバレなので映画を観てない人はご注意ください


●何よりも驚いたのは「決着の付け方」ですね。普通、正義のヒーロー同士が戦う場合、「どちらかが勝って終わり」というわけにはいきません(両方とも正義の味方だから)。なので、「争っていたヒーローたちの前に”共通の敵”が現れ、両者が手を組んで相手をやっつける」という共闘オチが、まあ観ている人も安心できる「お約束の展開」なわけです。

ところが!『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』はそんな『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』みたいな安易な終わり方じゃないんですよ。なんと、ヒーローたちは和解することなく、仲間割れしたまま終了。アイアンマンをボコボコにぶちのめしたキャプテン・アメリカは、刑務所に囚われていたファルコンやホークアイたちを救い出し(もちろん違法行為w)、ブラックパンサーことティ・チャラ皇太子が管理するアフリカの施設へ身を隠します。

「陰で悪だくみをしていたボスキャラを倒して、仲間たちとの絆も回復、スッキリ大団円!」みたいな良くあるハッピーエンドかと思いきや、ズタボロにされたアイアンマンの元へ、逃亡中のキャプテン・アメリカから「殴ってゴメンね。でも、君が困っている時はいつでも助けに行くよ♪」という一方的すぎる手紙が届くのみ。”ヒーロー映画”のお約束を根底から覆すような、とんでもないラストになってるんですよ。いや〜、『キャプテン・アメリカ』のシリーズはこれで完結なのに、まさかこんな終わり方になるとは想定外でした(^_^;)

しかしながら、こういう破天荒な結末を描けるのも、ある意味”このシリーズならでは”の特権かもしれません。娯楽作品の”お約束”を敢えて避け、本気で互いの正義をぶつけ合う姿を描いたヒーロー映画なんて、今まであったでしょうか?恐らく史上初でしょう。2018年に公開される『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』では、いったいどんな凄い展開が待ち受けているのか?非常に楽しみです(^_^)

●結局のところ、本作は「バッキーのことが大好きなキャプテン・アメリカが、ひたすらバッキーを守り抜く」という映画なんですね(笑)。前作の時点ですでに”バッキー・ラブ”が全開だったキャップですが、本作では彼への愛がますます加速し、クライマックスの「2人で盾をキャッチし合いながらアイアンマンをボコボコにしばき倒す」というコンビネーションプレイで頂点に達します。

「バッキーと人類を天秤にかけたら、キャップはどっちを助けるんだろう?」と不安になるほど”バッキー・ラブ”が炸裂してますよ(笑)。そんなバッキーも「もうこれ以上、皆に迷惑をかけたくないンゴ…」と言い残し(そんなセリフはありませんがw)、冷凍カプセルに入って退場。さらにキャップも主力装備の盾を捨ててしまいました(アイアンマンに返した)。

しかし、原作コミックでは何度も盾を失くしたり壊したりしていて、その度に新しい盾を作ったり、誰かから盾をもらったりしているのですよ。なので、『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』では、新しい盾を持ったキャプテン・アメリカが颯爽と現れ、見事な活躍を見せてくれることを期待します。

●冒頭シーンで”トニー・スタークの若い頃の姿”が出てきます。あまりにも自然なので「ロバート・ダウニー・Jrに良く似た人だなあ」と思ったら本人だったという(笑)。役者の見た目を若くするCG技術は『 ベンジャミン・バトン 数奇な人生』ですでに使われていましたが、本作ではさらに完成度が上がって、もはや実写映像区別がつかないレベルに達していましたよ。

当然、このシーンを担当したVFXスタッフは大変な苦労を強いられ、ロバートダウニーJr.が若い頃に出演していた作品(『レス・ザン・ゼロ』等)を参考にしながら、トニー・スタークが登場する約4000フレームの映像を1コマずつ修正していったとか。う〜ん、気が遠くなりそう(^_^;)

●本作ではトニー・スタークの腕時計が一瞬で手の部分を覆うアーマーに変形し、リパルサーレイを発射するというシーンが出て来ます。これが非常にカッコいい!『アイアンマン3』でもリパルサーレイを発射する手袋を作ってましたが、そのうち腕時計が丸ごとアイアンマン・スーツに変形するようなアイテムを作りそうですね(ちなみに原作コミックでは、すでに腕時計だけでアイアンマンに変身しているらしい)。

●今回、初登場の新キャラ:ブラックパンサーは、見た目もアクションもカッコ良くて大満足なんですけど、何の前触れもなくいきなり変身しててちょっとびっくりしました。あのスーツはいつの間に開発したんでしょうか?もしかして、昼間はアフリカで「殿下」の仕事をやりながら、夜は私財を投じて作り上げた特殊スーツを着て街の平和を守るという、バットマンみたいな生活をしてたのかなあ?

アントマンも今回アベンジャーズに初参戦したキャラですが、まさかあんなことになるとは…。そう、巨大化ですよ!原作コミックでも、初代アントマンのハンク・ピムが巨大化して「ジャイアントマン」になっていましたが、実写で見ると迫力が凄い。というか、完全に東映ヒーローの「巨大ロボ」的なノリじゃないですか!足元ではスパイダーマンとかが戦ってるし(笑)。もう、いっそのことレオパルドンも出しちゃってください(^_^;)

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●本作で、ついにスパイダーマンがアベンジャーズに合流!ピーター・パーカー役は歴代スパイダーマンで最も若いトム・ホランド、さらにメイおばさんも歴代メイおばさん中、最も若いマリサ・トメイになったことでファンがザワついているそうです(笑)。つーか、なんでこんなに美人になってんの?

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なお、この映画のエンディングで、スパイダーマンの新シリーズとなる『ホームカミング』の宣伝(?)もチラッとやってるんですよね。まさかディズニー映画でソニー・ピクチャーズの新作をプッシュするとは…。しかも、『ホームカミング』にはアイアンマンも登場するらしいし、いよいよ映画会社の垣根を越えたマーベル・ヒーローのクロスオーバーが始まりそうな予感。ぜひ『X-MEN』の本格参戦もお願いします!

2016-05-18 ジャッキー・チェン自伝『永遠の少年』を読んでみた このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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先日、ジャッキー・チェン自伝永遠少年』」という本を読みました。ジャッキー・チェンの自伝本自体は昔から何冊も出てるんですけど、この本は最近発売されたので情報が新しく、ページ数も600ページ近くあって、載っているデータの量がハンパなく多いのが特徴です。

生まれた時の状況から始まり、サモ・ハン・キンポーユン・ピョウたちとの出会い、苦しいスタントマン時代を経て『スネーキーモンキー 蛇拳』、『ドランクモンキー 酔拳』の大ヒットでトップスターの仲間入りを果たした頃の話など、現在に至るまでのジャッキー・チェンのエピソードを実に詳しくまとめてあるので、ファン満足度も高いんじゃないでしょうか。

ちなみに、ジャッキー・チェンといえば危険なスタントを自ら演じていることでも有名ですけど、2007年頃にスタントマンのブルース・ロウがジャッキーはスタントマンを使っている」暴露し、話題になったことがありました(ブルース・ロウはチョウ・ユンファアンディ・ラウなどのスタントも演じている)。

この時、「え〜?ジャッキーって自分で全部のアクションをやってるんじゃなかったのかよ〜」とガッカリした人もいたようですが、実はジャッキー本人は以前からスタントマンの存在を公言していて、ファンにとっては周知の事実だったのですよ。

もちろん、危険なアクションをジャッキー自身が演じていることに偽りはありません。ただ、ジャッキーにも得意なアクションと苦手なアクションがあるらしく、「このシーンでは綺麗なハイキックを撮りたいから、俺よりもあいつの方が適任だろう」みたいな感じで、状況によっては「そのアクションを最も上手くこなせる人」に任せているんだとか。

有名な例で言うと、『サイクロンZ』でジャッキーとベニー・ユキーデが戦うシーン。ラストに回転蹴りでユキーデをキックしている人は、どう見てもジャッキーではありません(スローではっきり映っているので丸わかりw)。この人はチン・ガーロウというスタントマンで、回転系の技を得意にしていることから、このシーンに抜擢されたそうです。

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それから、日本が舞台の『デッド・ヒート』が公開された時も、「ジャッキーよりスタントマンの方が多く映ってるぞ!」とファンの間で話題になるぐらい、スタントマンの姿が目立っていました。この映画監督ゴードン・チャンですが、パチンコ屋のアクションシーンは時間の都合でサモ・ハン・キンポーが撮っていたため、洪家班(サホ・ハンのスタントチーム)のスタントマンが多数登場することになったらしい。

他にも「あれ?良く見たらジャッキーじゃないぞ?」とバレバレな場面はいくつもあり、多くの映画で代役を使っていることは事実でしょう。ジャッキー本人も隠すことなく、この自伝本の中で堂々と「実は時々、ロングショットでスタントマンを使っているんだ。それがバレたとしても、まあこの歳なんだから、ファンの人たちも許してくれるよね」と語っています(どうやら隠すつもりが無いらしいw)。

ただ、ジャッキー映画のスタントマンと、ハリウッド映画のスタントマンは、その”役割”が大きく異なってるんじゃないかなと。例えば、トム・クルーズのスタントマンは「主役のトム・クルーズが怪我をしないように、危険なアクションを代わりに演じる」ことが目的なのに対し、ジャッキーの場合は自分の身を守ることなど考えていません。

それよりも、蹴りや突きのモーションを画面で見た時に、「どちらの動きがカッコ良く見えるか?」、その判断基準に従ってスタントを使うか使わないか決めているそうです。『サイクロンZ』の場合も、スタントマンのキックの方がジャッキーよりもカッコ良かったので採用したとか。つまり、アクション全体のクオリティをより高いレベルへ引き上げるために、スタントマンを使っているのですよ。

基本的に、「ジャッキーが不得意なシーン」や「顔がよく見えないシーン」などはスタントマンにやってもらい、「危険だけど目立つシーン」はジャッキーがほとんど自分でやっているとのこと。それどころか、場合によっては「他の役者のスタントもジャッキーがやってしまうパターン」すらあるらしい。いや〜、凄いっす(^_^;)

その他、作品毎に気になったエピソードをいくつかご紹介。


●『プロジェクトA

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パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2014-11-26)

超有名な『プロジェクトA』の「時計台からの落下スタント」は、今でも映画ファンの間で語り草になるほど凄まじいインパクトを残しました。あの時計台はオープンセットで、街の駐車場に数カ月かけて建てられたそうです。

ところが、撮影の準備を終えてから実際にジャッキーが飛び降りるまで、なんと7日間もかかったらしい。原因はジャッキーがビビッたからで、いざ頂上に立って下を見下ろすと、あまりの高さに「ダメだ!今日は調子が良くない!」と撮影を止めてしまい、これを何日も繰り返したという。

そして7日目、ついにしびれを切らしたサモ・ハン・キンポーが「いつまで待たせるんだ!」とジャッキーに怒鳴り、怒ったジャッキーが「だったらお前が撮れよ!」と逆切れ。売り言葉に買い言葉で「やってやらあ!」とサモ・ハンカメラを回すことになり、急遽アクションシーンの撮影がスタート。

しかし、時計台の針にしがみついたジャッキーは、やっぱり怖くて手を離すことができません。やがて徐々に手に力が入らなくなり、「もうダメだ」と思った瞬間に体が落下!二枚のサンシェードを破って地面に叩き付けられました。あのシーンの表情は演技ではなく、本気で苦悶してたんですねえ。

なお、映画では本編で2パターン、エンディングのNG集で1パターン、合計3つの異なる落下テイクが使用されています。つまり、ジャッキーは3回も飛び降りたことになるわけですが、「実は1回しか飛んでない」という説があるのですよ。

これは、当時の成家班(ジャッキーのスタントチーム)に所属していたマースとダニー・チョウが「ジャッキーの代わりに飛び降りた」と証言しているからで、実際に複数のスタントマンが時計台から落ちているそうです。なので、映画のあのシーンは「スタントマンだ」と言われていたらしい。

ところが、この自伝本の中ではジャッキーが「2回飛んだ」と言ってるんですよ。1回目のテイクで首にダメージを負い、2回目のテイクで目の前が真っ白になったが、「ユン・ピョウに助け起こされながら何とかやり遂げた」と。ここで重要なのは「3回飛んだ」と言ってないところなんですね(笑)。

つまり、本編に使用された2回の落下テイクがジャッキー本人で、残りの1回がマース(あるいはダニー・チョウ)なのではないか?と。まあ、映画を制作した側としては、「3回とも全部ジャッキーがやった」ということにしていた方が都合がいいと思うんですけど、正直に「2回しか飛んでないよ」と言ってしまうところがジャッキーらしくていいですねえ(^_^)


●『ポリス・ストーリー/香港国際警察

「高さ30メートルのポールを一気に滑り落ちるスタント」は、数あるジャッキー・チェンのアクションの中でも、いまだに伝説級のインパクトを誇っている超絶スタントです。しかも、『プロジェクトA』の「時計台落下スタント」は屋外のセットだったため、ジャッキーの決心がつくまで1週間も待つことができましたが、『ポリス・ストーリー』のショッピングモール実在する建物。なので営業時間外のわずかなタイミングで、撮影を完了しなければなりません。

そのため、スタッフの準備ができたらすぐに所定の位置スタンバイし、すぐに飛び降りる、という慌ただしい段取りだったそうです。しかも、現場には15台のカメラを用意し、様々なアングルからこのスタントを撮ろうと待ち構えていました。中にはハイスピードカメラも入っていたので、少しでも飛び降りるタイミングが遅ければ、フィルムが足りなくなります。

つまり、一旦上に登ったら躊躇なく飛び降りるしかないという、まさに恐怖の本番一発勝負!いかにジャッキー・チェンといえども緊張感はハンパじゃありません。そこでジャッキーは覚悟を決めるまでの時間を稼ぐため、「俺が首を振ったら、それが合図だからカメラを回してくれ」とスタッフに伝え、所定の位置に立ちました。

下を見ると凄い高さで、「うわ〜、怖えなあ…」とビビるジャッキー。するとその時、無意識に首を動かしてしまったらしく、なんと下で15台のカメラが一斉に回り出したのです!「ちょっと待て!まだ心の準備ができてないよ!」と言いたかったが、もう遅い。飛び降りるしかない!この瞬間、ジャッキーは「ヤバい。俺、死ぬかも…」と思ったそうです。

映画でこの場面を観ると、ジャッキーは何かを叫んでポールに飛び移り、電球破壊しながら30メートルを一気に滑り降りていますが、広東語で「死ね!(シアー!)」と叫んでいたそうです(「死んだら死んでもいいさ」 → 「いっそ死んでやる!」という心境だったらしい)。

終わった時は全身怪我だらけで、両手の皮膚も完全にめくれていたとのこと。何とも凄まじいスタントですねー。しかもこの後、ボロボロになった体のまま、『ファースト・ミッション』の撮影をこなしたというのだから凄すぎる(^_^;)


●『サンダーアーム/龍兄虎弟』

サンダーアーム/龍兄虎弟 [Blu-ray]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2011-11-11)

ユーゴスラビアで撮影していた時、飛び付いた木の枝が折れて頭部を岩に強打。ジャッキー・チェンは頭蓋骨骨折の重傷を負ってしまいました。すぐにでも手術をしなければ危険な状態ですが、その地域には脳外科医がいません。飛行機で移動しようにも、「脳が機内の圧力に耐えられない」と医者に止められる有様。

スタッフが大騒ぎしている間もジャッキーの耳や鼻からどんどん血が流れ出ています。まさに絶体絶命の大ピンチ!やがてジャッキーは意識を失い、不思議体験をしたそうです。もう一人の自分が現れ、ゆっくりと歩いていくのが見えたと。その先には光の束があり、光に向かって自分自身が行こうとしている。

すると、別の自分が大声で「行くな!行くんじゃねえぞ!」と叫んでいるのが聞こえたらしい。やがて目覚めると病院のベッドの上で、すぐ側ではアラン・タムが口笛で『サンダーアーム/龍兄虎弟』の挿入歌を吹いていたという。なんと、たまたまユーゴスラビアを訪れていた脳外科医に緊急手術を依頼、無事に成功したのだそうです。これってもしかして臨死体験?危ねえええ!ギリギリじゃん(゚ロ゚;)ヒエェッ!!


●『シャンハイ・ナイト

スタッフたちと『シャンハイ・ナイト』の企画を話し合っていた時、ジャッキーはフェイ・ウォンを出演させようと考えていました。フェイ・ウォンは中国人の歌手で、ジャッキーは彼女の歌を気に入っていたようです。そこで助監督に「今、中国ではフェイ・ウォンが大人気だ。ぜひ『シャンハイ・ナイト』に出てもらおう」と言いました。「はい、すぐに連絡を取ってみます」と返事する助監督。

しばらくして「フェイ・ウォンと連絡が取れました。こちらに来てくれるそうです」と言われたジャッキーは大喜び。「やった!フェイ・ウォンと共演できるぞ!」と待っていたものの、やって来たのは全然知らない女性でした。「私をご指名してくださって、本当にありがとうございます!」と言われたジャッキーは「あ〜、うん…」と答えるしかありません。

すぐに助監督を捕まえて、「おい!あれはフェイ・ウォンじゃないぞ!」と問い詰めるジャッキー。どうやらスタッフが勘違いしていたらしく、連れて来たのはシンガポールの女優ファン・ウォンだったのです。しかし今さら「間違えました」と言うわけにもいかず、結局そのままファン・ウォンがキャスティングされることに…。もちろん、この件についてファン・ウォンは何も知らないそうです(ヒドい話だw)。


●息子のジェイシー・チャン

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最後に子供のエピソードを。ジャッキー・チェンは若い頃から仕事で忙しく、息子のジェイシー・チャンが生まれてからもなかなか会えませんでした。しかしジェイシーが小学生の頃、「お父さんは放課後に迎えに来たことが一度もない」と言われたことをずっと気にしていたようです。それからしばらく経って、ようやく時間が出来たジャッキーは、「よし!息子を迎えに行こう!」と小学校の前で待つことに。ところが、いつまで待ってもジェイシーは出て来ません。「おかしいな」と思って確認すると、息子はとっくの昔に中学生になっていたそうです。ジャッキー…(-_-;)