My Life Between Silicon Valley and Japan このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-06-17

[] サバイバルという言葉が嫌いなら使わないで話そうか

 Rich Chen(ex-GoogleHatena Inc.取締役)と「はてな経営」について話をしていると、彼の「グローバルな発想」からいつも新鮮な刺激を受け、学ぶことが大きい。それは彼がアメリカ人だからではなく「英語圏ネット世界」に「住むように暮らしてきた」からである。日本人日本語圏とネット上の日本語圏ってほとんど一致しているから、ネットを日常的に使うことで「世界」とか「グローバル」を実感するってことはほとんどないと思うけど、「英語圏ネット」って本当に「世界」「グローバル」への広がりを実感できる。

 「はてなが仮にスケールアップできるようになったとき、エンジニアをこれからどこで採用したらいいのか」という議論でも、Richは「リトアニアハンガリーがいいんじゃん」とか、いきなり自然体で言う。しっかりした教育を受けた優秀でやる気のある若者たちが世界中でどんどん量産され(だって皆、寸暇を惜しんで勉強しているんだからね)、「英語圏ネット」につながってきているから、そういう発想が自然に出てくる。「英語圏ネットに住むように生きる」人たちが、ここ十年で自然に身体で理解した感覚なのだろう。オープンソースの世界で活躍している人たちも同じだろう。

 設立したHatena Inc. で必要な比較的シンプル仕事の断片は、Richのサジェスチョンで、時間単価をだいたい決めてCraig's Listに投げるようにしている。そうすると驚くほど多様な人々が、その仕事に応募してきて、簡単なテストをしていちばん能力が優れていてやる気と創意工夫に満ちた人に依頼する。仕事を出すと決まった人が、シリコンバレーに住んでいる人とは限らない。

 こんなことはグローバリゼーションという文脈で、多くの人がすでに語っていることだけれど、「英語圏ネット世界」は、それが本当にカジュアル自然に具現化されようとしている世界だ。「日本人イコール日本語圏・イコールネット上の日本語圏」の世界にいるだけだと、こればっかりはなかなか実感できないかもしれない。頭でわかってもね。

 「次の十年」、いまの大学生が三十代に入る頃、さらに加速した変化が「仕事をめぐる世界」「職業をめぐる世界」に起きているだろう。いまは「そういう時代なんだ」ということを認識して「緊張感を持って生きる」ってどういうことかを考えてほしいな。

 社会が悪いのは誰かのせいだみたいに考える人がいるみたいだけど、政府だって「こういう大変化」の前ではぜんぜん無力という面もあるよ。変化に適応しやすいのは大組織より個だ。個が「緊張感を持って生きる」ことにし、そう頭を切り替え、ネットの世界に向き合って、その可能性を追求すれば、脅威はチャンスに変わる。

 ブックマークコメント欄で、「goo 辞書によると【(1)異常な事態の下で、生き延びること。また、そのための技術。/(2)超心理学の用語(以下略】」と、「サバイバル」という言葉の定義について書いてくれた人がいるけど、いまは本当に「異常な事態」なんだと思うよ。その「異常な事態」を誰かのせいにして何もしない言い訳にして今日を明日をのんびり無為に過ごしたら、そしてそれを続けたら、十年たって本当に後悔すると思うよ。

 まずそこまでが「当たり前の世界認識」。じゃあそこからどうするかというときに、「好きなことを貫く」ことで競争力を出そうね、「好きなこと」でなければ徹底的には続けられないよね、それはネットが増幅してくれるよね、という話になるわけだ。

魚の骨魚の骨 2007/06/17 08:19 「英語」「グローバリゼーション」「競争」。こういった言葉を無邪気に担ぐ無神経さが我慢なりません。英語帝国主義、グローバリズム、競争主義といった非人間的な支配体制を如何に骨抜きにしていくかを、私達は考えなければなりません。

rabbitrabbit 2007/06/17 10:49 perl小僧が生意気やぞ。

信者も痛いし信者も痛いし 2007/06/17 10:58 最近のこのブログはマジでつまらんなあ

elm200elm200 2007/06/17 15:42 梅田さん、おはようございます。

私は、以前カナダに4年ほど住んで、現地企業で仕事をしていました。ですので、梅田さんのおっしゃる『英語圏のネット」って本当に「世界」「グローバル」への広がりを実感できる。』という言葉は私の実感でもあります。現在は、日本に住んでいますが、こういう歴史の流れの中で自分に何ができるか日々自問し、次の行動に移していこうと考えています。

しかし、このコメント欄でいくつか批判的な声も上がっているようですね。やれやれ。やはり頭だけで考えることと、実際その場で身体で体験することは、乗り越えがたい隔絶があるということでしょうか?

「英語」「グローバリゼーション」「競争」。まあ、そういう言葉が嫌いなら嫌いでもかまわないです。しかし、私たちは否応なしにそうした歴史のうねりに巻き込まれているのです。こればかりは仕方ありませんね。世界には、英語や英語圏に反感を抱きながらも、それでも日々英語を使って仕事をしている人たちだってたくさんいます。(カナダ・ケベック州とか)

日本はいつまで「パラダイス鎖国」を続けていられるのでしょうか?

一読者として一読者として 2007/06/17 17:10 何が、という事でもないんですが、最近のこのブログはどうも下らない机上の空論に熱を注ぎすぎている気がします。勿論それが悪いという事ではありませんし氏の言わんとする部分をどうこう言う気も無いんですけど、そろそろ軌道修正して欲しい、というのが正直な気持ちだったりもします。

通りすがり通りすがり 2007/06/17 19:45 緊張感を持って生きるという意味の本質的なところは今の時代で変わっているのでしょうか?
なんか凄く普遍的な感じで古くさく感じます。もちろんネットをツールとして使えない人は多くの職業で通用しないでしょうけど。

通りすがり通りすがり 2007/06/17 22:38 どうしても「自分たちが正しい」、でそれをちょっと「押し付けて」いるというような話に聞こえてきちゃうなぁ。。正のかもしれないけど、そんな風に書かない方がいいとのちゃいますか?
上から目線と感じます。。

ubsp1977ubsp1977 2007/06/18 00:26 海外の友達からいろいろ情報が来るし,日経などを熟読していると,もはや国や政府に頼ることがナンセンスで,大事なのは自分の中に拠り所があるかが重要だということを実感する.しかし自分の職場を振り返ってみると,そのような時代の流れとはまるで無関係に無邪気に働いている人がほとんどです.現実に起きている大きな流れと,何も変わらない身近のギャップに苦しみます.

sippusippu 2007/06/18 01:17 梅田さん、最後煽りすぎだと思いますよ。 ご注意。

chanomizsanchanomizsan 2007/06/18 06:07 梅田さんの主張に、諸手を挙げて全面的に賛成します。日本に閉じこもっていてはわからないことは多い。梅田さんは正しいことを主張されるので、反発も多いのです。気にせずに突き進んでいただきたい。

aki1116aki1116 2007/06/18 07:21 初めてコメント書きます。私も梅田さんの主張にほぼ賛成です。確かに英語のwebサイトを見ていると、自然にグローバルの海の中に入っていく感じがします。特にここ最近は。英
語のwebサイトといっても、そのサイトを運営している人が必ずしもアメリカやイギリスの人ではなく、ポーランドなど東欧の人だったりします。「エンジニアをリトアニアやハンガリーから採用する」という発想も頷けます。どうしても、英語圏のネットというと、真っ先にアメリカを想像してしまいますが、今はかなりの数でアメリカやイギリス以外の英語圏でない人たちが英語でwebサイトを持っているのではないかと思います。

narunaru 2007/06/18 15:10 で、結局は自殺しか解決策の思いつかない人が多数と。

chikurachikura 2007/06/18 21:57 「サバイバル」と「競争」を同じもののように使い、読む側も同じことのように受け取っている事が、混乱を生んでいるのではないでしょうか。それらは違うものです。競争の無いサバイバルもあります。「時代の変化」に対してサバイバルが必要だというなら、全員が変化に適応すれば全員が生き残れますが、「競争」が必要だというなら話は違います。競争は「負ける(死ぬ)人」が出る事を前提としています。それは「不足している」何かを奪い合うという事態が生じているということです。そういう状態は、努力だけでは解決することができません。むしろ、個々人の「努力」が事態を悪化させる原因にもなりかねません。競争力が必要だと言う時、そういった背景にも目を向けないと、単なる弱者叩きになりかねない、ということだと思います。

nikoniko 2007/06/20 00:33 梅田さんという人物がいると耳にしたのは何時だったでしょうか?どんな想像を巡らせ日々過ごしていらっしゃるのだろうか、と未だに思うのだから、そう遠い昔の事ではないと思います。
そんな短い梅田さんの文章との付き合いでも(端的に言葉で
表現は出来ないけれど)指向性はある程度理解しているつもりです。
その指向性を胸に留めて、みなさんは『サバイバル』という単語にとらわれているのでしょうか?
ボクは全く『サバイバル』論争に踏み入りませんし、梅田さんも気が付いていらっしゃると思われますが、こんな風に梅田さんを遠くから見守っている無数の人間がいるということを見知って頂きたく文字を並べております。

s2shimzs2shimz 2007/06/20 06:25 初めてコメントします。

このエントリーは『フォーサイト』の7月号で書かれたことと基本的に同趣旨ですね。
英語を使う人間はアメリカ以外の国にもいるわけですから、当然英語圏のネット人口の方が日本語圏のネット人口より圧倒的に多いですし、ネット上の優れた知識の割合は英語圏でも日本語圏でも大差は無いですから、「英語圏のネット世界」の方が充実するのは当然です。

そもそも英語が事実上の公用語になりつつある現状では、英語圏に生まれること自体が有利かもしれませんね。

経済のグローバル化にしても英語の公用語化にしても、反発する人はやけに多いですが、こうした事態は誰かが裏で画策して進めている訳ではなく、強いて言えば「自然発生的な変化」としか言いようの無い事態ですから、反発したところで流れに乗り遅れるだけです。
(ある程度の「画策」はあっても、大勢を動かす程では無いでしょう)

ただ、英語の勉強は誰でも出来るのですから、これからは最低でも英語のリーディング能力ぐらいは身につける必要があるかと思います。(ただいま勉強中)

ちなみに、
>「エンジニアをこれからどこで採用したらいいのか」という議論でも、
>「Richは「リトアニアかハンガリーがいいんじゃん」とか、いきなり自然体で言う。
という発想は、これからの社会では必要不可欠ではないかと思います。
グローバル経済は進む一方ですし、グローバル経済が進めば、人の交流もグローバル化するのは当然です。そのときに、人材の採用を自国の人間に限定していては、自己満足は得られてもサバイバルは出来ないでしょう。
自国の人間だけ採用してその人間をとことん鍛え上げる、という方針を掲げて実現できれば別ですが・・・。でも、そうして鍛え上げられた人材がグローバルな視点を持っていれば、そんな会社はさっさと辞めるでしょうね。

また、社会の変化は速度を問題にしなければ常に起きていることです。変化が早すぎてついていけない、とよく言われますが、基本的には精神面の対応が必要なだけですから、本人がその気になりさえすれば、この変化を楽しめるはずです。
(その心の状態を維持するのは一苦労ですが)
たとえ社会の変化の最前線には追いつけなくても、自分の足でしっかりと走ることが出来れば、それが一番の喜びでは無いかと思います。
所詮、社会が悪いと否定するのも、社会の変化を受け入れて楽しむのも自分の心のあり方次第なのですから、私は社会の変化を受け入れたいです。

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