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2017-10-10

日記:核兵器禁止条約に反対しあざ笑い続けてきた公明党、ICANのノーベル平和賞に関しては殆ど言及がないというのが実に興味深い現象である。

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ICANのノーベル平和賞受賞にあたって 川崎哲のブログ(2006.7〜2018.3)/ウェブリブログ





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覚え書:「書評:戸籍と無戸籍 「日本人」の輪郭 遠藤正敬 著」、『朝日新聞』2017年08月27日(日)付。

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戸籍と無戸籍 「日本人」の輪郭 遠藤正敬 著

2017年8月27日


◆国民管理の不条理を指摘

[評者]礫川(こいしかわ)全次=在野史家

 「戸籍と無戸籍」−魅力的なタイトルである。もちろん内容も、ユニークにして魅力的だ。「無戸籍」という存在、それが生じる理由・背景を徹底的に考究することによって、日本の戸籍制度の本質や問題点を鮮やかに浮かび上がらせている。

 戸籍という言葉はよく耳にするが、その実態は意外と知られていない。戸籍謄本戸籍抄本なるものを見たこともない人も多いと思う。一方で、夫婦別姓を支持し、旧姓で生活している人が郵便局で旧姓宛の書留を受け取る場合、戸籍抄本が必要になるという話もある。また、民進党代表の「二重国籍」問題、横綱白鵬の日本国籍取得問題などを通じて、日本の戸籍制度が注目を集めている。

 本書の出版は、まことに時宜を得たものと言える。「あとがき」によれば、著者は「支配する側」に立って、つまり戸籍制度を維持しようとする「官」の立場に立って、本書を書き進めたという。

 近代日本における戸籍制度の最大の問題点は、戸籍国籍ないし「日本人」(民族・血統)であることと不可分に結びついていることである。さらには、「臣民簿」としての性格、「家」制度、男子の優位などにも大きな問題がある。これらについての指摘は、同じ著者による『戸籍国籍近現代史』(明石書店、二〇一三年)のほうが明快かもしれない。

 だが本書は、「無国籍」という切り口を用い、また「官」の立場に立って記述したことにより、戸籍制度という「国民管理制度」の不条理さを生々しく描き出すことに成功した。刺激と問題提起に富む労作である。

 最後に、無いものねだりをひとつ。比較対照のために、ナチ政権ユダヤ人から「公民」としての地位を奪った「ライヒ公民法」「ドイツの血とドイツの名誉の保護のための法律」(ともに一九三五年)について、少し触れていただくとよかったと思う。

 (人文書院・4536円)

<えんどう・まさたか> 1972年生まれ。政治学者早稲田大などで非常勤講師

◆もう1冊 

 井戸まさえ著『無戸籍の日本人』(集英社)。千人を超える無戸籍者とその家族を支援してきた著者によるノンフィクション

    −−「書評戸籍と無戸籍 「日本人」の輪郭 遠藤正敬 著」、『朝日新聞2017年08月27日(日)付。

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戸籍と無戸籍――「日本人」の輪郭
遠藤 正敬
人文書院
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覚え書:「【書く人】自虐的?実は自信満々『日本の異界 名古屋』 作家・清水義範さん(69)」、『朝日新聞』2017年09月03日(日)付。

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【書く人】

自虐的?実は自信満々『日本の異界 名古屋』 作家・清水義範さん(69)

2017年9月3日

 

 名古屋人の風変わりな生態を、ピリ辛のユーモアたっぷりに考察した短編小説集『蕎麦(そば)ときしめん』。その発表から三十余年、ノンフィクションであらためて古里と向き合った。「繁華街などを再取材したところ、あまり昔と変わっていなかった。独特のベタベタな人間関係が苦手。でも、距離を置いて見れば非常に面白い街です」と語る。

 本書では、木曽三川が東西からの人の流れをさえぎり、名古屋ガラパゴス化したと分析。反骨心あふれる尾張藩の七代藩主徳川宗春の盛衰が、今に至る気風を生んだとみる。不用品のリサイクルや商売に役立つ「ツレ」のコネクション、大相撲名古屋場所の閉幕後に土俵の俵を持ち帰る人びと、応接間のように使われる喫茶店…。披露される数々のエピソードは、よそ者には衝撃的だ。

 名古屋市で生まれ、愛知教育大を卒業。「作家になるチャンスが多いはずだ」と二十三歳で上京し、半村良さん(故人)に弟子入りした。十年ほどサラリーマンをしながら投稿生活を続け、さまざまな文体を模写してパロディー作品に仕上げる「パスティーシュ小説」の分野を開拓。一躍人気作家になった。「まさにこけの一念。なんとか東京にしがみついて頑張ろうと思った」と振り返る。

 「名古屋の作家というイメージがつくのだけは避けたかった」というが、気付けば名古屋にちなむ作品をたくさん書いていた。東京に居を構えて半世紀。すっかり異郷の人になったはずなのに、今も愛知県から講演や文学賞審査の依頼が引きも切らない。

 昨年、名古屋市が主要八都市で意識調査を実施。「訪問したい街」のランキングで、同市がぶっちぎりの最下位になった。そんな“自虐的アンケート”が話題になって以降、名古屋に関する本の出版が相次いでいる。本書もそのひとつだ。

 名古屋論の古典ともいえる『蕎麦ときしめん』は「悪口を並べた作品」なのに、地元住民に大ウケした。名古屋人は悪評であれ、話題にされることを喜ぶという。よそと競り合う気概も、よそから人を呼び込む意欲も希薄。その背景には、皆が現状に満足している豊かさがあるとみる。「名古屋人は自虐的なようで、実は自信にあふれている。これからも名古屋名古屋らしくあってほしい」

 ベスト新書・八九〇円。 (岡村淳司)

    −−「【書く人】自虐的?実は自信満々『日本の異界 名古屋』 作家・清水義範さん(69)」、『朝日新聞2017年09月03日(日)付。

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日本の異界 名古屋 (ベスト新書)
清水 義範
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覚え書:「【東京エンタメ堂書店】心の奥底を解き明かす本」、『朝日新聞』2017年09月18日(日)付。

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東京エンタメ堂書店】

心の奥底を解き明かす本

2017年9月18日

 世の中には、他人のために行動する人がいる一方、愚行や犯罪も毎日のように起きます。実験によって人の心の謎に挑んだ試みが記された本を紹介します。世の中の見方が変わるかも。 (科学部長・吉田薫)

◆人は権威に盲従する

 心の奥深いところに巣くう残酷さを示した研究に、通称「アイヒマン実験」というのがあります。<1>『服従心理』(河出文庫、1404円)の著者、スタンレー・ミルグラム博士は、ユダヤ系米国人の社会心理学者で、第2次大戦中のナチスによるユダヤ人虐殺に関心を持ちました。アイヒマン虐殺にかかわった大物で、1961年当時、裁判にかけられていました。

 博士は「学習における罰の効果を調べる」という名目で、さまざまな人を被験者として集めました。被験者は先生役となり、生徒が解答を間違ったら、電気ショック発生器で衝撃を与えるよう、試験官から指示されます。生徒役は俳優が務め、電撃にもだえ苦しみます。白衣に身を包んだ試験官(権威)に命令されると、多くの一般人が、「やめてくれ」と叫ぶ人に、致死的な高電圧までかけてしまうのです。電撃が偽物で生徒役が俳優だということは、後から被験者に説明されました。

 結果に驚いた博士は「全米を探しても死の収容所を管理できる人材は集まらないと思っていたが、今は小さな町でも十分集められると思う」と書きました。

 権威への服従が起きる理由として「みんなが誰がボスか理解し、安定している組織は、内紛がなく、外部からの脅威に対して強い。それは進化的に有利な性質だ」と考察を加えました。

 いじめパワハラは人間の本性に根差しているのでしょうか。「全社一丸となって」とか「党中央に絶対的忠誠を」といった言葉を耳にしますが、それによって上がった成果の裏には犠牲が隠されているのかもしれません。

 こんな実験はもう倫理上許されそうになく、最初で最後の貴重な試みだと思います。

他者への共感を分析

 残虐性とは逆に、他人のための行動(利他行動)や、不幸への共感も、人間独特かもしれません。亀田達也東京大教授の著書<2>『モラルの起源』(岩波新書、821円)は、実験を通じて、これらについて探った広範な研究の記録です。「最も不運な人の境遇が、最大限恵まれる社会」を、人間は内心望んでいるのではないか、と亀田教授は考えます。格差が最小の社会ではなく、富の総和が最大の社会でもないのです。そして、実験や脳画像の分析など、客観的な証拠に基づいて示したことに新しさがあります。

◆魂の重さ調べる実験?

 <3>レト・U・シュナイダー著『狂気の科学』(東京化学同人、2268円)は、ヨーロッパ科学ジャーナリストによる本です。1600年から現在まで行われた主に生物の実験90ほどを、次から次へと紹介しています。「魂の重さが21グラムだと示した実験」「研究者より俳優の方がよい教師になれるという実験」「チンパンジーと人間の赤ちゃんを一緒に育てる実験」などです。これらの実験の大半は過去の遺物とされていますが、改めて検討すると新しい意義が見つかるかもしれません。

 秋の夜長には、時にほろ苦い読み物もいいのではないでしょうか。

    −−「【東京エンタメ堂書店】心の奥底を解き明かす本」、『朝日新聞2017年09月18日(日)付。

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服従の心理 (河出文庫)
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覚え書:「PKO25年 どこへ:下 自衛官に偏る派遣、今後は?」、『朝日新聞』2017年06月09日(金)付。

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PKO25年 どこへ:下 自衛官に偏る派遣、今後は?

2017年6月9日

カンボジア総選挙を支援するため、選挙監視要員たちの説明会に出席した山崎裕人さん(左端)=1993年5月、カンボジア・タケオ州

写真・図版

 日本から国連平和維持活動(PKO)に派遣されたのは、延べ約1万1500人(1月時点、内閣府まとめ)。このうち約1万1300人が自衛官だ。かつては警察官や一般公務員、民間人も派遣されていたが、減っている。担い手の議論はどこへ向かうのか。

 (土居貴輝、岡本玄)

 「派遣先では国連の一員として活動していることを常に意識するように」

 5月中旬、陸上自衛隊駒門駐屯地(静岡県御殿場市)で、国際活動教育隊の教官から約30人が学んでいた。約1カ月間、国際儀礼や宿営地のゲートでの車の検問の仕方をはじめ、現地活動の基本を教えられる。

 国土防衛災害派遣が本来の任務の自衛隊。PKOなど海外での活動は「副業」とされてきた。2007年に防衛庁防衛省に移行するのにあわせた法改正で、海外活動も本来任務に「格上げ」された。この年、国際活動教育隊も新設された。

 今回の南スーダンからの撤収で、PKOへの部隊派遣は途絶えた。だが「次の任務をいつ命じられても対応できるよう訓練を続けていく」と陸自幹部は話す。

 1992年のカンボジア以来、自衛隊派遣先での主な仕事は道路の補修や用地造成だった。技術力は高く評価されてきたが、南スーダンを視察したことがある防衛省幹部は打ち明けた。「道路補修も他国軍の車の通行路の整備が優先される。派遣先の国民にとって本当に必要なインフラ整備に貢献できているのか」

 かつての停戦監視などから、文民の保護など武力行使も辞さない任務が主流となったPKO。憲法9条や参加5原則を前提にすれば自衛隊の役割は限られる。

 一方で近年、取り組むのが「能力構築支援」だ。特にアフリカのPKOでは重機を操作する要員が不足し、課題となっている。

 日本は16年度に約35人の陸自隊員らをケニア派遣して重機操作の指導などをした。今年も約20人をケニア派遣し、タンザニア国軍の育成を進める。南スーダン派遣された陸自幹部も「人材育成を通じ、国づくりを支えるのも立派な国際貢献」と語る。

 ■警察官、現地警察育成に需要

 派遣自衛官に偏る現状を、端的に表す言葉がある。「カンボジア後遺症」。93年5月、武装勢力に襲撃されて高田晴行警部補(当時33)が殉職。日本の警察官4人も重軽傷を負った。この事件がトラウマになっているという。

 98年の法改正で、PKOとは別の枠組みで「国際的な選挙監視活動」に参加できるようになった。その後、東ティモールコンゴなどの選挙の監視に、公務員や民間人ら150人あまりが派遣されてきた。

 一方、カンボジアの後、警察官が派遣されたPKOは東ティモールへのわずかな人数だけ。カンボジアでは地元警察とパトロールもしたが、東ティモールでは現地警察の研修や教科書作成などにとどまった。

 「日本の警察のPKO参加は、残念ながら消極的姿勢が際だっている」。福田康夫官房長官私的諮問機関は02年、積極的な派遣を提言した。だが、その3年後に警察庁がまとめた要綱では、事前の教育訓練や現地での支援が十分できないなどとして、「大規模な職員派遣を長期間行うことは、少なくとも現状では困難」と結論づけた。

 「自衛官が実績を重ねているのに、警察官は立ち止まってしまっているのは残念でならない」。カンボジアで日本の文民警察隊長を務めた山崎裕人さん(64)は、国際感覚を身につけた警察官を育てる観点からも派遣は重要だと語る。

 PKOに詳しい法政大学の藤重博美准教授国際関係論)によると、近年の国連警察は治安の悪化などに対応する「武装警察隊」と、現地警察の教育訓練をする非武装の「個人警察官」に分かれるという。「質の高い警察をもつ日本は、個人警察官に絞って派遣する道がある。現地では『法の支配』を実現するため、裁判所や刑務所の整備とセットでの需要も大きい」と指摘する。

 立法司法にかかわる助言や指導のほか、医療紛争で被害を受けた自然環境の復旧――。PKO法には多様な任務が定められている。日本の特性を生かした国際貢献とは何か。要員の面からも問われている。

    −−「PKO25年 どこへ:下 自衛官に偏る派遣、今後は?」、『朝日新聞2017年06月09日(金)付。

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