My Life Between Silicon Valley and Japan このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-06-14

[] 最近つくづく思うこと

 たとえば小林秀雄司馬遼太郎といった故人の作品を読み返すとき、彼らはネット上に溢れる無数の読者の「作品に対する感想や批判(ときには罵倒)」を読む機会を得なかったんだなあと思い、現代に生きる幸福を痛感する。

 ネット社会全体を相手にするのだから、ある意見に対する賛否両論は当然だし、誤解も生じるし、ときに批判は激しい。でもそんなこと以上に、嬉しくわくわくすることがある。それは、自分が書いたことが(たとえたった一人であれ)見ず知らずの人の、あるいは身近な意外な人の、心を動かすことだ。そしてそのことが直接わかることである。そんな素晴らしい経験の可能性が、いま誰にも開かれようとしている。

 結局「モノを書く」ということは、それを読んだ人の心に何が生じたのかということにその意義は尽きるのであって、書いた人と読んだ人とが直接リンクを持ち得ることの意義は何をも上回る。批判からもたくさんのことを学ぶことができる。過去の大作家だって、いくら本が売れようと、素晴らしい賞をもらおうと、大先生として編集者出版社から崇められようと、これだけは経験できなかったのである。だから僕は現代を生きる幸福を噛みしめながら、毎日延々と、むろん厳しい批判も含め、自分が書いたことに対する反応や感想を読み続けている。

 今週は、はてな取締役合宿シリコンバレーで行われている。

 ネットイナゴ問題についても当然、真剣に議論しています。

名無しさん名無しさん 2007/06/14 08:34 それを幸福と呼んでしまうあたりが、梅田さんのポジティブなところですよね。

aaaaaaaaaa 2007/06/14 18:36 アナタと、小林秀雄や司馬遼太郎を同レベルで語ることはできないと思う

bnsbns 2007/06/14 19:46 いつも楽しみに拝見しています。
梅田さんの著書や日記は、僕の心を強く動かしました。
僕が本を読むのは、ブドウ畑から心の拠り所を摘み取る様な作業なのですが、特に梅田さんの悲観主義と楽天主義の話には大きなチカラを貰いました。
この二つは対角線上にあると信じて止まなかったので、この日記を見たその時から、日々の心持ちが更にチカラの溢れるものになりました。
これからも楽しみにしています。

mstmst 2007/06/15 00:48 ネットが存在している以前にも手紙などの手段はあって、熱烈なエネルギーをもった人はそういった手段で作家に感想や批判を伝えてました。
ネットができてからは、そういったコミュニケーションがとりやすくなったのでエネルギーを持たない人でも物が言いやすくなり、結果的に意見はより玉石混合になった。つまり、意見の数が増えたというだけなのでは?

kameda007kameda007 2007/06/15 02:06 完全に失ったこともある。
それは時間に余裕を持たせ文章を何度も考え噛み締めることだ。
書いたものへ対しておびただしい時間を積み重ねて繰り返し考えること。それは作者への尊敬の念だったとも言える。
そして、ファンレターを手で書きながら涙して文字が滲んだり、書いているそのうちにやはりまだ少し感想を書くのはやめて、実際のその場所へ行ってみようなどといった経験から綴られたファンレターや感想で、作者も同時に書くということを瞬間的ではなく、味わっていただろう。
私たちはwebで、極めて豊かだった思考を繰り返し、自分を見つめる時間をもしかたら失ったのではないかと思う。webは距離と時間を縮めたが、それによって失われたものもあるのではないかという視点を持てない、または利点しか述べられない姿勢が梅田さんには多いけれど、それは冷静と言えない意見だと思う。しかし、ビジネスとしての視点であれば、それは正しい。だが、ビジネスとしての視点で物を書いているのであれば、この文章は全て広報であって、私情ではなく市場を意識しているだけだと僕は思う。

pinewavepinewave 2007/06/15 07:59 いいですね。ネットによって、意見を発することに対して敷居が低くなって、以前よりいろんな角度からの意見をそれを取り込むことができるようになった。そして書き手はそれを消化吸収して、次のステップに反映させることができる。お互いに成長する。素晴らしいことですね。

某 2007/06/17 23:26 イナゴ(私を含め)の感想など読まなくて彼らは
幸せだった、そして正解だったと思っちゃう訳です。
真のクリエイターは唯我独尊でいい。
我々の雑音などに心を惑わされるべきではない。
2ch辺りの雑音を気にしていたら、誰も何も出来なく
なってしまう。
誰もがスルー力が高い訳ではなく、むしろ
クリエイティブな人ほどスルー力が低いと思うので。

TAK_TAKTAK_TAK 2007/06/27 15:27


他のところにも書きましたが、
同じようなコメント、同じような表現、
同じ意味の情報は全て単一のものであると考えればよいのです。

自分の宣伝ですが、そういう研究をしています
http://d.hatena.ne.jp/TAK_TAK/20070529

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