7月の読んだ本 まとめ

7月の読書メーター
読んだ本の数:26
読んだページ数:5198
ナイス数:3764

瞬きより迅く!! 1 (ヤングジャンプコミックス)瞬きより迅く!! 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
ドジで気の弱い女子高生が、空手部に入部して自分を変えようとするお話。部活ものとしてはかなりスタンダードな展開。なので安心感がある。絵が丁寧だし、初心者が空手をするにあたってどういう練習をするのか?とかよくわかったし、描かれる人体のフォームが美しい。定番だけど最後の方で空手部そのものに危機が迫っているようだし、これから部員の活躍や、主人公のヒロインがいかに成長するのか期待といったところ。
読了日:07月31日 著者:ふなつ かずき
オタクはすでに死んでいる (新潮新書)オタクはすでに死んでいる (新潮新書)感想
岡田斗司夫本人が同じ趣旨の話をしている動画は、見たことはある。が、本で論旨を確かめたくなったので読んでみた。やはり示唆に富む内容でなかなか面白かった。ただ私自身の立ち位置みたいなことを考えると、受け止めようが変わってくる。私は読書することと、映画を見るのを主に趣味にしてきたが、黙々とやってきたことなので、オタク的なコミニュティーにはいなかったし、沈んでしまった「オタク大陸」に居たようにも思えない。「電車男」以降のステージが変わった時代の方が生きやすいので、楽しく過ごしていければいいな、といったところだな。
読了日:07月30日 著者:岡田 斗司夫
赤い密約: 〈新装版〉 (徳間文庫)赤い密約: 〈新装版〉 (徳間文庫)感想
タイトルが謀略ものっぽいが、中身は空手家主役の格闘アクション小説。というか、もともとのタイトルの「拳と硝煙」の方が内容に合っている。1994年の作品なので扱っている社会情勢は古いけれど、メインは空手の闘いなのであまり気にならない。主人公がロシアで受け取ったビデオテープも襲撃して奪うようなものか、ピンとこないがまあマクガフィンってことで。それよりノベルズ小説全盛期時代のアクション小説の雰囲気があって、懐かしい気がした。日本で銃を撃ちまくったりせず、格闘戦なのもリアリティーあるね。シンプルにまずまず楽しめた。
読了日:07月28日 著者:今野 敏
〈映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 (新潮文庫)〈映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 (新潮文庫)感想
7本の映画を解説した映画評論本。1980年代の作品群ではあるが、当時のアメリカ映画界ではアウトサイダーだった「映画作家」をチョイス。なので作品論ではあるけれど、映画作家論としての性質を併せ持つ一冊。私としては特に響いたのは「ロボコップ」を扱った章。ヴァーホーヴェン監督作品は異常な暴力性が凄まじく、オランダ時代に撮った作品や「グレート・ウォリアーズ」など説明を読んでいるだけでドキツさにくらくらする。「ブレードランナー」も改めて読み解く文章を読むとまた見たくなった。もちろん他の5作に関する文章も面白く読んだ。
読了日:07月23日 著者:町山 智浩
天命の巫女は紫雲に輝く 彩蓮景国記 (角川文庫)天命の巫女は紫雲に輝く 彩蓮景国記 (角川文庫)感想
中華ファンタジー数あれど、なんとなくこれを選んでみた。巫女×王宮×ラブと帯にあるので、そこから予想した内容とはちょっと違った中身。王宮は出てくるものの、お話のメインの舞台じゃないし。ヒロインの貞彩蓮が街で起きた霊的な事件を巫女として追うお話。霊力は未熟なので頼りないが、そこは武官の皇甫珪がフォロー。軽く活劇的な面白さがある。ラブの方はいかにもなイケメンが出てくるけど、別のキャラと進行。キャラ文芸らしく、ラノベ感覚で軽く読めた。各章ごとに一旦、話が終わるので連作長編といった感じ。そのへんの仕様も読みやすい。
読了日:07月22日 著者:朝田小夏
君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る (ガガガ文庫)君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る (ガガガ文庫)感想
空から女の子が降ってきて、ボーイ・ミーツ・ガール。そこから死者のテッドとヒトの少女ファイの、交流が深まっていく。特にテッドのファイに対する淡い恋心が純情で、読んでいて気持ちが入る。「天獄」と「地国」、2つの世界を対比し行き来する物語には、ある程度の壮大さが感じられた。なのでテッドとファイの関係がちっぽけで脆いものに思えてくるのが切なく、それゆえに大切にも見える。作品に漂うポエミーな雰囲気も好み。ジャンルとしてはセカイ系に入ると思うが、展開のツボを押さえて良い感じ。途中、哀切な場面もあるけど読後感は爽やか。
読了日:07月20日 著者:零真似
メイコの遊び場(2) (アクションコミックス)メイコの遊び場(2) (アクションコミックス)感想
1巻ほど毎回、大人を「壊す」場面があるわけではなく、減ったが「壊す」場面がよりショッキングになってきた印象。一方でメイコが女友達と交流したり、猫を拾って飼いだすなど、彼女の心理に変化が起こっているのか?2巻ラストらへんでメイコの身に起こった異変が気になる。あと前巻同様、70年代の空気感や、この作品特有の低体温でアングラな雰囲気はなんか好き。
読了日:07月18日 著者:岡田 索雲
ドラえもんの理科おもしろ攻略 自由研究アイディア集: ドラえもんの学習シリーズドラえもんの理科おもしろ攻略 自由研究アイディア集: ドラえもんの学習シリーズ感想
甥の持ち物を、読ませてもらった。内容は濃いけど、ちゃんとわかりやすい。のび太がえらい好奇心と向上心強いキャラになっちゃってるが、そうでないと自由研究って始まらないからね。日時計とかスピーカー、湿度計など作り方が書いてあってちょっとワクワクした。この「ドラえもんの学習シリーズ」ってけっこう出てるんだね。理科が意外と少なくて、国語、算数、社会が多い。体育やスポーツ、音楽に図工まであるとは驚いた。ドラえもんで「ピアノと歌がじょうずになる」とか気になるなー。甥は他にも持っているようだし、またなにか貸してもらおう。
読了日:07月18日 著者:藤子 F不二雄
【推しの子】 1 (ヤングジャンプコミックス)【推しの子】 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
単純にアイドルを描いたマンガかな?と思って読んでみたら、ひたすら先の読めない展開に翻弄された。もちろんアイドルものとして面白いが、お話中登場する双子が転生者であったり、ドラマ展開ではアイドルって何?母親の愛って何だろう?といったテーマの掘り下げがあったりで、作品を面白くする要素の盛り込みよう、意表を突いてくるストーリーなど、久々にもの凄い始まりの第1巻を読んだ気がする。2巻以降の波乱もちゃんと予感させる内容ではあるが、では2巻の話がどうなるのか予想がつかない。良い意味で作品の狙い目はっきりせず、続刊期待。
読了日:07月18日 著者:赤坂 アカ,横槍 メンゴ
ニセ記憶喪失の蜂夜さん (1) (REXコミックス)ニセ記憶喪失の蜂夜さん (1) (REXコミックス)感想
丸井くんは蜂夜さんのヤンキーゆえの強さが好き。逆に丸井くんに惚れちゃったは蜂夜さんの方は、ヤンキーでは一般人の丸井くんと、付き合えないと思い込む。そこで蜂夜さんは記憶喪失になったふりをして、清楚な女の子になろうとするのだが…。といった具合にお話の設定から二人が行き違っちゃっているのだが、それなりに交流は深まっていく。ひたすら真面目な丸井くんに対して、必死に清楚ぶりながらもヤンキーの地が、ちょいちょい出てしまう蜂夜さん。二人とも可笑しくて可愛らしい。本当は両思いなのに、こじれちゃってるラブコメとして面白い。
読了日:07月17日 著者:植杉 光
ゼロの使い魔 19始祖の円鏡 (MF文庫J)ゼロの使い魔 19始祖の円鏡 (MF文庫J)感想
才人が誘拐されてピンチなんだけど、ティファニアと才人がいい感じになりかけてしまう展開の方が気になってしまった。さすがに才人も受け身でいるけど、今回はシリーズ通してもけっこうエッチな内容でしたな。あと退場してしまったキャラクターがまさかの復活!は素直に嬉しかった。こういうとこ著者のサービス精神が感じられる。エルフ側にもなんらかの事情があるのは、わかったが何か不穏な空気を残してこの巻は終了。残りの巻はあと3冊か。ここからいかに盛り上げてまとまるか大いに期待したい。
読了日:07月16日 著者:ヤマグチノボル
スマイリング!~晴れやかなロード~(1) (ヤングチャンピオン・コミックス)スマイリング!~晴れやかなロード~(1) (ヤングチャンピオン・コミックス)感想
期間限定無料お試し版で読む。恵まれていない少年と自転車の店長との交流がとても良い。特に店長が少年のためにロードバイクを作る過程はワクワクする。絵がはっきりした線で、くっきりと描かれた自転車がカッコいい。笑いものになっていた少年が、作ってもらったロードバイクを使って見返す展開がくるのかな?ってとこで1巻終了。なかなか面白そう。でもこの漫画の続きを読むというよりは、私は原作小説を持っているのでまずはそちらを読んでみよう、といったところ。
読了日:07月14日 著者:土橋 章宏,白鳥 貴久
ハズバンド (ハヤカワ文庫NV)ハズバンド (ハヤカワ文庫NV)感想
妻を誘拐された主人公が、妻を救おうと奮闘。シンプルだが展開は絶妙で、必ず次でどうなるか?的な引きがあってノンストップで読める。さすがはベテラン作家。夫婦愛を照れずに描き切るのもクーンツらしい。状況に翻弄されるだけの主人公が、中盤から反撃に出て主体的に行動しだすあたりは冒険小説的に面白い。終盤でも次々とピンチが連続して、手に汗握る。が、エピローグに当たる部分で事件その後について説明がもっとあるべきとは思っちゃうな。仕方ないとはいえ、主人公は人殺したり、車盗んだりしちゃってるわけで。概ね楽しめたからいいけど。
読了日:07月14日 著者:ディーン クーンツ
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!特装版 (18) (SEコミックスプレミアム)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!特装版 (18) (SEコミックスプレミアム)感想
登場人物が増えて漫画作品としてのレイヤーが、多くなったという印象。主人公のもこっち以外のキャラクターたちが濃いし、それぞれ視点や立場で読むと、また違う面白さが出てくる。特に今回は予備校の合宿という大きなイベントがあって、同じシチュエーションに多くの登場人物がいるので、切り口がたくさんある。心理が複雑に絡んでいるのを可笑しさに昇華しているのが上手いと思う。あと弟・智貴は本来なら普通にモテているのだが、姉のせいで女難になってしまうのがお気の毒。小冊子の漫画も面白かった。キャラクター紹介も載っていて得した感じ。
読了日:07月12日 著者:谷川ニコ
メイカさんは押しころせない  1 (1) (少年チャンピオン・コミックス)メイカさんは押しころせない 1 (1) (少年チャンピオン・コミックス)感想
イカさんがメイドに徹し切れなくて、自分で自分の気持ちに振り回されちゃってるのが可愛い。世話してもらっている晃汰の方が無意識寄りなのが可笑しみ。もうちょいお話やシチュエーションに起伏がほしい気がするけど、このぐらいの温さが良い加減なのかも?
読了日:07月11日 著者:佐藤ショーキ
高校生に読んでほしい50冊 2020 (新潮文庫)高校生に読んでほしい50冊 2020 (新潮文庫)感想
私は高校生じゃないけど、興味があるので目を通した。既読11冊。「中学生に読んでほしい30冊」の方とセレクトが被ってる本がちょっとあるね。確かにこちらの方がちょっと大人っぽいラインナップで、テーマも重そうなのがちょいちょい入ってる。
読了日:07月09日 著者:新潮文庫編集部
中学生に読んでほしい30冊 2020 (新潮文庫)中学生に読んでほしい30冊 2020 (新潮文庫)感想
私は中学生じゃないけど、参考までに読んでみた。既読10冊。こちらの方がいかにもな名作をセレクトしてるので、昔の「新潮文庫の100冊」な雰囲気がある気がする。
読了日:07月09日 著者:新潮文庫編集部
三大陸英雄記 (1) (角川コミックス・エース)三大陸英雄記 (1) (角川コミックス・エース)感想
異世界転生もので、主人公の知識がチート。衰退の一途を辿るレムリア帝国を弱冠12歳の少年が、新皇帝となり改革してゆくお話。主人公の前世は現代日本のサラリーマンらしい。現代の知識で政治をし、法改正したり、商売を生み出したり、公共事業をやったり、再建していく過程がなかなか楽しい。理屈っぽい場面が多いけれど、漫画として読みやすく仕上げている。でもって次巻は政治だけではなく、戦争が勃発しそうな気配。といった感じで知識でどう乗り切っていくのか?期待したい。「まおゆう魔王勇者」読んだときと似たワクワク感があるね、これ。
読了日:07月08日 著者:神谷 ユウ
型破り傭兵の天空遺跡攻略 (角川スニーカー文庫)型破り傭兵の天空遺跡攻略 (角川スニーカー文庫)感想
第25回スニーカー大賞「特別賞」受賞作。新人のフレッシュな作品というよりは、まるでベテラン作家の手慣れた芸風を感じさせる内容。軽快でテンポあって読みやすい。主人公とヒロインが互いに影響しあってドラマが広がっていくあたりは、展開がしっかりしていて納得感あり。なので面白く読んだしその上で欲張りを言うと、そつの無さが物足りなさになってる気がしなくもない。世界観なり描写なりアクションなり平均点以上を取ってる感じなので、どれか一点さらに突き抜けたものがあると、熱気が生まれたように思う。ライトに読めて良いんだけどね。
読了日:07月07日 著者:三上 こた
天気の子(1) (アフタヌーンKC)天気の子(1) (アフタヌーンKC)感想
新海誠本人による小説版を読んで、劇場で鑑賞した上で、この漫画版を読んでみた。アニメのカラフルさや動き、音楽で語っていた部分も多かったし、そういった要素が漫画にないのは致し方がない。とはいえ決して出来として劣るコミカライズになっていないことに、感心。アニメにないちょっとした場面や会話が細かく足されており、印象の違う「天気の子」に仕上がっている。こういったオリジナル要素が全体としてどう効果を出すのか、まだ1巻でお話が前半のみだからわからない。でも何らかのプラスαを期待して良い作品な気がする。続刊を追って読む。
読了日:07月04日 著者:窪田 航
Dr.STONE 16 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 16 (ジャンプコミックス)感想
石化王国との決戦があって新章突入。謎の敵ホワイマンの居場所が明らかになり、場所にびっくりする。さらにはそこへ行く!なんてぶち上げてきたもんだ。この巻は科学を応用する場面は少なかったが、今後の展開がこの路線を進むなら、もの凄い量の科学知識を応用しなければいかんはずで、俄然続きが楽しみになってきた。地球規模の冒険が始まりそうで、いよいよ次巻以降が待ち遠しい。
読了日:07月04日 著者:Boichi
約束のネバーランド 19 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 19 (ジャンプコミックス)感想
お話が追い込みに入って、二転三転するので一気読み。後半特に畳み掛けるような展開でかなり読ませる。痛快といってもいい内容。いよいよ次巻完結。まだ波乱はあると思うけれど、いかなる着地を迎えるのか、しかと見届けたい。
読了日:07月04日 著者:出水 ぽすか
鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 21 (ジャンプコミックス)感想
無惨との最終決戦なので、思いっきりクライマックス展開が続く。無惨はほぼ無敵なほど強くて、隊士たちは容赦なく命を散らしていくし、現状闘っている柱たちも予断を許さない。ということで突っ走るようにこの巻は読めた。出来うれば最終話まで突っ走って読みたい勢いだが、こればっかりは次巻の発売を待つしかない。炭治郎はかなりピンチのまま引きになったけれど、過去パートにもしかしたら勝機があるのかもしれない。
読了日:07月04日 著者:吾峠 呼世晴
メイちゃんは焼肉が恋しい(1) (ヒーローズコミックス)メイちゃんは焼肉が恋しい(1) (ヒーローズコミックス)感想
ここしばらく焼肉食べてないので、思いっきり食欲にきた。なんでもタレにつけて食べれば、いいってもんじゃなくて色んな部位があって、それぞれに食べ方があるのね。そこいらへん参考になった。ただこれは1巻なので以降も、ひたすら焼肉を食べるつーのが続くのはどうだろう?それはそれで一点突破で美味しそうになるかもだが。あとはラブコメ的な方面だけれど、一緒に焼肉食べたりメイちゃんが焼肉に詳しいはわかるが、心の交流というにはちょっと弱い気が。まあ次巻以降ドラマが深まる可能性はあるのかな?
読了日:07月02日 著者:松田アヤト
きたきた捕物帖きたきた捕物帖感想
4話収録の捕物帖新シリーズ開幕編。文章がユーモラスでふんわりした雰囲気があり、各話の謎が奇妙で興味を惹かれる。そして親分を亡くした少年、北一の成長物語でもある内容。もう一人の主人公の喜多次は身上が謎めいているし、北一との仲はこれから深まるといったところ。千吉親分が第一話冒頭で亡くなっていながら、読めば読むほど生前の人物像が立ち上がってくるなど、舌を巻く巧さ。おかみさんが盲目なのに安楽椅子探偵のごとく謎解きしたり、その他の人物配置も手堅い。といった塩梅でこれは確実に話数を重ねるほど、面白くなる作品だと思う。
読了日:07月02日 著者:宮部みゆき
新潮文庫の100冊 2020新潮文庫の100冊 2020感想
既読14冊。新潮文庫はここ数年、キュンタをマスコットした趣向が続いて平常運転な感じ。セレクトも手堅いし、変わったことを特にしないのがらしいね。メディアミックスの宣伝がないのも好感です。
読了日:07月02日 著者:新潮文庫編集部

読書メーター

6月の読んだ本 まとめ

6月の読書メーター
読んだ本の数:32
読んだページ数:5914
ナイス数:3877

【無料小冊子】ナツイチGuide2020<漫画版> (集英社文庫)【無料小冊子】ナツイチGuide2020<漫画版> (集英社文庫)感想
こういう冊子で漫画を使うって面白いアイデアだな。誰かが相手に本を勧めている語り口だとなんか読みたくなっちゃうし。男女が本について会話しているというシチュエーションも好き。集英社文庫のカラーにもあった宣伝の仕方でいいんじゃないでしょうか?
読了日:06月29日 著者:集英社文庫編集部
【無料小冊子】ナツイチGuide2020<通常版> (集英社文庫)【無料小冊子】ナツイチGuide2020<通常版> (集英社文庫)感想
既読が6冊と集英社文庫は毎年、少なめになっちゃうな。積読本はわりとあったけど、そういうのも読んでイカンので困ったもんだ。まあおいおい読んでいく。
読了日:06月29日 著者:集英社文庫編集部
カドフェス2020カドフェス2020感想
謎解きがついてるけど、カドフェスの内容は普通だな。そう思ってしばらく放置してたけど、ふとカドナゾに挑戦してみたら確かにこれは好企画。それぞれ本のあらすじや表紙、タイトルを何度も見ないと、解けない仕掛けになっている。なかなか遊び心もあって面白い。ただし、問題の難易度高いなー。謎Dと謎Fがわからない。もっとヒントがほしいよ~。
読了日:06月29日 著者: 
パラ・スター 〈Side 宝良〉 (集英社文庫)パラ・スター 〈Side 宝良〉 (集英社文庫)感想
〈Side 百花〉から続く、〈Side 宝良〉はスポーツ小説としての面白さが本格的になった。スランプに陥っていたり、車いすの改良したり、コーチの交代があったり、車いすテニスをするにしても様々な過程がある。〈Side 百花〉ではクールに思えた宝良が苦悩し、自分自身と戦っているのが見えてくるのには作品の厚みを感じた。後半、大会が始まってからの臨場感が素晴らしい。特に一章分まるまる使い描写される世界ランク1位の女王・七條玲との試合は息詰まる迫力。手に汗握る。総じて真っ直ぐな力強い小説で、爽やかな読後感があった。
読了日:06月29日 著者:阿部 暁子
パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)パラ・スター 〈Side 百花〉 (集英社文庫)感想
車いすテニスで高みを目指す宝良と、親友で「競技用車いす」の製作を夢みる百花。二人の女性を主人公にした物語。この巻は〈Side 百花〉のタイトルどおり百花の方によりスポットが当たっている内容。スポーツ用の車いすが作られていく過程や工夫がわかりやすく書いてあって興味深く読んだ。宝良と百花がテニスの試合を見ているだけの場面でも臨場感があり、ストーリー性豊かでテンポもよくかなり面白い。こうなると百花が作った車いすで宝良がパラリンピックで活躍する場面を読んでみたいもの。大いに期待して続編の〈Side 宝良〉へ進む。
読了日:06月28日 著者:阿部 暁子
シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫)シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫)感想
タイトルに興味を惹かれたのと審査員特別賞受賞作ということなので購入。読んでみるとミステリー寄りの内容だった。とはいえ「ミステリー寄り」ではあるものの「ミステリー」そのものではない。ヒロインの魔女こと焔螺は事件を「迷宮落とし」にすることを目的に行動。本気で謎を解こうとする探偵たちと焔螺のロジカルバトルが読みどころ。各登場人物のキャラ立ちがいいので、会話劇としても読ませる。あとがきによるとこの本は前編だそうで後編に期待というところ。まだ作品の底が見えてない気がするしね。前編とはいえ切りよく終わってるのも良し。
読了日:06月25日 著者:小林 一星
カドフェス2020小冊子 (角川文庫)カドフェス2020小冊子 (角川文庫)感想
既読11冊。メディアミックスの宣伝があるにはあるが、今年はちょい控え目なので印象は悪くない。謎解き企画のカドナゾがけっこう難しいのでゆっくり解いていこう。もうすぐ夏がくるけど、今年は暑さに負けず、一定のペースで読んでいきたい。
読了日:06月20日 著者:角川文庫編集部
高校事変 VII (角川文庫)高校事変 VII (角川文庫)感想
センバツ高校野球中止でメンテナンス中の甲子園を舞台に大アクションの巻。早くも新型コロナウイルスで混乱する世情を取り入れているな。このシリーズ、こういうところがあるのでリアルタイムに追うのが面白い。野球に興味無いから球場のことよく知らんけど、甲子園内部のことをよく調べて書いてる感じ。なので臨場感あって限定空間での活劇がよく映える。有り合わせのものを工夫して使って反撃するのが、毎度ながらもトリビア的に楽しい。今回はシリーズ1巻以前の優莉結衣を描く、過去パートもあって興味深く読んだ。再来月には早くも8巻発売か。
読了日:06月19日 著者:松岡 圭祐
結婚が前提のラブコメ (2) (ガガガ文庫)結婚が前提のラブコメ (2) (ガガガ文庫)感想
1巻はまるごと、結婚相談所や婚活とはなんぞや?といった作品の趣旨を描く序章といった内容であった。2巻に入ってラブコメとして起動し始めた感がある。ヒロインたちについては、前巻がどう「残念」なのか紹介編で、今回は各メンバーの「問題点」に迫る展開。特に玉の輿狙いのカレンがメインのお話。前巻同様、主人公・縁太郎が結婚させれば良しではなく、本人の幸せを願って行動。それゆえにドラマが深まってゆく。次巻以降の波乱も匂わせて、より面白く読めた。題材の良さだけでなくライトノベルとしての魅力がぐんと出てきた感じ。次巻に期待。
読了日:06月19日 著者:栗ノ原 草介
日本へようこそエルフさん。2 (HJコミックス)日本へようこそエルフさん。2 (HJコミックス)感想
なにかと美味しいとこ取りですわなー。異世界冒険もやってるし、現実世界パートではエルフの女の子と同居生活。美味しいものを作ったり食べたりグルメ的な面白さもある。全体的に楽しめるけれど、やっぱり日本が舞台になっているパートの方が好き。エルフのマリーさんが日本の環境や文化、食事などに驚いたり、目を輝かしたり、はしゃいだり、とても可愛いですねー。リアクションの大きい女の子って見ていて嬉しくなる。お話のテンポはちょい遅めなんだが、まあのんびり読んでいきましょう。
読了日:06月17日 著者:まきしま鈴木,ヤッペン,青乃下
女子高生の無駄づかい (4) (角川コミックス・エース)女子高生の無駄づかい (4) (角川コミックス・エース)感想
ロリの話が多めな印象だが、他のキャラもまんべんなく出ていたような。あとがきによるとこの漫画一回打ち切られたそうで。著者は毎巻、この本が最後になるかも、という思いでエピソードを取捨選択していたようだ。この4巻は未掲載だった話を収録したため「時系列がちょっと前後してたり絵がアレだったりするのはごめんなさい!」らしい。細かいことにこだわって読んでなかったので、どう時系列に問題があるのか?どう絵がアレなのか?よくわからんかったなー。面白かったし5巻にも続くし、結果的に良かったんじゃーないの。アニメにもなったしな。
読了日:06月16日 著者:ビーノ
僕の心のヤバイやつ  3 (3) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ 3 (3) (少年チャンピオン・コミックス)感想
3巻になるとこのお話が市川の一人相撲ではなく、山田の方も市川に思いを寄せているのが、はっきりしてきた。ただしそれはあくまでも読者として見えてきただけで、作中の市川と山田は微妙にすれ違うのでヤキモキするし、距離が近づいたりもするのであったかーい気持ちにもなる。男性の私としては市川の自己肯定感の低さがわかる気がした。とはいえ冒頭、LINE交換のチャンスをみすみすふいにする鈍感さ、不器用さには読んでいて頭を掻きむしりたくなってしまう。そのへん終盤にはいろいろと報われる展開があり、早くも次巻が楽しみになってきた。
読了日:06月16日 著者:桜井のりお
僕の心のヤバイやつ(2) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ(2) (少年チャンピオン・コミックス)感想
自分自身の恋心に気がついたのはいいものの、どうしていいのかわからない。好きな少女への距離感に戸惑ってしまう、など中学生男子ならではの内容ですね。ヒロイン・山田杏奈の方は距離感が近いのがドキドキするし、意識しているのか無意識なのかわかりにくい。まだ女心のわからない中学生男子にとってはなにかと難しい気がします。ただし読んでいて不安にはならないですね。宙ぶらりん感はあっても各話痛いところに着地しない安心感あるし、なんだかんだで両者良き感じに近づいていくが、甘酸っぱい。この感じ癖になるので、続けて読んでいきます。
読了日:06月16日 著者:桜井のりお
僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)感想
続きの巻を読むつもりが1巻の内容を思いきり忘れているので読み直した。特にハッキリしたあらすじは無くて、忘れたまま2巻読んでも大丈夫そうだったが、面白かったし二度楽しめたということで。主人公がまだ中学生でエネルギーを持て余している時期に、好みの美少女がいるってのは自分自身をコントロール出来なくなっちゃうわな。そのへんを表現しきってしまう著者の童貞力が凄い。読んでしまうと主人公とヒロインのこれからの関係性ってのが気になってきたので、次巻へ行きます。
読了日:06月16日 著者:桜井 のりお
女子高生の無駄づかい(3) (角川コミックス・エース)女子高生の無駄づかい(3) (角川コミックス・エース)感想
「せいちょう」の回のヲタが小学生の頃書いた漫画のヘタさがリアルだなー、とか「うたってみた」の美容師のセンスが破綻してるとか「ひみつ」のワセダとヤマイの会話が主に面白かった。いや他も面白かったけどパッと思いつきやすいのを挙げてみた。アニメで見た話が多かったが漫画で読んでも絵のユルさ込みで笑うわ。しかしロボは男にも女にもモテるなー。ああいうマイペース崩さないタイプって、一定の需要があるんだろうか?私は時々、乙女になるヲタが可愛く見えたりする。田中は絶対イヤやけどな。見てるぶんには、面白いが。
読了日:06月14日 著者:ビーノ
古見さんは、コミュ症です。 (6) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (6) (少年サンデーコミックス)感想
特に大きなイベントはなかったけど、まんべんなく面白いエピソードがあって楽しかった。古見さんに限らず、他の登場人物らにもスポットが当たる話もあったしね。今読んでいる時期とはまったく逆で、作中では寒くなり始めたとこだけど、冬休みが楽しみになる締め方の6巻だった。
読了日:06月14日 著者:オダ トモヒト
古見さんは、コミュ症です。 (5) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (5) (少年サンデーコミックス)感想
この巻はやはりメイド喫茶メインかな。古見さんが緊張しながらも楽しそうだったし、文化祭編としても面白い。もう古見さんのぎごちなさや緊張は周りが受け入れだしたし、美しいというよりは可愛く見える瞬間が増えた。只野くんが他の女の子と仲良くしてると嫉妬してしまう古見さんも印象的。
読了日:06月14日 著者:オダ トモヒト
買厄人九頭竜―石ノ森章太郎・原作「九頭竜」より買厄人九頭竜―石ノ森章太郎・原作「九頭竜」より感想
石ノ森章太郎のコミックス「買厄懸場帖九頭竜」を原作にさいとう・たかをが劇画化したもの。このバージョンの九頭竜の風貌はさいとう作品らしくゴルゴ顔。漫画の方は原作があるとは思えないくらい、さいとうプロの劇画としてしっくり仕上がっていて、よく昇華していると思う。石ノ森版、宮川輝によるリメイクと比べて、内容の飲み込みやすさわかり易さがダントツで、ここにも実力を感じた。最終話で、ある真実を知って九頭竜の旅は終わる。他のバージョンはここからさらに続いて伝奇的に盛り上がるが、そこに行く前に潔く閉じる判断も支持したい。
読了日:06月12日 著者:さいとう たかを
買厄懸場帖九頭竜 (2) (講談社漫画文庫)買厄懸場帖九頭竜 (2) (講談社漫画文庫)感想
宮川輝のリメイク版ではオミットされたエピソードが多く、終盤になるほど風呂敷の畳み方が別物に。最終的な着地点も正反対な感じ。こちらの石ノ森オリジナル版はやりきれない展開があり、決着の付け方が無情な感じだった。前巻でも違うように読めるとは書いたけれど全話読みきると、こうも印象が別物になってくるとはねえ。今の私としては、救いとスピード感ある宮川リメイク版の方が好きだが、読んだ順番もあるしタイミングもあるだろう。よりハードな作品を求めたい時期なら石ノ森版をとると思う。作家性を比較しながら読むのも面白い体験だった。
読了日:06月11日 著者:石ノ森 章太郎
女子高生の無駄づかい (2) (角川コミックス・エース)女子高生の無駄づかい (2) (角川コミックス・エース)感想
ああー、2巻も緩くて笑えていいわー。リリィが田中を生理的に恐れるのがなんかわかる気が。唐突に思いがけん行動取るからな。ああいうのって女性は苦手っぽい。つーか田中も女性なんだけど。おれも田中を女性扱いしてないってことか?あとアニメでやってない話がちょこちょこあって得した気がする。もしかしてちゃんとアニメでもやったのに忘れてしもてる可能性もあるが。まあ、いいや。こういうぬるま湯に使ってボーッとしたような感覚になる漫画、嫌いじゃないよ。なんだかんだいって吹くとこは吹くし、適当にまた続きを読んでいく。
読了日:06月11日 著者:ビーノ
買厄懸場帖九頭竜 (1) (講談社漫画文庫)買厄懸場帖九頭竜 (1) (講談社漫画文庫)感想
宮川輝・画のリメイク版劇画を読んだので、石ノ森章太郎のオリジナル版を読んでみた。宮川版が買厄人という設定を借りているだけだと思ったら、ストーリーもかなり忠実になぞってたのか。でも同じ話を二度読まされている感じがまったく無い。当然ながら画が違う。九頭竜の風貌がこちらは男性的で、同じ行動をし同じ言動をしても印象が違う。そして素晴らしいのは漫画としての演出。風景描写になんともいえない情感があり、流麗なコマ割りなど石ノ森節が冴えわたる。こんなに違うものとして読めるとは、巨匠の作家性恐るべし。2巻の展開も楽しみだ。
読了日:06月10日 著者:石ノ森 章太郎
「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書)「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書)感想
確認したいことがあって、ページを繰ったが内容が面白く、結果丸ごと一冊再読してしまった。前回は西崎義展プロデューサーの人間像に注目して読んだ印象。今回読んでみるとTVアニメの黎明期から、現場で参加してきた著者の証言の方が興味深かった。「宇宙戦艦ヤマト」に限らず、アニメ史の中でも貴重な記述がふんだんにある。アニメをやりたい、だけでなく良質なSFアニメにしようとする意志も好ましい。ただし、その姿勢ゆえに搾取されてしまうのは、残念なこと。ならばこそクリエイターの権利を守ってほしいという、訴えが響く一冊だった。
読了日:06月10日 著者:豊田有恒
女子高生の無駄づかい (1) (カドカワコミックス・エース)女子高生の無駄づかい (1) (カドカワコミックス・エース)感想
アニメを楽しんで見ていたので、原作漫画も読む。漫画の方も独特のユルさ。この作品もキャラがたくさん出てくるタイプではあるが、案外実際にいそうな女の子が多くて、作りすぎてない感じが良い。名前があだ名でバカとかヲタとかロボとかロリで覚えやすいし。私としてはアニメ同様、中二病のヤマイがツボで、担任のワセダとの面談場面に吹いてしまう。ということで、原作もぼちぼち読んでいこう。そういや、これ実写ドラマにもなってたな。第1話だけしか見てないけどな。なんかハマらん作りだったわ。
読了日:06月10日 著者:ビーノ
古見さんは、コミュ症です。 (4) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (4) (少年サンデーコミックス)感想
夏休みが終わりかけでみんなで宿題やって、体育祭と一気に秋までいった。まとめて読むと季節が早く巡っている感じがする。なぜか?というより当然!というべきか古見さんが中心人物となって進む体育祭が可笑しい。みんなでプリクラ撮りに行ったり、コミュ症だけど決して孤独じゃなく人に囲まれているのが、微笑ましいね。只野くんだけは正確に、古見さんの意思を汲み取れる関係性がなんだか羨ましい。でも、時々ぎこちなくなるのも面白い。
読了日:06月10日 著者:オダ トモヒト
古見さんは、コミュ症です。 (3) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (3) (少年サンデーコミックス)感想
プール行ったり、夜店回ったり夏のイベントを楽しむ古見さん。季節感が今現在よりも先を言ってる感じ。和むことは和むけど、コロナ自粛で現実には夏のイベントってかなり中止になっちゃうだろうなあ、と少し悲しい気持ち。漫画そのものは面白いが。古見家の家族や親戚の話も、興味深い内容でした。
読了日:06月10日 著者:オダ トモヒト
古見さんは、コミュ症です。 (2) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (2) (少年サンデーコミックス)感想
古見さんの活動半径が広がっていく感じが、とても楽しい。友達100人とはいかないまでも、交友関係が増えてきた。寄ってくる人皆、個性的だしね。しかし、ヤンデレな子は只野くんを監禁したり刃物持ち出したり、やべーな。そんな中、孤高であり続ける(本人はそんな気はなかろうが)古見さんがクールビューティー。時々、美人さが崩れて可愛さになってしまうのが魅力。
読了日:06月08日 著者:オダ トモヒト
ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)ひきこまり吸血姫の悶々 (GA文庫)感想
名門吸血鬼の家系に生まれながら、引きこもりの美少女コマリ。が、荒くれ部隊を率いる将軍に抜擢されてしまう。コマリの一人称でぼやく語り口が面白い。腹心メイドのヴィルの行動が破天荒なのが笑いをさらに誘う。部下から強い将軍と思い込まれ尊敬される過程はコメディーとして読ませる。全編これでいくのか?と思いきや中盤から不穏さが出て、シリアスさが増していく。ドラマ作りが上手くて感心。ドタバタな前半の展開の中で、コマリが成長していたことに打たれるし、終盤のバトルが燃える。一冊で楽しめる要素が多い作品。2巻も出たので読もう。
読了日:06月07日 著者:小林 湖底
買厄縣場帖 九頭竜 (SPコミックス SPポケットワイド)買厄縣場帖 九頭竜 (SPコミックス SPポケットワイド)感想
薬の行商人・九頭竜が行脚しながらその一方で、裏稼業をこなしていく。非情な場面が多く、殺陣もかなり多め。時代物の劇画としては典型的な内容であるものの、絵のタッチが現代的で軽みがある。主人公の風貌が中性的であったり、柔らかさがあって垢抜けた感じがするのが特徴。連作長編といった構成で各話面白いが、中盤から旅の本当の目的がクローズアップされるとさらにブーストが掛かる。真相に迫る展開には気が入るし、九頭竜を追う側が狡猾かつ強いので迫力が出た。単行本3冊分を一気読みできるのも、こういうコンビニコミックの醍醐味かもね。
読了日:06月05日 著者:石ノ森章太郎(作) 宮川輝(画)
サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス)サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス)感想
超能力を持った少年の前に、現れた宇宙人の少女のボーイ・ミーツ・ガールから、はじまるお話。わりとバトルがあったり、主役の少年少女にそれぞれ身上や葛藤があったりするが、そういう要素はラブコメに昇華されていて基本楽しく読める。特に主人公の少年が異常事態に放り込まれながらも受験勉強はきっちりやっているのが、妙な可笑しみ。SF的な設定やガジェットの使い方が巧みで安心感がある。こういった作品のパーツは終盤で噛み合わさり、クライマックスはなかなか盛り上がった。エンディングも納得の着地。一冊本で充実した読後感のある内容。
読了日:06月04日 著者:水上 悟志
ドラえもん (2) (てんとう虫コミックス)ドラえもん (2) (てんとう虫コミックス)感想
ドラえもんを読みたくなって、手に取る。なぜ2巻かというと私が両親に初めて買ってもらったコミックスが、おそらくこれであろうということで。漂う昭和臭がたまりませんな。ギャグのキレが素晴らしく、何度も吹いた。子供の頃はひみつ道具の便利さに気がとられるけど、ある程度年齢を重ねるとコメディーとしての面白さ見えてくるんだよね。印象が強かったのは「ロボ子が愛してる」。現実の女の子に構ってもらえんからロボット少女に好かれようって、発想が先をいってたな。ヤキモチ焼きとか問題は多かったけど私は可愛いと思うよ、ロボ子ちゃん。
読了日:06月02日 著者:藤子・F・不二雄
古見さんは、コミュ症です。 (1) (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 (1) (少年サンデーコミックス)感想
かなり評判になってる漫画だけれど、今回始めて読んだ。とても美人な古見さんは異常なほどのコミュ症。平凡な少年の只野くんとまずは交流が始まるのだが会話することさえ難しく、チョークで筆談してたら黒板がまるごとトークでいっぱいになる場面など微笑ましい。かくて只野くんが古見さんの友達づくりを手伝うお話になっていく。学校という場の人間関係や、スクールカースト的なことがかなり描写されていて、今後の多難さが気になってくる。一見、お高くとまった美人に見える古見さんが、人見知りで可愛い子なのがわかってきて、可笑しくて楽しい。
読了日:06月02日 著者:オダ トモヒト
女の裸を生で見たい女の裸を生で見たい感想
えらいストレートではあるが、下品さはあまりないタイトルが気になって読んでみた。中身はラブコメ短編集(百合ものアリ)といった内容。女の子の絵が可愛らしく作風に純情なところがあり、軽くエッチな要素も混じえてある。全体のトーンが明るく、登場人物たちが恋愛を楽しんでいるので、爽やかな感じがした。読んでいて元気が出るような気がする。
読了日:06月01日 著者:西沢5ミリ

読書メーター

5月の読んだ本 まとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2469
ナイス数:2861

メイコの遊び場(1) (アクションコミックス)メイコの遊び場(1) (アクションコミックス)感想
メイコが昼間は同じ年頃の子供たちと遊び、夜は大人の心を「壊す」仕事をしている。舞台が西成や飛田新地あたりで、時代が1970年代なのに心くすぐられた。子供たちが空き地で遊ぶ描写にも郷愁があり、出てくる遊びが興味深い。各話、昼間やった遊びが夜の仕事に生きる構成は、気が利いている。「壊す」描写のシュールな怖さも昔のアングラ漫画ぽくって懐かしい。ただし、つげ義春の「ねじ式」の主人公めいた少年が出てきたり、いかにも狙いました、が見えすぎるのが難点。無表情ながら可愛らしさもあるメイコに魅力あるので続きは読んでみたい。
読了日:05月28日 著者:岡田 索雲
桃鬼城奇譚 (双葉文庫)桃鬼城奇譚 (双葉文庫)感想
「桃太郎」を新解釈して長編小説に仕上げた作品。リアリティラインを上げつつも、ベースは守った姿勢。「桃太郎」こと太郎丸に因果があり、鬼退治をする必然性を作ってある。名前に動物名が入った人物らが集い、戦いに向かうお話。仲間とのドラマや活劇描写が濃く、その上で主人公の人物像に捻りがあったのには、意表を突かれた。なので展開が読めそうで読めなかったりもする。また戦う鬼のホラー映画風の生々しさ、在りように迫力があり、娯楽度の高い王道の伝奇ロマンとして面白い。25年前の作品の改題再刊だが、斬新で「新作」として読める。
読了日:05月27日 著者:柏田 道夫
モテるマンガ 5巻 (ヤングキングコミックス)モテるマンガ 5巻 (ヤングキングコミックス)感想
「恋愛の終わり」や「異性との別れ」に言及している回があるのが、いかにも最終巻らしい掘り下げをやっている気がした。後半になるにつれ、実践的に行動し自身のモチベーションを上げるアドバイスが多くなるのはゲンナリというか、正直面倒くさいです。現在、そこまでしてモテたいほど飢えた気分じゃないしなー。こういうがっついてない状態の方が現実良い気がするし。まあ今の私のメンタリティーに合ってないだけで、主張していることは頭ではわからんこともない。単純に教養ギャグ漫画としては面白いし、それでいいんじゃないかな、今んとこ。
読了日:05月24日 著者: 
男性恐怖症だった私がAV女優になるまでの話 1 (BUNCH COMICS)男性恐怖症だった私がAV女優になるまでの話 1 (BUNCH COMICS)感想
こういうタイトルのフィクションと思ってたら、「野々原なずな」というAV女優は本当にいて、その方本人が自伝的漫画を描いた作品だった。絵が上手というタイプの漫画ではないが、ささくれだった心理描写に引き込まれるものがあり、気がついたら読みきっていた。性的虐待をしてくる「パパ」や「お兄ちゃん」が黒い線の集合体のように描かれているのが恐ろしく、男性恐怖症がどういうものかちょっとわかったような気がする。1巻はすべて陰惨で精神的に辛い内容であった。このような女性がどうAV女優になっていくのか、とても気になる。
読了日:05月16日 著者:野々原 なずな
鬼滅の刃 20 : ジャンプコミックス鬼滅の刃 20 : ジャンプコミックス感想
ここしばらく総力戦が続き、この巻も凄まじい激戦が描かれる。なのでテンション上げて読んでいたら、スッとしっとりした哀しい回想場面に入っていく。このへんのドラマ作りは相変わらず上手い。なかなか倒せない強力な敵にいつの間にやら、感情移入させる手腕が見事。一冊の本が短く感じられて仕方がないなー。面白いだけでなく、味わい深いのが魅力の作品だね。
読了日:05月13日 著者:吾峠 呼世晴
SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)SPY×FAMILY 4 (ジャンプコミックス)感想
犬を飼おうとペットショップに出掛けたら、いつの間にやらミッションに突入。前巻でチラッとだけ登場した大きな犬が、どんな能力持ちか気になっていたがなるほど、そうきましたか。最悪の事態を避けるための、スパイ一家の行動。ロイド、ヨル、アーニャ、そして新規メンバーの犬、それぞれに躍動。サスペンスフルにして痛快、そしてコミカルに。チームワークも決まって今回も面白い。読みやすさも抜群で、思いきりスピーディーに読了。絶好調の内容を堪能できた。これからのファミリーの活躍が、ますます楽しみになってくる。早くも次巻待ち。
読了日:05月13日 著者:遠藤 達哉
超高度かわいい諜報戦 ~とっても奥手な黒姫さん~ (MF文庫J)超高度かわいい諜報戦 ~とっても奥手な黒姫さん~ (MF文庫J)感想
学園ラブコメに、謀略スパイ小説をかけ合わせた作品。基本は不器用な人間関係を描いたラブコメで、諜報要素が加わることで特殊な異化効果が出ている。主人公・凡田純一は、ライトノベルでありがちな平凡で目立たない少年であるが、それが存在感を消す偽装であるなど面白い。物語が後半になるにつれ、展開はハードでシリアスになっていくが、作品のユニークさは際立ってくるので不思議な読み心地。スパイ小説としての描き込みが堂に入っており、変わった味わいが生まれている。コミカルさとクールさが両立して楽しめた。続きが出るなら読んでみたい。
読了日:05月12日 著者:方波見咲
モテるマンガ 4巻 (ヤングキングコミックス)モテるマンガ 4巻 (ヤングキングコミックス)感想
普通にギャグ漫画として読んでいても楽しいが、「ナイジェリアの手紙」や「平安時代の恋の話」など切り口が凝ってて、論旨が展開するものは気がついたら真面目に読んでしまっている。この程よくふむふむと冷静に読んで、適当に笑ってる精神状態が丁度いいのかもしれないね。次巻で終わりかー。
読了日:05月04日 著者:ソウ
読者ハ読ムナ(笑): いかにして藤田和日郎の新人アシスタントは漫画家になったか (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)読者ハ読ムナ(笑): いかにして藤田和日郎の新人アシスタントは漫画家になったか (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)感想
藤田和日郎による漫画家指南本。漫画家が書いたこの手の本は「荒木飛呂彦の漫画術」以来。荒木氏の本とは雰囲気が違うし、同じことを主張してる部分もあれば、正反対のことが書かれてある。この2冊だけ読んでも作者によって、創作法が違うのがわかり面白い。この本だと藤田和日郎のアドバイスを受けたり、編集者にダメ出しされたりの語り口に臨場感がある。本当に漫画家志望のアシスタントになった気がした。細かい作劇のアドバイスが参考になったが、全体としてはクリエイティブな仕事をする上での、コミュニケーション論として示唆に富んだ内容。
読了日:05月03日 著者:藤田 和日郎,飯田 一史
モテるマンガ 3巻 (ヤングキングコミックス)モテるマンガ 3巻 (ヤングキングコミックス)感想
2巻まで読んでいて、かなり空いて3巻を読む。とはいえ別にストーリーものではないから、読む支障はまったく無し。ギャグ漫画としてだけでもけっこう楽しめる。テーマがモテ論を超えて、人生論というべき内容になってる回があるのが興味深い。ヘルマン・ヘッセの童話や徒然草を題材に語ってる回は、妙に真面目に読んでしまった。参考になった気もするし、笑ったし、まあ程々にリフレッシュができた感じかな。
読了日:05月02日 著者: 
育ちざかりの教え子がやけにエモい (ガガガ文庫 す 6-1)育ちざかりの教え子がやけにエモい (ガガガ文庫 す 6-1)感想
書き込みすぎない、行間を読ませるタイプの文章で、かなり読みやすい。展開が派手でないのにドラマチックな感じがするのは、確かにタイトルどおり「エモい」。ヒロイン・椿屋ひなたを魅力的に描写する意図はわかるし、言動や態度で情動を揺さぶるタイプの作品なのもわかる。惜しいのは私にとって、ひなたが好ましく感じられる女の子じゃないんだなー。性的なことをやたら聞いてくるのも苦手(それを特定の人物にしかやらないにしても)。良くできた作品なのに、ノレない感覚は久しぶり。ラブコメってヒロインが好きになれるかどうかが大きいね。
読了日:05月01日 著者:鈴木 大輔

読書メーター

3月の読んだ本 まとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:30
読んだページ数:7069
ナイス数:3713

じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (15) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (15) (アクション・コミックス)感想
男女対抗で野球やったり、いろいろと楽しそうであるが後半のコケザルのエピソードが、ちょっと違う雰囲気。子供がヤクザに殴られているのを、チエや大人たちでなんとかしようとする話。皆いい加減なところがあるので大丈夫か?とは思ってしまう。特にテツは肝心な時にパチンコに夢中だったし。それでもやるときはやるになるのが良かった。ミツルは警官の制服脱いで喧嘩するのが、カッコいい。これでコケザルのひねくれた心にも潤いえばいいんだけど、難しいね。
読了日:03月31日 著者:はるき 悦巳
リトルプリンセス-小公女 新装版 (講談社青い鳥文庫 94-5)リトルプリンセス-小公女 新装版 (講談社青い鳥文庫 94-5)感想
露骨に意地悪な人が出てきて主人公を追い込むのが懐かしい感覚。金持ちの少女が小間使いまで堕ちて、また裕福な身分になるという話の振れ幅が物語的に面白いし、勧善懲悪的にもスッキリする展開がある。それ以上に心打つのは主人公セーラの生きる姿勢。高貴な魂を心に宿し、逆境には前向きな想像力で立ち向かう。哀れな人々に思いやりを忘れない。立場がどうあれセーラは一貫しているし、普遍的に大切なテーマを内包しているように感じた。ここに小公女が長く名作として読み続けられる理由があると思う。今後も読者を増やしていくことだろう。
読了日:03月30日 著者:バーネット
高校事変 VI (角川文庫)高校事変 VI (角川文庫)感想
修学旅行から話が始まるが、行き先がUSJだったのが、新型コロナウイルスの影響で沖縄に変更とか、時事ネタを盛り込むのが早い。優莉結衣が普通に旅行するわけはなく、離脱して沖縄遠征編といった内容に。その後はいつも以上のノンストップアクション。というか今回が一番派手じゃね?武装ヘリ・アパッチを撃墜したりタンクローリーを爆破したり。しかも科学的な豆知識で有り合わせのものを工夫して反撃ってのがリアリティーある。特にアパッチ撃墜は反目する妹・凛香と共闘するのが熱い。事件が一通り終わったあと、もう一山あってサービス満点。
読了日:03月30日 著者:松岡 圭祐
隠密同心と女盗賊 (コスミック・時代文庫)隠密同心と女盗賊 (コスミック・時代文庫)感想
町方同心の影浦善朗と妻・おし乃。誰もが羨むお似合いのおしどり夫婦である。しかし影浦の実態は北町奉行直下の隠密で、おし乃の本性は女盗賊でお互いに敵対する立場。しかも夫婦は互いの裏の顔をまったく知らないという、ユーモアミステリのような設定を、時代小説でやってるのが面白い。艶っぽい場面が多く、お色気の要素もかなり盛ってある。軽快なテンポで読みやすく、起こる事件も夫婦互いの正体が、バレかねない状況に陥るのでけっこうハラハラする。また一種のコメディーとして読めるので、可笑しみがあった。良かったので続刊も読んでいく。
読了日:03月27日 著者:新美 健
プロペラオペラ (2) (ガガガ文庫)プロペラオペラ (2) (ガガガ文庫)感想
1巻も本が厚めだったけど、2巻はさらに厚くなってる。とはいえ読みだしたら一気だった。飛空士シリーズのときから思っていたけど、犬村氏の日常場面でのコメディーセンスは独特なものがありますね。平常時は楽しげなだけに戦闘シーンの緊迫感がグッと上がる。今回もメカデザインが載っているのが効果的で、戦闘が脳内でビジュアライズされて読めた。衝角攻撃が熱い。迫真の描写で楽しんで読めた。イザヤとクロトの関係を見守るような気持ちになる場面もあって、その意味でも良かった。最後に巨大戦艦での新生活を示唆して終わったので、次に期待。
読了日:03月24日 著者:犬村 小六
「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書)「宇宙戦艦ヤマト」の真実 (祥伝社新書)感想
SF設定や舞台設定をしていた著者が考えた原案が、今の目で見ても練られていて面白い。しかしその原案通りにガチなSFアニメを作っていたとして、宇宙戦艦ヤマトほどヒットはしたかどうか。松本零士や他のクリエイターあっての成功なのだが、プロデューサー西崎義展のクリエイターを大事にしない姿勢が凄まじく、怒りを抑えて書いているだけ酷さがよけいに伝わる。報酬が少なく支払いが悪く、傲慢になっていく。なのに人たらしでもあるという矛盾。憤懣を吐きながらプロデューサーの資質は褒める複雑な著者の心境に、なんともいえない趣がある。
読了日:03月24日 著者:豊田有恒
リンカーン    アメリカを変えた大統領 (角川つばさ文庫)リンカーン アメリカを変えた大統領 (角川つばさ文庫)感想
リンカーンという人は当然知ってはいたが、どういう人生を歩んだ人かは知らなかったので興味深く、面白く読んだ。生まれも貧しく教育もきちんと受けていたわけでもないなど、まずリンカーンの私生活に驚く。母や姉、婚約者、我が子まで病気で亡くしていたことに関しては気の毒で心が痛む。精神を病んでしまうのもわかる。一方で、大統領に上り詰めるバイタリティーを持ち合わせる不思議さ。後半は戦争と政治の話が多くなり複雑になってくるが、児童書ならではの噛み砕いた描きようがわかりやすい。有名な演説もそこに至る過程がわかると深みが出る。
読了日:03月19日 著者: 
銀河鉄道の夜を越えて: 月とライカと吸血姫 星町編 (ガガガ文庫)銀河鉄道の夜を越えて: 月とライカと吸血姫 星町編 (ガガガ文庫)感想
「月とライカと吸血鬼」シリーズのスピンオフ。共和国も連合国も出てこないし、宇宙開発場面もない。極東の島国に住む高校2年生の少女のお話。彼女が宇宙を旅する列車に乗り星巡りする話で、幻想的でロマンがある。会話中心に展開していくのは元が声劇のためっぽい。声劇のシナリオも収録なので比較できて興味深い。シリーズの幅を広げる作品になっていて面白く読めた。本編シリーズとのリンクはあるものの、単体でも読める内容。この本から逆に本編シリーズに入っていくのもありかもね。本編の続きが気になるので次回は本編6巻で、お願いします。
読了日:03月19日 著者:牧野 圭祐
コヨーテの翼コヨーテの翼感想
帯に「五十嵐版ジャッカルの日」とあるし明らかなオマージュ作品。ただしフォーサイスのような迫真のドキュメントタッチや、圧倒的なリアリズムを期待するのは違うと思う。作風が別物だと思うし、目標を狙う暗殺者と阻止する側の対決がある、ぐらいに思って読むと展開が軽快で面白い。2020年のオリンピック開会式で総理大臣を暗殺、というコヨーテの目的がタイムリー。ディテールの掘り下げがある上に、タイムリミットサスペンス的に進行するので、かなり早く読めた。終盤は二転三転するが、そこに至るまでの伏線を張ってたことに感心する。
読了日:03月17日 著者:五十嵐 貴久
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (14) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (14) (アクション・コミックス)感想
アニメを1期しか見ていないので、1期最終回以降の後日談として面白かった。アルバム周辺の話はテツやヨシ江さんの若き頃が、垣間見えて興味深い。テツがヤクザ監禁して殴り回してた件はほとんど犯罪じゃね?それが当のヤクザの組にテツが感謝される結果になったり、ほんとどうなるかわからんもんだ。
読了日:03月16日 著者:はるき 悦巳
やがて僕は大軍師と呼ばれるらしい2 (MF文庫J)やがて僕は大軍師と呼ばれるらしい2 (MF文庫J)感想
この巻はたった二人の森林平定戦ということで、これから続いていくであろうシリーズの中では、まだ小規模な戦いと思われる。が、この作品特有の設定やそれゆえの語り口が気分を出していて読ませる。物語としても段階を踏まえてステージが上がっていくようで、丁寧さも感じた。ドラマとしても主人公が軍師の片鱗を表し始める展開でもあるし、一方で大軍師になるには不向きな性格の一面を見せた内容ともいえる。そのへん、ガーディという人物がどう折り合いをつけていくのか?そこも今後の読みどころであろう。独特の読み心地もあって面白い。
読了日:03月16日 著者:芝村 裕吏
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (17) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (17) (ガンガンコミックスONLINE)感想
この漫画、最初の巻読んだときはすぐ終わると思ってたけど、もう17巻突入。登場人物が増えたがそれぞれの個性が立っているので、それぞれの絡みが面白い。作中では季節が夏なんだな。わりと勉強している場面が多かった。いよいよ高校3年生の夏休み。次巻は合宿巻ということで、発売の7月を楽しみにしておこう、もこっちがコンビニで男性向け週刊誌読んでる場面も可笑しかった。よりによってあんな記事、気合入れて読むんかよ。
読了日:03月15日 著者:谷川ニコ
ゆるキャン△ 10 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)ゆるキャン△ 10 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
アニメでへやキャン△を見て、実写ドラマも見て、さらに新刊を楽しむ。ということで、今回も内容に和んだ。特に大井川流域の吊り橋めぐりが旅情あってとても良い。作中世界でも春が近くなって、暖かくなってきているので気持ちがシンクロする。毎度のことだけど、美味しそうな食べ物が出てきて美味しそうに食べるので、読んでいてお腹が空いてしまう。バイクでツーリングしたくなったり、サウナに行きたくなったり、作中でやってること真似したくなるのも相変わらず。
読了日:03月13日 著者:あfろ
子連れ狼 9子連れ狼 9感想
毎度、話の切り出し方が上手くスルスルと読める。はっきり柳生烈堂が拝一刀と対立しだす展開もある。この巻から柳生との闘いが激化していくんだろうか?
読了日:03月11日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
時代劇入門 (角川新書)時代劇入門 (角川新書)感想
シンプルなタイトルと、厚めな本の存在感がなかなか良い。時代劇って「古臭くてワンパターン」なイメージを、払拭しようという著者の意志が強く感じられる。文中たとえ話的に映画やドラマのタイトルや内容を、散りばめて書かれてあったりする。少しでも面白い作品を知ってもらう意図であろう。第二部の時代劇の歩み、が特に参考になった。他の部でもヒーロー像や役者、監督にまで触れていて読み応えがある。同著者「なぜ時代劇は滅びるのか」と表裏一体の内容。チャンバラ演出の極意を、ガンダムの富野監督にインタビューで聞くのも意表を突かれる。
読了日:03月11日 著者:春日 太一
ダーウィンズゲーム 1 (少年チャンピオン・コミックス)ダーウィンズゲーム 1 (少年チャンピオン・コミックス)感想
タイトルから予想したのとまったく違う内容だった。これってデスゲームもの?ゲームやってるつもりが本当に殺し合いをさせられる、ってわりとありそうなネタだけど、リアルなシチュエーションで異変が起こって臨場感があったり、次々とピンチが積み重なっていくのでかなり面白く読めた。このテンションが続くといいね。
読了日:03月10日 著者:FLIPFLOPs
戦国の姫城主 井伊直虎 (角川つばさ文庫)戦国の姫城主 井伊直虎 (角川つばさ文庫)感想
児童書レーベルなので軽く読んでしまうつもりだったが、中身はコンパクトながらも堂々たる歴史小説に仕上がっていた。女性の人生が道具として扱われる時代に、翻弄されながらも自身の生き方を貫き、守るべきものを守ろうとする姿勢には感服する。特にまどか(井伊直虎)の心理や行動はよく描けており、児童書特有のスピード感もあって一気に読めた。展開が早いのでよりドラマティックな印象が残る。というわけで予想以上の読み応えがあって、とても面白かった。あとがきから伝わる、著者の誠実さにも大変好感を感じる。
読了日:03月10日 著者:越水 利江子
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (13) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (13) (アクション・コミックス)感想
お好み焼き屋のおっちゃんのメンタルが安定しない巻で、読んでいて心配になったが、結果的にまあ良い方向に事が落ち着いて良かった。んで今回は久々の大喧嘩があってめちゃ楽しかった。猫は猫で対決があるし、人間は人間でテツ対応援団長の闘いが。んでTVアニメ1期もここまでだったなー。このあとの話はまったく知らんので、その意味でもこれからを読んでいくのが楽しみ。
読了日:03月10日 著者:はるき 悦巳
やがて僕は大軍師と呼ばれるらしい (MF文庫J)やがて僕は大軍師と呼ばれるらしい (MF文庫J)感想
第1巻なのでほんの出だしの展開ではあるものの、語り口と設定に独特の味わいがある。あとがきによると「明治時代に翻訳された海外のファンタジー作品をさらに現代日本語でリライトした形でやって」いるそうだ。ところどころ古風な日本語が出てくるのは、面白い効果。簡易で丁寧な文体ではあるが歴史書を紐解いているような、ものものしさがあって興が乗る。といった調子で、まずはコンセプトを楽しんだ感じ。いまのところ主人公に大軍師らしさは見えないけれど、ここをスタートにどう成長していくかが、次巻以降の読みどころになりそう。
読了日:03月10日 著者:芝村 裕吏
ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~ (てんとう虫コミックススペシャル)ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~ (てんとう虫コミックススペシャル)感想
チーフアシスタントだった著者の視点から描かれる藤子・F・不二雄先生像。手塚治虫先生だと、面白い逸話が残っていたり、とんでもないエピソードが語られた本や漫画がけっこうあるけど藤子プロは?そういう疑問に答えてくれる一冊。藤子先生のアシスタントになる憧れは、私も子供の頃持っていたので、著者の立場に気持ちが入りやすい。弟子に対する指事や気遣いがしっかりした人だったんだなあ。自作を見せたら原稿にアドバイスが、びっしり書かれて返ってくるなど素晴らしいですな。多少、師匠贔屓で描いている部分はあるだろうけど、面白かった。
読了日:03月06日 著者:むぎわら しんたろう
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (12) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (12) (アクション・コミックス)感想
地獄組のボスは、レイモンド飛田って名前だったんか。濃いネーミングだこと。んでそのレイモンド飛田が市会議員候補って、発想ちょっとおかしいだろ。まあ落ちたからいいものの、通ってたらどうなるか?も興味がなくもない。お好み焼き屋のおっちゃんが実の息子と会う展開はしんみりしちゃうな。この巻でははっきりした答えはでてないけれど、救われる結果になってほしい。あとアニメになってないエピソードが増えてきたな。でも私はアニメの2期は見てないから、2期の方で映像化された話もあるかも、だ。
読了日:03月06日 著者:はるき 悦巳
子連れ狼 8子連れ狼 8感想
この巻は刺客との対決が多くより血なまぐさい。また刺客の依頼人のドラマにしても、拝一刀に斬ってもらったところで、悲願がかなうわけでもない展開もある。というか今までの巻数読んできて、なんらかの幸せを掴んだ人っていないしね。無情な漫画だ。面白いことは面白いけど。
読了日:03月05日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
約束のネバーランド 18 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 18 (ジャンプコミックス)感想
いろいろ事態が深刻な状況であったが、そこから一筋の光明を見いだすのが少年漫画らしい。というかだいぶ展開に大詰め感が出てきた。巻末の次巻予告を見ると、これまた面白そうな展開。最終決戦開始ともあるので、それも気になる。
読了日:03月05日 著者:出水 ぽすか
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 3 (ヤングアニマルコミックス)キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 3 (ヤングアニマルコミックス)感想
原作で読んだ記憶がこの巻のあたりが、あやふやだったんで漫画で補完出来て良かった。単純に単体の漫画としてもバトルシーンの迫力、繊細な描写、ラブコメ的展開の楽しさなど、面白いと思う。これを機会に原作小説も追い追い続きを読んでいければ、と考えているところ。
読了日:03月05日 著者:okama
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 2 (ヤングアニマルコミックス)キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 2 (ヤングアニマルコミックス)感想
2巻までで原作の1巻ぶんといったところ。イスカとアリスが知らず知らずのうちにイチャイチャしちゃってるところが微笑ましい。それだけじゃなくて、2人が戦よりもお互いの国が和平することを、望んでいるところがポイント。男女として近づいただけでなく、高い理想が共鳴しているところに感銘するし希望も感じた。もちろん過酷な運命を2人は背負うことになるが、その先に明るい未来が待っている気がする。
読了日:03月05日 著者:okama
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 1 (ヤングアニマルコミックス)キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 1 (ヤングアニマルコミックス)感想
再読。これ原作シリーズ途中でどこまで読んだか、とか展開を忘れちゃってるので再読を兼ねて、また読む。バトルシーンが多いのに描写が繊細、というのは原作を良く再現してるんじゃないかな?あと設定部分も読んで思い出してきたし、なかなか凝ってますな。お互い敵なのになぜか鉢合わせして両者が惹かれ合っていく展開はこれからだな。
読了日:03月04日 著者:okama
男子高校生の日常アンソロジー (ガンガンコミックスONLINE)男子高校生の日常アンソロジー (ガンガンコミックスONLINE)感想
巻頭カラーページにある、椿いづみのイラストがキラキラしてて良い。りんごちゃんも本家と違った可愛さがある。各作品、わりと雰囲気は出してるけど、原作の脱力感って出すのが難しいみたいね。そういう意味では山内泰延のオリジナルのほうが、どうしても面白い。りんごちゃんとタダクニの妹登場率高し。たぶん、文学少女も同じぐらい人気あるんだろうけど、出しづらいのかな?
読了日:03月04日 著者:スクウェア・エニックス編
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (11) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (11) (アクション・コミックス)感想
今回はラグビーの試合がメインですな。テツたちのチームの相手が警官というだけで試合前からすでに面白い。そりゃまともな試合にはならんじゃろ。またテツが変に人間関係を混ぜっ返すもので妙に因縁が渦巻きだすのも可笑しいし、期待感盛り上がる。んで試合のパートもラグビーのルール知らんけどかなり楽しんだ。どうせテツのチームはラグビーのルール、ぜんぜん守ってへんやろし。そのあとの警察の部長がヨシ江さんに片思いするエピソードは切ないね。番外編のアントニオジュニアの過去話も良かった。そういう理由であのスカーフ巻いてるのね。
読了日:03月04日 著者:はるき 悦巳
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (10) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (10) (アクション・コミックス)感想
エピソードが豊富なのでかなり読んでる気がするけど、やっと10巻なのな。レギュラーメンバー多いし、それぞれの話があるからいろんな角度から楽しめるし。テツがお婆に喧嘩で勝って、テツ本人がかえって苦悩したりするのが、面白かった。担任の先生の恋人が出てきたり多少人間関係にも変化が出てきた感じがした。
読了日:03月03日 著者:はるき 悦巳
謀略の都(下) 1919年三部作 1 (講談社文庫)謀略の都(下) 1919年三部作 1 (講談社文庫)感想
下巻になると上巻以上に人物が入り乱れるし、必ずしも信用できる相手がほとんどいないので、より謀略小説の味わいが濃くなってきた。読んでいて多少混乱はしたが、登場人物表を何度も見て乗り切る。主人公・マックスがそんな中、翻弄されるだけではなく、アグレッシブに行動。なので巻き込まれ型サスペンス風だったお話が、だんだんと冒険小説的な要素を帯びてくる。事件そのものは、この第一部ではほとんど解決しないので、そのへんの展開は次巻以降持ち越しか。
読了日:03月03日 著者:ロバート・ゴダード

読書メーター

2月の読んだ本 まとめ

 

2月の読書メーター
読んだ本の数:49
読んだページ数:11201
ナイス数:5234

子連れ狼 7子連れ狼 7感想
この巻は大五郎中心の内容。大五郎は祭囃子に惹かれて、出ていったりするところは、いかにも子供らしい。しかし、拝一刀の生き方や行動を見て学んでいる様子が描かれたり、この子なりに成長してるなと。でもこれって幸せになれる生き方ではないとも思うので、複雑な心境。ということで今回もやり切れなさが漂うが、このやり切れなさが魅力の作品でもあるしな。
読了日:02月29日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (9) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (9) (アクション・コミックス)感想
アニメでこのあたりの話、見ていたんだけどカットしたエピソードがあったなあ。ドロボーの話とか、レディー・幕ごはんの話とか。本筋はあるけど、その後ろにある大人たちの昔話が透けて見えてくるのが味わい深いね。雷蔵の手紙の件にしても、まだ若いカップルだった頃の、テツとヨシ江の関係が見えてきてとても良い感じ。昔はテツがヨシ江さんに好意を素直に出してたんだな。テツのスパーリングパートナーの話も、無理にテツから金取り上げんかったら、ちょっとは真面目に働こうという方に、気持ちが動いたのかも。ちょっともったいないね。
読了日:02月29日 著者:はるき 悦巳
謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)感想
1919年春。パリでベテラン外交官が謎の転落死を遂げる。警察は事故死で片付けてしまうが、元空軍パイロットの次男マックスは不審に思い、事件の真相を追い始める。ということで三部作の第一部上巻を読んだ印象は、巻き込まれ型サスペンスといった感じ。主人公が行動するほど怪しげな人物が接触してきたり、何か不穏な真実が見え隠れするなどそれっぽい。今のところは地味であるが、ジャンルの定番を押さえた展開なので、まずまず面白い。ここから下巻、さらには二部三部でいかに盛り上げてくれるか次第といったところか。続けて下巻へ。
読了日:02月29日 著者:ロバート・ゴダード
子連れ狼 6子連れ狼 6感想
刺客としての闘いが続く。拝一刀がやたら強くだいたい相手を倒すのだが、安心感にはならず、陰惨さややりきれなさが印象に残る。この巻で乳母車が改造されて、連発して銃弾が飛ぶ。これ、読者としては知っていてもビックリする。
読了日:02月29日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (8) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (8) (アクション・コミックス)感想
ボクシングジムと、ヒラメちゃんの絵画コンクールの話がメインの巻。地獄組のボスが堅気になって、ボクシングジムを開いたのにまたもやテツに好き放題されて可哀想。テツがボクシングの才能あるのに、腹巻きしてないと腹を壊すのがもったいない。まあ腹巻きを克服しても人間的にボクサーになるのは難しそうではあるけれど。絵画の方はヒラメちゃん気を使って絵を描き直ししてるのに、相変わらずテツにはデリカシーってもんがないね。でもそのおかげで金賞とったんだろうし、まあ結果オーライってもんじゃないの。
読了日:02月28日 著者:はるき 悦巳
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (7) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (7) (アクション・コミックス)感想
運動会のリレーとか水泳などスポーツ絡みの話多めだった。特に若い頃のリレーの思い出話がテツとヨシ江の馴れ初め話になっていったり、子供の立場から見た大人が強調されるエピソードが多かった。鑑別書の同窓会もそういう話だったし。チエちゃんはとっても大人っぽい子だけれども、それでもまだわからない大人の世界もあるってことだね。お笑いという意味でも、テツにつきあわされて気を使ってるのにデリカシーないこと言われて傷つくヒラメとか、猫のことになると人間変わるお好み焼き屋のおっさんとか、いろいろ可笑しくてたまらない。
読了日:02月28日 著者:はるき 悦巳
子連れ狼 5子連れ狼 5感想
この巻ぐらいから話にどんどんヴァリエーションが出てきたように思う。今回も拝一刀に次から次へと刺客が襲いかかるが、全て撥ね退けている。しかしそこに痛快さはなく、やり切れないものが積み重なっていくのが、ものかなしい。
読了日:02月27日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (6) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (6) (アクション・コミックス)感想
この巻は特に大きなイベントはなかったけれど、面白さは相変わらず。というかヒラメちゃんの出番が多かったな。絵を描けば上手いし、歌を歌わせるとかなり下手。テツと組んで作詞作曲して歌が苦手を克服しようとしたら、あまりのヒラメの歌声にバスが止まって大惨事に。細かいリアルなとこ押さえているので、音痴のあまり事が大きくなる過程も納得できるというか。ヒラメちゃんに限らず、レギュラーの面々の掛け合いやそれぞれの行動も面白かった。
読了日:02月27日 著者:はるき 悦巳
江戸の闇風 黒桔梗 裏草紙 (幻冬舎時代小説文庫)江戸の闇風 黒桔梗 裏草紙 (幻冬舎時代小説文庫)感想
軽く読んでしまうつもりが、なかなかに凝った趣向の作品で引き込まれた。解説で指摘しているように「必殺」シリーズに似た味わいがある。「必殺」シリーズと違うのは悪党を直接殺めるのではなく、コン・ゲーム的な仕掛けを使って陥れて社会的に抹殺してしまうところ。それだけではなく終盤は二転三転するし、ミステリー的な仕掛けも盛り込んで、かなり面白く後味も良い。ヒロインのお沙夜にも実は複雑な事情がありそうだし、これは巻数を追うごとに、痛快なシリーズに成長していきそうな予感。シリーズ2巻は刊行されてて、もう買ってしまったよ。
読了日:02月25日 著者:山本 巧次
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (5) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (5) (アクション・コミックス)感想
いやー、笑った笑った。毎巻笑っているけれども、中心になる「大阪カブの会」前後の話が面白い。この巻自体が前フリがあって徐々に盛り上げて「大阪カブの会」、そして後日談と構成が良く出来ている。で、本題の「大阪カブの会」はバクチ、喧嘩、警官隊の突入、警官を叩いてのばす猫、脱出、逃走と、この漫画の過激なところがテンコ盛りで無茶苦茶楽しい。合言葉の「ポリ公が来たらはいビスコ!」はアニメだと「はい煎餅!」に変わってた。商品名は使えんかったっぽいな。お好み焼き屋のおっさんもテツに酒飲まされて、騒動に巻き込まれて気の毒に。
読了日:02月24日 著者:はるき 悦巳
子連れ狼 4子連れ狼 4感想
相変わらずドラマが濃いし、大五郎が哀れに見えたり、強くも見えたりする。どうしても作品そのものが暗く、陰惨なのはこういうトーンの作品なので、仕方がない。剣戟シーンは毎度、流石の迫力。
読了日:02月24日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
エロ漫の星 下巻―素人からのエロ漫画入門 (ヤングコミックコミックス)エロ漫の星 下巻―素人からのエロ漫画入門 (ヤングコミックコミックス)感想
前巻でエロ漫画の表現やノウハウを学んだクソ虫ゴロ太が、下巻は持ち込みを始める実践編に。最初はどうしょうもないエロ漫画を描いていた、クソ虫ゴロ太がそれなりの質のものを仕上げても、なかなか掲載されぬつらさに苦悩する。前巻のドツキ漫才みたいなノリはかなり減って、シリアスですらある。こういう話って最初はギャグだったのに、だんだん求道的に極める話になりがちだな。面白いからいいけど。あの酷いエロ漫画だった「アヤコのアソコ」が、いっぱしの作品に仕上がるのも感動的。ということで上下巻なかなか楽しんで読めました。
読了日:02月24日 著者:金平 守人
エロ漫の星 上巻―素人からのエロ漫画入門 (ヤングコミックコミックス)エロ漫の星 上巻―素人からのエロ漫画入門 (ヤングコミックコミックス)感想
サルでも描けるまんが教室」のエロ漫画版といった内容。エロ漫画家志望のクソ虫ゴロ太が、いきなり登場した女性キャラに突っ込まれたり欠点を指摘されたりしながら、エロ漫画描きとして成長する話。エロ漫画の描き方を指南し、ウンチクを語る女性キャラは、最終目的がなんなのか?本人の名前すらわからんが、エロ漫画に関して主張することは、かなり納得がいく。女性器の描き方講座的なパートはかなり攻めているなー。謎の三峯徹推しが可笑しい。富永一朗ネタは今時の人って意味がわかるんかね?ということで下巻へ。
読了日:02月23日 著者:金平 守人
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (4) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (4) (アクション・コミックス)感想
ミツルの結婚式が、この巻の中心になっている感じ。仲人を強引に任せられたテツが、意外なスピーチをするのが印象に残る。あと細かい日常エピソードが楽しく、チエちゃんが算盤が得意だったのがいかにもって気がする。今時は学校の授業で算盤教えたりするんかね?この漫画の世界観だと猫が人間より強かったりして、子鉄がテツを棍棒で殴ったりするのが面白い。毎度、思うけど大阪弁の言い回しに味があるよなあ。何度も笑った。
読了日:02月23日 著者:はるき 悦巳
子連れ狼 3子連れ狼 3感想
公儀介錯人だった拝一刀がなぜに刺客をやっているのか?がはっきりするエピソードがやっと出てきた。これがないと落ち着かんかったです。作品全体が非情で陰惨なのに、まだ子供の大五郎がずっと一刀と一緒にいるのがなんともいえない哀切さがある。また大五郎が口数少ないし大人しいのが物哀しい。時には刺客との闘いを手伝わされたり、まさに冥府魔道。各話どれも殺伐として暗いがお話としては面白く、情感の乗った話は特に印象に残る。
読了日:02月22日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
子連れ狼 2子連れ狼 2感想
連載していた時期の関連があるのか、冬の話が多かった。拝一刀はもともと強いのだけれど、エピソードの中でより成長したりする。主に刺客として任務を実行する内容メインであるが、語り口の上手さや趣向の面白さでまずは読ませる。
読了日:02月22日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
子連れ狼 1子連れ狼 1感想
子連れ狼は以前コンビニコミックで買って読んでたのに、刊行が途中で止まって最後まで読めてない。TVドラマは父が好んで見てたけど、幼い私にはまだ面白さがわからなかった。若山富三郎主演の映画はDVDで見たら、どえらいスプラッターな内容。久々に漫画を読むと小島剛夕の劇画らしい絵が味わい深いし、小池一夫特有のストーリーラインも心地良い。インパクトを感じるのは乳母車。一見、普通に見えて実は武器庫だしな。案外いろんな用途に使ってるし。あの乳母車、さらに改造されてマシンガンみたいな攻撃できるようになったような気がする。
読了日:02月22日 著者:小島 剛夕,小池 一夫
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (3) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (3) (アクション・コミックス)感想
ヒラメちゃんは3巻で初登場か。この巻のエピソードは相撲大会がメインになってる。子供の部ではヒラメとチエちゃんの活躍が面白い。さんざん平手してきたガキに、チエが平手連発でやり返すのが気持ちいい。大人の部はよりコミカルで可笑しみがある。実際の人間では絶対ありえないほどデカいデク登とテツの対決も良かった。強引に相打ちまで持っていくテツの執念。
読了日:02月21日 著者:はるき 悦巳
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (2) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (2) (アクション・コミックス)感想
2巻もアニメで知ってる話がほとんどながら、大いに笑った。なんとなくアニメとはエピソードの並び順が変わってるような感じがしたけど、気のせいかも。花井先生の提案で同居予行練習で金閣寺に行くってのがあったが、アニメだと金閣寺じゃなくて遊園地だった。嫌々来たくせにテツが子供みたいにはしゃいでたり、チエちゃんが子供なのに大人以上に気を使うなど、ユーモアは遊園地の方がよく出ていて、アニメは良改変したと思う。あそこは演出も素晴らしかった。他にもアントニオジュニアVS子鉄の猫対決や、賭け野球など面白いエピソード満載。
読了日:02月21日 著者:はるき 悦巳
じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (1) (アクション・コミックス)じゃりン子チエ―チエちゃん奮戦記 (1) (アクション・コミックス)感想
かなーり昔に読んではいるので、一応再読。しかし漫画以上にアニメの印象の方が強い。関西では再放送何度もやってたし、いちいち見てたし。なので知ってる話ばっかりではあるけれど、やっぱり面白い。大阪弁の台詞回しの可笑しさ、濃いキャラ、変な猫、そして無茶苦茶な父親で身内だったらたまらんが傍で見る分には滅法面白いテツ。これで人情喜劇やられたら笑ってしまう。話の舞台も土地勘あって親しみやすいからな。1巻だけでもエピソードが濃いのにも驚いた。あと漫画とアニメの印象にまったく違和感がなくて、良く出来てたよなあ、あのアニメ。
読了日:02月20日 著者:はるき 悦巳
りゅうおうのおしごと! 12 (GA文庫)りゅうおうのおしごと! 12 (GA文庫)感想
奨励会編クライマックスということで、12巻は文庫本そのものが厚めであるが、内容が濃厚で1ページとして退屈する瞬間がない。メインは空銀子の孤独な戦いを描く話。さらにサブストーリー的に他の奨励会員たちの熾烈な対局が散りばめられ熱気に圧倒される。それぞれに背負うものがあるだけにドラマチック。しかもこの作品特有の容赦の無さが、内容を特に面白くしていて、ひたすら読ませる。展開にきっちり決着の付く納得の仕上がりで、たいへん面白かった。ここから先どうなっていくのか?も示唆する終わり方なので次巻が待ち遠しい。大いに期待。
読了日:02月19日 著者:白鳥 士郎
けいおん!  college (まんがタイムKRコミックス)けいおん! college (まんがタイムKRコミックス)感想
高校を卒業して、同じ大学に入った4人の大学生活のお話。同じ寮で暮らしているというのもどうなんだ?でも大学の軽音部に入って、他のメンバーとも仲良くなったり音楽活動も続けたり、世界が広がっていく感じがある。ただけいおん!って作品の魅力って、放課後ティータイムの4人(梓を入れると5人)の閉ざされた世界の楽しさにあった気がするのでちょっと複雑な気持ちがした。4人だけの世界から飛び出して、各々成長する展開があるなら納得がいくけど、そこまでいかんかったしな。とか注文もつけはしたが、けっこう面白かったよ。
読了日:02月17日 著者:かきふらい
けいおん!  highschool (まんがタイムKRコミックス)けいおん! highschool (まんがタイムKRコミックス)感想
アニメ終盤で唯たち4人が卒業しても、軽音部は続いていくみたいなことを示唆していたけれど、その先を描いてくれたような作品。梓の部長としての奮闘が微笑ましい。新メンバーの面々とのやりとりも可笑しく楽しく読める。放課後ティータイムのメンバーを、出しすぎないようにする節度がなかなか良いかと思います。代が変わっても同じように、わかばガールズを見守る、さわ子先生のような視点で読んでしまった。梓が卒業しても軽音部は受け継がれていくんだと思う、きっと。
読了日:02月16日 著者:かきふらい
ゼロの使い魔 18 滅亡の精霊石 (MF文庫J)ゼロの使い魔 18 滅亡の精霊石 (MF文庫J)感想
久しぶりにシリーズを手に取ると、あまりの読みやすさにビックリする。それとルイズと才人のイチャイチャの書きようも上手くてニヤニヤしてしまう。まあ、18巻の積み重ねあってこのラブラブ場面があるわけだし、気持ちも入るか。それでいてこの巻もきっちりラブコメ展開に笑わされたし、エンターテイナーですな。主人公カップルの仲もほぼ固まる手前まできたし、いよいよ終盤に入ったという感慨がある。本編は残り4巻か。
読了日:02月16日 著者:ヤマグチ ノボル
けいおん! (4) (まんがタイムKRコミックス)けいおん! (4) (まんがタイムKRコミックス)感想
最終巻。軽音部の活動よりは、受験勉強してる場面が多かった。卒業が近づくにつれ、残りページが減っていくのは流石に寂しい。しかしまあ、卒業式のあたりはあっさり気味だったね。アニメだともうちょっと盛り上げてたし、劇場版でも卒業パートがあったからそういう印象にもなるかー。でも漫画のサッパリ感も良いね。とにかくアニメでは慣れ親しんだけいおん!も原作漫画で読むと新鮮だったし、アニメの流れを思い出して懐かしい気持ちになった。時折、読み返したいと思います。
読了日:02月14日 著者:かきふらい
七つの魔剣が支配するV (電撃文庫)七つの魔剣が支配するV (電撃文庫)感想
今回は作品の設定を深めつつ、主人公・オリバーの真の目的である復讐という本題も描いた巻。なのでこのシリーズ特有のダークさや重厚さがよく出た内容。復讐する側、復讐される側双方のドラマに掘り下げがあり、やりきれない感情が掻き立てられる。世界観や設定を作り込んでいるだけに、けっこう長めの魔法バトルにも臨場感があり、代償が大きい闘いになっただけに、どっしり重い読後感となった。この結果を受けて次巻はどうお話を紡ぎ出していくのか?いまのところ見当もつかない。
読了日:02月14日 著者:宇野 朴人
けいおん! (3) (まんがタイムKRコミックス)けいおん! (3) (まんがタイムKRコミックス)感想
3巻も面白い。アニメと同じか問われればそうだし、別物かとなるとそういう読み方もできる。アニメを思い出す場面もあれば、漫画独自の面白さもあるからね。だいたい他愛もない話なんだけど、その他愛のない中になにか、かけがえのないものがあるように思う。あとこの手の4コマらしく季節の移り変わりが早いねー。梓がすぐ日焼けしてしまうのが可笑しい。
読了日:02月13日 著者:かきふらい
けいおん! (2) (まんがタイムKRコミックス)けいおん! (2) (まんがタイムKRコミックス)感想
あずにゃんきたー!アニメでも後輩ができて皆が嬉しそうなのは憶えているけど、原作もそういう内容だね。軽音部ののんびりした雰囲気に梓がなかなか馴染めないとか、懐かしい流れ。放課後ティータイムってバンド名、あんないい加減な付け方してたんだとか、巻末で漫画がアニメ化のお知らせがあったり、今になってアニメから逆流して漫画を読んでる身としたら、なんとも不思議な気分になる。
読了日:02月12日 著者:かきふらい
けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)感想
けいおん!はアニメを全部観ていて、劇場版も観に行ったし心の血肉になっている作品だけど、原作漫画読んだことなく初めてページを繰った。当たり前だけど展開はアニメと同じ。4コマ漫画だからこその間合いやテンポ感が、楽しい。あと、漫画でも軽音部らしい練習してる場面があまりなくて、遊んでるなー。漫画だと音楽がないだけに余計に思ってしまう。まあ、こういう女の子だけがメインでゆるい日常が楽しい。そういう面白さを知ったのがアニメのけいおん!だったし、同様の楽しみ方が原作漫画で今出来ているのも、贅沢なことなんだろうな。
読了日:02月10日 著者:かきふらい
クロエの流儀(2) (ニチブンコミックス)クロエの流儀(2) (ニチブンコミックス)感想
1巻は反感を持ってしまったけれど、かなり時間が経って2巻を読んだら、こういう唐突に説教されるネタ漫画だという割り切りができてしまった。あともっとネットリ長い理屈をこね回す印象だったけど、そうでもなかったね。
読了日:02月10日 著者:今井 大輔
亜人(15) (アフタヌーンKC)亜人(15) (アフタヌーンKC)感想
いろいろ作戦を練っても、なかなか佐藤を追い詰めることが出来ないのがもどかしい。1対1で対峙しても佐藤には余裕がありそう。永井のIBMに異変が起こったが、これは切り札になったりするんだろうか?とにかく永井がまだ勝負を捨ててなさそうではある。
読了日:02月10日 著者:桜井 画門
亜人(14) (アフタヌーンKC)亜人(14) (アフタヌーンKC)感想
佐藤にしてやられるのが続いたが、今回の永井の作戦は成功するのか。各人物がそれぞれに行動して、なんとか間に合わせるのはドラマ的に盛り上がる。しかしこの巻では結果が出ず、次巻以降に持ち越し。
読了日:02月10日 著者:桜井 画門
亜人(13) (アフタヌーンKC)亜人(13) (アフタヌーンKC)感想
作中で起こっている事のステージが、上がってとんでもないことになってきた。完全に佐藤の思惑通りになってしまっている。ここから巻き返しの展開に持っていくのも大変と思うが、さてどうなっていくのか?
読了日:02月10日 著者:桜井 画門
亜人(12) (アフタヌーンKC)亜人(12) (アフタヌーンKC)感想
この巻の大方が佐藤の無双状態で、もの凄いスピードで読めた。また佐藤が実は何を狙っているのかが、まだまだハッキリせず気になる。永井が騒ぎの本拠地に侵入を始めたので、いずれ対決になってしまうのは必至っぽい。
読了日:02月10日 著者:桜井 画門
花唄の頃へ くらまし屋稼業 (時代小説文庫)花唄の頃へ くらまし屋稼業 (時代小説文庫)感想
今回はまたしても、くらまし屋だけでなく、裏稼業で生きる者たちが入り乱れる展開に。その上、ことの真相がなかなかハッキリせず、なんともミステリアスで緊張感が漂うお話になっている。いつ刺客が襲ってくるかわからないし、誰が刺客を雇っているのか?もちろん読み進むと見えてくるものはあるが、実はやりきれない話であり、なんとも苦いものが残った。シリーズ屈指のダークな巻。全体的に「掟」というテーマで一本、筋が通っているので深みがある。平九郎本人の家族の話は今回なかったので持ち越しか。とにかく早くも次作が楽しみになった。
読了日:02月08日 著者:今村翔吾
亜人(11) (アフタヌーンKC)亜人(11) (アフタヌーンKC)感想
大まかな展開はだいたいわかるのに、ちょっと先に何が起こるかが読めない。特に佐藤は何をしでかすやら、さっぱりわからないし実際、意表を突いてくる。見た目は地味で平凡なおっさんなのが逆に脅威的。ドラマとしてもシチュエーションとしても良い具合に暖まってきた。ここからがいよいよ面白くなりそうだ。
読了日:02月07日 著者:桜井 画門
亜人(10) (アフタヌーンKC)亜人(10) (アフタヌーンKC)感想
前巻までが激しい戦いだったので、今回はインターバル的な内容の巻。敵味方それぞれに自分の背負ったものと向き合い、次の戦いへと気持ちを切り替えてゆく。新たな総力戦がやってきそうで、またしても乱戦になってしまうのか?
読了日:02月07日 著者:桜井 画門
亜人(9) (アフタヌーンKC)亜人(9) (アフタヌーンKC)感想
フォージ安全ビルバトルはこの巻で、決着。一見、普通のオッサンにしか見えないの佐藤の戦闘上手なこと。頭を切り落とそうと芝刈り機持って追いかけてくるのが怖かった。あと高層ビル内だけでアクションしてたから印象が「ダイ・ハード」に近いような感じ。一冊がだんだん短く感じるようになってきたのはこの漫画にハマってきたということかな?次巻からはまた新展開になっていくと思う。
読了日:02月06日 著者:桜井 画門
サイコパスガール イン ヤクザランド 1 (オーバーラップ文庫)サイコパスガール イン ヤクザランド 1 (オーバーラップ文庫)感想
ライトノベルで「アウトレイジ」みたいなノリをやってみました、といった印象。口裂け女がヤクザを狩って殺しまくる内容の作品。発砲したり斬りつけたり拷問してみたり、血生臭い場面には事欠かないが、キャラクターの味付けが濃く、ライトノベルならではの立て方をしているのでポップな雰囲気がある。頻出するバイオレンスシーンの描写が振り切っているので、もはや爽快感すら感じた。タイトルに1とあるから、おそらくは2も出るだろうけれど、これ一冊でもまとまりがあるのも好感触。読み終わるとストレスがスーッと抜けていく感じがした。
読了日:02月06日 著者:木質
亜人(8) (アフタヌーンKC)亜人(8) (アフタヌーンKC)感想
高層ビルでの攻防戦が前巻から続いていて、まだ終わってない。絵的には銃器による撃ち合いが目立つが、相手の行動を読み合う頭脳戦でもある。単身攻め入ってくる佐藤の強さが圧倒的で、読ませる。死なない体を上手く使う戦闘センスも凄い。というわけでこの巻もあっという間に読めたが、戦いはいまだ終わらず。
読了日:02月05日 著者:桜井 画門
亜人(7) (アフタヌーンKC)亜人(7) (アフタヌーンKC)感想
今までほとんど語られてこなかった佐藤の過去パートが興味深かった。ちょっと前フリが長めだったが、後半は高層ビルを舞台にした攻防戦が始まり、どんどん面白くなってきた!と思ったら7巻終わり。シチュエーションが好みだと速く読めてしまう。次巻のアクションに期待だ。
読了日:02月05日 著者:桜井 画門
Dr.STONE 14 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 14 (ジャンプコミックス)感想
新刊で久しぶりに読むと情報量が多く感じてしまい、圧倒された。ここしばらくの潜入作戦的な展開が面白かったが、今回は科学で何かを作り出したり、乗り切ったりする流れがポンポンときて、かなりワクワクした。冷静に考えるとシンプルな話でもあるのだけれど、知識をこうも散りばめられるとなんかスゲー!ってなっちゃうよね。次巻は真正面から決戦になるんかな?
読了日:02月04日 著者:Boichi
鬼滅の刃 19 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 19 (ジャンプコミックス)感想
全編、アクションシーンの連打。内容が長いようで、短かった。これだけ剣戟場面を詰めた上で、しっとりした情感が流れるのも効く。活劇だけ盛って展開が停滞していたりしないのが、魅力。この巻もドラマチックで面白いが、読み終えてすぐに飢えのように、次巻が読みたくなる。
読了日:02月04日 著者:吾峠 呼世晴
亜人(6) (アフタヌーンKC)亜人(6) (アフタヌーンKC)感想
永井の思いやりの欠ける言動や考え方は、亜人になった者、特有なのか?それともナチュラルにああいう性格なのか?ストーリーとしても掘り下げや風呂敷を広げる要素の強い巻。溜めにも入ってると思うので、炸裂するのを期待しながら読む。
読了日:02月03日 著者:桜井 画門
亜人(5) (アフタヌーンKC)亜人(5) (アフタヌーンKC)感想
かなり展開が激しくなってきたので、一気に読める。アクション描写が素晴らしいがそれだけでなく、駆け引きをする場面が主な登場人物にあって、なかなかスリリング。
読了日:02月03日 著者:桜井 画門
亜人(4) (アフタヌーンKC)亜人(4) (アフタヌーンKC)感想
亜人たちによるテロ攻撃が始まり、異様な臨場感とリアリティーを伴って展開するので、切迫したものがある。一方で主人公たる永井圭は田舎に居場所を見つけて潜伏。しかし彼もいつまでも穏やかな生活はできないと思うし、このあとも波乱の予感。
読了日:02月03日 著者:桜井 画門
亜人(3) (アフタヌーンKC)亜人(3) (アフタヌーンKC)感想
前巻の感想にも書いたけれど、大枠はほんとよくあるパターンなんよね、これ。しかし細部の展開で意表を突いてくるのが面白い。それにところどころで妙に違和感を感じるのも何かを秘めている感じがする。先が読めない上に、キレキレのアクションが乗っかって一気に読んだ。
読了日:02月03日 著者:桜井 画門
亜人(2) (アフタヌーンKC)亜人(2) (アフタヌーンKC)感想
人間以外の存在になってしまった主人公が、人間社会から阻害迫害され居場所がなくなるタイプのお話は、わりとよくあると思う。この作品の場合、主人公が普通の人生からいきなり転落してしまうし、逃避行もかなり早くに始まる。なのでスピード感があるし、謎の黒い幽霊の存在もあってミステリアス。展開がどこに向かっているのか、わからないのにテンポよく進むので乗せられる。この巻は拷問のような実験場面が多くて、痛そうだった。
読了日:02月02日 著者:桜井 画門
高校事変 V (角川文庫)高校事変 V (角川文庫)感想
シリーズ5巻まできたけど、質が下がったりネタ切れになるということもなく今回も面白い。優莉結衣の性格も少しずつ変化してきているようで、誰かを守ろうとしながら闘ったり、ワンマンアーミーなだけではない部分が増えてきた。それにお話の方も、これまでの巻で語られてきたことが、伏線になっていたり工夫を感じる。この巻だけでも意表を突く展開を仕込んでいたり、読者に対するサービス精神には感心した。毎度アクションシーンが多いしね。次巻は3月末発売で相変わらず刊行が早い。修学旅行編みたいで、どう話を広げていくのか今から楽しみだ。
読了日:02月02日 著者:松岡 圭祐

読書メーター

1月の読んだ本 まとめ

1月の読書メーター
読んだ本の数:70
読んだページ数:15020
ナイス数:9237

亜人(1) (アフタヌーンKC)亜人(1) (アフタヌーンKC)感想
今のところ主人公が事故の影響で「亜人」と自覚し、世間から追われる身になったぐらいの話。とりあえずバイクでの逃避行がメイン。まだストーリーのほんの序盤だし、世界設定もまだ軽くしか語られてないが、まずは面白い。
読了日:01月31日 著者:桜井 画門
スパイ教室01 《花園》のリリィ (ファンタジア文庫)スパイ教室01 《花園》のリリィ (ファンタジア文庫)感想
ラノベで珍しいジャンルのスパイ・アクション。もともと私はライトノベルとスパイものは相性が良いように思っているけど、稀にしか出ないね。前半はスパイ学校での訓練、後半は実践の闘い、と、構成が映画「キングスマン」の1作目っぽい。で、不思議だったのはカラー口絵でスパイ少女メンバーらが、描かれていても文章でさほどキャラ立てしないし、気になる箇所があった。しかし、読み進めたらなるほど!と膝を打つ仕掛けがある。著者が柳広司の「ジョーカー・ゲーム」を意識してたそうで、さもありなん。次巻この設定をどう活用するのか楽しみだ。
読了日:01月29日 著者:竹町
響~小説家になる方法~ (13) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (13) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
完結巻。そりゃこの続きがあってもいいような気がせんでもないが、まとまりとしては高校を卒業して、外国での生活を始めた一歩目のここがよい切れ目だと思う。表情も行動も響はかなり丸くなって、一種の凶暴性はちょっとは治まってきたのかも。初期のことを思えば、いきなり殴るか蹴るかしてたからな。あとこれが原作の劇場映画を近々見てみようと思っている。
読了日:01月26日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (12) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (12) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
次巻完結だったけ?まあとにかく面白く読み続けている。学校にまで入ってきて、漫画化の許可とろうとした漫画家と殴り合いとか、新たな文芸雑誌を作るとか、話の題材が途切れない。
読了日:01月26日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (11) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (11) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
この巻は久々に響の暴力場面が多かった。中華料理店でバイトのパートが多く、小説家としての活動は休止しているが、これがずっと続くとは思えないので、さらなる波乱を待ちたい。
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (10) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (10) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
とうとう大臣を殴ってしまうか。そのおかげでついに隠れ蓑の効力が切れて大騒ぎ。殴られた方は、逆に総裁戦には勝ってしまうし、ただでは転ばんね。さてこの先どうなるか?
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (9) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (9) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
今回はサブタイトルの「小説家になる方法」にフォーカスした内容だった。ごく普通の努力をして小説家を目指す少女も出てくるし、努力して芥川賞をとる作家もいる。そこはそこで感動的でもあるかもしれない。でも、いつの間にか小説家になっていた、と普通に言い切る響の恐ろしさよ。私が好きなテーマである「才能と努力」が描かれた巻。あとお話に政治が絡んできたけど、これどうなるんかね?
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (8) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (8) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
テレビ局の世界でも、才能の有無で苦悩する人たちが描かれるのは、対比として面白い。ドキュメンタリー番組を響がいかに潰すかが、ここ何巻かでのクライマックス的に盛り上がる。やり方の過激さに驚くし、そして最終的に響は響らしい決断を選択してたことにも感服する。
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (7) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (7) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
プロデューサーの津久井が、響の攻撃性を刺激しそうで不穏だ。しかも津久井本人はわかっていてやってるだけに怖いね。ラノベイラストレーターとの対立も面白かった。響の後先考えてない暴力が相変わらずのインパクト。ぶった切るような言動もたまらない。
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (6) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (6) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
ダブル受賞の会見や、その後の社会のセンセーショナルな動きも面白いが、響は覆面作家のまま。別の原稿をライトノベルとして応募したらそっちでも大賞ってどんなけ才能あるんだよ。ここから先も面白そうで読みたくなった。
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (5) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (5) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
芥川・直木両賞受賞で、会見どうなるのかと思っていたら、手も足も出すはマイクは投げつけるで一波乱。いや、こういうの期待してたけどね。まあ実際にありえないだろうけど、こうも攻撃的な会見を見てみたいものだ。二冠を獲った響がどうなっていくのか?続きを読まずにいられない。
読了日:01月25日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (4) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (4) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
新人賞授賞式の場でパイプ椅子で暴行とは驚いた。スカッともしたけど。ここまで極端じゃなくても響の言動行動は、なにが飛び出すやらわからないのでドキドキする。最後の最後で凄い展開がきたが、こんなの実現したら何が起こっちゃうってんだよ。
読了日:01月24日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (3) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (3) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
場を考えず単刀直入に物を言う響が、ちょっとずつカッコよく見えてきた。響の小説がどれだけ才能の塊なのか、登場人物たちと同じように読めたらいいのだけれど、それが無理だし。あと思ったよりも展開がスローペース。その分丁寧にエピソードを組んでるのかもしれないが。
読了日:01月24日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ (2) (BIG COMIC SUPERIOR)響~小説家になる方法~ (2) (BIG COMIC SUPERIOR)感想
響と編集者・ふみが出会いそうで出会わないスレ違いがなんともヤキモキする。まだ響が学生という枠でしか行動していないが、ステージが変わるとどう活躍するのか?まずはそこが気になる。
読了日:01月24日 著者:柳本 光晴
響~小説家になる方法~ 1 (ビッグコミックス)響~小説家になる方法~ 1 (ビッグコミックス)感想
1巻はまだ話が動く前という感じ。まずは一見、大人しそうなのに、唐突にエキセントリックな行動を取る響のキャラクターに引っ張られてしまう。文芸部室の雰囲気も良い。
読了日:01月24日 著者:柳本 光晴
約束のネバーランド 17 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 17 (ジャンプコミックス)感想
それぞれに単純ではない立場や考え方があるのに、それらが無惨にも踏みにじられてしまう展開に。かなり大詰め感のある流れではあるが、まだまだ続くんでしょうか?
読了日:01月23日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 16 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 16 (ジャンプコミックス)感想
迷宮をさまよっているくだりは、まるでエッシャーの絵の中に入ったみたいで不思議な感覚だった。かなり展開が煮詰まってきたし、今後の話の流れを変えかねないドラマになってきている。そういうとこで16巻終わりか。そりゃ続きが気になるわ。
読了日:01月23日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 15 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 15 (ジャンプコミックス)感想
一安心だった展開だったのが、また一波乱ありそうになってきた。価値観がぶつかるし、どちらかを選べばハッキリするというのでも無さそう。でもまた冒険行が始まったので、それに限って考えるとワクワクする。
読了日:01月23日 著者:出水 ぽすか
medium 霊媒探偵城塚翡翠medium 霊媒探偵城塚翡翠感想
帯に「2冠!第1位」(現在は3冠)と書いてあるし、多数の推理作家陣による称賛のコメントを読むとどうしてもハードルが上がる。作家の香月史郎と霊媒の城塚翡翠が、コンビで殺人事件を解決していく連作短編集。まず翡翠が美人で言動行動が可愛らしくミステリアスな雰囲気も相まって、かなり萌える。各話軽快なので、食感がライト文芸っぽい。そう思い、読んでいくと思いきりしてやられた。実は予想以上にロジカルに組まれた作品で、ライトどころか確かに本格ミステリの味わい。ハードルを余裕で超えてくる内容に納得させられる。読んで良かった。
読了日:01月21日 著者:相沢 沙呼
ノックス・マシンノックス・マシン感想
「本格」SF(本格ミステリを主題にしたSFの意)だそうで、惹きつける中短編4編。なかなかに面白かった。どの作品もSFとしての奇想が膨らんでいくけど、ロジカルに綺麗に畳まれて、キチンと終わるのが独特の気持ちよさ。全作品にあるミステリというジャンル特有のお約束やパターンいじりにも、可笑しみがある。ミステリとしてもSFとしても楽しめるので、一粒で二度美味しい。ただ、ある程度ミステリ小説を読み込んで知識がないと、判りづらいような気もした。とにかくミステリ初心者が手をだすのは、まだ早い感じ。読者を選ぶタイプだね。
読了日:01月19日 著者:法月 綸太郎
双血の墓碑銘 (2) (ガガガ文庫)双血の墓碑銘 (2) (ガガガ文庫)感想
前巻はプロローグ的だったが、今回ストレートに見せ場が多く読み応えがあった。引き締まった展開に、キビキビした文体が心地よい。主人公・柾隼人の掘り下げ巻でもある。読みどころは全編に散りばめられた剣戟シーンで、異能バトルの要素が加わり、闘いの内容がバリエーション豊富で、実に面白い。主人公以上に沖田総司の活躍が盛り込まれ、熱い。というわけで歴史伝奇アクションとして大いに面白いのだが、次巻完結編がいつ出るのかが気になる。あとがきを見るに著者が遅筆っぽいし。今回みたいに丸一年じゃなく、せめて半年ぐらいでお願いしたい。
読了日:01月19日 著者:昏式 龍也
結婚が前提のラブコメ (ガガガ文庫)結婚が前提のラブコメ (ガガガ文庫)感想
主人公が結構相談所のプロ仲人。婚活中のヒロインは4人出てきて、みんなイラストからして可愛かったり美人で、魅力もある。しかし読んでいくと、それぞれに残念な要素があって何かと難しいというお話。世に結婚相談所があるのは知ってるけれど、活動に関して無知なので、細かく描写があって興味深い。婚活という題材がライトノベルの枠にきちんと収まっていることに驚いた。なぜに結婚したいのか?というテーマの掘り下げもある。主人公が結婚させれば良いではなく、当人の幸せを願って行動するのが好感。掴まれるものがあったので続刊希望。
読了日:01月18日 著者:栗ノ原 草介
戦艦大和 海魔砲撃 (The Cthulhu Mythos Files)戦艦大和 海魔砲撃 (The Cthulhu Mythos Files)感想
史実を押さえた上、ドキュメントタッチの語り口で読ませるので、まず戦記小説として面白い。さらにSFホラー的な要素をしれっと交えて描くので、奇想の部分まで異様なリアリティーを醸し出して読ませる。戦闘シーンも程よくあるから(これは菊地秀行の書き足しの効果だと思う)、その意味でも楽しかった。しかし、読み終わると日本軍を影から翻弄した「やつら」が暗躍するもう一つの戦史が見えてくる。これがなんとも薄気味悪い感触で、ホラーとしての読み応えも大いにあった。
読了日:01月17日 著者:田中 文雄×菊地 秀行
約束のネバーランド 14 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 14 (ジャンプコミックス)感想
ここであのキャラに再会とは思わなかった。今までは鬼から逃げ回る話だったけれど、ここに来て展開が変わっていきそうな予感。鬼を滅ぼすのは本当に正しいことなのか?という問いかけも今後、なにかと軋轢を生みそう。あと巨大な樹木の中に都市があるというのも、ワクワクするイメージ。
読了日:01月17日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 13 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 13 (ジャンプコミックス)感想
大人がいなくなってしまい、仮の居場所を見つけたもののそこにも安住出来ない。ということでまたしても大所帯でのさすらいが始まる。
読了日:01月17日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 12 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 12 (ジャンプコミックス)感想
ほぼ子供たちだけの状態でシェルターに武装した侵入者が。平穏な時期は終わってしまうようだが、子供たちが大人を出し抜く展開があって面白い。かといってこれで終わりではなく、苦難は続きそう。
読了日:01月17日 著者:出水 ぽすか
吾峠呼世晴短編集 (ジャンプコミックス)吾峠呼世晴短編集 (ジャンプコミックス)感想
読み切り四作品を収録の短編集。「過狩り狩り」は漫画賞応募作品で、著者が言うようにちょっとわかりにくい。漫画で担当のアドバイスってやっぱり重要なんだね。これが「鬼滅の刃」のベースだそうで興味深く読んだ。「文殊史郎兄弟」「肋骨さん」「蠅庭のジグザグ」の3篇はいずれも退魔師的な主人公が魔を祓うため闘う話のヴァリエーション。当時、著者はこのテーマで連載に持っていこうと苦闘してたんでしょうか?どれも連作の第1話を読んだような感じがする。それぞれに続きを読んでみたい。粗削りで洗練されてないが、光るセンスは垣間見える。
読了日:01月16日 著者:吾峠 呼世晴
全裸監督 村西とおる伝全裸監督 村西とおる伝感想
生い立ちやサラリーマン時代、ビニ本出版の話など序盤の時点で猛烈に面白い。頻繁に挿入される村西本人の語りが強烈なインパクト。金の匂いに敏感でスケベったらしい発想が下品だが、インテリジェンスに溢れているので印象が「ファーンタスティーック!」になる。AV監督になってからの爆進ぶり、実行したことの凄まじさにはバイタリティの強力さを感じてクラクラした。人生の振り幅の大きさにも唖然とする。本の価格が2640円、分厚いが濃厚エピソードが満載、引き込まれ一気に読んでしまった。生きるエネルギーを、強引に注入された気がする。
読了日:01月14日 著者:本橋 信宏
約束のネバーランド 11 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 11 (ジャンプコミックス)感想
猟場編完結の巻。とても倒せるとは思えないレウウィスとの闘いも熱く、結果的にはエマの理想とする未来には一歩近づけた感じはあったので、まずは良かった。しかし、今後の展開はおそらく難関だらけで、理想を現実にしていくことが出来るんだろうか?
読了日:01月14日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 10 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 10 (ジャンプコミックス)感想
やっぱりやすやすと勝たせてくれませんでしたな。けっこう犠牲者も出たようで。まあ最後らへんの一撃は、なかなかグッとくるものがあった。
読了日:01月13日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 9 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 9 (ジャンプコミックス)感想
世界観の謎に迫る展開があったあとに総力戦。自分たちが強くて勝てるつもりの敵を個別撃破しまくるので、なかなか痛快。もちろん、このまま簡単に勝てるかどうかは心配でもあるが。さらに次巻へ。
読了日:01月13日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 8 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 8 (ジャンプコミックス)感想
エマが連れ去られ、目を覚ますとゴールディ・ポンドという街に。実は狩猟場でここでも必死のサバイバルが始まる。どこに行っても追い回されるもんだなあ。さて、まだまだ続く決死の行動の結果は?
読了日:01月13日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 7 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 7 (ジャンプコミックス)感想
シェルターまで来て、謎のオジサンと遭遇。この巻はこのオジサンの駆け引きメイン。このオジサンが敵になるのか味方になるのか、今の時点ではわからない。なにか人生の重みみたいなのは背負ってそうだが。
読了日:01月13日 著者:出水 ぽすか
ゆるキャン△ 9 (まんがタイムKR フォワードコミックス)ゆるキャン△ 9 (まんがタイムKR フォワードコミックス)感想
前巻から続いてた伊豆キャンプ編完結編。前回はドライブしているパートメインだったけれど、今回は初っ端からキャンプで、やたら美味しそうな料理が作られては美味しそうに食べるので、読んでいて飯テロ状態。その上、風景が素晴らしい。温泉に入るカピバラもぜひこの目で見てみたいもんだねえ。漂う旅情が楽しさと侘しさ両方運んでくるので、なんとも切ない気持ちになります。今期はアニメでへやキャンが始まったし(放映時間短いけど)、実写ドラマもいい感じなので、映像としてもゆるキャンが楽しめるなあ。
読了日:01月12日 著者:あfろ
約束のネバーランド 6 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 6 (ジャンプコミックス)感想
鬼が必ずしも人間を食べるわけではないようで、食べない鬼が助けてくれて案内してくれる展開に。世界が今どうなっているか?についても語られ世界観がかなりはっきりしてきた。農園から脱獄はしたものの、それで終わりじゃなかったようだ。今度は鬼が支配する世界からの脱獄の話になりそう。
読了日:01月10日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 5 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 5 (ジャンプコミックス)感想
ついに脱出成功。しかし出てきたところにあった世界は異様な生物や植物のいる異世界だった。で、生き物に襲われたりしても知恵を使ってなんとか乗り切ろうとするが、さてどうなる?
読了日:01月10日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 4 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 4 (ジャンプコミックス)感想
壁の向こうにあった光景があんなものだったとは。そしてこの孤児院があんな場所にあったとは。それだけでも驚くし、最悪の展開がやってきてしまったと思ってたら、ああ言う手を使うとは思わなかった。コンゲーム的な駆け引きもあって、かなり面白い。
読了日:01月10日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 3 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 3 (ジャンプコミックス)感想
脱獄決行の瞬間が近づいてきた一方で、シスターやママとの駆け引きが続く。巻の終盤ではちょっとどえらいことになってしまって、果たして次巻で決行できるのか?
読了日:01月09日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 2 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 2 (ジャンプコミックス)感想
前巻と同様に表面上は穏やかな展開ではあるが、水面下で行われる心理戦、相手の手の読み合いはサスペンス満点。子供たちの中に内通者がいるとか、読んでるこっちも疑心暗鬼になってくる。ヨーロッパ映画作品にありそうな世界観ではあるが、登場人物らの行動がアクティブになって少年漫画らしさを増してきた。
読了日:01月09日 著者:出水 ぽすか
約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックス)約束のネバーランド 1 (ジャンプコミックス)感想
一見、子供たちの楽園のような場所が、実はそうではなかったから始まる心理戦。展開に派手さはなく穏やかに流れていくのだが、サスペンス演出が素晴らしくグイグイ引き込まれる。作品世界の情報が小出しにされるのが、なんともミステリアス。主人公の少年少女らとともに状況を分析し、隙をうかがっている自分がいる。初巻から掴まれた。続けて読んでいく。
読了日:01月09日 著者:出水 ぽすか
ミレニアム 6 下: 死すべき女ミレニアム 6 下: 死すべき女感想
下巻になってテンションが下がってしまうか心配であったが、そんなことはなくちゃんと盛り上がって完結したので安心と納得。スティーグ・ラーソンのミレニアムは独特のアクと押しの強さが魅力だったが、ラーゲルクランツの作風はサッパリした感じなので、物足りなく思ってしまうのかも。この最終巻はラーソンを模倣しようというより、ラーゲルクランツが独自の物語を書こうという意思が感じられて良かった。訳者あとがきによると、また別の作家に第7部以降を書かせることも無きにしもあらず、らしい。私はここまでにしとくのが良いと思うけどね。
読了日:01月09日 著者:ダヴィド ラーゲルクランツ
ミレニアム 6 上: 死すべき女ミレニアム 6 上: 死すべき女感想
ストックホルムで死んだ路上生活者のポケットから、ミカエルの電話番号が書かれた紙切れが出てくる。このツカミからまずは引き込まれるし、リズベットの協力もあって、死んだ男が何者か明らかになってくる過程はミステリ的に面白い。それがさらに大きい事件へ繋がっていきそうなのも気になる。ただ、これがミレニアム・シリーズの掉尾を飾る作品とするなら今のところ地味めな印象。下巻でどれだけ盛り上がるかだが、ラーゲルクランツの作風って後半で腰砕けになる傾向があるからなあ。まあなんであれ、下巻を読んで判断しよう。
読了日:01月08日 著者:ダヴィド ラーゲルクランツ
ゆるキャン△ (8) (まんがタイムKR フォワードコミックス)ゆるキャン△ (8) (まんがタイムKR フォワードコミックス)感想
伊豆キャンプ出発編ということで、今回は特に旅情があって臨場感を感じた。それにみんな集まってキャンプに向かう展開も久しぶりだし、読んでるこっちまではしゃぎ気味な気持ちに。さてこれからキャンプというところで次巻に続く、になってもた。まったりした内容なのにこうも続きが楽しみになるとは。
読了日:01月07日 著者:あfろ
ゆるキャン△ (7) (まんがタイムKR フォワードコミックス)ゆるキャン△ (7) (まんがタイムKR フォワードコミックス)感想
なでしこ初のソロキャンプがメインの巻。リンちゃんのキャンプをする上での注意事項とかの説明が、へーなるほどみたいに参考になった。私は本当にキャンプする気はないんだけど。あとなでしこのお姉さんも旅好きな人だったのね。リンちゃんのソロキャンプ黙々として、ハードボイルドな雰囲気漂っているのに対し、なでしこの場合は表情豊かで賑やかな感じがする。なんだかんだで世話焼きの姉とリンちゃんに見守られながらも無事に楽しく過ごせたようで、良かった良かった。
読了日:01月07日 著者:あfろ
ゆるキャン△ (6) (まんがタイムKR フォワードコミックス)ゆるキャン△ (6) (まんがタイムKR フォワードコミックス)感想
アルバイトしてキャンプ道具を買い物、とちょいマネーよりの話がよく出てきた。金額がやたらリアルだね。「冬のキャンプは危険」という状況に陥りかけるのもちょっと怖かった。まあ、この漫画読んでキャンプする人もいるだろうし、作品としてもちゃんと訴えておかにゃーならんことでもあるな。
読了日:01月07日 著者:あfろ
ゆるキャン△ (5) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)ゆるキャン△ (5) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
ああ、今すぐにでもうなぎを食べたい。この巻は年末から年明けの話で、タイムリーな時期に読めて良かった。ロープウェイで初日の出を見に行くとか、気分が出る。私は年末年始を引き篭もって過ごしたからなあ。今回のしまりんのソロキャンはとても旅情があって味わいがあった。みんながそれぞれに、アルバイトしてる場面も楽しそう。
読了日:01月07日 著者:あfろ
ゆるキャン△ (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)ゆるキャン△ (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
アニメでやったのって、だいたいこの巻ぐらいまでだな。漫画で読んでも和む。特にクリスマスキャンプのあたりは楽しいし、ひたすら食べてる場面が美味しそうで、すき焼きが食べたくなってたまらなくなりました。
読了日:01月07日 著者:あfろ
鬼滅の刃 18 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 18 (ジャンプコミックス)感想
まだまだ総力戦が続く。後半は久々に伊之助のバトルが見れてよかった。しかしかなり容赦のない展開なので緊迫感が凄い。ということで今現在の最新巻まで一気に読めた。表紙絵にあまり惹かれなかったので、この漫画手を出さなかったけど、やっぱり読んでみるもんだねメチャ面白い。あとアニメの方も観ておくんだったと後悔。今後は続巻をリアルタイムで追いたい。
読了日:01月06日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 17 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 17 (ジャンプコミックス)感想
前巻から続く総力戦。戦闘シーンを延々とやってるようで、物語の方もちゃんと動いているのが好感。この巻に限らずだけど、回想シーンを小刻みに挿入して人物を彫り込んだり、ストーリーを膨らますのが、ほんと上手い。
読了日:01月06日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 16 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 16 (ジャンプコミックス)感想
いきなり総力戦に突入。いつもは炭治郎メインで話が進むけど、この巻の展開は群像劇的でいつもと違う面白さが出ているように思う。
読了日:01月06日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 15 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 15 (ジャンプコミックス)感想
禰豆子の体質に異変が起こったが、これは後々の展開に響いてくるのか?あとは訓練パートに入ったが、毎度出てくる敵がムチャクチャ強いからなー。こういうのは不可欠に思えてくる。
読了日:01月06日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 14 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 14 (ジャンプコミックス)感想
前巻を受けて、さらに続く死闘。ちょっと押され気味ではあるが、次巻以降より強力な反撃ができることに期待。
読了日:01月05日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 13 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 13 (ジャンプコミックス)感想
さて、また激しい戦闘シーンの続く巻になったが、今回はいつもより、血飛沫飛び散るスプラッターな感じがする。敵の弱点がはっきりしないというか、よくわからないのがヤキモキする。
読了日:01月05日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 12 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 12 (ジャンプコミックス)感想
前巻までが激しい闘いだったので、今回はインターバル的な展開に。主人公が温泉に入ったり、修行したり、あとギャグ成分多めなのもマッタリしてよろし。こういう話を退屈させずに読ませるのが芸だと思うし、大きな流れとしても必要なんだろうな。
読了日:01月05日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 11 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 11 (ジャンプコミックス)感想
前巻から2巻分以上戦闘シーンで、燃えたけどそのぶん読み疲れしたなあ。激しい闘いのあと、余韻のようなエピソードを入れてくるのが上手いです。
読了日:01月05日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 10 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 10 (ジャンプコミックス)感想
遊郭の町並みを突き破りながら闘うのがカッコいい。この作品、戦闘シーンの燃えるシチュエーション作りが上手いよな。ピンチの場面で禰豆子が飛び出してくるタイミングも素晴らしくカッコいい。
読了日:01月05日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 9 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 9 (ジャンプコミックス)感想
遊郭潜入大作戦ということで、女装するとこまでは予想していた。炭治郎、善逸、伊之助、三者三様の潜入の仕方が爆笑ものでかなり面白い。独特のコメディセンスがある作風とは思っていたが、どんどん本筋に入ってくるようになってきたし、作品としても膨らみを感じる。吉原の雰囲気もよく出ているように思う。お話がバトルモードに移行しだしたところで、以下次巻。
読了日:01月05日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックス)感想
主人公らが一歩下がって兄貴的な立場の登場人物が、見せ場を持っていく巻。闘いそのものが熱いがそれ以上に続くエピソードが、しみじみ味わいがある。
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックス)感想
修行パートを終えて作品そのものの展開も一回り余裕が出てきたような気がする。この巻から激しい闘いの場面が再び始まるが、叙情的ともいえる心理攻撃から肉弾戦という流れはエモーショナル。それが疾走する列車上で行われるというのも、燃えるシチュエーション。
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 6 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 6 (ジャンプコミックス)感想
柱のメンバーがゾロっと出てきたが、全員が異様にキャラ立ってるなあ。その後は主人公チームがパワーアップする、修行パートに入った。ここらへんかなりコミカルに描いていて、作者が違う方向にノッているのが伝わる。こういう作中人物が楽しそうにしているのも、ほんの幕間のことになってしまうのだろうか。次巻へ。
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックス)感想
切れなかったり、巨大化したり、なかなか倒せない敵を前になんとか踏ん張る主人公ら。敵キャラに蜘蛛特有の気持ち悪さ闘い方があるのも背筋が凍る怖さ。時折、絵が稚拙に見えてしまう瞬間はどうしてもあれど、込められた情念が上回って、やはり面白い。
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
SPY×FAMILY 3 (ジャンプコミックス)SPY×FAMILY 3 (ジャンプコミックス)感想
ヨルの弟・ユーリの訪問パートからいきなり面白い。まるで取り調べや尋問のごとき有様でサスペンスフルだが、同時に吹き出すほどコミカル。アーニャの学園生活パートも可愛らしくて楽しいし、出張読切のロイドとヨルのデートがまた素敵。と、3巻にして高いレベルで小気味よく、盛りだくさんに読める。ファミリーにまんべんなく見せ場はあるけれど今回はヨルがメインの巻な印象。表紙もヨルだったし。次巻あたりでファミリーに新メンバー加入の予感。とにかくクールでロマンチックでユーモラス。続きが楽しみだなあ。
読了日:01月04日 著者:遠藤 達哉
鬼滅の刃 4 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 4 (ジャンプコミックス)感想
これまでも面白く読んできたが、炭治郎と善逸、伊之助ら3人組にキャラクターとしてのアンサンブルが出だしてきて、面白さのステージが一段上がった感じ。かなりノンストップでアクション描写が続いているわりには、人物の掘り下げが出来ている気がする。言動やリアクションで人間性を上手く出しているってことかな。出てくる敵キャラも凝っているし、蜘蛛鬼一家との闘いはどうなっていくのか?
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 3 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 3 (ジャンプコミックス)感想
一軒家の中が次元攻撃の連打みたいなの、あれ凄かったな。あの異様な攻撃をなんとか見切って反撃できる炭治郎も凄いけど。この巻は作品のユーモラスな部分が、良く出ていてその意味でも面白かった。新キャラ的に2名ほど出てきたけどレギュラーになるんかね?
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 2 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 2 (ジャンプコミックス)感想
2巻に入るとよりホラー・アクションの面白さ全開。とりあえずはっきりした敵となる人物が出てきたし、鬼だからといって人を襲う化け物ばかりでなく、人を救おうとする者が出てきたりで、単純な話ではなくなってきた様子。しかし、やはり素晴らしいのはアクションシーンで、展開のテンポの良さもあって引き込まれる。
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス)感想
絵が発展途上というか、今のところあんまり上手くないけれど、漫画としては読みやすく特にアクションシーンはわかりやすく気持ちが入る。また展開のほうがジャンプ漫画らしく、速い。主人公の一家に起こった惨劇から、修行して腕を上げて、鬼と闘うというストーリーの流れが淀みない。とにかく続けて読んでみよう。
読了日:01月04日 著者:吾峠 呼世晴
ゆるキャン△ (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)ゆるキャン△ (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
みんな揃って一緒に行動、とはならずそれぞれのスタンスでキャンプを楽しんでいるのがこの漫画特有の魅力。今回はしまりんの一人キャンプメインだけれど、スマホを活用してコミュニケーションしたりして楽しそう。この巻を食べ物がとても美味しそうで、なにか食べたくなった。番外編のへやキャンのページも面白い。そういえばショートアニメで「へやキャン」が始まるし、実写ドラマも放映されるから何かと楽しみだ。
読了日:01月03日 著者:あfろ
ゆるキャン△ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)ゆるキャン△ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)感想
ゆるキャン△はアニメから入った口なので、この巻のお話はだいたい知っているんだけど、ちゃんと面白い。壮大な景色に出会ったり、美味しいものを食べたり、温かい温泉に入ったり、あらすじでは表現できない魅力に溢れている。主要登場人物の女の子たちも素直で可愛らしいしね。やはり絵のタッチが素敵。なんちゅうか暖かみのある民芸品を見つめているような穏やかな気持になった。出てくるお菓子やキャンプ料理が美味しそうなので、読んでいるとお腹が空いてくる。ああ、焼いた肉料理が食べたい。
読了日:01月03日 著者:あfろ
ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 下感想
下巻も一気に読めたし、面白いといえば面白いんだが、上巻を読んで膨らんだ期待は下回るかなあ。特にリズベットは大切な人を失っているわけで、それに対する怒りもあるだろうし、もっと激しい行動に出てもおかしくない気がした。生き別れ的に育った双子の、レオとダンの出会いや関係性は興味深かったけど。終盤でバタバタと忙しく畳みにくるのはラーゲンクランツ氏の作風なんかね?双子の研究めいたことをしていた機関レジストリーは、リズベットとカミラ姉妹にも関連してそうで、次巻でもなんらかの形で出てくるのか?
読了日:01月03日 著者:ダヴィド ラーゲルクランツ
ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 上感想
2020年度、最初の読書。シリーズ6作目が刊行されたので、いまさら慌てて5作目を読む。4作目は著者のラーゲルクランツが手探りだったせいか、スロースターターな感じだったが今回は書きように、より落ち着きが出ているような気がした。リズベット女子刑務所に収容されている状態で、物語は始まるが刑務所の描写がプリズン・サスペンス風で面白い。上巻の時点でキナ臭い謎や、怪しげな組織の影が垣間見えたりいろいろ仕込んでいる。快調に読めたし、下巻の前フリ的に期待が盛り上がる内容。すぐさま下巻へ。
読了日:01月02日 著者:ダヴィド ラーゲルクランツ

読書メーター

2019年の読んだ本 まとめ

2019年の読書メーター
読んだ本の数:281
読んだページ数:63342
ナイス数:33940

無頼無頼ッ!無頼無頼ッ!感想
一応、時代小説の枠に入る作品ではあるが、読んでみると和風アドベンチャーとでも言った方がしっくりくる。飄々とした性格の蜘蛛丸と堅物の兵庫のコンビがまず面白く、話を追うごとにコンビネーションが深まっていく展開もあって楽しい。冒険するだけじゃダメで、謎解きも必要といったストーリーで、こういうところは確かにRPGっぽい。終盤では伝奇的な仕掛けも明らかになっていく。時代物としては伝統的なタイプではなく、アイデアもお話もキャラクターも、かなりポップ。新鮮な感じのする作品だった。
読了日:12月31日 著者:矢野 隆
冒険入りタイム・カプセル (徳間文庫)冒険入りタイム・カプセル (徳間文庫)感想
以前、角川文庫版で読んだことがあるので再読なんだけど、ものの見事に内容を忘れているので、ほとんど初読状態。30年前に埋めたタイムカプセルを掘り出す日が迫るが、関係者が殺されたり、怪しげな出来事が起こったりする。というお話で、赤川次郎としては作りがかなりイージーな方の作品。にしても次から次へと展開するので、まあ退屈はしない。事件の解決もラスト数ページで、強引に畳んだ感じ。
読了日:12月29日 著者:赤川 次郎
クトゥルー・オペラ 邪神降臨 新装版 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)クトゥルー・オペラ 邪神降臨 新装版 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)感想
文庫本四冊分を一冊にまとめた、合本なので読むのに時間が掛かるかと思ったら、一気に読めてしまった。世界各地の異変や各登場人物の行動を描いていく語り口が、ものものしく壮大な魔大戦の予感がして気分が出る。復活した邪神を迎えうつべく集結する7組の双子たち。主に超能力で闘うのだが、限られた能力を工夫して使ったり、科学的な根拠があった上で弱点を突くなどSF考証がしっかりしている。ジュブナイルならではの軽快なテンポもあって読みやすい。広げた風呂敷の畳み方にも捻りとスケールがあって、壮大なロマンを感じる作品だった。
読了日:12月25日 著者:風見 潤
高校事変 IV (角川文庫)高校事変 IV (角川文庫)感想
シリーズも4作目になってくると、どういう冒頭で始まるのか?優莉結衣がいつ登場してくるのか?敵はどういう組織なのか?期待感高まって読めるようになってきた。今回も要望に応えてくれる内容だったし、マンネリにならないよう工夫する姿勢を感じた。著者の知識の引き出しが多いんでしょうね、デティールが凝ってて面白い。中盤から始まる怒涛のアクションの連続は、シリーズ屈指の迫力。長回しを多用した格闘映画のごとき興奮。終盤では意外な黒幕が明らかに。と、次巻への引きがあり早くも来年1月には5巻発売。軽快なフットワークだね。
読了日:12月24日 著者:松岡 圭祐
おすすめ文庫王国2020おすすめ文庫王国2020感想
ここ何年かは買ってなかったけれど、ひさびさに購入してみた今年の文庫王国。ジャンル別のベストテンや偏愛ベストテン、書店員匿名座談会など切り口がたくさんあってなかなか良いブックガイドだと思う。十二国記の新作が出たことって余波が凄かったんだなあ。私も十二国記新作は買ったけど、未読なので読んでしまわねば。「文庫2019年度ベストテン」1位の「戦場のアリス」は持っているので、これも読むのを楽しみにしておこう。なんにしても読みたい文庫本が、かなり増えてしまったがあまり惑わされず、自分のペースで読んでいこう。
読了日:12月22日 著者: 
キングダム 56 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 56 (ヤングジャンプコミックス)感想
朱海平原の戦いがまだまだ続く。相変わらず合戦の規模が大きく、凄まじい勢いで多くの人間が死んでゆく。そんな中、一騎打ちのごとく対峙しながらも、対話に終始する王翦と李牧。ここで交わされる舌戦の内容は、後の展開を暗示するものだろうか?とにかく丸々一冊戦闘場面の巻ではあった。そろそろ物語としてのうねりのようなものが見たいので、次巻以降に期待といったところ。
読了日:12月21日 著者:原 泰久
きゃくほんかのセリフ! (2) (ガガガ文庫)きゃくほんかのセリフ! (2) (ガガガ文庫)感想
前回が劇場版アニメを担当した話だったのに対し、今回は実写ドラマの仕事をする話。アニメ製作と違って、実写は天候や偶然性に左右されやすく、展開としても人間同士のぶつかり合いが多くなった気がした。ちょっとした書きようの違いで、制作費が跳ね上がりかねなかったり、いろいろと興味深い。現場に投げっぱなしの脚本を主人公が修正したら、演出や撮影方法、見せ方まで変化していくのが楽しい。あと出演者のスキャンダルって怖いよね。それで大変な事態になった映画やドラマの話題も目にするし。作中ドラマの「美化委員は女スパイ」も面白そう。
読了日:12月20日 著者:ますもと たくや
『エリスの聖杯』ラノベ&コミックス 無料コラボ試読版 (GAノベル)『エリスの聖杯』ラノベ&コミックス 無料コラボ試読版 (GAノベル)感想
ラノベの方は書籍版で読んだので試読するまでもないんだけど、コミックの方を読んでみたかったので。うーん、ほんのプロローグだなあ。もうちょっと本題のパート読んでみたかった。まあ絵は綺麗だし、見せ方も作風に合ってる気がせんでもない。
読了日:12月20日 著者:常磐 くじら,桃山 ひなせ
飛べ! ぼくらの海賊船 (2) (角川つばさ文庫)飛べ! ぼくらの海賊船 (2) (角川つばさ文庫)感想
今回は石で出来た船を動かす話で、新キャラ的に少年少女の登場人物が増えた。最初はいがみ合っていた彼らが仲良くなる過程も良し。夏休みイベントを楽しむパートも多くなっている。秘密基地的な場所も新たに出てきて、気持ちが男の子に戻ったように楽しく読んだ。密漁船と対決する趣向も面白い。子供たちだけで、悪人退治というのもテンションが上がる展開。もちろんここらへんは子供が、無謀なことをやってるようにも読めてしまうわけで。そこをちゃんと叱る大人がいるのが、バランス的にも安心出来る。欲を言えば前作含め、夏場に読みたかったね。
読了日:12月20日 著者:鷹見 一幸
飛べ! ぼくらの海賊船 (角川つばさ文庫)飛べ! ぼくらの海賊船 (角川つばさ文庫)感想
少年少女らが海賊船を見つけて、海へ乗り出し大活躍。そういう荒唐無稽路線なお話を期待して読んだらだいぶ違った。けっこうリアルに作り込んであって、地に足がついた内容。戦国時代にいた海賊を設定に組み込んでいたり、地すべりに関してよく調べた描写が出てきて感心する。岩山の洞窟の中に400年前の海賊船が隠されていて、そこを秘密基地にしてしまおう。こういうお話には心の中の少年を、刺激されてワクワクした。終盤は大ピンチになるが、そこを乗り越えるとロマン溢れる着地が待っている。続編があるので、そっちも読むつもり。
読了日:12月19日 著者:鷹見 一幸
遅れて来た客 (光文社文庫)遅れて来た客 (光文社文庫)感想
3編から成るホラー短編集。30年以上前の本だが、古くなってない印象。赤川次郎はホラーが上手い作家で、この本も面白く読めた。ちょっとした違和感がどんどん不気味に変わっていく過程が上手く、怖い。文章が簡素なのが逆に効いてくる。特に「家主」は舞台のアパートが気味が悪く、ヒロインが異常になっていくのが恐ろしく、真相もゾッとする。「家庭教師」にしても冒頭のひき逃げ場面から臨場感があるし、どこか子供らしくない兄妹が嫌な感じ。表題作も怖いっちゃー怖いけど昼ドラのようなドロドロの人間関係が濃すぎで、そっちに気をとられた。
読了日:12月19日 著者:赤川 次郎
エリスの聖杯 (GAノベル)エリスの聖杯 (GAノベル)感想
文章がこなれていて、スッと頭に入ってくる。キャラの造型や言動も上手く描けているから、「小説家になろう」でこの話を読んだ大森藤ノ氏が、プロが書いていると思い込むのもわかる気がした。地味令嬢に悪役令嬢の亡霊が取り憑くお話で、2人の掛け合いが楽しめる。貴族社会の描写がしっかりしているし、陰謀劇あり、復讐あり、謎解きありといった按配でいろんな要素で構成された内容。登場人物がかなり多いが、章ごとの人物紹介で面白い仕掛けをしていたり、読ませる工夫が嬉しい。詰め込んだ要素が多いし長くなるか?まずは春に出る続刊が楽しみ。
読了日:12月19日 著者:常磐くじら
クズとメガネと文学少女(偽)(2) (星海社COMICS)クズとメガネと文学少女(偽)(2) (星海社COMICS)感想
この2巻のパートはwebで読んでいたので、買わなくていいかと思ってたけれど、書籍版には「谷川ニコの読書ノート」やオマケ的なページもあって結局買ってよかった。なにより、読みやすい。前巻にも増して、変な方向に突っ走る人間関係にも笑ったが、この巻の方が私が読んでる本の話題が出て興味深かった。ノルウェイの森の性描写に興奮するのはちとわからんが(あれは書いてる作者が、欲情してないので不気味に思う)。とにかく私生活で不快な思いをしてイライラしながら、読んでも笑ってしまったのでかなり面白い漫画だと思う。続き読みたいね。
読了日:12月16日 著者:谷川 ニコ
クズとメガネと文学少女(偽)(1) (星海社COMICS)クズとメガネと文学少女(偽)(1) (星海社COMICS)感想
再読。やっぱりまず偽文学少女の織川衣栞が面白い。バカでポンコツ中二病だが、とにかく見た目とリアクションが可愛い。古河(クズ)と守谷(メガネ)の三人メインでお話が展開するが、全然ドラマチックじゃなく、それぞれに思い込みや勘違いをし、まったく訂正されないまま、人間関係が深まる。なので後になるほど、可笑しみがアップしていくのでかなり吹いた。もうちょっと素直に読書に取り組めば良かろうにと思うものの、途中の「谷川ニコの読書ノート」を読むとかなり屈折してて、そりゃ内容もこうなるかと変に納得してしまった。
読了日:12月15日 著者:谷川 ニコ
ライト姉妹(2) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)ライト姉妹(2) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)感想
妹をカンヅメ…じゃなく監禁しラノベを書かせようとする、姉の狂気が凄い。さらに立場的に追い込む様が理不尽極まりない。変なモードを発動して小説を書きまくる妹にも驚くが、人格的に壊れ始めるので読んでいて恐怖をともなった笑いが漏れた。しかし追い込まれたなりの結果ってでるもんだ。まさか最終的にデビューしちゃうとは。姉が再就職したのがよりによって編集者、というのも何を考えているんだか。まあ妹を追い込んでラノベ作家にはしたわけだから優秀な担当になれるのかも。全2巻と短かったが、笑ったしシビアな面でも沁みるものがあった。
読了日:12月15日 著者:谷川 ニコ
ライト姉妹(1) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)ライト姉妹(1) ヒキコモリの妹を小卒で小説家にする姉と無職の姉に小卒で小説家にされるヒキコモリの妹 (電撃コミックスNEXT)感想
登場人物がほぼ姉妹だけで展開するので、掛け合い漫才的に面白い。引きこもり中学生の妹はダメな奴だが、そんな妹を端から煽ってラノベ作家にしようとするニート姉は、自分で頑張ろうとしないだけに、さらにダメダメな感じ。これで姉がけっこう美人でセクシーなので変な可笑しみがある。誰ぞ構ってくれる人がおらんのか?あんまりすぎる作中小説に笑ってしまうし、冷静に批評する姉がさらに笑いを誘う。姉妹だけでワチャワチャしてるようで、多少は成長した気がしないでもないから、2巻はどうなっていくんでしょうか?楽しみ。
読了日:12月14日 著者:谷川 ニコ
進撃の巨人(30) (講談社コミックス)進撃の巨人(30) (講談社コミックス)感想
前巻の終わりから、まさかこういう内容になるとは予想だにしなかった。ここで語られていることだけでも凄まじい因果。ストーリーの核心を描いているのはわかるが、こういうのってどう畳むんだ!?その意味でも空前絶後の漫画になりつつある。物事ははっきり善悪で分けられるもんじゃない、ってことは頭と理屈ではわかるけれど、それをこうもエモーショナルに物語の佳境でやられると、価値観の揺さぶりに恐れおののく。
読了日:12月09日 著者:諫山 創
うたえ! エーリンナ (星海社COMICS)うたえ! エーリンナ (星海社COMICS)感想
古代ギリシアの女学校ライフ!エーリンナは、ギリシアで最高の芸術家“詩人”になることを夢みるちょっと変わった女の子。歌や竪琴の練習に夢中!春の大祭で、少女合唱のコンテストに出ることになるが!?というお話。著者はまともに漫画を描いたことがないそうだが、作品を読むと、とてもそう思えない。挿入される解説や脚注が適切でトリビア的にも面白い。時代や舞台はまったく違うが「はいからさんが通る」を連想。女性の地位が低く不自由な世の中に飲まれず、ヒロインが生き生き活躍する点が似ている。コンパクトに一冊でまとまるのも好印象。
読了日:12月06日 著者:佐藤 二葉
さよならバイバイ、大好きだったよ。 (KITORA)さよならバイバイ、大好きだったよ。 (KITORA)感想
同著者の「殺さない彼と死なない彼女」が良かったので、こちらも読んでみた。この本も概ね4コマ漫画で、各話単体では可笑しみがある。が、通して読んでいると各登場人物の想いがほとんどすれ違っていて、とても切ない。想いが届かない悲しみ、現実に裏切られる辛さに満ちている。心理描写が秀逸なので、時に悲痛さすら感じてしまった。それでも読んでいて辛い、とまでいかないのは描き手の目線に暖かみがあることと、登場人物が辛さ切なさに負けず前向きさを失わないからだと思う。この繊細さは癖になるので世紀末氏の作品は追って読んでいきたい。
読了日:12月06日 著者:世紀末
殺さない彼と死なない彼女 (KITORA)殺さない彼と死なない彼女 (KITORA)感想
各エピソード他愛ないが重なっていくと、がかけがえのない一瞬の連なりのように思えてくる、キュートな一冊。4コマ漫画らしく可笑しみがあるけれども、ときに台詞や空気感が鮮烈で突き刺さってくる瞬間があり心に残る。すべての登場人物が不器用ながらも自分に正直で、肩を寄せ合うように寄り添う様が愛おしい。一冊読み切ると激しい切なさが湧き上がり、表紙のイラストを見ただけでも哀切な気持ちになった。今の私の気分だと表題作より「君が代ちゃん」のエピソード群がグッとくる。とにかく今後も何度となく読み返したい一冊となりました。
読了日:12月05日 著者:世紀末
藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ藤子・F・不二雄大全集 ミラ・クル・1/宙ポコ/宙犬トッピ感想
3つのタイトルの作品が収録されていて、宇宙から来たマスコット的なキャラに便利道具出してもらって楽しんだり、便利道具を駆使して事件解決したり、悪漢退治したりといった点で3作とも共通している。ドラえもんパーマンの合せ技的な作品を狙ってたのかな、F先生は。ヒーローっぽく活躍する場面では主人公らが「パーマンみたい!」って喜んでて、微笑ましいです。科学的な根拠を持たせようと解説風の場面があるのが、SFとしてちゃんとしてますな。掲載誌がどれもコロコロコミックで、解説がコロコロの初代編集長というのも適切で良かった。
読了日:12月02日 著者:藤子・F・ 不二雄
僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)僕の心のヤバイやつ(1) (少年チャンピオン・コミックス)感想
陽キャ美少女×陰キャ少年の青春ラブコメディだそうで、陰キャ・市川京太郎が美少女を観察しては勝手に思考の一人相撲を始めてしまうあたりは、福満しげゆきの作品にも通じるものがある。一方で美少女・山田杏奈が天然キャラのようで、そうでも無いようにも感じる。短いページ数のお話が重なっていくうちに、少しずつ二人の関係性が変化していくのが甘酸っぱく、ヤキモキもする。市川の方は自分で自分の本心悟った感じだが、山田のほうはどうだろう?そのへんは今後の展開次第ということかな。
読了日:12月02日 著者:桜井 のりお
このライトノベルがすごい! 2020このライトノベルがすごい! 2020感想
文庫部門のベスト10だけで3つ読んでた。ベスト40まで含むと8作か。ランキングにこだわらず、ジャンル別ガイドやコラム的に紹介しているページの作品だと既読のものが、ちょくちょく出る。自分で思ってた以上に、今年はライトノベルを読んでたってことか。「人気作家に訊く!私のおすすめライトノベル」がなかなか好企画。あと単行本・ノベルズ部門で読みたい作品が増えて、困った。だって本が文庫以上に価格が高いし、巻数があるものが多いしなあ…。文庫部門1位の「七つの魔剣が支配する」は読んでいるので、著者インタビューが楽しかった。
読了日:11月27日 著者: 
大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ (講談社文庫)大江戸ミッション・インポッシブル 顔役を消せ (講談社文庫)感想
かなりの曲球な一作。タイトルから時代ケイパー小説か?と思い手にとったが、読んでみれば、もっとフリーダムな内容だった。主人公・川瀬若菜の性格や立場には二面性があるし、他の登場人物らも一癖二癖どころじゃ済まない濃い面々。裏稼業の世界の住人たちの凄絶な殺し合いが続いていく。山田正紀作品を久々に読んだけれど、文庫書き下ろし時代小説とはいえ、定番の展開で安心して読ませる内容には仕立ないのが、流石。必ず変化球が飛んでくる。先が読めないし、夜の暗闇を疾走するかのようなダークさがあった。早くも来月、続刊が出るので期待。
読了日:11月25日 著者:山田 正紀
できそこない博物館 (新潮文庫)できそこない博物館 (新潮文庫)感想
この本、徳間文庫版で何度も読んだけど、本がどこかにいっちゃったので新潮文庫版を手に入れ再読。著者が書き溜めたアイデアメモがたくさん載っていて、それがなぜに作品になれなかったのか?を語るエッセイで読ませる一冊。没ネタとはいえ、メモがけっこう面白くショート・ストーリーとエッセイの両方が楽しめた。星氏の発想法が垣間見えて興味津々。東京オリンピックオチのメモは、時代が巡ってタイムリーになっちゃってますな。軽妙な語りだけど、短編作家の苦悩と厳しさも感じる内容。でも程よく頭の体操ができたので自分が賢くなった気がする。
読了日:11月24日 著者:星 新一
徳川の猿 (1) (アクションコミックス)徳川の猿 (1) (アクションコミックス)感想
江戸時代に「天狗」と名乗る謎の武装集団のテロ事件が多発。「猿(ましら)」と呼ばれる女性だけで構成された対「天狗」部隊の闘いを描く。ということで読んでみると、バイオレンス描写がかなりキツめなので、ちょっと驚く。裸もちょくちょく出るのでエロスもあるといえるが、描きようがサラッとしてるので、インパクトは感じない。今のところ目耳口が不自由な月の無骨な闘いがメインだが、他の「猿」チームの面々が味があるし、起こる事件も凝った感じなので、これから先に期待できそう。わりと練った構想がありそうだよね、これ。
読了日:11月21日 著者:藤田かくじ
日本へようこそエルフさん。1 (HJコミックス)日本へようこそエルフさん。1 (HJコミックス)感想
異世界へ転生じゃなくて(いや、それもやってはいるけど)、異世界から現世へエルフの女の子が来てしまうお話。エルフのマリーがとても可愛く描けている上、現在の日本に興味津々ではしゃいだりビックリしたり、とても楽しい。普通に和食やカツ丼食べてるだけの場面が、やたら美味しそう。美味しそうに食べる人と食事すると、格段に味って違うからなあ。で、日本に来たきりになってしまうかと思いきや、行ったり来たり出来るようになった。ファンタジー世界で出てきたドラゴンのキャラが味があるので、さらに面白くなりそうってとこで、1巻終わり。
読了日:11月21日 著者:まきしま鈴木,ヤッペン,青乃下
ふわふわ (講談社文庫)ふわふわ (講談社文庫)感想
ナンセンスな内容を予想して読んだら、全然違った。なんというか日向ぼっこしてたら、とても気持ち良くなってくるような読み心地。実質、絵本なのですぐ読めてしまうけれど、良い時間を過ごした気持ちになれた。村上春樹安西水丸コンビの作品はリラックスして読めていいですね。新作は安西さんが亡くなられたので無理になってしまったけれど、これまでの作品を折を見て読み返していきたいと思ってます。
読了日:11月15日 著者:村上 春樹,安西 水丸
黄金雛 羽州ぼろ鳶組 零 (祥伝社文庫)黄金雛 羽州ぼろ鳶組 零 (祥伝社文庫)感想
シリーズ最新巻はエピソード0ということで、若き日の松永源吾を描く雄編。毒を吐く戦慄の炎が発生。主に火災に立ち向かい活躍するのは一つ上の世代で、ここで描かれるドラマにも厚みがある。特に重内と源吾、父と子の軋轢と和解はこの巻の柱ともいえるエピソードで読ませるものがあった。他の登場人物にしても過去に何をしていたのか?が描かれ、シリーズとしての味わいがより深く彫り込まれる内容。この零巻の直の続編があっても面白そう。また今回の零巻が羽州ぼろ鳶組が活躍する世代に、どうフィードバックするのか?10巻を早く読みたい。
読了日:11月15日 著者:今村翔吾
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (16) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (16) (ガンガンコミックスONLINE)感想
毎巻、楽しく読んではいるけれど、今回は特に可笑しさのあまり吹き出した場面が多かった。主人公の周りに人物が増え、各キャラの立ちっぷりが良く、それぞれの絡みようが面白い。それに対する、もこっちの考えてることやリアクションがゲスくてスパイスのように効いてくる。前半、球技大会で皆でよって真面目に勝ちにいってるのも、妙に可笑しい。後半の謹慎のあたりで進路について、考え始めてたりしみじみもした。それ以上に、もこっちの謹慎に動揺して、泣き叫ぶうっちーに爆笑してもたわ。
読了日:11月13日 著者:谷川 ニコ
課長バカ一代 (1) (ワイドKCミスターマガジン (317))課長バカ一代 (1) (ワイドKCミスターマガジン (317))感想
TVドラマ化されるというニュースを見たので、久々に読んでみる。初期はびっくりするほど絵が下手で雑だったんだ。これでは池上遼一の絵柄でギャグ漫画をやる戦略も、わかりにくかったんと違うか?一話一話のページ数が短いのにも驚く。どうやら変な脳内補正が入ってたみたい。とはいえ、話の内容はけっこう憶えていて、ギャグもそんなに古くなってない気がする。松芝電気のちょっと変な電気製品って、実際あったら売れそうに思えたり。主役の八神もパーフェクトなバカだけど、たまにかなり有能に思える瞬間があるのが可笑しい。
読了日:11月11日 著者:野中 英次
ロマンシア―浪漫境伝説 (ドラゴンコミックス)ロマンシア―浪漫境伝説 (ドラゴンコミックス)感想
戦闘シーンの見せ方や演出、ギャグセンスが懐かしいノリ。実際、30年以上昔の作品だから当然か。前半はかなりイージーにお話が進むけれど、終盤になるとけっこうしっかりした構想があったことが、明らかになる。ヒロインがパワーアップすると露出度高めのアーマー戦士になるとか、この時代の漫画やアニメ特有の展開ですなー。コンパクトに一冊でまとまってるし、そこに見せ場をできるだけ収めようという姿勢もあって、まずまず楽しめた。
読了日:11月06日 著者:寺田 憲史
Dr.STONE 13 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 13 (ジャンプコミックス)感想
ひゃあー、メイクアップも科学なんだね!よく考えたら当たり前だけど。そこからはミッション・インポッシブルばりの潜入作戦でなかなかハラハラする。通信をどうするかで鉱石ラジオが出てきたり。あれって学研の教材で作ったような気がするぞ。とにかくバレるかバレないかの危機的状況を乗り切るために、あの手この手の科学を繰り出すのが楽しい。
読了日:11月05日 著者:Boichi
Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)感想
13巻読むために再読したけど、この巻だけでも情報量が物凄いな。
読了日:11月05日 著者:Boichi
騎虎の将 太田道灌 下 (文芸書)騎虎の将 太田道灌 下 (文芸書)感想
下巻に入ると物語はより太田道灌中心になり、関東の情勢を動かしてゆく。ここで描かれる道灌の人物像に面白みや魅力があって、行動言動を追っていく展開が、なかなかに読ませる。この時代この状況に道灌がいたからこその活躍があり、この時代この状況だったこその無念もあり、両方の側面がある。だからこそ内容に厚みや余韻を感じた。騎虎という言葉の意味に関しても、いろいろと思い馳せるものがある。
読了日:11月05日 著者:幡 大介
東京レイヴンズ (15) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (15) (角川コミックス・エース)感想
完結巻。キャラたち全員が躍動し、後半になるほど盛り上がる。終盤は風呂敷を畳みつつ、広げていく展開が巧みに思う。原作小説の振り返りとして読んだ漫画版、なかなか鮮明に思い出させてくれました。そしてコミカライズとしても高いレベルの作品で、単体の漫画としてもたいへん面白い。完結といっても、原作の第一部までで漫画は終わっている。第二部以降もコミカライズされるべきと思うけれど、まあ仕方ない。そういえばアニメの方も第一部完だったな。続きは原作小説で読んでいくとしよう。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (14) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (14) (角川コミックス・エース)感想
ここらへんのいろいろと真相が逆転していく展開は、原作でも印象が強くて、構想の練り込みに感心した覚えがある。しかもシチュエーションを追い込んで盛り上がってきた。漫画版は次巻で完結なので、期待しよう。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (13) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (13) (角川コミックス・エース)感想
春虎が覚醒したものの、安定しない状態に。とはいえ拗れた人間関係はどうやら安定したようで。不穏な空気は漂いつつも、みんなで花火大会へ。しかし、どうしても平凡な日常は破られてしまのか?
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (12) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (12) (カドカワコミックス・エース)感想
ここしばらく大人たちの闘いがメインで、主人公の春虎は伸び悩みに入っていたが、ついに覚醒。ただし、今後の彼ら人間関係がちょっとややこしくなりそう。一方で大人たちの腹の探り合いや暗闘も続く。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (11) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (11) (カドカワコミックス・エース)感想
前巻の波乱の展開から、少年少女らは成長しようとしているし、大人たちは暗闘を続けている。次の盛り上がりまでの前フリ的な意味合いが強い巻ではあるが、地道に面白い。
読了日:10月30日 著者:鈴見 敦
騎虎の将 太田道灌 上 (文芸書)騎虎の将 太田道灌 上 (文芸書)感想
作中、扱っている時代背景をよく知らないので、すこし入り込むまで時間が掛かった。が、文中にトリビア的な豆知識が散りばめてあり、リアルさ出るし、それがけっこう本筋に関わってくるので、弾みがついて面白く読めるようになった。特に太田道灌が出ている場面は、道灌本人のキャラクターや行動が魅力的で読ませる。ただしこの上巻では、道灌が出てくるパートが、少なめなのでちょっと物足りない。下巻の方はもっと太田道灌に、スポットが当たっているのだろうか?期待しながら下巻へ。
読了日:10月27日 著者:幡 大介
東京レイヴンズ (10) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (10) (カドカワコミックス・エース)感想
この巻はなんといっても、芦屋道満対大友陣の法術対決が素晴らしい。大人が頼り甲斐あって強かったり、あるいは驚異で恐ろしかったり、熱くて渋さも感じる闘いだった。主人公ら少年少女グループはまだまだ未熟だし、彼らを前にして闘うのも燃えるシチュエーション。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (9) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (9) (カドカワコミックス・エース)感想
鈍感な人がようやく何かを悟りかけたからといって、物事が進むかというとそうならなくて、ウジウジモヤモヤして上手くいかないねー。さて陰陽塾がかなりのピンチに。この作品の良いとこは、主役の少年少女たちはまだ大人に庇護されてる存在として描いているところ。そのぶん大人たちがカッコよかったり、驚異であったりする。だから塾生だけで危機的状況をなんとかする展開は緊迫感があるね。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (8) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (8) (カドカワコミックス・エース)感想
今回は合宿編とでもいうべき内容。だから強敵とバトルするような場面はない。そのかわりメンバーのドラマが描かれ、ゴタゴタしたような人間関係が少しずつ進展してる感じ。これがシリアスな展開になった時に、どう響くんだろうか。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (7) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (7) (カドカワコミックス・エース)感想
案の定、大連寺鈴鹿にかき回される展開に。それ以外でも短編的なエピソードも可笑しみがあった。今回は日常描写が多く小休止な印象の巻。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (6) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (6) (カドカワコミックス・エース)感想
前半の激しい活劇から、またもや学園生活へ。主人公らも2年生で成長したかな?それよりも大連寺鈴鹿が入学してきて波乱が起きそうですなー。期待して次巻へ。
読了日:10月26日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (5) (カドカワコミックス・エース)東京レイヴンズ (5) (カドカワコミックス・エース)感想
この辺の展開は原作で怪獣映画みたいな印象があったけれど、ちゃんとビジュアル感が表現されていることに感心。作画家の漫画での迫力の再現が素晴らしい。これ渋谷に土地勘があったらもっと面白いだろうな。縦横無尽にキャラたちが疾走する展開が抜群にアガる。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (4) (角川コミックス・エース 309-4)東京レイヴンズ (4) (角川コミックス・エース 309-4)感想
前半の短編を漫画化したコメディー的なエピソードが、抜群に面白い。キャラに顔芸させるのが可笑しく、漫画だから出来るギャグなのが良いね。夏目のキャラの崩しようが、爆笑もの。後半の本筋の方もちゃんと覚えていたなあ。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (3) (角川コミックス・エース 309-3)東京レイヴンズ (3) (角川コミックス・エース 309-3)感想
前半はシリアスに強敵と闘う話で、後半はヒロイン・夏目の受難を描くコメディー。原作小説でも登場人物がまだそれなりの力を身につけてないぶん、学校生活でのドタバタが多くて楽しかった記憶がある。そんな彼らも後には成長していくんだけどね。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (2)(角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (2)(角川コミックス・エース)感想
春虎が陰陽塾に転校してきて、いよいよ学園ドラマ的な内容に。キャラも一気に増えたなあ。1巻はプロローグといった内容でこの作品の本領発揮ここから先にあるように思う。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦
東京レイヴンズ (1) (角川コミックス・エース)東京レイヴンズ (1) (角川コミックス・エース)感想
原作ライトノベルの第一部までを読んで、そこから読んでない。なのでおさらいを兼ねてコミック版を読んでいく。このコミックもある程度は読んでいて、何巻まで読んだかよく覚えていない。でもさすがに序盤はよく覚えていて小説の場面々々が蘇った。多少コンパクトになってはいるようだが、各キャラ生き生きとして読ませる。原作にとらわれすぎにもなってなくて、ちょうど良い按配。そういえばこれアニメもやってて見ていたな。
読了日:10月25日 著者:鈴見 敦,あざの 耕平
七つの魔剣が支配する (1) (角川コミックス・エース)七つの魔剣が支配する (1) (角川コミックス・エース)感想
クオリティーの高いコミカライズ。一気に多めの主要登場人物が出てくる、原作の展開を捌いているしキャラも立ってるように思う。魔法学校の不思議でワクワクする感じや、異形の魔物や生き物の存在感などビジュアル的にも読ませる。お話が始まってすぐ終わってしまった感じがあるが、それだけ読みやすかったわけでもある。それについ最近、原作4巻読んだとこで意識が先にいっちゃってるしな。まあ漫画は漫画でこの調子を維持してもらえれば良いかと。
読了日:10月23日 著者:えすの サカエ
千歳くんはラムネ瓶のなか (2) (ガガガ文庫)千歳くんはラムネ瓶のなか (2) (ガガガ文庫)感想
これ登場人物がかなり多かったんだなー。半分まで読んだが身辺がごちゃごちゃして中断、間が空いて続きを読もうとしたら誰が誰やら?になったので最初から読み直し。それ抜きにしてもメインのお話に絡まない登場人物が、多すぎに思うが今後巻数重ねるごとにそれぞれにスポットが当たるということか?ストーカー対策のため偽のカップルを演じる話で、時に演じるのを超えて、本当にお互いが心揺らめく瞬間があってときめく。「本物のリア充は、クソかっこいい。」と帯にあるけど、狙うといまいちで等身大に懸命に行動する場面が格好良いし、共感する。
読了日:10月22日 著者:裕夢
破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)破滅の刑死者 内閣情報調査室「特務捜査」部門CIRO-S (メディアワークス文庫)感想
ギャンブルものかと思えば、異能バトルの要素もあって意表を突かれた。この2つの趣向が入っているとなればハードルの高いものを期待してしまう。もっとハラハラさせてほしくもあるが、期待値を上げすぎて考えるからで、内容は十分に面白い。主人公・戻橋トウヤが飄々としていながら、突飛な言動行動をする壊れたようなキャラで引っ張られる。全編、駆け引きの場面が多く、展開が読めないので、ページを繰ってしまう。真面目に付き合わされる雙ヶ岡珠子とのコンビも可笑しい。本が短めなのもコンパクトなまとまりを感じる。次巻出るようなので期待。
読了日:10月21日 著者:吹井 賢
七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)感想
魔法学校を舞台としたシリーズの、二年生編開幕。今回は主人公らグループの日常編的な場面が多く、シリーズ全体の流れから考えると小休止パートというべきか。1巻の頃を思えばこの6人組も結束が固くなったもんだ。そのへんの成長の描き方がさり気なく上手いので、日常描写を読んでいても、なにげに楽しい。といっても見せ場になる場面も当然あって、ナナオ対人斬りの剣の闘いや、終盤の箒競技の空中戦など、場面は短いながらもピシリと引き締めてくる。各人物これからも成長するだろうし、オリバーがいつ仮面をつけてダークに行動するか気になる。
読了日:10月15日 著者:宇野 朴人
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる! 2」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる! 2」感想
マインがどんどん神殿での生活に馴染んでゆく。生活の場が変わっても、創意工夫をしていく姿勢は変わらない。孤児院の子供たちを救う展開もあったが、あの子たちは後々、マインを支える存在になっていく予感がする。
読了日:10月13日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部 「本のためなら巫女になる! 1」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部 「本のためなら巫女になる! 1」感想
マインの神殿生活が始まった。二部にもなるとガラッと雰囲気が変わったし、新規のキャラクター登場。今のところ、マインが居場所を見つけようとしていたり、慣れようとしている感じ。本に対するアプローチが少なめに感じた。もうちょっと落ち着いたら本を読んだり、自分でまた作ろうとするんかね?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい7」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい7」感想
これで第一部は終了。ついに出てきた図書館!マインが何かに覚醒したり、巫女になったり、展開が予想とは変わってきたし、これはさすがに次にどうなるのかが、気になる。最初はテンポがスローな印象の漫画だったが、実は必要な展開のみで進んでいたんだなあ。この先の第二部でも運命の変転が、待ち受けているのだろうか?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい6」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい6」感想
この巻はマインやルッソの将来の生き方について考えたり、マインの病気について家族会議になったり、シリアスな要素の強い巻。どうしても重い印象になってしまうが、これからの展開が暗さを跳ね返す、希望に満ちたお話になっていくことを信じている。まだ紙作りの段階で本ができるのは、まだまだっぽいけれど、いつかマインが自作の本を手にする日がくるのも待ちたい。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい5」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい5」感想
本を作る目的は今のところ、まったく達成できてないけれども商売人としては成長してきたし、儲かり始めてる様子。しかしマインの体調がどんどん不安定になってきて、物事はなかなか順調にはいかない。さて、ここからどうなるか?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 4」 (本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~)感想
いやー、ついに紙ができたね。読んでいるこちらまで嬉しい。とはいえ紙を作るのは通過点にしかすぎず、目的は本を作るだったな。ここから先まだまだ苦労あるだろうけど、お話としては順調にステージを登ってきた感じがする。今回はマインとルッツの間にも、ドラマチックな出来事があったし、いよいよ面白くなってきた。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 3」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 3」感想
いろいろ失敗が続いて試行錯誤して、今度は和紙作りに挑戦。とはいえ子供だけでできることには限りがあるわけで。そこに商人のベンノと契約することができて、今後は紙作りも捗るか?マインも成り上がるきっかけを掴んだようにも思えるし、タイトル通り下剋上も始まっていくんかね?
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 2」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 2」感想
原作小説は読んでないので比較はできないけれど、かなり丁寧に漫画化しているように思う。ヒロインが異世界で生きていく日常描写が、地に足がついた感じがして安心感があった。「本がないなら作ればいい!」と頑張って本造りに挑む展開もちゃんとある。が、パピルスや粘土板で試みたりしても、なかなか上手くいかないねー。次はどんな手で本を作ろうとするのか?あと、この独特のスローペースがなんか心地良いです。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 1」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 1」感想
アニメを見て続きが気になったので、漫画版を読んでみる。異世界転生もののヴァリエーション。本のない中世ヨーロッパ風の異世界に、主人公・マインがなんとか慣れていく過程が地味に面白い。マインがまだ幼く非力な上に、病弱なので行動がなかなか進まない。はっきりいって展開が遅いぐらいなのだが、不思議ともどかしくないのは、それぞれのエピソードが丁寧だからな気がする。紙の材料的なものが出来たあたりで1巻は終わったけれど、本当に本になるのか?本文には何を書くのだろうか?どう下剋上するのか?先の展開が気になる。
読了日:10月12日 著者:鈴華,香月美夜
ホームズの娘 (講談社文庫)ホームズの娘 (講談社文庫)感想
引きこもりだった渉の成長が著しい。彼と北条美雲との恋が育まれていくが、泥棒一家の長男と、探偵一家の娘で女刑事という、またもや許されざる禁断の恋に。他の濃いキャラの面々のリアクションや言動が印象に残る。後半、モリアーティを名乗る犯罪者と、桜庭和馬と北条美雲の警察官コンビとの対決になるのが、さらに読ませる。事実関係を調べていくと、知られざるLの一族の真相が浮かび上がる流れが上手い。状況も後になるほどサスペンスフルに。後味の良いエンディングになるけれど、回収してない伏線もあるし、続くのかな?
読了日:10月11日 著者:横関 大
スパイ失業 (角川文庫)スパイ失業 (角川文庫)感想
ごく普通の主婦・伊原ユリの裏の顔は、東ヨーロッパの小国のスパイ。しかし雇い主・ポメラニア共和国が消滅。それから駅のホームから突き落とされそうになるし、暗殺者に遭遇したり、危険な事態に。スパイといえど、ユリは情報収集してただけで語学に堪能なぐらい。特殊能力は無くそのぶん、サスペンスフル。翻弄されるユリが家族の危機が迫ると、腹が据わったのかだんだん行動的になる。後半になると状況の主導権を握ったり、諜報員さながらの立ち回りをするのが痛快。赤川作品の中で特筆すべき作品ではないが、一定のアベレージには達している。
読了日:10月08日 著者:赤川 次郎
SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)感想
1巻に続き絶好調の面白さ!子供を名門校に入れて、学校生活を送らせるだけのことが、次から次へと問題が湧き出て難関のミッションに。本当はスパイの夫と、実は殺し屋の妻ら二人にとっては、非情の世界が当たり前なだけに、普通の親になるのが難しい。それでも彼らなりに必死で両親になろうする姿勢は微笑ましく、絶妙なズレが笑いを誘う。なのに健気に成長しようとするアーニャが可愛らしい。偽装家族はどこまで本当の家族に近づけるのか?さらに試されかけるまでで本編は次巻へ。巻末の読切も面白かった。作風がクールさを崩さないのも良いです。
読了日:10月04日 著者:遠藤 達哉
クラスメイトが使い魔になりまして (2) (ガガガ文庫)クラスメイトが使い魔になりまして (2) (ガガガ文庫)感想
1巻を読んだときから、シリーズ化に向いてそうと思っていて、続いてみればやはり良い感じになっている。女性の新キャラが複数出てくるし、海に行って水着イベントときたもんだ。こういうサービスもラノベでは定番なんだけれど、主人公が色気に惑わされつつも、絶妙にひねくれた性格なので語りが面白い。後半は訓練パートで、想太と千影の信頼関係を成長させようとするが、これもなかなかお互い素直になれない。次巻以降も一筋縄でいかない展開が待ってそう。とにかく3巻を楽しみにしている。
読了日:10月04日 著者:鶴城 東
キングダム(55) (ヤングジャンプコミックス)キングダム(55) (ヤングジャンプコミックス)感想
1巻から54巻まで、かなりの一気読みだったので、ポツンと55巻を読むと物足りないなあ。内容は十二分に面白いのではあるが。エネルギッシュに早く読めてしまうのは、戦場の臨場感にノセられてしまうからでもある。まあとにかく56巻をすぐにでも読みたい。しかし待つしか無いのが、つらい。
読了日:10月01日 著者:原 泰久
高校事変 III (角川文庫)高校事変 III (角川文庫)感想
最近のニュースが早くも作中登場し、今回は日本のどんな悪が敵なのか?そう思い読んでいたら予想の思いっきり先に飛んだ。閉ざされ監視される状況の中、ヒロイン・優莉結衣ですら暗躍しにくい状況に。この巻は結衣のワンマンアーミーな闘いは少なめで、期待してたぶん物足りなさがある。かわりに、他の高校生らに闘い方を教え共に立ち向かう展開に。孤高であった優莉結衣が、同じ高校生らに影響し影響され、精神的にも変化するとはこれまでなかった展開。いつも以上に余韻の残る終わり方も予想外。結衣にも成長と変容が訪れているのか?続刊に期待。
読了日:10月01日 著者:松岡 圭祐
HELLO WORLD if ー勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をするー (ダッシュエックス文庫)HELLO WORLD if ー勘解由小路三鈴は世界で最初の失恋をするー (ダッシュエックス文庫)感想
野崎まどの小説版「HELLO WORLD」を読み、アニメ映画を鑑賞した勢いで購入。このスピンオフは舐めて手を出したら、本編に迫る出来で驚いた。本編の小説や映画では途中でフェードアウトする勘解由小路三鈴が、本書で生き生きと描かれる。まずは三鈴目線での本編の振り返りとして楽しく読めた。三鈴が直実に惹かれながら、直実と一行瑠璃の仲を応援してしまうのが少女漫画風。後半は葛藤を乗り越え成長したり、他の登場人物に働きかけるあたり感動的。映画本編を補完する描写もあって世界観が広がる。サブタイトルの意味もわかると切ない。
読了日:09月27日 著者:伊瀬 ネキセ
ファイフステル・サーガ4 再臨の魔王と女神の巫女 (ファンタジア文庫)ファイフステル・サーガ4 再臨の魔王と女神の巫女 (ファンタジア文庫)感想
前巻のあとがきで4巻が出せるかどうか、という趣旨の文を読み不安でも待っていたら、4巻出たねー。展開が飲み込みやすくこの巻も読ませる。特に今回はコルネリウス切り込み隊長がメインというべき内容。毎巻スポットの当たるキャラクターが、変わっていくのは群像劇的で良い。コルネリウスが非情だが冷酷ではなく、リアリストとして描かれるし、戦って活躍する場面はかなりのカッコ良さ。内容に関しては、安定して順調に面白い。で、4巻出たけど次の5巻が出せるかは依然不明だそうだ。とても気に入ってるシリーズなのでぜひ続きを出してほしい。
読了日:09月25日 著者:師走 トオル
プロペラオペラ (ガガガ文庫)プロペラオペラ (ガガガ文庫)感想
どっしりした手応えを感じる、重厚なシリーズ開幕編。帯には「恋と空戦」の犬村小六、帰還!!!!とあるが「飛空士」シリーズと違うのは、こちらは空中戦艦の艦隊戦がメイン。浮遊圏の設定が上手く、戦闘にリアリティーを感じる。メカデザインのイラストが載っているのが、ビジュアル的に想像しやすく助かった。キャラクターの設定が濃い目で、国を跨いだ三角関係の行方も気になるところ。新シリーズ序盤なので、物語はまだ始動段階だけれど、序盤と後半の艦隊戦描写は気分が出るし大いに盛り上がる。初巻からすでに熱く、早くも次巻が待ち遠しい。
読了日:09月24日 著者:犬村 小六
Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 12 (ジャンプコミックス)感想
機帆船が出来て出港。かなり海洋冒険ロマンの味わいが濃くなる。見開きで帆船内部の図解がでてくるのが、思いっきり気分が出る。石化の謎の迫る展開も今後あるのかねー?まだ全貌がはっきりするような流れはずーっと後だとは思うけど。
読了日:09月24日 著者:Boichi
Dr.STONE 11 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 11 (ジャンプコミックス)感想
この巻までくると皆の生活が、文明的になってきている。小麦を見つけて農耕が始まるし、パンも作れちゃう。最初にできたパンはまずそうだけど、2回め以降は美味しそうだ。油田も発見。モーターボートが使えるようになったりと、文化的な進化が激しい印象の巻。
読了日:09月24日 著者:Boichi
Dr.STONE 10 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 10 (ジャンプコミックス)感想
大航海時代というから当然、船をつくるかと思いきや予想外。今まではだいたい同じ村で展開するのが、定番だったので外の世界へ出るとなると、またワクワクする。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 9 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 9 (ジャンプコミックス)感想
闘いの描写が多いが、主人公らが科学を応用して立ち向かうのが熱い。次巻はまた展開が変わりそうなので、どっち方面に進むのか、期待して次巻へ。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 8 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 8 (ジャンプコミックス)感想
ケータイ的?なものができあがったと思ったら、今度は自動車ときた。しかもすぐさま戦車に改造というスピード感。まだまだ発展途上なので、科学を駆使して作った機械やメカニックがどう活用されるか?そのへんはさらに先を読まないとわからない。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 7 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 7 (ジャンプコミックス)感想
とりあえずケータイはできたが、とても携帯できるサイズじゃなかったな。しかしまあ、電波を作ってしまうあたりは驚いた。レコードも出てきてちゃんと音声を聞けたし。これらを使ってどう活用するか?は次巻に持ち越しだね。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 6 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 6 (ジャンプコミックス)感想
小規模な村落に、大規模な敵が攻めてくるのでどう備えるか?という「七人の侍」みたいな状況になってきた。武力対武力ではなく、科学対武力になっていくんだろうけど、いきなり携帯電話を作るとは、ぶち上げてきたもんだ。その過程でギアが生まれたり、水力発電所ができたり凄いね。漫画内でいろんな科学の仕組みを説明するのがとても上手いし、ワクワクするので、読んでたら自分が賢くなったと錯覚しちゃう。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 5 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 5 (ジャンプコミックス)感想
ジャンプ漫画らしいトーナメントバトルに入ったが、ちゃんと科学を使って勝ったりするのが、律儀で嬉しい。そしてついにできたサルファ剤。なんか作るまで長かったような気がするがまだ5巻だよな。終盤はまた、さらに風呂敷を広げてきた。
読了日:09月23日 著者:Boichi
Dr.STONE 4 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 4 (ジャンプコミックス)感想
あいかわらず知的好奇心がくすぐられる。ガラスってなんで出来てるか?すらろくに知らんかったし、自分がメガネ使ってるくせに、メガネを作り出して世界がハッキリ見える場面に心動かされる。先人のトライ&エラーって凄い財産で、その上に現在の我々は文化的に生きてるんだなー。
読了日:09月23日 著者:Boichi
このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS)感想
魔夜峰央作品ってかなり昔、「パタリロ!」を人から借りてちょっと読んだぐらいで、この「翔んで埼玉」が実質、初読になる。物語も埼玉県いじりが多く、フィクションだから膨らまして盛って描いてるだろー、みたいなのがあれば案外本当のことを描いているのかも?が、あってちょっと実際のところよくわからない。私は大阪住まいなので、遠い世界のことを扱っているように思える。でもけっこう笑えるけどな。途中で終わってるので映画も近いうち見てみるか。この本収録の他の短編もなかなか凝っている。
読了日:09月20日 著者:魔夜 峰央
Dr.STONE 3 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 3 (ジャンプコミックス)感想
もう、めちゃくちゃワクワクする!手作りでどんどん文明ができていくし、できたときの嬉しさ。あとジャンプ漫画らしく展開がまったく停滞しないねー。予想の三歩先読ませてくれる感じがたまらん。漫画としても絵や見せ方、テンポが抜群。
読了日:09月19日 著者:Boichi
りゅうおうのおしごと! (10)(完) (ヤングガンガンコミックス)りゅうおうのおしごと! (10)(完) (ヤングガンガンコミックス)感想
原作の5巻までコミカライズして完結。アニメの方もここまでだったし、終わるとするならここまでが実際、きりが良いと思う。全体的に巻き気味なのは残念だけれど、心理描写はかなりの頑張り。中盤までの不穏さの漂わせ方が秀逸で、これがあるから主人公が覚醒する描写が映える。将棋という視覚化しにくい題材を、表現を工夫して独自の漫画にする姿勢は、良かったと思います。全10巻、漫画版として楽しく読めました。
読了日:09月19日 著者:白鳥 士郎,こげたおこげ
夢であいましょう (朝日ノベルズ)夢であいましょう (朝日ノベルズ)感想
28歳のOL、浜田佑香が泥酔した翌朝、目が覚めると心はそのままに見ず知らずの小学6年生の今野あやめになっていた!から始まる入れ替わりもの。赤川次郎作品もともとが読みやすいが、これは朝日小学生新聞連載の作品のため、ジュブナイル的でより軽快に読める。あやめになった佑香がかなりのしっかり者で、今野家や近隣のトラブルを解決してゆく。体は子供なりにヒロインがめげず、現実に立ち向かうのがなかなか面白く、内容が短いのが惜しい。もっと長い話に仕立ててくれたら良かったのに。ラストシーンも爽やかで、サクッと読めて楽しかった。
読了日:09月19日 著者:赤川 次郎
Dr.STONE 2 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 2 (ジャンプコミックス)感想
2巻は1巻以上に早く読めた。ひたすら展開するし、こういう文明の衰退した状況で、何かを作り出すってワクワクする。これでも多分、まだ本題にぜんぜん入ってないんだろうな。期待して続刊を読んでいこう。
読了日:09月18日 著者:Boichi
Dr.STONE 1 (ジャンプコミックス)Dr.STONE 1 (ジャンプコミックス)感想
これ面白いらしいってのは知っていたし、アニメにもなってるけど、ちゃんと読むのはこれが初めて。へー、こんな話だったんだ。漫画として面白いし、知的好奇心がくすぐられる。読みやすさも抜群で1巻の最後のページではもう終わり!?と思ってしまった。続けて読むねー。
読了日:09月18日 著者:Boichi
影がゆく (ハヤカワ時代ミステリ文庫)影がゆく (ハヤカワ時代ミステリ文庫)感想
ハヤカワ文庫で時代小説レーベルができた、というのも時代性だね。創刊ラインナップ三冊の中からこれを選ぶ。独特の癖のある語り口と文章で難儀したが、ある程度まで読むと慣れた。冒険小説的には内容が要人護送もの。まだ幼き姫を信長の手から逃して、脱出させるというミッション。この逃避行はお話の芯になっているし、もちろんちゃんと描かれる。が、作品の焦点はそこから派生する、忍者たちの暗闘に合わされてる感じ。けっこうな人数が敵味方に分かれて闘うので後半はちょっと混乱した。カバー袖や本文冒頭で、登場人物紹介がほしいところ。
読了日:09月18日 著者:稲葉 博一
ドラゴンバスター (角川文庫)ドラゴンバスター (角川文庫)感想
約32年ぶりか?の再読。ファミコンゲームのノベライズ。薄めの文庫本でもそれなりに壮大な雰囲気もあり。主人公グロービスがやんちゃで無鉄砲な性格であるが、剣の修業を通して成長するのが剣豪小説っぽい。高い枝を切り落とすをひたすら練習させられるとか、会得する技名がカブト割りだし、愛するヒロインを捨てて闘いに生きようとするストイックなラストとかね。こうもストレートなモンスターや魔導士と闘ってお姫様を救う話っていまどき無いし、楽しかったです。現在のラノベと比べるとキャラの味付けが、サッパリしてるのは逆に新鮮でした。
読了日:09月14日 著者:井沢 元彦
ゼロの使い魔 17 黎明の修道女〈スール〉 (MF文庫J)ゼロの使い魔 17 黎明の修道女〈スール〉 (MF文庫J)感想
ちびちびシリーズを読み進めてきたつもりが、いつの間にやら大詰めが近づいてきた。ルイズが家出して修道女になるのは流れとして普通だけれど、修道院からさらに陰謀が派生するというのは展開として上手いですな。昼ドラっぽいドロドロから、終盤上げてくるのもエンタメとしてサービス満点。次巻も楽しみ。
読了日:09月12日 著者:ヤマグチ ノボル
暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者グレイマン (ハヤカワ文庫 NV)感想
暗殺者グレイマンことコートランド・ジェントリーを、各国の暗殺チームが抹殺の標的として付け狙う。ジェントリーの逃走と反撃の闘い。主人公を圧倒的死地に放り込み、そこからの生還を描くという意味では古典的でもある冒険小説。人間ドラマや背後の謀略などに焦点を合わせてないから、より純度が高い。この作品が現代的に読めるのはアクションの密度やセンスが新しいためで、特に連打される猛烈なアクションシーンには目を見張る。クールながらも時に講談的に盛り上げる語り口が効果的。満身創痍になりながら人質奪還まで、手に汗握って読ませる。
読了日:09月10日 著者:マーク・グリーニー
映画が目にしみる映画が目にしみる感想
思うところあって再読。これ13年前の本になるのか。けっこう見ている作品が多い。って、参考にして劇場に行ったりレンタルビデオで借りたりしてたから当たり前か。大まかなあらすじを面白そうに読ませるとか、役者の魅力を語る文章など弾んでますな。あと世代的な厚みも感じる。この人のイーストウッド推しは相変わらず。この本では特にニコール・キッドマンの映画がよく出てくる。
読了日:09月07日 著者:小林 信彦
幻夢戦記 レダ―ファンタスティック・アドベンチャー・アニメ (講談社X文庫)幻夢戦記 レダ―ファンタスティック・アドベンチャー・アニメ (講談社X文庫)感想
約34年前に作られたOVAをつい最近、初めて見たのでこの機会にノベライズも読んでみた。巻末のいのまたむつみとの対談の雰囲気から、著者はわりとお仕事モードで書いてるような気がしたが、実際はそんなことなく。アニメの展開を補完する描写はあるし、場面やアクションシーンがぐっと増えている。章ごとに引きがあるので、次々と一気に読めた。異世界なのに日本語が通じるとか、軽くだけど理由がある。なるほど、それで両親が出てくるのか。あと漂うこの時代の空気が懐かしい。菊地秀行らしさはあんまりないが、こういうのも書けるんだと感心。
読了日:09月05日 著者:菊地 秀行
ゼロの使い魔〈16〉ド・オルニエールの安穏(ティータイム) (MF文庫J)ゼロの使い魔〈16〉ド・オルニエールの安穏(ティータイム) (MF文庫J)感想
物語の大きな流れの方は一旦、小休止な印象の巻。そのぶん才人とルイズのラブコメパートが大部分を占める。しかし久々に読んでみるとイチャイチャであったり、痴話喧嘩、エッチな展開などの描写が舌を巻くほど上手いなー。こういう日常描写だけで読ませるのも、作品の魅力だよね。今回の日常パートはちょっと長すぎる気がするけども。終盤は話が動いて、シリーズ序盤から出番のあるキャラの、退場もあってしんみりする。案外、復活とかありそう。次巻以降はまた話のスケールも上がるんだろうか?
読了日:09月05日 著者:ヤマグチ ノボル
最果ての魔法使い2 (GA文庫)最果ての魔法使い2 (GA文庫)感想
日常パートがエロネタを使い過ぎというか。特に今回、新キャラのミアがロリキャラでロリエロがけっこう多い。これも加減してやってくれるといいんだけれど、やり過ぎると引いてしまう。コミカルにしようとしてるとこも、あんまり可笑しみにつながってないしね。日常的な描写が苦手なんかな?とはいえ本筋は、前作と対になる話になっていてちゃんと面白い。特に終盤の流れからラストバトルへの上げ方はなかなか読ませる。シリアスな部分は概ね読ませるので、ライトノベル的なサービスが、もしかしたら無いほうがいい作風なんかも?
読了日:09月03日 著者:岩柄イズカ
最果ての魔法使い (GA文庫)最果ての魔法使い (GA文庫)感想
魔法も科学も出てくるが、そこらへん両立するように背景を作り込んである。設定は凝っているが、お話はいたってシンプル。キャラクターたちが立っていて主人公とヒロイン、AI的な存在のナビ、三者の会話の掛け合いが楽しく、しかも内容を飲み込みやすくする効果も担っている。作品そのものがまず読みやすく、恋愛描写も気持ちが乗るし、ラストバトルがなかなか熱い。といった按配で王道の展開を、手堅くまとめているので、素直に面白く読めた。欲を言えば、作品に尖った驚ける要素がほしいところ。でも十分良く出来てるので次の2巻も読む。
読了日:09月01日 著者:岩柄 イズカ
薬屋のひとりごと(1) (ビッグガンガンコミックス)薬屋のひとりごと(1) (ビッグガンガンコミックス)感想
すっきりと見やすい絵柄なのに、人物は美麗に描けていて魅力的。後宮が少し現実から浮遊したような雰囲気を、醸し出しているのにも味がある。そんな中、ちょっとすれっからしたようにシニカルな性格の猫猫が活躍。まだ1巻なのであまり展開しないが、毒味したり薬を調合したりして猫猫が謎や事件を解決する話になっていくのかな?ま、もうしばらく作品に、付き合ってみたい。
読了日:09月01日 著者:日向夏,ねこクラゲ
中2の男子と第6感(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(4)<完> (ヤンマガKCスペシャル)感想
巻数重ねるごとにパンチラシーンが増えていったなー、この漫画。というわけで完結巻。方向性が正しいかどうかは別として、主人公なりに努力はしていたわけで、それなりの幸せをつかむ後半の展開は納得がいく。さらにその先まで描くとはビックリしたが。あと暴力が怖いと思っている人が描く、暴力場面って異様に生々しいね。独特のエロティシズムもあって、福満しげゆきらしさ全開作品となったんじゃないかと。面白かったです。
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
中2の男子と第6感(3) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(3) (ヤンマガKCスペシャル)感想
主人公のコスチュームといい、無謀さといい、なんか映画の「キック・アス」みたいになってきた。女性陣のムチムチ度が巻数重ねるごとに、激しくなってきたように思う。師匠、本体、お姉さんが同時に紙面に出ると、異様な迫力。童貞力で変なスキルばっかり身に付ける主人公にも、尊敬と呆れの両方を感じてしまう。次巻へ。
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
中2の男子と第6感(2) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(2) (ヤンマガKCスペシャル)感想
主人公のおっぱいに対する執念が凄いなー。おっぱいを触ろうとするまでが長いし、触ってからまた長いし、描写の異常な細かさも読んでいて、吹き出すレベルの可笑しさ。なんで福満さんってこれほどまでに、童貞力を維持できるんだろう?同じ著者の「生活」みたいに、暴力には暴力で対抗みたいな展開も出てきたし、さてどうなるか?
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
中2の男子と第6感(1) (ヤンマガKCスペシャル)中2の男子と第6感(1) (ヤンマガKCスペシャル)感想
以前の感想には「ぜひ続きを読みたい」って書いたのに放置しちゃったなあ。今回の再チャレンジで最後まで読んでみようと思っている。あらためて読んでも女の子の胸元や太ももの描き込みに気合が入ってる。
読了日:09月01日 著者:福満 しげゆき
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (2) (角川コミックス・エース)真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (2) (角川コミックス・エース)感想
レッドとリットのイチャイチャ度が1巻より増量。薬屋もなんとか軌道に乗り始めたし、ようやくスローライフな生活が始まった感じがする。前巻と同様に回想的な場面で戦闘が描かれたりするが、現代のパートとどう関わるのか?そう簡単に薬屋をそっとしてくれる人が、いないので不穏さも大いに残る巻。
読了日:08月31日 著者:池野雅博
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (1) (角川コミックス・エース)真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (1) (角川コミックス・エース)感想
タイトルからかなりコミカルなイメージを持っていったが、読んでみたら真面目にスローライフが始まっていく感じ。丁寧で読みやすくコミカライズしているのも好印象。1巻は回想的な場面で、ファンタジーならではのバトルシーンがよく出てくる。しかし薬屋をやっていく話は、まだほんの序盤でとりあえず女勇者のリットが、仲間になったというところ。ベースの設定はしっかりしてるようだし、後々経済的にも納得させてくれそう。
読了日:08月31日 著者:池野雅博
月華美刃 5 (ジャンプコミックス)月華美刃 5 (ジャンプコミックス)感想
これにて最終巻になるので、一気に展開する。そして最後もちゃんとまとまる。けっこう面白い題材だったと思うけれど、凝りすぎ設定盛りすぎなせいか、ついていくのがしんどい部分があって惜しい。この最終巻は勢いがあってわりと楽しめた。
読了日:08月31日 著者:遠藤 達哉
月華美刃 4 (ジャンプコミックス)月華美刃 4 (ジャンプコミックス)感想
4巻に突入。けっこう登場人物が増えてきたのは、良いけれど誰がどういう立場やらゴッチャゴチャになって、ちょっと困った。そのせいかバトルシーンが多いけどいまいち盛り上がらない感じ。次で完結らしいので5巻いってみよー。
読了日:08月31日 著者:遠藤 達哉
八本目の槍八本目の槍感想
賤ヶ岳の七本槍」の面々を描いた7編からなる連作短編集。七本槍たちの人生にスポットを当てた各編読ませる。それぞれに石田三成こと佐吉が登場。一冊読み切ると切片が組み合わさるように、三成こそが実は八本目の槍だったことが、見えてくる構成で素晴らしい。七本槍らの考え方が戦国人なだけに、三成の人物像や彼が見ていた夢が、現代的で先を見据えていたことが際立つ。今村作品、文庫のシリーズは軽快でスピーディーに読めるが、これは重みある手応えの作品で読むのに時間が掛かった。そのぶん感銘が深く、単行本を読む醍醐味を感じた。
読了日:08月30日 著者:今村 翔吾
初春が咲く (1) (まんがタイムKRコミックス)初春が咲く (1) (まんがタイムKRコミックス)感想
読みだすと、穏やかに時間が流れ、清浄な空気に包まれるような一冊。主人公・西野柚子は変わってるけど素直で、しかも可愛らしい高校二年生。他の女性陣も良く、女の子らがキャッキャッしているのが楽しい。それ以上に読みどころは、男子の新庄くんと柚子の距離感が変化していく過程。新庄くんの掴み所がない性格が面白いし、それゆえ警戒してしまう柚子も女の子特有な感じがする。中盤から、二人が接近する展開は読んでいて、照れてしまう。次巻はさらにイチャイチャ度があがりそう。作りすぎない自然な雰囲気が、とても良かったので2巻にも期待。
読了日:08月28日 著者:柴崎 しょうじ
月華美刃 3 (ジャンプコミックス)月華美刃 3 (ジャンプコミックス)感想
派手なサイキックバトルが出てきたり、道中記的な展開は時代伝奇風、といった調子で全体的にお話のステージが上がってきた。より少年漫画的に、なってきたということでもあると思う。ということで次巻どうなるか?に期待。
読了日:08月27日 著者:遠藤 達哉
月華美刃 2 (ジャンプコミックス)月華美刃 2 (ジャンプコミックス)感想
ヒロインが活躍する場面や登場人物が増えてきたし、より少年漫画らしさが出てきた感じかな?いろいろ内容的にも弾んできたと思う。バックボーンがちょい複雑なので、いまいちスッキリ展開になり損ねてるのが、惜しい気がする。
読了日:08月26日 著者:遠藤 達哉
月華美刃 1 (ジャンプコミックス)月華美刃 1 (ジャンプコミックス)感想
少年漫画としては、かなり情報量の多いタイプの作品で、特に序盤は話にノリにくく困った。が、ヒロインが月から地球にやって来る展開以降は、竹取物語をモチーフにした和風SF活劇だということが飲み込め、読みやすくなった。ただし、やはり設定に凝りすぎ感があって、ちょっと飲み込みにくい。絵柄や世界観は漫画として見栄えがして良いと思う。まだ序盤なので、ここからどう持っていくのか期待したい。
読了日:08月25日 著者:遠藤 達哉
SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックス)感想
凄腕スパイの夫、暗殺者の妻、心を読む超能力者の娘ら3人組の疑似家族がミッションに挑むお話。初巻からいきなり面白い!絵がスッキリしたクールなタッチでカッコ良く、普通にスパイ・アクションとしてまず上出来。その上で主役スパイが、偽装家族を作る過程は抜群の可笑しみがある。それでいてコメディー展開が、シリアスさやムードを壊すこともないので、これは作品のチューニングが絶妙なんだと思う。1巻終盤のイーデン校面接試験のくだりは、カッコ良さがキマりすぎて笑ってしまった。このへんのセンスも実にウェルメイド。2巻以降も期待大!
読了日:08月23日 著者:遠藤 達哉
マージナルナイト(1)マージナルナイト(1)感想
田中ロミオのホラー作品。「地霊の魅入られた村」と「廃校ゲーム」の2篇収録。「地霊の魅入られた村」の民間信仰が不気味でなんとも気持ちが悪い。「廃校ゲーム」の学校めいた建物の中を真っ暗な中、女の子たちが探索するくだりも薄気味悪い。といった調子で、まずは雰囲気を熟成させてくる。その上で異常なことが起こるので、かなり怖い。それぞれの登場人物の身上や人間関係にも不穏さが漂う。霊能者・加嶋祈子がどちらの話にも出てくるし、最後のInterludeでも大きく扱っているから、彼女が関わる話として続いていくかな?2巻待ち。
読了日:08月23日 著者:田中 ロミオ
月とライカと吸血姫 (5) (ガガガ文庫)月とライカと吸血姫 (5) (ガガガ文庫)感想
前巻からうってかわって、再び共和国側がメインの内容に。この巻では宇宙開発がどんどん進んで、レフとイリナの関係がもどかしいながらも、深まるのは微笑ましく。一方で共和国の秘密主義や圧力に、苦労している感じが生々しい。そして思い切った展開があったりする。また今回は紙面の使い方で、凝った演出をした箇所があってなかなか効果的。最初はレフとイリナだけがメインだったのに、巻数重ねて登場人物が増えたもんだなあ。次巻はまた内容の規模が広がりそう。外伝小説も出るそうなので今から楽しみ。作品から溢れるロマンが味わい深い。
読了日:08月22日 著者:牧野 圭祐
侵略!イカ娘 3【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 3【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)感想
作中で出てくるイカ娘グッズって、だいたい実現してたよな。久々に読むとイカ娘の素直さ純粋さに心和む。Kindleの無料はここまでっぽい。ま、良い練習になった。イカ娘は全巻書籍で所有してるのでいつでも読めるしな。
読了日:08月20日 著者:安部真弘
侵略!イカ娘 2【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 2【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)感想
Kindleに慣れるために、2巻突入。このへんからイカ娘の天真爛漫さ全開で可愛らしさ満点。久々に読むとシンディーが、意外と早く登場してて驚く。
読了日:08月20日 著者:安部真弘
異世界AV撮影隊異世界AV撮影隊感想
異世界と軽いエロネタで読ませる、読み切り作品といったところ。起承転結がはっきりしてて、テンポが良いのでけっこう楽しめる。
読了日:08月20日 著者:がちょん次郎
侵略!イカ娘 1【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 1【期間限定 無料お試し版】 (少年チャンピオン・コミックス)感想
書籍で全巻持っているけど、期間限定で無料なのでKindleに慣れる練習も兼ねて。初期のまだ人類に突っ張っている頃のイカ娘も、懐かしいねー。
読了日:08月20日 著者:安部真弘
HELLO WORLD (集英社文庫)HELLO WORLD (集英社文庫)感想
男子高校生・直実のもとに「未来の自分」ナオミが現れる。直実とヒロイン・瑠璃を付き合わせることと、彼女の事故死を避けるのが目的。年齢の違う同一人物の会話は可笑しみがある。直実と瑠璃が仲良くなる過程は青春小説的な甘酸っぱさ。本や古本の関わりで、距離が近づくのがグッド。ここまでで十分面白いが、後半はSF作家ならではの奇想とイマジネーションが炸裂。世界が変貌していく様は、アニメ映画がどう映像的に表現するかぜひ見たいところ。ラストがどう着地するか?が予想できず、けっこうハラハラした。来月公開のアニメ映画も期待大。
読了日:08月18日 著者:野崎 まど
ルパンの帰還 (講談社文庫)ルパンの帰還 (講談社文庫)感想
「ルパンの娘」の続編。その後、桜庭和馬と三雲華らの夫婦はどうしていたか?がわかって興味深い。二人の間には子供もできちゃてるし。新キャラの探偵一家の娘・北条美雲が警察に加わる。前半のバスジャックのくだりはシチュエーション・サスペンス的に読みどころあり。バスジャック事件の本当の目的を追うあたりも、バディものの刑事ドラマ的で楽しめた。ちょっと散漫な展開に思えたが、それぞれの要素が終盤でつながるあたりは盛り上がる。この巻では事件解決とはならず、次巻持ち越し。次のタイトルが「ホームズの娘」だから北条美雲メインかな?
読了日:08月17日 著者:横関 大
テレビじゃ言えない (小学館新書)テレビじゃ言えない (小学館新書)感想
書いてあることがテレビで言えるかどうかより、いつものビートたけしの新書本として楽しんだ。最後のAVネーミングは思いきり下ネタなんで放送はキツいだろうけど。んで「君の縄。」ってAV、実現してなかったっけ?全般的に軽薄で時流に乗っているだけのものに対して強く批判している感じ。テレビ自体が時流を追うものだから、なおさら言いにくいのかもね。後半の故人について語る章が生涯、自身のスタイルを崩さなかった人に好意的。ビートたけし本人も巻末で時代に自分を変えられたくないと言っているし、自身のスタイルを維持したいのだろう。
読了日:08月15日 著者:ビートたけし
東京創元社 文庫創刊60周年フェア東京創元社 文庫創刊60周年フェア感想
「人気漫画家によるスペシャルカバー」は、各漫画家さんの作品愛がイラストに出ていて好企画。なんだけどこれは!と思うものに限って既存のカバーで所有してるんだよなあ。作家推薦「私が影響を受けた一冊」では成田良悟がデュマ推しなのがちょっと意外。読者が選ぶ文庫第1位の胸キュン部門でアイリッシュ「暁の死線」が入ってるのがとても嬉しい。あの本、サスペンスやムードの盛り上げが巧みで、その上で胸キュンがくるからねー。
読了日:08月14日 著者:東京創元社
りゅうおうのおしごと! 11 (GA文庫)りゅうおうのおしごと! 11 (GA文庫)感想
前巻は不穏すぎるラストだったから、11巻が出るまで長かった気がするなー。この巻は八一と銀子の幼年期のパートがけっこう長く、0巻的な立ち位置も持っているようにも思えた。作品のトーンが陽性なわりに、各登場人物が背負ってるものってかなり重く、空銀子も例外ではない。そして今回も才能と努力というテーマがのしかかる。それだけに終盤の対局場面には気持ちが入り込むし、銀子が一気に成長する展開にテンション上がる。と、今回も読みどころが多かったのに「おれも桂香さんと一緒にお風呂入りてえ」とか強く思ってしまう自分が嫌だ。
読了日:08月14日 著者:白鳥士郎
泣いた赤おに  浜田ひろすけ童話集 (角川つばさ文庫)泣いた赤おに 浜田ひろすけ童話集 (角川つばさ文庫)感想
表題作は本の表紙や本文のイラストの赤おにや青おにを、可愛らしく描きすぎじゃね?文章を読むと確かに容姿をそう恐ろしげには書いてないんだが、絵を見ると角が生えた愛らしげな少年にしか見えない。怪物めいた鬼が繊細で優しい心を持ってるから、印象に残る話な気がするんだけどなー。ま、「泣いた赤おに」は有名な話なので知ってたんだけど、浜田ひろすけという作者がいたのは初めて知ったし、赤おに以外の作品群が読めたのは良かったです。収録作全般に民話風で、相手を思いやることを大切にした作品が多く心温まる。誰かに優しくしたくなった。
読了日:08月11日 著者:浜田 広介
冬晴れの花嫁 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)冬晴れの花嫁 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)感想
くらまし屋稼業シリーズ第5弾。裏稼業の掟はあるにしても柔軟に展開するので先が読めず、今回も面白い。一日だけ晦まして欲しい、という依頼も変わっているがその理由もなかなかに哀切でロマンティック。老中を晦ますだけあって困難な状況ではあるが不可能に挑む大胆な作戦が読ませる。また本筋とともに虚一味や御庭番との暗闘が進行しているのも緊張感が続く。今後の展開を予感させる終章もあって、早くも続きが読みたい。タイトルが春夏秋冬と季節を一巡りしたので、次巻以降どうするのか?それも気になります。
読了日:08月10日 著者:今村 翔吾
プリンセス・ストーリーズ 赤ずきんと狼王 (角川つばさ文庫)プリンセス・ストーリーズ 赤ずきんと狼王 (角川つばさ文庫)感想
プリンセス・ストーリーズ4冊目。童話のアレンジが毎回面白くて読んできたら、この本がいまのところ一番オリジナル度が高い。赤ずきんとおばあちゃんとオオカミが出てくるぐらいで、オオカミが人を食べようとしないし、悪役でもない。あとがきで久美沙織氏がオオカミ愛を語っているように、むしろオオカミを気高く描こうという気概が作品にある。実際、人狼少年として出てくるジャックは魅力的。ヘンリー王子と出会ったきっかけで始まる、赤ずきんたちのお城での活躍も二転三転して楽しい。巨大ロボが暴れるような展開があるとは思わず、びっくり。
読了日:08月09日 著者:久美 沙織
進撃の巨人(29) (講談社コミックス)進撃の巨人(29) (講談社コミックス)感想
この巻の大半を占める巨人バトルに圧倒される。また一斉に各人物がそれぞれに行動を起こす。ちょっと残念なのはここのところ、展開が複雑だったので誰がどういう思惑で動いているのか混乱したこと。これに関しては振り返っていくらか前の巻から読み直しが必要だな。エレンが何を狙って戦っているのかが少し見えてきたし、ミカサの心の変化もとても気になる。
読了日:08月09日 著者:諫山 創
処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)処刑少女の生きる道(バージンロード) ―そして、彼女は甦る― (GA文庫)感想
プロローグが始まってすぐ、流行りの展開のアレだな。そう思いきや、思いきり意表を突く行動をヒロインが。かくてメインキャラ全員が女性という、あまりないタイプの作品として成立した一作。それぞれのキャラが立っていて、それぞれに闘うのでアクション小説的な楽しみも大きい。ただ残念ながら終盤の魔法バトルは書きようが凝りすぎて想像しにくかった。まあこの巻はキャラたちの顔見世興行的な内容というとこか。まだはっきりしてない謎もあるし、メノウとアカリら女性コンビも今後もっと発展した仲になっていきそう。
読了日:08月09日 著者:佐藤 真登
駄美術ギャラリー駄美術ギャラリー感想
美術品の写真集なのに一コマ漫画的に楽しめる。センスよりアイデアの方が注入されているのが駄美術の魅力、といったところかな。アイデアもやはり笑いを狙ったものが多くをしめるし、こういうジャンルもあっていいんだろうな、きっと。
読了日:08月03日 著者:現代美術二等兵(ふじわら かつひと&籠谷 シェーン)
象虫:マイクロプレゼンス―小檜山賢二写真集象虫:マイクロプレゼンス―小檜山賢二写真集感想
象虫はわりと見かけたりするんだけれど、この写真集のような色彩豊かなのもいるのか。独特のフォルムがある種の重機っぽいし、それがこうもカラフルだと、なんかカッコいいね。
読了日:08月03日 著者:小檜山 賢二
[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~感想
微グロって感じもするが、それ以上に透明感が美しい。魚や甲殻類も透明標本があったりする。特に深海魚っぽいのが透明標本になって骨組みを強調されると、造形の面白みが出てくる。こういうのは普通の標本の方がキモそう。この手の透明標本って部屋の窓際に飾ってみたいね。
読了日:08月03日 著者:冨田 伊織
建築する動物 (SPACE SHOWER BOOKs)建築する動物 (SPACE SHOWER BOOKs)感想
いろいろな生き物の巣や住処の画像が満載。で、特にインパクトがあったのがシロアリの蟻塚。昆虫による建築って感じがするし、温度調節もできてしまっているようだ。巨大なビル群の中で働いている人たちも、人間よりさらに高度な知性体がいたとしたら、こう見えるのかもね。
読了日:08月03日 著者: 
工場萌え工場萌え感想
巨大工場の複雑な構造や鉄の無骨さに見入る。特に夜の工場が照明でキラキラしている写真が、未来感あってかっこいい。ファイナルファンタジー7のミッドガルドを思い出す。
読了日:08月03日 著者:大山 顕
パンダ銭湯パンダ銭湯感想
タイトル通りパンダが銭湯に行くだけかと思いきや、意表をつかれた。模様を脱ぐわ、風呂上がりに真面目に着るのも可笑しい。黒い模様の無いパンダが、絶妙にキモいのも笑いを誘う。
読了日:08月03日 著者:tupera tupera
もけら もけら (日本傑作絵本シリーズ)もけら もけら (日本傑作絵本シリーズ)感想
かなりシュールだなあ。言葉のセンスやリズムに味がある。ずばらば。
読了日:08月03日 著者:山下 洋輔
いわしくんいわしくん感想
いわしくん、ちょっとというか、かなり可哀想ではあるんだけど、読後感は悪くない。と、いうか焼いたいわし食べたくなった。あと、いわしを売っているスーパーの店員がやけに嬉しそうなのが可笑しい。
読了日:08月03日 著者:菅原 たくや
どうぶつえんであそぼ ぞうどうぶつえんであそぼ ぞう感想
タイトル通り象の写真集。あえてのモノクロームと構図が独特で、表情や巨体が鮮明に残る。
読了日:08月03日 著者:なかの ひろみ
ウミウシ―不思議ないきものウミウシ―不思議ないきもの感想
写真が鮮明な上に、ウミウシがひたすらカラフル。しかもいろんな種類がいて、それぞれに模様が違うんだなあ。あと海水を透してる感じが涼しげで良いです。
読了日:08月03日 著者:今本 淳
山岳飛翔―大森弘一郎写真集山岳飛翔―大森弘一郎写真集感想
険しかったり神々しかったり、ただ広がる景色や時折、重々しい表情のように彫りの深い光景に圧倒される。冒険家や探検家が危険を乗り越え、極限の地を目指す気持ちがほんの少しわかったような気がした。私に実際には出来ないけれどね。
読了日:08月03日 著者:串田 孫一
実物大 恐竜図鑑実物大 恐竜図鑑感想
実物大と言っても大型の恐竜は、爪とか牙、頭のどアップ。逆に本のサイズに収まる小型のもいるんだ、と関心がわく。なんにしても恐竜の画像ってワクワクするね。
読了日:08月03日 著者:デヴィッド ベルゲン
デザインあ あなのほんデザインあ あなのほん感想
穴の形だけ見せられると珍妙だったり、わかりそうでわからない。でも案外身近なものだったりする。クイズ的な本としても面白いし、日頃、意識してない穴に注目するのも視点が変わって楽しい。
読了日:08月03日 著者:NHKエデュケーショナル
葉虫―小檜山賢二写真集 Leaf Beetles:Micro Presence〈2〉葉虫―小檜山賢二写真集 Leaf Beetles:Micro Presence〈2〉感想
各ハムシがカラフルで目を引かれる。甲虫特有のカッコ良さもあり、変わった形の虫がいたり驚嘆する。
読了日:08月03日 著者:小檜山 賢二
高校事変 II (角川文庫)高校事変 II (角川文庫)感想
印象を映画のタイトルで例えると「ダイ・ハード」の続編は「96時間」でした、といったところ。今回の敵はJKビジネスやら特権階級やらで現実感あるし、最近の出来事をスッと盛り込む、著者のフットワークの軽いことよ。前回は巻き込まれて反撃だったが、今回は犯罪組織に殴り込みなのでヒロイン・優莉結衣はより能動的に。精神的肉体的に強いわ頭はキレるし、迷いなく行動する。その上でバイオレンス度も前作よりアップ。血しぶき飛び散るが、殺される方は最低のクズたちなのでむしろ爽快。次巻への引きもあって9月に続編なので、楽しみに待つ。
読了日:07月30日 著者:松岡 圭祐
テレビの大罪 (新潮新書)テレビの大罪 (新潮新書)感想
「教育を論じる元不良、政治を語るタレント、自殺をあおるキャスター、いったい何サマだ?」とある帯や、目次を見ると面白そう。本文を読んでみると、ごく常識的なことをダラダラと語っていたり、強引な論旨で自論を正当化するような内容で素直に読みにくい。それでも私もテレビ嫌いなので肯ける意見もあった。が、それまでテレビのせいにする!?みたいなのが増えてくるし、地方での飲酒運転を庇う趣旨の文章には呆れる。「あえて乱暴な物言いをし」たと著者は書くけど、それにしてもねえ。物事の善悪ではなく好き嫌いを語っているだけです。
読了日:07月30日 著者:和田 秀樹
ポプテピピック SEASON THREE AND FOUR (バンブーコミックス WINセレクション)ポプテピピック SEASON THREE AND FOUR (バンブーコミックス WINセレクション)感想
わりとこの巻はネタがわかるギャグが多くて、けっこう笑った。わかった気になってるだけかもしれんが。わからんのはわからんなりにシュールさを楽しむ。投げやりなシーズン4もへんにツボにきたよ。アニメの方もまた思い出したように、スペシャルやってくれると嬉しい。
読了日:07月27日 著者:大川 ぶくぶ
夏へのトンネル、さよならの出口 (ガガガ文庫)夏へのトンネル、さよならの出口 (ガガガ文庫)感想
ライトノベルとして面白く読んだ。そしてライトノベルとしての枠組み以上に良質なジュブナイルSFの味わいが強く、印象に残る。ウラシマトンネルを高校生なりに考えて、実験を重ねていくあたりはSF的に面白いが、主人公とヒロインが近づいていく過程としても、みずみずしく読ませる。登場人物の少年少女らの心情が青いのが甘酸っぱいし、背負った身上にも気持ちが入った。なので主人公がウラシマトンネルを駆けていくクライマックスが切実。イラストが控えめながらも、効果的な配置。この手の青春SFは夏に読むのが気分としてピッタリくる。
読了日:07月26日 著者:八目 迷
小説 天気の子 (角川文庫)小説 天気の子 (角川文庫)感想
映画未鑑賞で読む。視点がけっこう変わるので読みにくく感じた部分があるが、小説としての読み応えがちゃんとある作品。「君の名は。」と同様にボーイ・ミーツ・ガールを描いたお話ではあるものの、エッジはこちらの方が効いている。特に物語後半、主人公の少年が大人や現実に追い込まれていく展開は、かなり好みでバッドエンドすら予想した。読み終わって作品の着地点に少し驚きを感じるとともに、不思議な爽快感もある。ただ人を選ぶ要素も大いにあるようにも思った。何にせよ映像映えしそうな場面多々で、アニメ映画の方もやはり観たくなる。
読了日:07月23日 著者:新海 誠
双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)双風神 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
シリーズ9弾にして、今回は大坂遠征編。なのでぼろ鳶組のメンバーは江戸に居残りが多く、揃って出てこない。が、それ以上に大坂の火消たちの人物像が面白く、大坂の火消ルールが江戸とは違って興味深い。で、火炎旋風その名も緋鼬が生き物というか怪物のごとき恐ろしさ。火を消そうとすればかえって暴れ狂うという、たちの悪さで描写も生々しい。また、土地や立場の違う火消たちが団結していく過程はなかなか熱いものがある。この巻は加持星十郎の活躍がメインという意味でも、記憶に残る一冊となった。
読了日:07月17日 著者:今村翔吾
ルパンの娘 (講談社文庫)ルパンの娘 (講談社文庫)感想
泥棒一家の娘と警察一家の長男の交際と結婚、というお話と各章のタイトルのセンスに、赤川次郎のユーモアミステリー的なものを感じた。実際読んでみたらコミカルな要素も強く、特異な状況の中、ヒロイン・三雲華の揺れ動く心理に可笑しみがある。互いに立場の違いすぎる二人の恋もお終い!?と思いきやクライマックスの大逆転劇が楽しい。ここは殺人事件の謎解きも盛り込んでなかなかのサービス。ちょっと冗長に感じるパートがあったので、引き絞って少しコンパクトにしてほしいようにも思う。でも十分面白く読めた。
読了日:07月13日 著者:横関 大
クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)感想
普通の世の中が舞台と思って読んだら、設定が魔術の浸透している世界だった。なので単純にラブコメを期待していたら、けっこう魔法バトルとかあって予想外の楽しみもあった。また主人公の性格がかなり皮肉屋で、語りにシニカルな味わいがある。学園ドラマの要素もあり、主人公の過去を匂わせる程度にとどめていたり、いかにもシリーズ向きな内容。と、思っていたら2巻出るのが決定したらしい。
読了日:07月12日 著者:鶴城 東
バカ論 (新潮新書)バカ論 (新潮新書)感想
リラックスして楽しく読めた。体験談が多くビートたけし本人の鬱憤がよくわかるし、バカの2文字で切り捨てていくのが笑いを誘う。文章、というか語りが名調子だし。第四章の「バカがテレビを語っている」は本気でテレビ不遇の時代を、憂いて切なそう。あと全般的に芸人の挟持みたいなものが、漂っているので味わい深い。
読了日:07月09日 著者:ビートたけし
ナツイチ 2019ナツイチ 2019感想
既読9冊。集英社文庫はそれなりに読んでるんだけど、読んだのがナツイチには入ってなかったりする。それと読書を薦める冊子として洗練されてきた感じがするなあ、ナツイチ。
読了日:07月05日 著者:集英社文庫
新潮文庫の100冊 2019新潮文庫の100冊 2019感想
既読15冊。純金キュンタしおりが欲しいなー。
読了日:07月05日 著者:新潮社編集部
新訳 雪の女王―アンデルセン名作選 (角川つばさ文庫)新訳 雪の女王―アンデルセン名作選 (角川つばさ文庫)感想
帯に「大ヒット映画の元になった名作」とあるけど、大ヒット映画って「アナと雪の女王」だろうな。読んでみたら大元の話はアナ雪とは全然違う。メルヘン要素がてんこ盛りで楽しい。でも展開が一本調子なので、ちょっと盛り上がりに欠ける。これ構成を作り直して、リライトするのも良いかもね。かなり幼いときに見た、ロシアのアニメ映画「雪の女王」も軽く思い出した。他にも短編で「白鳥の王子」「夜鳴きうぐいす」が収録。この2編も子供の頃、アニメで見た気がする。POO氏のイラストが魅力あって効果的。童話を読む醍醐味のある一冊でした。
読了日:07月05日 著者:アンデルセン
EXMOD: 黒ノ追撃者 (2) (ガガガ文庫)EXMOD: 黒ノ追撃者 (2) (ガガガ文庫)感想
前作よりグッとアクション場面が多く、作品世界のステージが上がった感あり。今回は全編でサイキックバトルをやってる。こういう何らかの能力者が闇組織からつけ狙われる、という内容も一昔のSFアクション小説っぽくって懐かしい。攫われた仲間が洗脳されて敵となって立ち塞がる、とかもね。そのぶん、青春ドラマパートは前面ではなくなったけれど、女二人男一人の人間関係を揺さぶる展開はちゃんとある。もう一冊ぐらい続きがあって、さらにステージが上がった作品も読んでみたいところ。
読了日:07月04日 著者:神野 オキナ
「キミ、どこ住み? え、俺は空中要塞住みだけど」 (MF文庫J)「キミ、どこ住み? え、俺は空中要塞住みだけど」 (MF文庫J)感想
所沢市上空に出現した空中要塞がメインのお話で、当主のヒロインの名前が夢素香。となると、某ジブリ映画を連想するが、そのへんのパロディーは案外軽い。それよりも主人公が空中要塞をなんとかSNS映えさせようと奮闘する内容になっていく。途中気合の入った空中要塞の図解が挿入されたり圧倒されるが、やってることが世知辛いといったギャップが可笑しい。あといきなり出てくる空中要塞音頭には吹き出すほど笑ってしまった。川岸殴魚作品はガガガ文庫で買ってたのでMF文庫Jで読むのが新鮮。2巻に期待。ガガガの方の新シリーズも待ってます。
読了日:07月02日 著者:川岸 殴魚
プリンセス・ストーリーズ 眠り姫と13番めの魔女 (角川つばさ文庫)プリンセス・ストーリーズ 眠り姫と13番めの魔女 (角川つばさ文庫)感想
ベースは眠り姫のお話を守って押さえているが、外枠の広げ方が素晴らしく、登場人物の心理も掘り下げていてかなりの読み応え。冒頭で予告編的に見せ場の場面場面を断片的に読ませて本編という趣向が期待感を盛り上げる。またイラストとの相乗効果が抜群で映像的に読めた。ここぞというところでスッと絵を挿入するレイアウトが気持ち良い。クライマックスはかなりファンタジックな展開を冒険活劇風に盛り上げて読ませる。そして見事にハッピーエンドに着地。おとぎ話を読む醍醐味大あり、でしたな。
読了日:06月28日 著者:久美 沙織
HELLO!文庫 WORLDHELLO!文庫 WORLD感想
既読4冊。最近この手の冊子って、アニメ映画とのコラボが増えてきたなあ。しかし今のところ、実写映画の「君の膵臓をたべたい」の主演男女が並んでいる印象の方が強い。
読了日:06月26日 著者:集英社文庫
プリンセス・ストーリーズ  白雪姫と黒の女王 (角川つばさ文庫)プリンセス・ストーリーズ 白雪姫と黒の女王 (角川つばさ文庫)感想
白雪姫を久美沙織が、アレンジした作品。大筋は元ネタをちゃんと押さえている。それでも膨らませるところは膨らませていて、お妃の人物造形は特に興味深いものになっている。孤独に苦悩する心理描写は冴えているし、感情移入できる部分が多々あった。クライマックスに派手な趣向を持ってきているのも楽しめる。全体的に白雪姫というお話が一回り大きくなった印象。児童書なのでスイスイ読めて、その意味でも良かった一冊。
読了日:06月25日 著者: 
千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)千歳くんはラムネ瓶のなか (ガガガ文庫)感想
リア充主人公の青春ラブコメって素直に楽しめるのか?疑問を持ちつつ、購入して読んだらなかなか楽しめた作品。冒頭から主人公・千歳が複数の可愛い女子に話しかけられたり、話したりあっけらかんと描写されるので、妙な不安感を持ってしまう。それが引きこもり生徒の更生を頼まれて実践するあたりから印象が変わった。千歳くんリア充以前に、はっきりした価値観を持って屈託なく生きてる人だというのが見えてくる。要は良い奴でここからは好感。陰キャ脱出作戦の過程も面白い。シビアな面もちゃんと出るが、作品に込められた善意が気持ちがいい。
読了日:06月24日 著者:裕夢
カドフェス2019 発見!角川文庫カドフェス2019 発見!角川文庫感想
既読18冊。今年は「天気の子」とコラボですか。「天気の子」は映画も小説版も楽しみにしているので試し読みも軽く読んだ。それ以外でも映画化の宣伝めいたのが多いよな。カドフェスってそういうものだとわりきるようにはしてるけど。でも何が読みたいか?を思うよりメディアミックス情報の方が残っちゃうのはどうかと思う。
読了日:06月22日 著者:KADOKAWA
リベンジャーズ・ハイ (ガガガ文庫)リベンジャーズ・ハイ (ガガガ文庫)感想
文明が一度滅んだ近未来世界での異能バトル小説。文章が濃厚で、特にアクション描写には手応えを感じた。タイトル通り復讐の話でお話そのものはシンプルだとは思うが、設定が凝っておりヒネリが効いている。主人公チューミーの造形など、ストーリーを追うごとに複雑な身上がわかってきて面白い。作品に暗い情念のようなものが漂っているのが、かっこいい。それだけではなくバディものの要素も入っていて、本の厚みも納得がいく。ダークなヒーローものの洋画を観たような読後感。
読了日:06月22日 著者:呂暇 郁夫
葡萄大陸物語 野良猫姫と言葉渡しの王 (角川スニーカー文庫)葡萄大陸物語 野良猫姫と言葉渡しの王 (角川スニーカー文庫)感想
ファンタジー戦記であるが、勇壮な内容ではなく食感が柔らかい。また描かれる世界観も小粒で展開もむしろ地味。しかし登場人物らが愛らしく描写され、地道に努力して勝利を掴むお話は読んでいて、寄り添いたくなる。デビュー作なのでまだ多少の粗さはあるけれども、作品自体の優しい雰囲気が貴重な作品に思う。
読了日:06月16日 著者:一ツ屋 赤彦
電車を止めるな!  呪いの6.4km (PHP文芸文庫)電車を止めるな! 呪いの6.4km (PHP文芸文庫)感想
タイトルやフォント、カバーイラストから「カメラを止めるな!」連想しまくり。あとがきにリスペクトしました、と書いてあるので素直な気持ちになる。内容もホラー的なイベントを生中継というのは影響を感じたが、オリジナリティーはちゃんとある。文章は素朴で簡素、そのぶん読みやすい。コメディータッチではあるが、終盤はオカルト要素が入ってくる。作品に独特のユルさがあって味になっている感じ。それでも群像劇的にはしっかりしてるし、伏線を張ってちゃんと回収する展開には好感。この本低予算で映画化だそうで、ちょっと観たい気もするね。
読了日:06月12日 著者:寺井 広樹
ゼロの使い魔〈15〉忘却の夢迷宮(ラビリンス) (MF文庫J)ゼロの使い魔〈15〉忘却の夢迷宮(ラビリンス) (MF文庫J)感想
前半のラブコメ成分が多いのでそういう巻かと思いきや、けっこう陰謀にまみれた展開に。今回はタバサがストーリ上、重要な位置にいる。シリーズ全体を通してもいよいよ佳境に入ってきたように思う。
読了日:06月11日 著者:ヤマグチ ノボル
高校事変 (角川文庫)高校事変 (角川文庫)感想
高校が突如武装勢力に乗っ取られ一人反撃を開始する女子高生、という映画やライトノベルでありそうな話。が、作中で登場人物がダイ・ハード系の映画や中二病的妄想を揶揄する台詞を言ったりする。実際、安易に定番のアクションものをなぞった内容にはしていない。また、舞台背景を現実に沿ったものにしてあり、高校に総理大臣がいる状況も作り込んである。その上で暴力描写がキツめで「事変」が起こると高校生らが、容赦なく殺されていくので生々しい。そんな中黙々と戦うヒロインが頼もしい。荒唐無稽感がなくもないが、とにかく一気に読めた。
読了日:06月09日 著者:松岡 圭祐
帰去来帰去来感想
帯にタイムトリップってあるが、正確にはタイムトリップじゃないよね、これ。パラレルワールド警察小説ともちゃんと書いてあるから、まあいいけど。「平成」ではお荷物扱いの女性刑事が、「光和」に飛ばされる。そこでは自分がエリート警視だったというお話。混沌とした「光和」の世界が魅力的。ヒロインが戸惑いながら警視として捜査したり、闇組織と渡り合ったり、女性の成長を描く作品でもある。後半ははっきりした「敵」との対決になりハラハラするし、ストーリーもちゃんと着地。綺麗に畳みすぎて小さく纏まりすぎた気もしたが、一気に読める。
読了日:06月04日 著者:大沢 在昌
長ぐつをはいた猫 (角川つばさ文庫)長ぐつをはいた猫 (角川つばさ文庫)感想
大元の話を基本的に守った上で、かなり内容を膨らました作品。原典のツッコミどころに理由付けしたり、各登場人物の性格付けをはっきりさせたり、工夫が効いてなかなか楽しい。計算高い猫のフィローとお人好しのジャンの会話にも可笑しみがある。作品そのものがコンゲーム的な味わいに染め直してあるのも面白い仕掛け。登場するお姫さまが聡明なのも効果的。ジャンとお姫さまがちゃんと交流があった上で、結ばれるのも良い感じ。かなり面白いアレンジに仕上がっていると思います。
読了日:06月01日 著者:伊豆 平成
EXMOD: 思春期ノ能力者 (ガガガ文庫)EXMOD: 思春期ノ能力者 (ガガガ文庫)感想
いまどきちょっと珍しいサイキックバトルSF。政府機関めいた組織が出てくるのもそれっぽい。といっても前半は高校生男女3人の青春ドラマ。ここの雰囲気はライトノベルというより、ヤングアダルト小説的な味わいがある。細かくエピソードや積み重ねたり、回想場面で掘り下げたりしているものの、狙ったほど効果が出ていない気がした。なので展開が少しかったるいように思えてしまう。後半、敵キャラとバトルが始まってくるとアクション描写が上手いので、なかなか楽しめる。一冊できちんとまとまるのも好印象。続編あるけどね。
読了日:06月01日 著者:神野 オキナ
史記 武帝紀 2 (ハルキ文庫 き 3-17 時代小説文庫)史記 武帝紀 2 (ハルキ文庫 き 3-17 時代小説文庫)感想
前巻からすこしずつ内容が暖まってきたようだ。今後の布石になりそうな要素が配置されているし。武帝側からだけではなく、匈奴のパートにも分量があって、両方の視点で物事を俯瞰出来るようになっている。どちらも若い世代が台頭してきているようで、これがのちに新たな火種となっていくのだろうか?今回はまだ若い霍去病が、成長していく過程も読みどころだった。終盤では合戦場面があったことだし、これからスケールがより上がっていくとみていいのかな?
読了日:05月30日 著者:北方 謙三
ピンポンラバー (3) (ガガガ文庫)ピンポンラバー (3) (ガガガ文庫)感想
全日本ユース選抜強化合宿の顛末を描く第3巻で今回も面白い。特に人間関係をドロドロではなく、爽やかに読ませるのが上手い。後半の卓球対決が連戦になるところは熱く主人公が「音速の鳥」として本領を発揮していくところは盛り上がる。と、面白いシリーズとして成長してきたのに、今回が最終巻だそうだ。この後に中国遠征編が描かれると面白そうなのに残念無念。せめてあと一冊ほしいところだなあ。まあとにかく手堅く読めて楽しいシリーズだった。
読了日:05月26日 著者:谷山 走太
スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ (MF文庫J)スコップ無双 「スコップ波動砲!」( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ドゴォォ (MF文庫J)感想
ひたすら脳内がスコップに侵食されそうになる。タイトル通りスコップから波動砲が出るだけか、と思いきやスコップでなんでもできてしまう。もちろん掘ったり埋めたりもできるけどな。とにかくスコップが中心でスコップでお話を引っ張ってゆく。その上で文章までスコップで染まっている。名詞はもちろん、動詞や形容詞にもなる。妙な略語も出てくるし。なんかくらくらする読み心地。読後感もなんとも説明し難い。が、読んで2巻を購入してしまっている自分がいるのもなんか不思議だ。もちろん読むけど、間を空ける。続けて読むと変になりそうだし。
読了日:05月22日 著者:つちせ八十八
キングダム 54 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 54 (ヤングジャンプコミックス)感想
鬼のように食料が断たれていくが、決死の飛信隊の戦いが続く。巻末には著者インタビューがあってなかなか興味深い。もともと映像を目指そうとしたこともあるそうで、キングダムが映画化されたことにも思い入れたっぷり。原作を生かせなかったり爆死したりが多い中、面白い作品に仕上がってて本当に良かったですね。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 53 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 53 (ヤングジャンプコミックス)感想
楊端和のパートはなんとか落ち着いた。壁もなんとか見せ場を持っていったし。さて信たちの方は追い込まれた中、隊を覚醒させたが、どこまで通じるか。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 52 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 52 (ヤングジャンプコミックス)感想
全体的に追い込まれてきたなあ。しかも後がないし。楊端和とバジオウがかなり決死の状態だが、どうなるか?
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 51 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 51 (ヤングジャンプコミックス)感想
兵糧が厳しく後がない状況に、個別撃破にでるにも大軍に阻まれる。信たちが夜楽しそうにしてないだけでも不安になる。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 50 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 50 (ヤングジャンプコミックス)感想
まだまだ合戦場面が続く。信の活躍が少ないと思ってたら、いきなりきた。軍師の交代劇もあったがこれは吉と出るのか?
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 48 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 48 (ヤングジャンプコミックス)感想
始めから狙った布陣に持っていくための算段だったとは恐れ入る。また久々に大会戦の場面が続くので、書き込みの細かさに見入るし、展開の大胆さに驚嘆する。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 49 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 49 (ヤングジャンプコミックス)感想
1巻まるごと戦闘シーンでした。あいかわらず描き込みには圧倒される。また状況が一定しないので、かなり振り回された気分。ここからどう内容をまとめていくか期待したい。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 47 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 47 (ヤングジャンプコミックス)感想
今回の戦は絶好調に押し気味で、一気に勝てるかも。そう思いきや謀略に引っかかりかけていたとは。ここから総大将・王翦が何を思って行動してるのか、いまのところよくわからない。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 46 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 46 (ヤングジャンプコミックス)感想
飛信隊にまた多くが加入。ここから新たな主要人物がでてくるか?弓使いの兄弟はキャラがすでに立っているので、何かありそうだが。そして趙国に出陣が始まった。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 45 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 45 (ヤングジャンプコミックス)感想
黒羊戦、いろいろ思うところあるが勝利して終結。政の方は王としていろいろ試されているが、この先一抹の不安がないでもない。
読了日:05月19日 著者:原 泰久
キングダム 44 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 44 (ヤングジャンプコミックス)感想
信が久々に敵将の首を取ったり、なかなか上がる展開のあとにキツイのがくるなあ。こういう戦につきもののえげつないものは描かない作品か?と思ってたらやるのか。そのぶん著者の覚悟も感じはする。さらに読んでいこう。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 43 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 43 (ヤングジャンプコミックス)感想
今回、相手の出方を読み合いする展開が穏やかでもあり、不気味でもあった。どちらの読みが上回ったかは次巻以降、戦の結果次第。飛信隊も踏ん張りどころ。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 42 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 42 (ヤングジャンプコミックス)感想
いやー流石にやられてばかりにはなりませんな、飛信隊。渕副隊長の頑張りも熱い。こういう地味だけどずっといた人にスポットが当たる展開は良いです。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 41 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 41 (ヤングジャンプコミックス)感想
密林みたいな場所で戦うというシチュエーションが初めてだし、展開がちょっと静かめなのが不気味。飛信隊にとっても良くない状況がじわじわ押し寄せている。巻き返しなるか?
読了日:05月18日 著者:原 泰久
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (15) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (15) (ガンガンコミックスONLINE)感想
新刊読むたび登場人物が増えたなあ、と思ってしまう。もこっちが一人で過ごしたいがため、マクドに入るなど初期を思えば変わったもんだ。下ネタ言う癖は直ってないけどな。それ以外でも空気を読む気のない小宮山とか、ちょっと可哀想な弟とか細かいところで見どころがあった。時折、将来の進学の話題が出るので最終回のことも考えてしまう。勝手に高校を卒業したら終わりと思ってるけど、大学生編があったりするんかね?まあそれより次巻の球技大会編を楽しみに待とう。
読了日:05月18日 著者:谷川 ニコ
キングダム 40 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 40 (ヤングジャンプコミックス)感想
呂不韋との対立が一段落したので、次巻から新章突入と巻末に予告があった。それぞれの立場が上がるとこまで上がってきたことだし、中華統一に乗り出すのだろうか?期待して次巻へ。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 39 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 39 (ヤングジャンプコミックス)感想
戦の場面はやはり面白くそれはそれで良いのだが、この巻は政と呂不韋の問答が、なかなかに興味深い。ちょっと価値観が揺さぶられるね。
読了日:05月18日 著者:原 泰久
キングダム 38 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 38 (ヤングジャンプコミックス)感想
ちょっと一息つけるかな?と思いきやまたしても陰謀謀略で穏やかにいかない。どうやら主人公側の備えはありそうなので、多少は安心してるけど、次巻以降どうなるか?
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 37 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 37 (ヤングジャンプコミックス)感想
信、王賁らそれぞれに一騎打ちがあり、またもや登場人物の成長に感銘を受ける。特に王賁のあの槍の一撃は高揚した。ここんとこ、巻数を読んできたからこその場面が多いな。
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 36 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 36 (ヤングジャンプコミックス)感想
河了貂が危機に陥ったが無事におさまる。世代が変わって信たちが前に出てきた感があり、将軍もそう遠くない気がするが、まだまだ強い敵が出てきて困難も立ち塞がるんだろうなあ。
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 35 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 35 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻、特にキャラたちの成長を感じる。見た目も明らかに変わってきてるし、女性陣は奇麗になってきましたな。序盤、悪役で憎たらしいだけだった成蟜まで成長してたとは。
読了日:05月17日 著者:原 泰久
キングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 34 (ヤングジャンプコミックス)感想
羌瘣の戦いに決着。信の隊に戻ったので、今後部隊ごと強くなっていくだろう。展開としてはまだ緩いが、これから内乱と謀略が飛び交っていきそうだ。
読了日:05月15日 著者:原 泰久
史記 武帝紀 1 (時代小説文庫)史記 武帝紀 1 (時代小説文庫)感想
武帝劉徹を中心とした主に3人のパートでお話が出来ている感じ。衛青が地道にのしあがったり、大月氏国を目指す張騫の旅が過酷であったり。前半は足元を固めてるようでちょっと展開が重いが、あとになるにつれ読みやすくなってくる。壮大なスケールに相応しいドラマ展開はまだなれど、2巻以降うねりが出てくるかと思う。
読了日:05月15日 著者:北方 謙三
キングダム 33 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 33 (ヤングジャンプコミックス)感想
信が一騎打ちで龐煖を押し返すとは成長したもんだ。勝つのはまだ無理にしても、いずれは…と思えるようになってきた。やっと一息つけて、その後は羌瘣のエピソード。これも気になる展開。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 32 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 32 (ヤングジャンプコミックス)感想
決死の戦いながらも追い込まれたところに、あの援軍が!さらにまた一騎打ちがきて高揚する。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 31 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 31 (ヤングジャンプコミックス)感想
5千弱対3万強の圧倒的に不利な守城戦。政の演説も熱いが、戦いが始まったらもう面白くて止まれない。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 30 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 30 (ヤングジャンプコミックス)感想
一息つける状況まで押し返した、と思ったらそう簡単にはいきませんなー。ひさびさに信の出番も増えたし、最後の方の展開もあって流れがまた変わっていきそう。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 29 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 29 (ヤングジャンプコミックス)感想
蒙武VS汗明の一騎打ちに圧倒される。主人公の信の出番がほんの一瞬だったが面白かったのでまあ良し。でも、そろそろ飛信隊の活躍も読みたいけどな。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
キングダム 28 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 28 (ヤングジャンプコミックス)感想
函谷関攻防戦が続く。始まったときは勝負になるんか?みたいに思っていたけれど、さすが目を離せない展開を持ってくるもんだ。あいかわらず画面の圧が凄い。
読了日:05月14日 著者:原 泰久
七つの魔剣が支配するIII (電撃文庫)七つの魔剣が支配するIII (電撃文庫)感想
内容は2巻の直接的な続き。かなり多数の登場人物が入り乱れるが、交通整理して混乱させず読ませる。冒頭に登場人物表があるのも助かった。ほとんどが迷宮の中で展開するので、今回は学園ドラマ要素は少し薄い。にしても濃いドラマはちゃんとあり、そこは読ませる。次巻は二年生編の開幕だそうで、早いというかテキパキ進んでるというか。
読了日:05月13日 著者:宇野 朴人
キングダム 27 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 27 (ヤングジャンプコミックス)感想
前巻から続いて激戦。途中膠着状態になってたが、短期決戦を狙った突撃を食らったとこまでで、この巻は終了。次も平穏な話には絶対ならず、大勢戦って大勢死ぬんだろうな。
読了日:05月13日 著者:原 泰久
キングダム 26 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 26 (ヤングジャンプコミックス)感想
ひゃあー!これまでの合戦と二回り規模が違うよ。コマの中にどんだけの人数がいて、一コマで何人死んでるんだこれ!?これまでも驚嘆してきた漫画だけれども、ここまでくるとは。乱戦乱戦でキャラのスポットの当たりようも目まぐるしく、振り回されるがごとく読んだ。しかも作中の戦さはまだ続く。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 25 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 25 (ヤングジャンプコミックス)感想
前巻で薄々予感はしていたとはいえ、秦がどえらい追い込まれた状況になりましたなあ。どんどん煮詰まって沸騰しかけたところで、また次巻か。じんわりとした汗が出るような気分。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 24 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 24 (ヤングジャンプコミックス)感想
いつもより戦いの場面が少なめの巻だったが、あとあと展開が広がりそうな仕掛けだらけで予兆のごとき内容だった。かなり規模の大きい話になっていきそう。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 23 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 23 (ヤングジャンプコミックス)感想
羌瘣が離脱して、河了貂が軍師として加入。貂がだいぶ女らしくなったものの、あの蓑をまだ着ているのがちょっと微笑ましい。それでも軍略を取り活躍する様は熱くなる。これから彼女の行動を追っていく楽しみも加わって、より面白くなっていきそう。
読了日:05月12日 著者:原 泰久
キングダム 22 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 22 (ヤングジャンプコミックス)感想
主に二組の戦いが描かれ、どちらも気の抜けない凄絶なものとなった。合戦中に雨が降ってくると、「七人の侍」の最終決戦がダブってその意味でもテンションが上がってもた。読むのにエネルギーがいる漫画だが、まだまだ続きが読みたい。
読了日:05月09日 著者:原 泰久
キングダム 21 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 21 (ヤングジャンプコミックス)感想
信対輪虎の戦いはこの漫画でも、特に痛みが伝わってくるような迫真の描写。後半の罠だらけの砦も面白い。
読了日:05月08日 著者:原 泰久
キングダム 20 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 20 (ヤングジャンプコミックス)感想
この作品特有の戦場を疾走する感覚が、気持ちよくて好きなんだけど走ってたらギョッとする場面が多く心臓に悪いです。そのぶん見どころ満載な内容で、読み応えがあった。これからより面白くなっていく予感。どんどん凄い強いやつが出てくるしね。
読了日:05月07日 著者:原 泰久
楊家将〈下〉 (PHP文庫)楊家将〈下〉 (PHP文庫)感想
下巻に入ってからは、合戦の場面が増え、よりドラマチックに。ライバル的立ち位置の耶律休哥の人物造形も印象に残る。終盤の凄絶な展開を受けて、ラストは重いエンディングとなった。これでも一応終わってるけれども、やはり続編はほしいところで「血涙」が書かれたのも必然、といったところか。
読了日:05月07日 著者:北方 謙三
キングダム 19 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 19 (ヤングジャンプコミックス)感想
じわじわと物語が動いていく実感。信が千人隊を率いることになったが、活躍がこれからというところで次巻に。戦場を疾駆している感覚が高揚する。更に高まることに期待しよう。
読了日:05月07日 著者:原 泰久
楊家将〈上〉 (PHP文庫)楊家将〈上〉 (PHP文庫)感想
水滸伝を読んで以来の北方中国小説。楊家の兄弟が多いので区別がつくのかまず不安になったが、それぞれに人格を持って立ち上がってくるところはさすが。冒頭の人物表も活用し読み進む。敵方の人物や事情もなかなか興味深い。ただ、まだ前フリの段階のようで、北方謙三らしい見せ場はまだ出てこない。下巻で本領発揮なのか?期待して次巻を手に取る。
読了日:05月05日 著者:北方 謙三
キングダム 18 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 18 (ヤングジャンプコミックス)感想
また再び展開が暖まってきた。信のライバル的立ち位置のキャラも増えてきたし、これからどうなるか?信本人はあいかわらずなんだがねー。
読了日:05月05日 著者:原 泰久
キングダム 17 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 17 (ヤングジャンプコミックス)感想
どんどん新しい展開の下地作りで、新たなキャラや状況が次々と出てくる。まだ大きな合戦は始まりそうにないが、また熱い戦いが描かれるのは間違いなかろう。
読了日:05月04日 著者:原 泰久
キングダム 16 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 16 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻特に凄まじい読み応え。読み終わったらどっと疲れていた。著者のあとがきの文章にも納得する。これほど熱い一騎打ちは、かつて読んだことも見たことがない。漫画を読んでいるというより、生命の輝きを見つめているような気持ちになった。
読了日:05月01日 著者:原 泰久
キングダム 15 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 15 (ヤングジャンプコミックス)感想
大規模な会戦場面から、王毅対龐煖の一騎打ち。殺しても絶対死ぬとは思えない怪物の対決に圧倒される。あとこの戦いの裏に何か嫌なフラグがちらちら見えるのが気になってしょうがない。
読了日:05月01日 著者:原 泰久
キングダム 14 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 14 (ヤングジャンプコミックス)感想
前巻から引き続き、龐煖が強すぎる。草刈りのように首や胴体がポンポン飛ぶ様に戦慄。信を生き残らせるための脱出行。死地に王騎の暑苦しいまでの登場など、今回も読みどころ多し。
読了日:05月01日 著者:原 泰久
岳飛伝(三) 風塵篇 (講談社文庫)岳飛伝(三) 風塵篇 (講談社文庫)感想
3巻も安定した筆致と豊富なエピソードで安心して読める。ただ安心がときに平板に入れ替わってしまう瞬間が、多々あるのはちょっと気になる。人物造形を掘り下げないので、各登場人物に気持ちが入らないし、ドラマチックでもない。そのぶん読んでいて混乱はまったくせず、話の中で迷子になったりはしないのであるが。あまり小説的に読もうとせず、スイスイ進む講談的面白さに乗るべき作品か。
読了日:05月01日 著者:田中 芳樹
キングダム 13 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 13 (ヤングジャンプコミックス)感想
敵将の首を取ったからといって、戦が終わらないのは当然のこと。まだまだ死地に次ぐ死地は続く。戦場の視野がミクロにマクロに変化するのも把握しやすい。ここまできてもまだまだ強そうであったり、何かを秘めてそうなキャラクターがボンボン出てる。しかしいまは龐煖の単騎での暴れようが恐ろしい。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 12 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 12 (ヤングジャンプコミックス)感想
いやもう乱戦に次ぐ乱戦で、ひたすら死地をくぐり抜け、敵将を討ち取って12巻終わり。もの凄いため息をついてしまう。圧倒的迫力だった。本当に手に汗握る。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 11 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 11 (ヤングジャンプコミックス)感想
いつの間にやら、いろんなエピソードが太い束のようになってきて、もの凄いスケールの戦いが始まりそう。描写がねっとりと濃いのがこの作品の特徴のようだ。おかげで展開のペースがゆっくりのようであり、とてつもなくハイスピードのようにも感じたりする。しかも毎度、いいところで終わりますな。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 10 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 10 (ヤングジャンプコミックス)感想
画面の圧力にひたすら見入ってしまった。しかしお話は信と貂がそれぞれに自分の将来を賭けて、修行に入ったところまで。将軍も軍師もどれだけの道のりがあるのかわからんが、信の修行はめちゃくちゃな実践主義で、いきなりこれでは先が思いやられる。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 9 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 9 (ヤングジャンプコミックス)感想
とにかく血がすぐ飛び散るし、容赦なく人は死ぬし、これで主役の信はよく生きてるなー。今回は刺客らが強いのでおそろしかったが、それ以上に強いのが羌廆。そして羌廆本人の過去も語られ、作品の厚みが増してきた。内容としてはまだ間奏だと思うので、早く次の本格的な展開を読んでみたい。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
キングダム 8 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 8 (ヤングジャンプコミックス)感想
政の過去パートだけでも熱く読ませる。で、まだ場面は少ないが、より強くなった信の活躍が頼もしい。このへんから登場人物がそれぞれ運命によって動かされていくのだろうか?再開があり、新たな出会いも増えていきそうな予感。
読了日:04月30日 著者:原 泰久
木根さんの1人でキネマ 6 (ヤングアニマルコミックス)木根さんの1人でキネマ 6 (ヤングアニマルコミックス)感想
今回は章ごとに取り扱っている映画を概ね観ていたので、内容に入りやすかった。ただ、なんちゅーか登場人物らみたいに映画にここまでエネルギッシュな何かを持てなくなってきちゃったな…と私自身を振り返って思ってしまう。あんまりエネルギー放出ばかりしてもウザくなるので、これで良いのかもしれんけど。
読了日:04月30日 著者:アサイ
キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 7 (ヤングジャンプコミックス)感想
この巻では、本能と知略対決の大将戦。ひたすら展開を見守るのみ。戦が終わって信たちは帰ってきたけど長かったのか短かったのかわからなくなる。あと読んでる間、死生観が変わってしまうような恐ろしさがあるね。漫画で読むぶんにはすこぶる面白いが、こんな時代に生まれて自分が戦さをすると思うだけで、足がすくむ。
読了日:04月28日 著者:原 泰久
キングダム 6 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 6 (ヤングジャンプコミックス)感想
これまでにも死地は描かれてきたけれども、戦場となると規模が違う。人数が凄まじいし、圧倒的に多いのは敵の方。味方が剣に矢に斃れ、その中にをなんとか生き残っても戦いが終わるわけでもない容赦のなさ。呆気にとられてるうちに読み終わった。続きにいく。
読了日:04月28日 著者:原 泰久
岳飛伝(二) 烽火篇 (講談社文庫)岳飛伝(二) 烽火篇 (講談社文庫)感想
前半、岳飛がなかなか出ないけれど、本当に引きこもり生活だったとはね。そこから世に出ての活躍し始めると面白さもグッとアップ。岳飛のもとに仲間が集ってくるあたりの展開はちょっと水滸伝を思わせる。登場人物が多くても、敵味方がはっきりしているのは読みやすい。さらに次巻へ。
読了日:04月27日 著者:田中 芳樹
岳飛伝(一)<青雲篇> (講談社文庫)岳飛伝(一)<青雲篇> (講談社文庫)感想
エピソードの盛り込みようがなかなかに濃い。各回ごとに引きを作って「次回のお楽しみ」となるので講談的に読ませる。ただしこの巻では、岳飛が主人公らしい活躍をする場面がまだ少ない。まだ雌伏しているといったところか。本格的面白くなるのは「次回のお楽しみ」といったところ。二巻へ。
読了日:04月25日 著者:田中 芳樹
編集長殺し (5) (ガガガ文庫)編集長殺し (5) (ガガガ文庫)感想
んー、最終巻になっちゃったですか。業界ネタが毎度、楽しく今回も困った新人賞応募作品の話とか面白かったんですけどね。とはいえ内容は平常運転で安定してます。とにかくちゃんと着地はして完結したことだし。あとがきからモヤモヤしまくりの無念さは伝わるものの、次の新たなコメディー作品をお待ちしております。
読了日:04月23日 著者:川岸 殴魚
キングダム 5 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 5 (ヤングジャンプコミックス)感想
畳み込むように王弟反乱編が完結。いやー読み応えがあった。とはいえ現在刊行されている巻数を考えれば、ほんの序盤だよな。で、ここから主人公の成り上がりストーリーが始まるっぽい。5巻まで一気読みして疲れたので、一旦休むけどまだまだ読んでいくよ。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 4 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 4 (ヤングジャンプコミックス)感想
次から次へと死闘の連続で、読むのが止まらなくなる。このへんからより中毒性が高まってきた。だから次巻もすぐ読む。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 3 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 3 (ヤングジャンプコミックス)感想
さーていよいよエンジンが掛かってきた。王都の巨大さの表現が素晴らしく、この中で三千の兵でいかに挑むか?すぐさま次巻へ。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 2 (ヤングジャンプコミックス)感想
2巻も最後のページまできて、え?もう終わり。みたいになってしまった。まだ特に盛り上がる展開に入ってないのに、十分面白い。キャラクターの魅力で読ませる。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)キングダム 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
なるほどこれは面白いわ。キャラクターの漫画的なデフォルメが効いているし、生き生きしている。疾走感ある展開にノセられて、いつのまにやら最終ページへ。まだ主人公ら3人が移動しただけでなにも始まってないが、これが大きな流れになってゆくんだろうか?とりあえず読んでいく。
読了日:04月21日 著者:原 泰久
我が驍勇にふるえよ天地 ―アレクシス帝国興隆記―(1) (ガンガンコミックスUP!)我が驍勇にふるえよ天地 ―アレクシス帝国興隆記―(1) (ガンガンコミックスUP!)感想
原作ライトノベルは1巻だけ既読。いまのところまずまずのコミカライズといった感じ。こういうのってもうちょっと展開が積み重なってから味が出てくるもんだしな。
読了日:04月21日 著者:あわむら赤 光,佐藤 勇
これは学園ラブコメです。 (ガガガ文庫)これは学園ラブコメです。 (ガガガ文庫)感想
表紙だけ見るとごく普通のラノベだし、本当に普通のラブコメだと思って購入する人もいそう。しかしこれは他のジャンルから侵食されそうになりながら、なんとかラブコメであろうとするメタフィクションSF。もの凄い勢いで突飛な展開が入り込んでくるし、地の文までが崩れだすのでリアリティーラインは安定せず。こんな悪酔いしそうな読み心地のライトノベルも初めて読んだ。細かいところで凄いアイデアが入ってきそうで切り捨てたり、変なところで潔い。これでもラノベの枠は守ってる?のかな。単発作品と思うけど続いたりしたら怖いな、これ。
読了日:04月21日 著者:草野 原々
ゼロの使い魔14 水都市(アクイレイア)の聖女 (MF文庫J)ゼロの使い魔14 水都市(アクイレイア)の聖女 (MF文庫J)感想
今回は才人は地球に帰ってしまうのか?やらルイズは魔法で才人の記憶を消してしまうやらドラマチック。この行き違いで数巻引っ張るのかと思いきや、14巻内で盛り上げて解決させる。こういうところに著者のサービス精神を感じますね。ゼロ戦だけじゃなく、戦車も出てきたしこの後どんどん佳境に入っていきそう。
読了日:04月21日 著者:ヤマグチ ノボル
ゼロの使い魔Perfect Bookゼロの使い魔Perfect Book感想
ゼロの使い魔は設定が難解でもなく、お話もこねくり回した展開じゃなくてスッキリ読みやすい。だけれども私の読み方が雑なもので、人物忘れたりストーリーを勘違いしてたりがある。そういうときにこういうファンブックは助かりますね。イラスト集的なところもあるし、アニメの紹介も載っている。ネタバレを避けて要所だけ読んでたけれど、この本で扱っているのは13巻までで、もう私は14巻に入ってるし、おさらいを兼ねて通して読んだ。また折に触れては手に取ると思う。
読了日:04月19日 著者: 
歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫)歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫)感想
大矢博子氏の文章は、よく文庫本の解説で読んでいた。しかしこうして一冊の本として読むと、章のタイトルが何らかのパロディーだったり、本文がユーモラスであったり面白い人に思えてくる。一冊一冊を丁寧に解説していく内容ではないが、圧倒的な量をとりあげて簡潔に面白そうに紹介。私が読んだことのある作品がちょくちょく出てくるのも嬉しい。テーマごと分けて読みくらべするのも興味深い。新選組の章は、著者が萌えはしゃいでて可笑しい。歴史時代小説初心者も、それなりに読んでる人にも参考になるガイドに思う。
読了日:04月19日 著者:大矢 博子
秋暮の五人 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)秋暮の五人 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)感想
またもや切り口が予想以上に変化球。くらまし屋シリーズのフォーマットは手堅く、かといって型にはまらず。4作目にして新鮮に読める。くらまし屋七箇条が、今回特に内容に絡んでくるのも面白い。くらまし屋だけでなく、裏稼業の登場人物だらけなのでいつもより、ダークな感じがする。殺し殺されも多かったし。この上に人情と剣戟を、ちゃんと収めてくるのも楽しめた。さて今後、虚との対決も本格化しそうだし、終章の引きも気になる。これまで以上に次巻が待ち遠しい。次はタイトルに「冬」が入るのかな?
読了日:04月17日 著者:今村翔吾
拳銃使いの娘 (ハヤカワ・ミステリ1939)拳銃使いの娘 (ハヤカワ・ミステリ1939)感想
犯罪組織に追われる父と娘の逃避行。無骨な文章と独特の雰囲気には味がある。序盤は少し展開が重く、娘・ポリーが徐々に成長しだすとともに、物語にもエンジンが掛かる。最初は距離感のあった親子にも、交流が深まるが、トーンは一定してクール。時折、炸裂する暴力的な場面が刺激的。なかなかに歯ごたえのある一冊。
読了日:04月11日 著者:ジョーダン・ハーパー
進撃の巨人(28) (講談社コミックス)進撃の巨人(28) (講談社コミックス)感想
今回は特に情報量が多く、本が分厚いように思えてきた。作品の中で提示される価値観が多様で、多様な立場から世界が描かれる。その上に価値観を揺さぶる展開が次々と畳み込まれ、常に何かを問われているような気がした。立ちすくむような気持ちになるし、何にすがるのが正しいのか?今思えば前半の壁の中メインの展開は、シンプルでわかりやすい世界だっだんだなと。
読了日:04月09日 著者:諫山 創
小説 若おかみは小学生! 劇場版 (講談社文庫)小説 若おかみは小学生! 劇場版 (講談社文庫)感想
つい最近、アニメ映画を観てとても素晴らしい出来栄えだったので、このノベライズも読んでみた。かなりアニメに忠実な内容であったが、楽しく読めた。全編が小学生のヒロイン・おっこ視点のなのが効果的で、アニメ映画と話は同じながらも、切り口が違う感じがして新鮮。文章がリズム良く弾んでいて、キャラクターも生き生きしている。ノベライズとはいえ、著者が大元の原作者という強みもあるんじゃないかな?映画抜きで単体の児童文学としても、良く描けていると思う。
読了日:04月07日 著者:令丈 ヒロ子,吉田 玲子
鹿の王 水底の橋鹿の王 水底の橋感想
鹿の王続編であるが、単体の作品として楽しめる内容。というか正直、私が前作の内容を忘れてしまっているのにちゃんと読めてしまったということだけれども。世界観を広げるというより深めていくタイプのお話。医療方面がメインで互いに違う価値観はぶつかり合うし、ミステリー的な面白さもある。くっきりしたテーマを打ち出して、今回はコンパクトにまとまった感じ。また別アプローチの新作続編があって良い気がする。
読了日:04月06日 著者:上橋 菜穂子
コップクラフト (6) (ガガガ文庫)コップクラフト (6) (ガガガ文庫)感想
前巻がなんとなく陰性の印象の話で、今回は陽性な感じがする。マトバとティラナのコンビネーションが絶好調。カーアクションあり銃撃戦あり剣戟ありでかなり楽しめた。市長選挙中に有力候補が撃たれるという、事件性の派手さも良い。これで現在までの既刊は読み終えた。あとは初夏に出る予定の7巻がちゃんと出て、アニメの出来が良ければいいなあ。といったところですかね。
読了日:03月31日 著者:賀東 招二
コップクラフト (5) (ガガガ文庫)コップクラフト (5) (ガガガ文庫)感想
アニメ化が決定して、初夏にはシリーズ新作が出るそうなので、慌てて未読分を読む。安定して面白く、特に展開がキビキビしているのが心地よい。今回はナイトメアでシリアスな雰囲気。マトバの過去と関わる話なので、マトバメインな内容になるのは当然だが、ちょっとティラナの影が薄かったかな?次巻へ。
読了日:03月29日 著者:賀東 招二
ゼロの使い魔13 聖国の世界扉(ワールド・ドア) (MF文庫J)ゼロの使い魔13 聖国の世界扉(ワールド・ドア) (MF文庫J)感想
前巻がバラエティーを優先した短編集だった反動か、今回は話がグッと動いた。しかも展開が広がっていきそうな要素だらけだし、不穏な雰囲気。本筋が佳境に向かっている感がある。異世界でノートパソコンが動いたり、才人に家族からメールが来てたり。いろいろ揺さぶられる。
読了日:03月26日 著者:ヤマグチ ノボル
それまでの明日それまでの明日感想
シリーズ14年ぶりの新作。1年ほど積んだので、私にとっては15年ぶり。私立探偵主役のハードボイルド小説を何年ぶりに読むんだろう?それこそ前作「愚か者死すべし」以来かも?沢崎はいまだに携帯を持ってないし、ネットは話題程度には出たけれども、本筋には関わらない。あと喫煙シーンがとっても多いね。頑固なまでにアップデートしていない。が、読み始めると文章の味わい深さ、展開のスムーズさで読ませる。「探偵の仕事といえば人の行動を観察することと人の話に耳を傾けること」という一文に頷く。まさにそこに魅力がある作品に思うから。
読了日:03月24日 著者:原 りょう
魔法少女さんだいめっ☆ (3) (ガガガ文庫)魔法少女さんだいめっ☆ (3) (ガガガ文庫)感想
3巻にしてシリーズ最終巻。初巻で魔法少女を掘り下げて、2巻で悪魔少女の掘り下げ。で、この3巻で魔法少女たちと悪魔の全面対決と積み上げようも効いているし、最終決戦が濃くて盛り上がる。まさか「永遠の17歳」が突破口になるとは。殺伐とした展開になる手前で、踏みとどまるバランスも良いかと。今回は魔法少女が嫌いなのに、魔法少女になったままの、風奉ハルのドラマも濃い。最終的に自分を好きに成れたことに心暖まる。全3巻魔法少女のこだわりと、何かを好きになるというテーマが一貫していて、なかなか楽しいシリーズだった。
読了日:03月22日 著者:栗ノ原 草介
きゃくほんかのセリフ! (ガガガ文庫)きゃくほんかのセリフ! (ガガガ文庫)感想
脚本家・竹田雲太が、トラブル案件な劇場版アニメの脚本を担当。原作サイドの厳しい縛り、唐突な場面の変更、安易な意見、プロデューサーの悪意などに振り回されながら創意工夫していく。という業界ネタ小説。脚本家って具体的にどんな仕事してるの?なことが大まかにわかるし、脚本家の苦悩も描かれる。では辛い世界を垣間見せるお話なのかというと、そうでもない。難題が突きつけられるたび、主人公がアイデアを繰り出して「災い転じて福となす」を作り出す展開は面白いし可笑しみがある。一冊で奇麗にまとまっているけど、続き出るなら読みたい。
読了日:03月20日 著者:ますもと たくや
夜の動物園 (角川文庫)夜の動物園 (角川文庫)感想
閉園時刻の迫った動物園で銃撃殺人事件発生。無法地帯と化した夜の動物園を母と子が逃げ回る。というセットアップは面白そう。が、シチュエーションの練り上げがないからサスペンスがまったくない。それで4歳の子供をあやしながら母親が園内をウロウロしてるだけの展開が、ずっと続くのでかなりまいった。危機一髪な状況は終盤になってようやく。ここもゴチャついた描写でわかりにくい。登場人物全般が賢い思考や行動をしないのもどうかと思う。この設定でもっと芸達者な、ディーン・クーンツみたいな作家が書けばかなり面白くなるんじゃないの?
読了日:03月19日 著者:ジン・フィリップス
玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)感想
今回も火災は出てくるけれども、それよりは豪商一家惨殺及び火付けの下手人として手配されてしまった鳥越新之助の逃避行がメイン。「江戸のすべてを敵にまわし」て包囲網を突破していく様は緊迫感がありハラハラする。彼を信じる者たちも、直接救いの手を差し伸べられないなど、毎度こういうストーリー上の枷を作るのが巧い。意外な人物が意外な行動をとったりするのも、シリーズの奥行きを感じさせる。終盤には真相が見えてきて、事態が一気に好転するのは気持ちがいい。シリーズ8弾にして、まだまだ勢いが衰えない。
読了日:03月17日 著者:今村翔吾
君は月夜に光り輝く +Fragments (メディアワークス文庫)君は月夜に光り輝く +Fragments (メディアワークス文庫)感想
本編を補完するような内容であったり、別視点を描いたりする短編6編から成る一冊。なかでも「ユーリと声」が香山視点でもっとも長いが、ちょっと香山に感情移入するのがしんどかった。あとがきを読むと香山が「作者の自分からすごく遠い存在」だったそうで。なんかそんな気がする。他の作品は長編小説の本編からこぼれ落ちてしまった切片、といった感じでけっこう良かったです。
読了日:03月11日 著者:佐野 徹夜
大江戸恐龍伝 (六) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (六) (小学館文庫)感想
最終巻。日本に帰ってからは文章が時代小説らしさを増すし、盗賊の暗躍あって、恐龍が逃げ出し江戸の町で大暴れ。まるで鬼平犯科帳を観ていたらジュラシック・パークの恐竜が出てきたようなセンス・オブ・ワンダー。この展開に持っていくために早いうちから伏線を張ってたことに感心する。そして最後に大団円に持っていく力技。こんなロマン溢れるエンディングとはくるとは思わず。見事に風呂敷が畳まれた。全六巻堪能です。しかも10年以上を掛けて書いた作品が、こうも一気に読めちゃうってのも凄い。著者同様に映画化、希望。
読了日:03月11日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 (五) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (五) (小学館文庫)感想
平賀源内らが恐龍に追い回されるわ、洞窟探検するわ、命懸けの川下りをするわ、いよいよ冒険活劇として絶頂の展開。王宮の動乱を乗り越えて、江戸へ帰還。恐龍は見世物として評判を呼ぶ。といった目まぐるしい内容で、一気読み。昔、エドガー・ライス・バローズの小説を読んだときの、興奮を思い出した。大きくて凶暴な恐龍を、生きたままどうやって船に載せて連れて帰るの!?という疑問にもちゃん理屈があって隙きがない。さて次の六巻でいよいよ完結。広げた風呂敷をいかに畳むか、しかと見届けよう。
読了日:03月10日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 四 (小学館文庫)大江戸恐龍伝 四 (小学館文庫)感想
4巻前半で伝奇的な考察を練り込んでいるので異様なリアリティーが出てきた。その上でニルヤカナヤに辿り着く。この島に上陸してからは、秘境冒険小説のノリでワクワクする。そしてついに出てきた!恐龍。というわけでこの物語もいよいよエンジンが掛かってきた。読んでいるとピーター・ジャクソン版「キング・コング」やら、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」やらの映像がよぎる。残り2冊で、より盛り上がることに期待。
読了日:03月09日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 (三) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (三) (小学館文庫)感想
各エピソードが全て謎めいていて興味深い。で、展開としては3巻終盤になって三国船でついに江戸を発つ。次巻ぐらいから本格的に冒険が始まるのかな?期待を大きく持って、次巻へ。
読了日:03月08日 著者:夢枕 獏
大江戸恐龍伝 (二) (小学館文庫)大江戸恐龍伝 (二) (小学館文庫)感想
1巻読んで続けて読んでいくつもりが、2年ぐらい放置してしまった。でも前巻の内容が印象強かったので、すんなり読めた。主役な平賀源内のキャラクターが面白く、するする読める文章もあって楽しいが、内容としては下地固めの助走段階だな。3巻へ。
読了日:03月08日 著者:夢枕 獏
君は月夜に光り輝く (メディアワークス文庫)君は月夜に光り輝く (メディアワークス文庫)感想
この本、刊行されてちょっとしてから購入したんだけれど、積読にしていて映画になるのを知って読んでみた。難病ものだったのか。ヒロインの喜怒哀楽がはっきりしてて可愛らしいので、かなり気持ちが入った。月の光を浴びると体が淡く光る、というのも儚げ。彼女の気持ちに応えるために、主人公の少年があれやこれやチャレンジせざるを得なくなる展開には可笑しみがある。終盤の畳み込みは定番とはいえ、センチメンタルに良く描けていて心打たれる。
読了日:03月07日 著者:佐野 徹夜
てらこや青義堂 師匠、走るてらこや青義堂 師匠、走る感想
元公儀隠密の寺子屋の師匠が、教え子のトラブルにあちこち奔走する。そうこうしているうちに忍びの命を掛けた闘いに突入したり、主人公の過去が語られたり、とにかくエピソードが豊富。今で言う学園ドラマ風でもあり、人情あり、凄絶な忍びバトルありで、これまでの著者の作品群の中でも、特にバラエティーに富んでいる。後半、子供たちがそれぞれの特技や性格を生かして、師匠を救おうとするくだりは児童文学的な痛快さ。ページ数以上に中身が面白い。今村氏の次作は羽州ぼろ鳶組新作なのでこれもまた楽しみ。
読了日:03月05日 著者:今村 翔吾
辛夷の花 (徳間時代小説文庫)辛夷の花 (徳間時代小説文庫)感想
お話は決して大きくはないが、それがむしろ人の思いの機微を繊細に浮かび上がらせて読ませる。ストーリーもかなりシンプルなのに、思惑の絡みようが複雑で一筋縄ではいかない人間ドラマが展開。現代人とは違う、昔の人の価値観や人物像が良く描けているのも効果的。クライマックスには激しい剣戟場面はあるものの、全体としてはしっとりとした印象が残る。「辛夷の花」というタイトルが後になるほど味わいが出てくる。
読了日:03月03日 著者:葉室 麟
りゅうおうのおしごと!(9) (ヤングガンガンコミックス)りゅうおうのおしごと!(9) (ヤングガンガンコミックス)感想
これまででも特にオリジナル要素の強い巻。雛鶴あいと祭神雷の対局はアレンジが効いて、原作とは別の面白さが出ていた。後半のデスゲームはちょっと悪ノリな気がするけど、たまにはこういうのも楽しくはある。しょっちゅうこの手の趣向やられると困るが。
読了日:02月27日 著者:白鳥 士郎,こげたおこげ
ファイフステル・サーガ3 再臨の魔王と草原の灰エルフ (ファンタジア文庫)ファイフステル・サーガ3 再臨の魔王と草原の灰エルフ (ファンタジア文庫)感想
2巻までと比べて本の厚みが減ったが、内容は充分濃い。新キャラのパートが入ったことで作品の切り口がさらに広がった。前巻あとがきで「もう一人の主役というべきキャラ」と予告したにふさわしくギルセリオンが行動的で魅力がある。灰エルフの視点が加わり、作品の今後が気になるわで面白くなってきた。ということで次巻には期待してるんだけど、今回はあとがきが不穏。うーむ、現実というものはままならない。4巻を読みたいのは当然だし、リアルタイムに面白い戦記ファンタジーに出会えたので、構想通りの展開で巻数を追えることを願う。
読了日:02月26日 著者:師走 トオル
八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる (富士見L文庫)八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる (富士見L文庫)感想
前作が面白かったので、続きが出ると嬉しいな。そう思ってたら2巻出ました。雲雀と鈴鳴の関係に1巻のようなギスギスが無くなって、少し夫婦らしくなっている。そこらへん微笑ましい。読み進むにつれ二人の距離も近づいていくしね。前回もそうだったけど、地道に試練に立ち向かってたら、いつの間にやら伝奇活劇に突入。このクライマックスでブーストがかかるような持っていき方は好き。読み終わって爽快感があるのも前作同様。では3巻があることに期待しよう。
読了日:02月22日 著者:羽根川 牧人
りゅうおうのおしごと!10 (GA文庫)りゅうおうのおしごと!10 (GA文庫)感想
ついに10巻まできた。今回も軽快に読めるんだけれど、どこか重厚さすら感じるところもある。将棋の世界の奥深さや、かなり容赦のないドラマや流れを乗っけてくるからなあ。そういう意味でも絶好調に面白い。今回はJS研大活躍だった。ここらへんも厳しい展開を乗り越えてこその暖かい感銘がある。と、思ってたらラストで凶々しい引きが!姉弟子、不穏だと思ってたら、それどころじゃなくなったよ。ここから次巻待たされるのは辛いっ。
読了日:02月18日 著者:白鳥 士郎
([る]1-15)ルパン最後の恋 (ポプラ文庫クラシック)([る]1-15)ルパン最後の恋 (ポプラ文庫クラシック)感想
怪盗ルパン 文庫版全20巻読み終わったので、これに手を出す。この本も装幀を同じようにしてほしいなー。無理だけど訳文も南洋一郎で。まあ、那須正幹のリライトも悪くないです。ただ、文章が別な人になると印象がかなり違うね。読み進むにつれ、慣れていったけど。けっこう少年少女らが活躍するのが、ルパンものとしては斬新。これでルパンはようやく怪盗を引退して、あとは結婚生活ということですかね。私としても児童書で追ってきた、ルパン作品群コンプリートということで感慨深いです。
読了日:02月17日 著者:モーリス ルブラン,那須 正幹
ルパン最後の冒険    怪盗ルパン 文庫版第20巻ルパン最後の冒険 怪盗ルパン 文庫版第20巻感想
14巻の「魔女とルパン」の続編的な要素もある最終巻。目まぐるしく事件が起こるのは毎度のパターン。今回はさらにルパンの父親としての心の揺らめきが良く描けているし、浪花節な着地も味わいがある。シリーズ掉尾を飾る良作。全巻振り返っても南洋一郎がリライトした文章が読みやすく、装幀やイラストがお洒落で楽しかった。犯罪小説的であったり、冒険小説やミステリー、ノワールの要素も時にはあったり予想以上に多彩でしたね。1年半ほど前、入院したときにシリーズを持ち込んで次々と読んだのも、今となっては良き思い出。
読了日:02月16日 著者:モーリス ルブラン,南 洋一郎
君の膵臓をたべたい(下) (アクションコミックス(月刊アクション))君の膵臓をたべたい(下) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
上巻からかなり間が空いたけど、下巻へ。原作、実写映画、アニメ映画と読んだり観たりしてきたから、そんなに心が動かないのは仕方ないか。遺言を読んでいる場面の演出や終盤の見せ方は、けっこう好き。
読了日:02月14日 著者:桐原 いづみ,住野 よる
ルパンの大冒険 怪盗ルパン 文庫版第19巻ルパンの大冒険 怪盗ルパン 文庫版第19巻感想
些細な事件から事態がどんどん転がっていく展開には飲まれる。でもってこのシリーズにしてはわりと人死もよく出るなあ。特捜刑事ビクトールの活躍をメインに追っていく形なので、この「ルパンの大冒険」ってタイトルなんかニュアンスが違う気がしなくもない。最後まで読むとまあ納得はいくんだけれど。さて少しずつ読んできた文庫版怪盗ルパンシリーズも残すところあと一冊となりました。
読了日:02月13日 著者:モーリス ルブラン,南 洋一郎
小説 どろろ (ヤングシリーズ)小説 どろろ (ヤングシリーズ)感想
原作漫画既読。あとがきによると、昔のモノクロ版のアニメに合わせたノベライズといったところか?序盤、特に背景にになる設定が多いはずなのに、簡易に説明して読みやすいのでとてもテンポ良く読める。これ一冊で原作を全て小説化は当然無理な話で、原作のエピソードを取捨選択して連作小説にした感じ。終わり方も違うので程よくオリジナリティーも出た。あと発刊当時の装幀やイラストを再現しているのも良いです。この絵の百鬼丸は精悍で青年といった見栄え。巻末の広告ページのラインナップもワクワクします。
読了日:02月09日 著者:手塚 治虫,辻 真先
ゼロの使い魔 12 妖精達の休日 (MF文庫J)ゼロの使い魔 12 妖精達の休日 (MF文庫J)感想
この巻は短編集。ということで特に大きな話の進展なし。しかしラブコメセンスが爆発していて面白い。後の方の話になるほど著者がノッていき、文章の勢いに吹いてしまう場面がいくつかあった。いやー楽しかったわ。こういうキャラクターが弾んでるのを、ひたすら追っかけるような内容もいいもんだね。
読了日:02月06日 著者:ヤマグチ ノボル
ゼロの使い魔〈11〉追憶の二重奏 (MF文庫J)ゼロの使い魔〈11〉追憶の二重奏 (MF文庫J)感想
前巻を読んでから間が空いたので話に入れるか?心配だったがなんの問題もなかった。久々に読んであらためて思ったけれど、すげー読みやすいよね、これ。それに男の子向けのサービスシーン満載だし。というわけで折り返しの11巻まで来ました。
読了日:02月04日 著者:ヤマグチ ノボル
天下一蹴 今川氏真無用剣 (GAノベル)天下一蹴 今川氏真無用剣 (GAノベル)感想
表紙から和風ファンタジーのノリかと思って読んでみたら、けっこうガチの時代伝奇ロマン。それでも人物描写や作品のトーンは軽くてライトノベルのノリ。ただ、文章がちょっとどっちつかずな感じがする。バトルが連発するのに、いまいち痛快じゃないのはそのへんに原因がある気がした。まあ個々の闘いは楽しめるんだけど。あと時代小説としては手堅いが、ライトノベル的な飛躍がもっとあっても良かったように思う。あとイラストが表紙と扉絵だけじゃなくて本文中にも挿入して、場面を盛り上げてほしかったね。
読了日:02月04日 著者:蝸牛 くも
双血の墓碑銘 (ガガガ文庫)双血の墓碑銘 (ガガガ文庫)感想
わあ、これガガガ文庫なんだけれどそれも初期のガガガ作品っぽい。血と硝煙の匂いが漂っているし、エロスもちょっとあるね。著者がゲーム系のライターってのもなんか懐かしい。媚びのないシンプルなタイトルも良い。簡潔でキビキビした文章で架空の歴史世界や異能バトル。といった按配で内容もイイ感じ。ちょっと菊地秀行っぽいと思ってたら、著者があとがきで吸血鬼ハンターDに触れていたな。惜しむらくは本のボリュームに欠けるので満腹感も欠けること。次巻はもっと厚めでお願いしたい。こういうアッサリした作風なんかもしれんが。
読了日:01月25日 著者:昏式 龍也
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(14) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(14) (ガンガンコミックスONLINE)感想
いまさらこういうことを言うのはなんだけれど、これも立派な青春漫画だなあ。ところどころで甘酸っぱいものを感じるようになってきました。もこっちも大人になっていくんだね。キャラがかなり増えてきたものの、各人物がそれぞれに面白い。だからギャグも決まる。でも時折初期のような、もこっちが独り相撲して勝手にドツボにはまる展開も読みたくなるね。
読了日:01月23日 著者:谷川 ニコ
七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)感想
前巻ラストを受けて展開を広げてくるかと思ったら、そっちにはまだ行かず、掘り下げる内容だった。主要キャラが多いのにちゃんと生かしてたり、魔法バトルも凝ってたり、テンポも良くイベントを配置して、お話を丁寧に組み上げている感じ。でも組み上げたものを突き崩す流れもありそうな、不穏さも感じる。それは置いといても、現状かなり面白い。ということで当然ながら次巻に期待だけれども、今からもっと先の展開が楽しみな魅力があるね。布石の置き方が巧み。
読了日:01月17日 著者:宇野 朴人
錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ (電撃文庫)錆喰いビスコ2 血迫!超仙力ケルシンハ (電撃文庫)感想
1巻はあちこち旅をしていたけれど、この2巻は島根での大活劇。宗教都市で出雲六塔を攻略していかねばならないし、ビスコには死のタイムリミット。異様な世界観はより書き込まれて、ビスコとミロの相棒感もかなり増した。アクの強さも相変わらずで、もう出ている3巻は東京というのも気になる。
読了日:01月14日 著者:瘤久保 慎司
幕末まらそん侍 (ハルキ文庫)幕末まらそん侍 (ハルキ文庫)感想
幕末の遠足(マラソン)を描いた5篇のオムニバス。バックボーンが同じで、それぞれの章の侍たちにそれぞれの思いがあり、遠足に挑むことによって何かを得たり失ったりする。味わいが各話違うし多様な印象が残った。ただし文章が軽いし、ユーモアの利かせ方が良いので読後感は重くない。各話別々のようで実は何気に繋がっている趣向も楽しい。この本の映画化「サムライマラソン」の予告を見たら、活劇要素増し増しな感じ。さて本編の仕上がりはどんなもんかな?
読了日:01月04日 著者:土橋 章宏
大名火消し ケンカ十番勝負! (時代小説文庫)大名火消し ケンカ十番勝負! (時代小説文庫)感想
タイトルどおり火消しの話であるが、それにも増して喧嘩の要素が強い内容。十番勝負とあるけど作中、絶対十回以上喧嘩してるって。しかしまあ主人公の気性がサッパリしていて一本気なので嫌な気分には、ならない。喧嘩もするだけじゃなくて滅法強いのでそこは痛快。主役は性格上あんまり考えてないけれど、お話はわりと考えてある感じ。亡くなった父親の人間性が徐々に見えてきたり、背景に陰謀があったり。最後の殴り込みも拳で大人数と渡り合うのは、けっこう爽快。おかげでなんだか私自身が、喧嘩が強くなった気がしました。
読了日:01月01日 著者:土橋章宏

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