My Life Between Silicon Valley and Japan このページをアンテナに追加 RSSフィード

2006-11-04

[] 「よりよく生きる」の意味の違い

須賀敦子全集第一巻(河出文庫)の解説を池澤夏樹が書いていて、その中にこんな文章があった。

しばしば不幸に見舞われる人々がそれでもよりよく生きようとする姿に読む者は共感を覚える。そう言ってしまえば話は簡単に思えるが、このよりよく生きるという言葉の内容が、日本アメリカヨーロッパとでは少し違うようなのだ。

日本人はつつがなく生きようとしている。周囲の人々から浮かないようにつつましく暮らし、大過なく人生を送る、日本社会が個人に要請するのは基本的にそういうことだ。これが日本社会の雰囲気を決めている。アメリカの場合は基本テーマは成功への促しだろうか。個人は持って生まれた才能を発揮して高い地位に昇り、才能の成果を社会に返すことが求められる。倫理は一歩遅れてついてくる。だからアメリカは世界の先頭を切って変化している。新しいものはすべてアメリカから来る。

そしてヨーロッパでは、特にカトリックの国では、人は神の意思にかなうよう誠実に生きなければならないという暗黙の前提が社会にある。

須賀敦子全集 第1巻 (河出文庫)

須賀敦子全集 第1巻 (河出文庫)

sigmundsigmund 2006/11/04 10:00 日本、アメリカ、ヨーロッパにおける人生観の違いがはっきりと表現されていると思います。
私はヨーロッパには住んだことはないのですが、アメリカに5年間住んでいたことがあり、この「才能の成果を社会に返すことが求められる」という部分にはウンウンと頷きます。
アメリカという国(もしくはLAという土地柄)が奉仕活動を積極的に奨励しているのは、そういった背景があるのだろうと思います。
そういう部分を日本人は見習わなければならないと思いますが、なかなかそうもいかないようなのでしょうね。

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