◆ 霜降を「しもふり」と読んでました

旅行の準備をしなきゃいけなかったから家を出れなかったので、本を読みふける一日でもありました。しかし、昨日買ってきた浅井ラボさんの新刊やそこでふとジャケ買いしてしまった日日日さんの新刊などは読まずにまず図書館本を。旅行から帰ってくるころには返却期限過ぎちゃってますからね。行く前に読まなければ。返却する前に、明日にでも感想を書いとかないと。(追記・明日は休館日じゃん。しまった。せっかく予約したのにorz)
単行本を買うお金をひねり出せない学生にとって図書館は貴重なところです。最近ではネットでも本の予約ができるようになりましたし。米澤穂信さんがなぜか米沢穂信になっていたりしますが、それでも本好きには大切な場所でありまして。

ミステリxラブ


森谷明子れんげ野原のまんなかで (ミステリ・フロンティア)東京創元社,2005   著者検索類似検索


主人公の文子が勤める、わりと田舎で利用客も少ない図書館を舞台にした日常の謎話。五つの話が収められています。章題はすべて季語ですが、四話目だけ二十四節気には含まれていません。四話目だけ図書館を舞台にしていませんしね。
霜降」ゲーム感覚で図書館の閉館後にも残ろうとする小学生が多発。その上、カップラーメンが入ったギターケースの落し物などおかしな出来事が起こる話。謎そのものより、小学生たちの隠れ場所を見つける過程で描かれる図書館内部が面白かった。また次の話「冬至」では本に張られているラベルに関する話も出てきます。図書館内できれいに並べられていた本が、なぜか妙な順番に並べ替えられているのが今回の謎。本屋の本がおかしな並び方になっている話は読んだことありますが、図書館ってところがミソ。
立春」コピー機に置かれていた一枚の紙から、図書館の利用情報が内部から漏れている可能性に突き当たる話。図書館の防御力って意外に弱いな。ほんと善意によって成り立っているようなものです。
二月尽」有名な土地持ちで図書館の名前にもなっている秋葉家に招かれる話。きっぷのいい秋葉の旦那から語られる過去の怪談から展開します。この中では唯一図書館外の話ですが、逆にしばりがなくなったせいかこの話が一番うまいと思う。円紫さんと私シリーズのような味わいがありました。
清明」図書館に置かれていた一冊の古い本がきっかけとなり、過去を巡って文子の先輩に当たる能勢さんが今まで以上に暗躍する話。レンゲソウもひときわ咲き誇ります。文子と能勢さんとの絡みがあったり、新しい男が出てきたりしますよ。能勢さん視点で見た最後が、好きってわけではないけどいい感じ。意外に文子と能勢さんはいいコンビなのかも知れませんね。
私みたく毎週図書館に通ってる人間にとってみれば、気づこうともしないことばかりで驚きました。図書館に限らず、仕事ってやっている本人には当たり前でも、内情を知らない他の人から見たら謎に満ちているのかも。図書館が今までとちょっと違った場所に見えてきそうです。


③ 図書館戦争 Amazon② 月曜日は水玉模様 Amazon① 配達あかずきん Amazon
この小説が好きな人にお勧めする③
大崎梢さんの『配達あかずきん』こちらは本屋さんが舞台の作品。→感想
加納朋子さんの『月曜日の水玉模様』お仕事と日常の謎を扱った作品。→感想
有川浩さんの『図書館戦争本の雑誌の上半期エンターテイメント第一位を獲得した作品。→感想

お月見話は卑怯すぎるよーヒールxラブ


天野こずえARIA 9 (BLADE COMICS)マッグガーデン,2006


アニメのセカンドシーズンも放送中の漫画九巻目。デフォルト顔も真面目顔もどちらも好みと私にぴったりの漫画ですよ。なのになぜ買い忘れていたのか……。今回は、アリスちゃんの制服姿だとか三人娘の私服姿などもじっくり眺めることができてよかよか。最後には書き下ろしで、アリアカンパニーが出来上がるきっかけが描かれています。
晃さんの「人は自分自身で嫌なことを何倍も重くしているんだ」って言葉とその表情に惚れた。おかしいな、晃さんを見ているとドキドキしてきちゃうよ? 少年時代、ではなく少女時代の晃さんも出てきてカッコイイ。小さいころからきまってますな〜。少女時代の決め台詞というか暴言は、晃さんらしいです。
そんな言葉に少年時代の暁とウッディーが真っ青になる中、アルくんだけはなぜか惚れてます。アルくんの好みが見えてきそうです。そんなわけで、かっこ良さでは晃さんですが、かわいさなら弟子の藍華ちゃんが一等賞でしょう。お月見をする話での破壊力は群を抜いています。藍華ちゃんの百面相が素敵んぐ。ちなみにお月見話は表紙絵も好き。グランマが特に。