母の日

        

朝から句会の用意で忙しくしていると、ピンポーンと鳴り宅配便が届く。出て行くと、例年通りお花の箱が届いている。
息子夫婦からだった。
よかった〜、出かける前に受け取れて・・・

今年はどんなお花だろう。
いつもお花の箱を開ける時はワクワクする。
毎年趣向を凝らして、違うお花を選ぶのも大変だろうなぁと思う。
開けると、今年はピンクの可愛い花びらが茎にびっしり円錐状にくっついているデンドロビュームというお花だった。
蘭の一種なのだろうか・・・ 私はお花のことに疎いのであまりよくわからないのだが、葉や花びらの感じから、どうもそんな感じがする。大事に育てたらきっとまた来年もきれいな花をつけてくれそうだ。

すぐユキちゃんにお礼の電話をすると、「どれにしようかいろいろ悩んだんですけど、お花屋さんの一押しのにしました。入荷したばかりなんですって」
きれいなデンドロビュームを窓際に置いて、仏生山公園の吟行句会に出かけた。
運転中、携帯が鳴る。道路際に車を停めて携帯を取ると娘からだ。
「今からそちらに行こうと思っているのだけど・・・」とのこと。
「今から句会」というと「本当に忙しいお母さんやね〜」と、ちょっと不服そう・・・
「それじゃあ、プレゼント家に置いておくから帰ったら見てね」
「ありがとう!楽しみにしてる」
ということで、電話を切る。

句会が終わって家に帰ると、息子夫婦からのお花の横に、かわいい包みが置かれている。中には、日焼け防止グッズらしきものが・・・
ベージュ色にレースをほどこした両腕を覆うもの(これはなんていうのだろう)とか、首に小さなアイスパックが入るようになっていうものとか、タオルハンカチとか、吸収性のいいソックスとか・・・庭仕事や吟行で役立ちそうなものばかり・・・
その上に小さな手紙があった。
「いつも忙しそうなお母さん、今日は一緒にご飯でもと思っていたのに、やっぱり句会なのですね。プレゼント置いて行きます。日頃の感謝の気持に比べたら、ささやか過ぎるかも・・・」

お花についていた息子夫婦からのカードには、ユキちゃんの字で、
「お母さん、いつもありがとうございます。いつでも遊びに来てくださいね。お体にだけは十分気をつけて、いつまでも元気なお母さんでいてください」

連休は旅行に行っていた長女からはカードが届いていた。
「プレゼント間に合わないけど、帰ったら何か送ります。お楽しみに!」

三人三様の性格が現れたプレゼントやカード。母の日はやっぱりうれしい日だ。