My Life Between Silicon Valley and Japan このページをアンテナに追加 RSSフィード

2005-05-19

[] ゲーム素人のための米ゲーム産業入門

ゲームする時間なんてない、ゲーム機を買ったこともない。そういうゲーム素人でも、ちょっとは米国ゲーム産業で何が起きているのかを知りたい。何せ巨大産業だ。でも機器の名前も知らん、ソフトの名前も知らん、そういう無知がわかっちゃう質問なんかゲームマニアに対してしようものなら、怪訝な目で見られてしまいます。そういうゲーム素人のための米国ゲーム産業入門としていい長文記事がFortune誌で書かれた。

http://www.fortune.com/fortune/ontech/0,15704,1063256-1,00.html

題して「Sony vs. Microsoft vs. Nintendo: Who Will Win the Next Videogame Battle? 」。何を隠そう、僕もゲーム素人である。よってこのFortune記事をとりあえず鵜呑みにして、書かれていることを要約してみる。記事の細部に、マニアの人にとって違和感があるのは常だろうが、大筋でそんなに間違ったことは書いていないだろうと思われる。ゲーム素人の人はどうぞ読んでみてください。

  • いま「E3 Electronic Entertainment Expo」というコンファレンスがLAで開かれていて関係者がそこに集結している。
  • 市場規模250億ドルの米国ゲーム産業は、三強(Sony, MS, Nintendo)の争いから、Nintendo(Revolution)が脱落し、巨大なR&D予算を持つ二強(Sony:PlayStation 3, MS:Xbox 360)の争いにこれからシフトしていく。
  • でもどの新機種も今年のThanksgivingには間にあわない。一番先に市場に出てくるのがMSで今年のクリスマスSonyとNintendoは2006年春か夏。
  • ゲーム機の性能が凄くなる分、ソフトを出すほうが大変だ。
  • 三社のゲーム機のプロセッサはどれもIBMが開発している(PS3は3社連合)。「IBM scored a hat trick by developing processors for all three of the next-generation consoles, so no matter which one wins, IBM wins.」
  • PS3の機器性能は圧倒的。機器の性能を引き出すにはHDTVがほしい。いま家庭にHDTVなんかほとんど普及していないが、HDTV2台つないでゲームできる。
  • ただPS3オンラインゲーム戦略は不明確。音楽映画のオンライン配信戦略も伝わってこない。ビジネスモデルはあまり変えずに機器性能が恐ろしくよくなるのがPS3なのかなぁ。
  • 特にPS3/Xbox360の登場で大作ゲームソフト制作費はうなぎのぼり。1本10億円じゃたりない。20億円の声も。よってゲームソフト業界コンソリデーションは必須。
  • PS3は350ドル以下で市場に出ないと、15-25歳男という主要ターゲットの心をくじくことになるだろう。ちなみにPaly Stationは299ドルのデビューだった。
  • マイクロソフトXbox累計出荷台数は2,000万台を超えた。
  • PS3出荷時にあわせて、MSは、Xbox用「Halo 3」(大ヒットゲームソフトの第3弾)をぶつける。
  • XboxPS3に比べ、ゲーム機単体というよりもより総合的な存在たらんことを目指す。ゲーム以外の機能充実にSonyより意欲的。「Xbox Live」(オンラインゲーム:現在会員200万人)戦略もSonyより意欲的。
  • この2社に比べNintendoはすいぶん落ちる。退潮傾向に歯止めはかからないだろう。「It’s unclear if that will be the name of the slender little box when it comes to market, but whatever it’s called, it’s more evolution than revolution.」Revolutionという名前の製品に本当になるか知らないけれど、製品はevolutionと言うべきものだ。「it’s Game Over in Nintendo’s battle for console leadership.」

DiskaDiska 2005/05/20 01:42 経済素人なゲーマー崩れの視点で一番注目してるのはRevolutionです。
Revolutionを、NintendoDSのWi-Fiアクセスポイントとして考えると、おもちゃ屋や個人宅が自然にホットスポットとなって、たとえばポケモンの世界観が現実の空間と重なって実装されるという夢が見られます。
店舗のWi-Fi圏がレアポケモンの生息地域や、ポケモンセンターやポケモンジムとして機能します。
ハード的なスペックはPS3、資金回収のモデルはXBOX、とするなら、Revolutionには「てれびげーむ」を越えた「遊びのビジョン」、方向付けが感じられます。
ゲーマーが「てれびげーむ」でなく「遊び」を求めるなら、Nintendoが先んじる可能性は充分にあると感じます。
爆発する開発費に言及しながら、開発費を抑える方向に働く戦略、敢えてスペックを落としたりDS中心と考える、という方向性に目を向けない記事には、首をかしげずにはいられません。

SatoshiSatoshi 2005/05/20 07:32  初めまして、少し前に IBM の戦略に関して書いた記事があるので、TBさせていただきました。私自身ゲーム業界に身を置く立場なので、(1)ハードで大冒険に出たソニー、(2)ハードでのリスクは避け、得意なソフトとサービスで着実な攻勢をかけるマイクロソフト、(3)真っ向勝負を避け、あえて枯れた技術で攻める任天堂、という違いがはっきり見えてきました。ただし、「ひたすら性能を追い求める」時代がいつまでも続くとは思えません。どのプラットフォーム向けであれ、「ビジネスとして成立するコンテンツ作り」をしなければ会社として成立しませんから。

SatoshiSatoshi 2005/05/25 18:25 すみません、TBに失敗したようで。URL は http://satoshi.blogs.com/life/2005/03/post_2.html
です。

通りすがり通りすがり 2005/05/28 11:16 >最も大きな流れとしては、少なくとも現存するどのPCやWorkstationより高速なゲーム機が、5万円程度で手に入るという事実です。
>もし、PS3にLinuxが正式にサポートされれば、多くの大学がcluster化してスーぱーコンピュータを作り出すでしょう。
仮にPS3Linuxが出たとしても、PS2Linuxの惨状からして、それはありえないですね。
PS2Linuxは、ゲーム機からゲームを取り去った後に残るものがゴミでしかないことを如実に示しました。
(たった300MHzのCPUにたった32MBのメモリ、ハードウェアで倍精度浮動小数点演算できないCPUとベクトルプロセッサ)
自宅サーバーにするんだとか数値計算するんだとか意気込んでいた人々が失望して消えていく様は実に哀れなものでした。
PS3も今でこそ超ハイエンドに見えますが、GPUの性能はグラフィック描画以外の演算には使えないでしょうし、SPEもPS2のVU同様一筋縄では使いこなせないものになるでしょう。
そうなれば残るのは単なる3.2GHzのPowerPCコアと256MBのメモリだけです。メモリは現在でも論外、CPUもIntel/AMDに抜かれるのは時間の問題でしょう。
わずかなお金を惜しんでそんなゴミの寄せ集めでクラスタを作っても、話題性以外には何も意味はありません。PCを使ったほうがはるかに楽です。

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