最新鋭のステルス戦闘機が沖縄に配備される

今朝の日経の朝刊に,アメリカの最新鋭ステルス戦闘機F-22が沖縄に実戦配備された記事が載っていた.北朝鮮,中国,ロシアといった国を仮想敵国として捉えた場合,このレーダーに映りにくいステルス戦闘機はある程度の抑止力を持つだろう.しかし,テロ組織など実体が曖昧なターゲットには悲しいほど無力である.そう考えると,この兵器は冷戦時代、国家が主役の時代の延長上で開発されたようなものだ.
 
技術的には,なかなか興味深い機体である.F-22の特徴はレーダ反射を低減する「ステルス」機能と,アフターバーナーを使用せず超音速飛行を可能にする「スーパークルーズ」機能である.初期のステルス戦闘機は直線を多用した機体であったが,F-22は曲線でまとめられたデザインである.コンピュータの演算処理が飛躍的に向上し,曲面のレーダー反射を解析出来るようになったからだ.また,アフターバーナーを使用せずに超音速飛行出来るということは,燃費が著しく向上し,作戦行動半径が飛躍的に伸びたことを意味する.工学的にはブレークスルーを実現した機体である.
 
参考記事:北海道新聞