ライブドアショック

 
 なんて呼ばれているみたいですね、今回のライブドアを巡る一連の騒動は。ただ、ライブドア自体、株式市場でも以前から評判はよくありませんでしたし、「株式分割によって、意図的に株価をつり上げていた」なんで話、正直、「今さら・・・」って感じもある、非常に有名な話。正直、ほりえもんに関しては、決して好きでも嫌いでもなく、ああいういままでの日本になかった体質の企業に、昔ながらの企業社会の殻をぶちやぶってほしいなぁ、なんてことも思っていたので、今回の事態、ある意味。想定の範囲内(笑)ではあったのですが、残念な感じもするニュースです。
 
 ただ、やはり職業柄、気になるのはこちらの話題で・・・。
 
ライブドア粉飾決算、傘下会社の資産を売上高に計上
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060118AT1G1801118012006.html
 
 「本来は資産に計上すべき複数の傘下会社の資産を売上高として粉飾して計上する経理操作」
 うーん、いまひとつよくわかりません(^^;;別に、ライブドアが傘下の企業に商品を販売し、それを傘下の企業が資産として計上していたとしても、会計上、何ら問題はないんですが・・・。おそらく、傘下の企業が有形固定資産を購入した際、ライブドアが、その資産を仕入れた上で、傘下の企業に販売した、という形を取った、ということなのではないでしょうか?
 
 ただ、粉飾が事実となると、当然、監査法人にも問題が行くことになる訳で・・・。既に、ライブドアを担当している監査法人にも操作のメスが入っているみたいなんですが、ここを担当している監査法人、中小の法人なんですが、ライブドア関連の案件を一手に引き受けているんですよね。なんか、これでライブドア関連企業が上場廃止とかなると、いろいろと厳しそうだよなぁ、なんてことを思ったりして。
 
 しかし、最後にひとつ言いたいのですが、この事件に絡んで、テレビなんで「だからIT関連企業やベンチャーなんてのはうさんくさいんで、しっかりと監視しなくてはいけない」なんてこと言う人がいるんですよね。確かに、IT関連企業に関しては、おととしもメディアリンクスの事件など大きな事件が起こり問題にはなりました。ただ、雪印三菱自動車カネボウ西武鉄道など、大きな問題を起こしている会社って、どちらかというと老舗的な大企業が少なくないという事実もお忘れ無く。ちょっと今回の事件に関しては、あまりにも偏見的な報道やコメントが多すぎるように感じてしまいました。
 
 えっと、でも会計士としてもっと気になったのはこちらの事件で・・・。

監査法人トーマツ、顧客情報記録のパソコン盗難
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060117AT2Y1700E17012006.html
 
 これはまじで人ごとじゃないです。会計士って、職業柄、企業の内部情報に常に接していますし、当然、それらの情報をパソコンに入れたり、あるいは紙媒体の形で持ち歩いたりすることも少なくありません。だから特にパソコンの管理についてはうるさく言われていて「仕事でつかうパソコンをなくしたら、首くらいでは、スマされない」なんて言われています・・・。ある意味、ライブドアの事件以上に、気になってしまったニュースでした。