M−1グランプリ2005〜まとめて感想〜

優勝:ブラックマヨネーズ
一票入ったあと、三票連続で笑い飯に軍配が上がったと思ったら、そのあとの三票をすべて獲得するという、まさに劇的な票決に思わず拍手喝さい。
同じ構造のネタで二度までもあそこまで客席をつかめるというのはまさに実力の賜物。
しかも、二度が二度とも最後のオチまでしっかりつかみきり、そして二度目の方が客席が沸いていた。圧巻の完勝というにふさわしい。
切れながらボケる=ツッコミ気味なボケ、というのはすごくよかった。

2位:笑い飯
笑い飯なりの肩の力の抜け具合からして、前回の反省は生きてるなと感じた。
特に二度目のネタ前の様子などは気合の入りよう、というか気の抜けようが、フットボールアワーに競り負けたときと同じような印象だったので、もしやこれは今度こそいくかと思われた。
しかし、一度目が笑い飯流のオーソドックスな「靴箱ネタ」だったのに対して、二度目は「マリリンモンローのハッピーバースデー」という変態漫才。見せ方・楽しませ方としては、売れてる分の蓄積を感じた。
ただ、優勝できなかったのは、二度目のオチが引き気味だったからだろう。ブラックマヨネーズが放った真っ向勝負の勢いに敗れたという感じ。

3位:麒麟
細かいケンカネタを仕込んできたあたり、さすがに「声ネタ」一本の限界は認識してるな、というところ。ただ、実力はあるものの、まだまだネタにムラが多いコンビなのも事実。A級のネタを二本そろえられないところが、麒麟の壁。半歩でも見劣りが感じられると優勝からは遠のいてしまう。
評価とは関係ないけど、一本目の「野球ネタ」は、もしかして文化資料的な好例になるのかなあと思ったりした。なんでかってと、今ものすごい勢いで野球人気が低下しているから。野球というスポーツの認知度に依存したネタが、今後どのように変化するのだろうということだ。
今では信じられないかもしれないが、80年代には「野球を知らないこと」がネタとして通用していた。やすしきよしの末期のネタにもあったし、マンガでは『奇面組』の中にもあった。
「認知度の変遷」として、この「ネタ文法としての野球の位置」というのは、追ってみると面白いかもしれない。*1
一番好きなコンビなんですけど、勝ちきれない麒麟笑い飯ともどもそろそろM−1に対しての意識が擦り切れそうな感じも。

4位:品川庄司
これがなんで高評価なのかいまいちわからなかったりする。少なくとも、チュートリアルの方が上だろう、と。
微妙なのは東京漫才だからか?
というか、いいかげん「なんじゃこりゃ〜!」をネタとして延命するのはどうなんだろうというハナシ。正直、見たことないぞ『太陽に吠えろ』なんて。
こういう過去の一時代に依存したネタというのは、アーカイブ的に保存されていればいいので、さっさと淘汰されるべきだし、もっと本気で現在と格闘するべきだったと思う。釈由美子のネタなんてその際たるもの。
あんなネタを持ってくるようなコンビが決勝に残ってる時点で、なんか漫才界の身内向けのお情けがあったとしか思えないし、実際、点数も結成10年ボーナスで全員が5点上乗せしていた感じがした。
こんなのが出るくらいなら、まだ、東京ダイナマイトがどこまで変わったのかが見れた方がよかった。

5位:チュートリアル
変わった!前は本当にひどかったが、素晴らしい変化だった。一歩間違えると見る者全員が置き去りになりかねないネタで、引っ張っていた。
この変態的世界観をもっと膨らましていくと、必ずや優勝の可能性は開けると思う。ただ、あと一歩ツッコミが、成長するならのハナシ。
いつまで経っても気を吐かないコンビは彼らの変わろうという努力を見習うべきだと思う。

6位:千鳥
正直、敗者復活で選ばれた時点では、また千鳥かとがっかりした。
だって、ネタがどこまでも甘いんですもの。幕末ごっこはいいとして、そこに出てくるかっこいい名前に「セイリュウ」とかってどうよ?「太松」はいいとしてさ。いつもいつもネーミングセンスが悪すぎてせっかくのネタがほとんど生きてこない。どうしたもんか。
あと、かっこいい「アホじゃけん」の配置を逆にしていれば、もう少しウケたと思う。

7位:タイムマシーン3号
始めて見た。コント部分の「デブニーランド」はよかったが、その前後のこのコンビ自身の持ちネタ的な部分が弱かった。いいコンビだとは思ったので、これからに期待。

8位:アジアン
一言で言うと、ブサイク漫才の限界。百年一昔のこんな漫才はもう見たくない。
女性漫才師がブサイクをネタにして笑いを取ろうというは、ハッキリ言ってもうネタを作る努力を投げているとしか思えない。
「ブサイクがブサイクであることを理由にがんばっている」というスタイルをとる時点で、お情けでの笑いをもらおうという姿勢になっていることに気付くべき。その点で、ハゲとブツブツを一切前面に出さなかったブラックマヨネーズを見習うべき。
漫才師なら漫才師として、ネタで勝負しろネタで!!
解散し!さっさと解散し!!しばくぞ!!(←これがネタ)

9位:南海キャンディーズ
山ちゃんしずちゃんの場末のキャラクターショー。
去年はツッコミの山ちゃんにボケのしずちゃんだったのが、すばらしい逆成長っぷり。間が寒い寒い。

*1:ハイ、この球、誰に投げてるかはわかるよね!

「30代脳」の恐怖

ネットでそれなり以上の文章を書くような人を、なんでかみんな「30台半ば位」だろうな、と断定的に思ってしまう。
それより若いと「えー?!」と勝手に驚き。


我ながらなんなんだこの「30台半ば」という基準は。


ちなみに、僕はかなり年下に思われる傾向にあるようです。顔見るとさらにそうらしい。


髪切るとさらに年下に見られます。


ま、顔も中身もグダグダですよーだ。

深夜喫茶「銭ゲバ」感想

銭ゲバはおっかないところでした、えぇもうおっかないね。
というか、ビルが聞きしに勝るおっかなさ。


香港マフィア的な怪すっぽさをたたえたあんなとこには、こんな機会でもないと絶対足向けないと断言できる。
周りの店舗もクラブとかバーとかスナックとかフィリピンパブとかだし。


あと、やっぱり僕は夜は寝る子なんで、深夜に飲み歩く&たむろするという人たちのテンション至上主義とか俺様オーラとか無駄な攻撃力とかポジティブファイティングスタイルとかいった「タチの悪さ」に、久しぶりに遭遇し、正直、「困りましたねホッホッホ*1」という感じだったのですが、
過激派ブロガーとしてのやくざっぽい人格をそこはかとなく演出することにして、がんばってタメ張ってきました。


でも、「映画ファンの集まるお店」らしいんで、好きな人はしっくり来るかも!*2

*1:フリーザ様声で

*2:

にほんじつわのかい〜兄弟嫌韓バイクロッサー〜

ニュース「ES細胞論文ねつ造問題で、黄教授の最高科学者第1号の認定が取り消されることになりました〜云々」

弟「これ28号まで続いたら面白いのになあ。最高科学者。」

兄「……いや、それ27号まで全部失敗やがな。」

弟「うん。だから。」







<参考:鉄人28号 - Wikipedia