「消えずの行灯 本所七不思議捕物帖」

「消えずの行灯 本所七不思議捕物帖」
誉田龍一さん著


時代は江戸末期。
黒船が浦賀に来ている頃。

七不思議に絡んだ、不思議な事件を解き明かしていくとい趣向です。

七不思議は、
「消えずの行灯」
「送り提灯」
「足洗い屋敷」
「片葉の芦」
「落葉なしの椎」
「置いてけ掘」
「馬鹿囃子」


主人公の仁杉潤之助は御家人で、友達の榎本釜次郎と黒船を見に行ったり。
釜次郎がホームズで、潤之助がワトソン君、って感じの組み合わせです。

他に釜次郎の紹介で、剣の達人・今井君や、落語家の次郎吉が絡んできますし、潤之助の兄嫁も絡んできます。

一見、七不思議のようで、実はちゃんと理由のある不思議な現象。
そして、各回に歴史的な有名人がゲストとして出演するのが楽しいです。

二枚目の薬売り「歳」とか、薩摩藩のお姫様とか。
ちらっと顔見せなゲストもあれば、お話に関わってくるゲストもあり…ですが。

物語自体より、ゲストでびっくり!と成ってしまうのがちょっと惜しいかも。
必然性があるような、ないような登場の仕方なので。
名もない人たちがそのまま登場人物であった方が、感情移入しやすいように思うのですが、どうでしょう?