めしあのいちにち

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コミカル5癒し3バトル2
岩田洋季めしあのいちにち (電撃文庫)アスキー・メディアワークス,2008
岩田洋季さんの作品感想


敵とぶつかったりすることもあるのに、嫌味なまでにぽよぽよしていましたよ。しりあすいっちょくせんなせっていのくせに、おもいふんいきがなかったですことよ。
世界中から注目を集めている、めしあという少女と彼女を守る殺ヶ原家の人々の物語。


殺ヶ原家にキャラクタ性に圧倒されますね。保という高校生が主人公っぽいのですが、めしあにベタベタしつつ武器の魅力を大いに語る保の妹・蛍雨の奇天烈さが鮮烈。終盤までエンジン全開で、態度の豹変にはどきっとするのを通り越してびびった。
姉の錬子も冷静な狙撃手ということでしっかりした人物に見えましたが、意外にお茶目な一面も。祖母のキヨ子も、保たちを纏め上げるだけあって侮れない性格ですな。保がモテない理由は吹いた。
敵が登場して事態が動き出すかと思いきや、馬鹿っぽいしファザコンだし。ヴァー子と名づけられた時点でもう緊迫感はなくゆるゆる。命を狙われためしあも状況理解できていない発言連発する始末です。


そんなわけで、命を狙う敵が出てきてもゆったりしていましたが、めしあの命そのものを狙うのではなく、めしあを痛めつける展開になったときは嫌だったな。
ラスボスも登場しますが、なんか憎めないです。いや、相手の論理に共感とかそういう話ではなく、敵っぽくないというかなんというか。
殺ヶ原家って名前からして物騒ですが、みんな幸せそうです。だったらそれ以上望むものはないよねと思いました。


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