近況報告

このブログをきちんと更新できない毎日が続いている。
簡単に近況報告だけ。
まず、2月7日に発売された「ウェブ進化論」は、5月27日現在の累計で322,000部。まだ売れ行きは落ちていない。「ウェブ進化論」へのネットでの言及にも、捕捉できる限り全部目を通している(テクノラティ、ヤフーブログ検索、未来検索NAMAANはてなMixi、グリーあたり)が、その言及数もあんまり少なくならない。最初の一ヶ月とは明らかに違う層の人が読んでくださっていることがよくわかる。
本が売れてもシリコンバレーでの生活に影響はないのだが、「ウェブ進化論」とは独立に、いくつか大きなプロジェクトが動いており、何をやっているのかは七月頃にご報告できるが、それがひと落ち着きするまで、更新頻度が落ちそう。
あと、シリコンバレーの景気はずいぶん上向いてきた。「フォーサイト」誌最新号にそのあたりの話を書いた(来月半ばになればネットにアップされる)が、本当に久しぶり。パシフィカファンドの投資先ベンチャーにもいくつか「嬉しい動き」が出ている。
日本のゴールデンウィークの期間にあわせて休暇を取って(本を書くことに没頭していた昨年秋以来、何やかやで精神的余裕がなかったので、休暇がこんなに嬉しかったのは久しぶり)、妻と二人でマドリッドとトレドに行った。絵ばかり見ていた。「これから何をしようかな」とあれこれ考え事をして、いろいろと収穫があった。
サンフランシスコ・ジャイアンツバリー・ボンズが714号を打ち、ベーブ・ルースに並んだ。僕たち夫婦は、バリー・ボンズの600号、700号、500盗塁を球場で見ている(いちばん感動したのは500盗塁)。しかも毎日通うのではなく、ピンポイントで出かけた日がその歴史的な日、という幸運に恵まれた。それでつい先日、ひょっとしたらその幸運が続いていて、714号にも立ち会えるかなと思って球場に足を運んだが、残念ながらその日は打てずじまいだった。
最近読んで感動したもの。「新潮」五月号に掲載されたリチャード・パワーズ村上春樹論、「ハルキ・ムラカミ━広域分散━自己鏡像化━地下世界━ニューロサイエンス流━魂シェアリング・ピクチャーショー」という文章。「新潮」五月号は書店にはもうないから、村上春樹ファンは図書館で探してでも読む価値あり。