自分人件費は使わない

僕は結構「自分人件費は使いたくない」みたいな表現するんですけども、これの言いたいところは、

  • 個人で、無償で開発しない

ということです。

実際、自分がプログラム書くのは仕事か、あるいは記事とセットのサンプルコード。

追記: ちなみに、この話のキモというか、自分の行動ポリシーは「個人スキルへの依存は避けたい」です。なので、公/私・個人/チーム問わず、だいたい以下のような方針:

  • 自分が投げ出したらそこで終わる仕事はしない
    • もしそうなら、最初からやらない
  • いつ何時自分がいなくなっても仕事が回る程度に資料等残す
    • 常に情報は共有する
    • ドキュメントやコメントは整備する
  • 可能な限り、人を育てる仕事をする

あと、普段から「工場生産、マニュアル接客最高」とか言ってる理由もここから来てます。「データのオープン化 - ++C++; // 管理人の日記」で書いた「データを人質に取るな」と通じますけど、ノウハウを人質に取った仕事はしたくない。

個人開発はくじけて消える

個人が作ってるフリーウェアは、作者がくじけた時点で消えてなくなっちゃうんですよねぇ。

例えば、IE がまだ 6 の頃、Opera みたいな独自レンダリングエンジン持ってるブラウザーももちろんありましたが、IE コンポーネントを使ったタブブラウザーも結構流行ってました。たくさん出るのはいいんですけど、流行り廃りも激しく、多くのタブブラウザーが出ては、多くのものが消えていき・・・

すたれちゃったからしょうがなく別のタブブラウザーに移り、そのたび、操作性の微妙な差に苦労し・・・。最終的に行きついた境地は、もう IE でいいや。

個人開発はくじける

もっとも、IE 7 が出てくれたおかげで、公式にタブブラザーが使えるようになりましたが。

となると、今度は、フリーウェアのタブブラウザーの存在意義がなくなるんですよね。公式であるから。

てか、需要があるならいずれは大手がやる。大手がやらないものは需要がない。なので、やるとするなら、

  • 普及し始めを狙って、大手が需要に気付く前にやる
  • ニッチ狙い

のどちらかしかないわけで。前者は「期間限定」になりがちだし、後者は広い普及望めないしで、それでモチベーション保てるのか、という。

そりゃ個人開発はくじける

しかも、そこそこ流行ってしまうと色々言ってくる人増えますしねぇ。

「ここまで普及すると、もうこのアプリはあなただけのものではありません。ユーザーの要求を聞いてください。」

「広告うぜー。拝金主義うぜー。てか、スパイウェアなんじゃねぇの。」

プロだと、客層絞る(上客にだけ丁寧な対応して、その他は「ほどほど」に対処)とかやるコツを知ってるもんなんですけど、個人開発だとその辺りの勘所わからずくじけちゃったりとかも。

心なし程度の募金依頼/広告はほとんど儲からない

最初からガッツリ儲け見込んでやるならともかく、趣味開発で、心なし程度に募金募ったり、広告載せたりしても、大して儲からないんですよねぇ。

というか、儲け狙ってやっても、素人だとそうそう儲けられるものでもなく。iPhone アプリみたに、初期から食いついたアーリーアダプターの一部は儲かることもあるんですけど、大体この手の「素人市場」はすぐに供給過多なレッドオーシャンになっちゃうし。

その割に、日本だと「金儲けはよくないこと」みたいな空気がひどいんで。

趣味開発は面倒なところが完成しない

趣味開発やると、ほぼ確実に「作るのが面倒なところ」だけが未完成で残ります。これは個人でなくてもそうで、オープンソース開発ではよくあるそうです。作ってて楽しいところだけはみんな作りたがるんだけど・・・って。

8割がた完成させるところまでは楽なんですよねぇ。残りの2割は、やっぱ商用でないと完成しない。

その点、Apple とか Google が主導でやりつつ、オープンソース開発者も抱え込んでるようなプロジェクトは理想的らしいですけども。「必要なんだけど誰もやりたがらない部分」を、商用でやってる会社が埋めてくれるとか。

主導者がくじけたら消える

主導者がくじけても、一度はやってしまえば、他の誰かが引き継いでアプリは残る・・・そんな風に思っていた時期が僕にも・・・いや、最初からなかったかも(笑)

なかなかねぇ、やっぱり主導している人がくじけたら開発止まっちゃいますねぇ。

なので、個人で趣味開発はしない

自分がくじけたときに、色々と無に帰すことはやりたくないんですよねぇ。

だから、自分がプログラム書くのは仕事か、あるいは記事とセットのサンプルコード。

前者は必要に迫られてやってるんだから当然として、後者に関しては、入門記事とかなら、自分がくじけて更新やめても、記事を見て勉強した人が引き続き何かを生み出してくれるはずなので。