マナーモードをOFFにする

携帯電話は、マナーモードしか使っていないと言っても過言ではなかったのだけど、最近はずっと通常モードにしている。
マナーモードって不便なのだ。まじめに設計されてるとは思えない。
機種にもよるけど、こんなところが不便。


・着信に応じて振動の種類を変えられない
電話とメールの着信の振動が同じだったりする。
電話ならすぐ確認したいけど、メールは後でもいい。のに、振動で区別がつかないので、メールの場合でもすぐに取り出さなければならない。


・着信の振動をOFFにできない
電話とかメールとかならいいのだけど、いちいち着信を知らせてくれなくてもいいようなものは、着信音も振動も完全に切ってしまいたい。
EZニュースフラッシュという、ニュースとか天気予報とかを通信料情報料無料で配信するEZアプリがある。屋外に出たところで、急遽天気予報を知りたくなることが多いので、便利に使っている。
ただ、配信のたびに着信の振動がある。別に配信されたって、その場で確認する必要なんてないのに。
マナーモードでは、これがOFFにできない。


・着信音などの再生操作をしても音が出ない
「マナーモードで音が出ないなんて、あたりまえ」とか言うなかれ。
電話やメールは受け取り側の都合を考慮せずに着信するので、都合の悪いときに音が鳴ってしまわないように、マナーモードにするのだ。「音を出さないためのマナーモード」なんて考えは、目的と手段が逆転している。
使用者が意図して音を聞こうとしているのに、音を鳴らさないなんて、設計ミスとしか思えない。
機種は忘れたが、ソニーエリクソンの端末は、マナーモードでも再生操作によって音が出た。小さめに。よく考えてある。


カタログに載せられる機能ばかり増やしてないで、使い勝手も考えてほしいものだ。


そういうわけで、通常モードで、ほとんどの動作音をOFFにしている。音が鳴るのは充電開始と完了だけ。マナーモードしか使っていないと言っても過言ではなかったので、これで充分。


まあだから、電車で「携帯電話はマナーモードにして通話はご遠慮ください」とか放送があっても、マナーモードにはしない。
それよりも、鉄道会社は何を考えているのだろうと思う。
うるさいヤツは、携帯電話なんか関係なくうるさいのだ。電話だけをことさらに制限するより、「車内で騒がしくするな」とか言ってみたらどうだろう。まぁ、放送がそもそもうるさかったりもするのだけど。


あと、ペースメーカとかに影響があるかもだから、優先席付近では電源を切れとか。
総務省が提示する「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」では、「携帯電話端末を植込み型医療機器の装着部位から22cm程度以上離すこと」とされている。
やはり総務省が実施した調査の報告(2006年, 2005年, 2002年)を読むと、これは相当な安全を見込んだ距離であることがわかる。
ここまで近づけると影響を生じる場合がある、という距離を列挙すると、こんな感じ。

方式周波数帯 ペースメーカ除細動器のペースメーカ機能除細動器の除細動機能
PDC 800MHz11.5cm5cm
1.5GHz4cm1cm
PHS 1.9GHz2.5cm影響は確認されず
W-CDMA 800MHz3cm影響は確認されず影響は確認されず
2GHz1cm影響は確認されず
CDMA/CDMA2000 1x 800MHz1.8cm2cm
CDMA2000 1x/CDMA2000 1xEV-DO 800MHz8cm2cm影響は確認されず
2GHz1cm影響は確認されず影響は確認されず

いずれの調査にも、以下のような注意事項が付記されている。


本調査では、植込み型医療機器へ及ぼす影響が最大となるよう、携帯電話端末の送信出力を最大にするなどの厳しい条件で試験をしており、調査結果(最も遠く離れた位置で影響が確認された距離等)を通常の通信状態における携帯電話方式間の比較に用いることは適当ではありません。

端末も、もっとも電波の強い機種を使ったりしているようだ。
つまり、ツイてないことが全部重なったような条件で試験を実施したとのこと。
もっとも遠距離なのがPDCの800MHzの11.5cmで、指針では、その倍近くの距離をとるようにといっている。PDCの800MHzって、FOMAとかCDMAとかの前の方式で、かなり少ないんじゃないのかな。


まあつまり、隣にならんで座っても、影響ないんじゃないかと思う。少なくとも、CDMAとかFOMAとかの、3Gと呼ばれるものを使ってる人なら、ほとんど気にすることはないでしょう。