※この記事は2月22日に書いています。
1989年は、前年までの東大京大W合格が終了し、1986年以前の条件に戻りました。
位 | 1988年 | 私 | 国 | 公 | 位 | 1989年 | 私 | 国 | 公 |
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首都圏合計 | 735 | 262 | 579 | 首都圏合計 | 850 | 279 | 560 | ||
1 | ○開成 | 162 | 1 | ○開成 | 167 | ||||
2 | △学芸大附 | 115 | 2 | △学芸大附 | 113 |
W合格がなくなって、受験する側は、選択肢は減ったものの、繰り上げ合格等の不確定要因もなくなり、的確な情報があれば強気の攻めができる状況です。特に、早慶がある首都圏にとって、京大を併願するメリットはあまりなく、逆に、関西勢による東大京大W受験で、首都圏の東大ボーダー層が苦渋をなめる結果になっていたようです。今までは、グループ合同選抜制度で徐々に私立が伸びてきたのだろうと思っていましたが、このように経年で分析すると、1989年こそ私立躍進の転機でした。
理由としては、状況を的確に読んだ私立勢が、強気の受験で、W受験廃止による関西勢の失地を一気に奪えたのに対して、公立勢は慎重で私立勢の躍進を許してしまいました。私立勢は735名から850名への大躍進です。
位 | 1988年 | 私 | 国 | 公 | 位 | 1989年 | 私 | 国 | 公 |
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3 | ○栄光学園 | 78 | 3 | ○麻布 | 94 | ||||
4 | ○武蔵 | 77 | 4 | △筑波駒場 | 75 | ||||
5 | △筑波駒場 | 73 | 5 | △筑波大附 | 66 | ||||
6 | ○麻布 | 72 | 6 | ◎桐蔭学園 | 65 | ||||
7 | 千葉 | 62 | 7 | ○武蔵 | 63 | ||||
8 | 浦和 | 60 | 8 | ○栄光学園 | 62 | ||||
9 | △筑波大附 | 55 | 9 | 浦和 | 54 | ||||
10 | ◎桐蔭学園 | 52 | 10 | ●桜蔭 | 53 | ||||
11 | ○桐朋 | 48 | 10 | 千葉 | 53 | ||||
12 | ○駒場東邦 | 36 | 12 | ○桐朋 | 45 | ||||
13 | 湘南 | 32 | 13 | ○巣鴨 | 39 | ||||
13 | 厚木 | 32 | 14 | ○駒場東邦 | 36 | ||||
15 | 戸山 | 31 | 15 | 湘南 | 34 | ||||
16 | ●桜蔭 | 28 | 16 | 戸山 | 31 | ||||
16 | 西 | 28 | 17 | ○海城 | 30 | ||||
18 | ○巣鴨 | 26 | 18 | ○聖光学院 | 27 | ||||
19 | ○海城 | 21 | 19 | △お茶の水 | 24 | ||||
20 | 川越 | 20 | 19 | 東葛飾 | 24 |
まさにこの年は下克上の年でした。首都圏3位以下がめまぐるしくかわります。前年に上位10校入りした桐蔭学園がさらに上位に向かい、桜蔭が上位10校に加わりました。巣鴨が上位に食い込んできました。西が上位20校から姿を消しました。