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[語句説明]

2015-10-18 「他者との連帯を拒絶する者が底辺である」(北田暁大) このエントリーを含むブックマーク

@QueenWaks なぜわたしが大事に思ってる女の子たちがこんな社会の最底辺彷徨ってるようなクズに毎日毎日罵詈雑言投げつけられて苦しまなきゃいけないのか。こんなに言われると人でも殺したのかと思うけどデモやっただけだからね アホかよ。*1

    • 《主体たりうる資源がありながら、主体となることなく他者との連帯を拒絶する者、それが「底辺」》(北田暁大)*2

これでは、ひきこもり状態に追い込まれた人は、「底辺」と呼ばれざるを得ないだろう。

追い詰められて弱い立場にある状態(政治経済的「底辺」)を、もういちど規範言説で「底辺」などと呼び直すことに、どんな正当性があるのか。



北田暁大氏がやっているのは、「意見のちがう相手への改宗の強要」だ。支持を呼びかける政治運動が、布教や思想弾圧と同じスタイルになっている。*3


社会学系の発達障害論や引きこもり論が稚拙で暴力的なのも、これが理由だろう。そこには、《主体化のありよう》をめぐるテーマ設定があり得ない。「正しい主体化」は、つねに学者と同じでなければならないとされる(自覚されないまま、そのような前提が機能している)。


《主体化のありよう》を論じるなら、そのように論じる学者の主体化のありようについても、自己検証せざるを得なくなるはずだが――すでに何らかの「理論」において、あるいは何らかの中間集団への帰属において《自分はうまくやれている》と思っている人たちは、自分の主体化の方針について検証し、それをやり直すという動機づけを持たない。――かくして「成功者」たちは、たんなる布教者、たんなる弾圧者と化す。*4


主体化の方針をたんに押し付けることが許されるような、たんにメタに語り得る言説などない。*5

言説はつねに時間的・身体的だ。だからそこには、つねに技法が生きられている。

規範理論ではなく、技法の試行錯誤が要る。*6


私は左派から何度もなんども、差別的対応や恫喝を受けてきたが、今回の北田暁大氏の発言は、《なぜ左派はこうなのか》への自己解説と言える。左派は、メタ言説による異教徒への見下しであり、恫喝なのだ。


連帯の失敗は、技法をめぐる試行錯誤の場とならざるを得ない。そのような試行錯誤を理解しない「連帯」や「学問」のメタ語りは、不当な全体主義となる。



*1【2016年1月5日の追記】:いったんブログで採取したツイートは、もとのツイートが削除された後にもそのまま掲載できていたはずだが、なぜかこのツイートだけは、それが出来なくなっていた。そこで wayback.archive のリンクを貼った。

*2:「主体たりうる資源がありながら」というのは、幼児や病人・障害者は除く、という意味だろう。――だとすれば、成人であり病気も障害もない「社会的ひきこもり状態」は、まさにここで北田氏が糾弾している対象になる。

*3秋葉原奪還計画 のときと同じ。▼「社会的なものを拒絶する最低な人たち」というのだから(参照)、これは「異教徒」への罵倒だ。――ここから、不当な暴力の生産装置としての「社会的なもの」語りが浮かび上がってくる。

*4:たとえばラカン派では、主体化の困難というテーマそのものはあるが、主体化の方針としては、「ラカン的なもの」しか許されない。――同様の問題は、どんな学派についても言える。

*5:理数系の言語は、極端に機能を限定した「たんにベタな語り」であって、メタに語ろうとした瞬間に、語りそのものが帯びる時間的・身体的要因を無視できなくなる。→ここで大陸系と分析系の対立(あるいはソーカル問題)を、やり直すべきなんだろう。

*6:規範的な語りは、技法の一部にすぎない。たとえば、「〜ねばならない」とやみくもに言うことでうまく行く局面がある、など。

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